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Contents |
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■ドラゴン傑作選
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中田の飛び蹴りが炸裂!! |
太極元功
Born Invincible Grave
ドラゴン太極拳
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正統派クンフー映画の傑作。
人生を賭けて「太極拳」を修得し、果ては究極奥義「陰陽の術」まで会得した銀魔王(黄家達)の大暴れ物語である。
それだけの時間を賭けて修行しているのになぜか物凄い悪役である。
どうも精神的な修行は行わなかったらしい。
たくさんの正義の戦士達が銀魔王に立ち向かうが、拳もきかない、剣もきかない、どこを殴ろうがダメージにならず、銀魔王の繰り出す掌一発でダウンしてしまう。だったら、火あぶりか銃殺でもしてしまえばいいが、正義戦士のプライドが許さないらしい。プライドどころじゃないでしょ。
銀魔王は相手の強さを認めると、相棒の金魔王(羅烈)に合図する。
「金銀同時だ!!とあーっ!!」
一回しかこの必殺技は見せなかったが、かなり逃れることが困難なツープラトンである。銀魔王1人の時は、
「むんっ!!」
と言って地面に足で何やら書き出す。戦いながら。足で書いたマークは陰陽のマークで、これが完成してしまうと相手はひとたまりもない。
究極奥義「陰陽の術」である。
一度その陰陽の中に入ったモノは二度と出てこれないといった恐ろしい技である。結局、誰もこの技を破ることは出来なかった。
戦士の1人が考えた。
「ちっちゃいボールを口から吐き出して、それを銀魔王に当てて倒そう。」
・・・正気の沙汰とは思えない奇妙な技を会得するため、修行に励む戦士。 肺活力が大事だ。
対戦の時、戦士はここぞとばかりにボールを吐き出した!
倒れ込む銀魔王。そばによる戦士。
「むんっ!」
余裕で銀魔王が立ち上がった。
「こんなおもちゃで殺られると思うかっ!」
全くその通りだ。剣がきかないのに、なんでボールで勝負しようと思ったのか。
戦士側のヒロインさんが、銀魔王も頭が上がらない白陽人(なぜ上がらないか不明)に 銀魔王の弱点を聞いた。
「得意になり、己を忘れたとき」
と白陽人は言い残し去っていった。
最後の戦士が立ち上がった。熾烈な修行に勤しむ戦士。そして対決の時が来た。やっぱり「陰陽の術」にやられてダウンしてしまった。その時、
「ハハハハハハハハハハハハハハ!!」
銀魔王の高笑いが聞こえた。戦士は咄嗟に小刀を投げ、銀魔王の口内を突き抜けた。今までのが嘘の様に簡単に崩れる銀魔王。
町に平和が訪れたかもしれない。
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■CAST&STAFF |
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監督・製作 |
郭南宏(ジョセフ・クオ) |
出演 |
黄家達(カーター・ウォン) |
羅烈(ロー・リエ) |
陳佩玲 |
龍世家(ジャック・ロン) |
龍冠武 |
南忠君 |
元奎(ユン・ケイ) |
袁順義(ユアン・シュン・イー) |
燕南希 |
龍飛(ロン・フェイ) |
程立威 |
原森 |
蘇真平 |
袁和平(ユアン・ウー・ピン) |
張美儀 |
徐忠信 |
陳舊 |
洪化朗 |
呉國仁 |
朱少華 |
武術指導 |
袁和平(ユアン・ウー・ピン) |
脚本 |
姚慶康 |
音楽 |
陳勲奇(フランキー・チェン) |
制作年度 |
1978 |
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笑太極
Drunken Tai Chi
女デブゴン!強烈無敵の体潰し!!
ドラゴン酔太極拳
■
邦題がめちゃめちゃフザケているが、女デブゴンは主役ではない。
主役は今では有名になった甄子丹のデビュー作である。 日本の「水曜ロードショー」で放映された当時は、女デブゴンがわざわざ来日して なかなか盛り上がってたな。俺しか覚えてないだろうけど。
まさしく、「柔よく剛を制す」な映画で、敵役が相当なパワーファイターである。 それに対して甄子丹が「太極拳」を会得し、 相手の力を利用して反撃していく様が凄い。
本作からパクられた殺陣パターンは非常に多い。さすが袁和平。 コメディ映画としても本家「酔拳」の監督さんだけあって、面白かった。 甄子丹は袁和平が「ポスト、ジャッキー・チェン」として
どこからか連れてきた俳優で、本作後はパッとしなかったが、 「黄飛鴻/天地大乱」で李連杰の相手役を務め、一躍評価を手にした。 その後の活躍はビデオ屋さんに置いてあります。
袁祥仁師匠が傑作!
■CAST&STAFF |
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監督 |
袁和平(ユアン・ウー・ピン) |
出演 |
甄子丹(ドニー・イェン) |
袁祥仁(コリー・ユアン) |
沈殿霞(リディア・サン) |
袁日初(サイモン・ユアンJr.) |
王道(ワン・タオ) |
李昆(リー・クン) |
袁信義(ユアン・シュンイー) |
陳恩文 |
武術指導 |
袁家班 |
脚本 |
袁和平(ユアン・ウー・ピン) |
袁振洋 |
製作 |
周令剛 |
制作年度 |
1984 |
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忠烈圖
The Valiant Ones
忠烈圖
■
胡金銓監督を知らない人に簡単に説明すると
「一般から見れば凡百以下に見える功夫映画を撮ってるよな監督ではなく、 見ればすぐに「ああ胡金銓作品」とわかるようなオリジナリティ溢れる映画を撮れる香港映画界の巨匠」
であり、胡金銓作品の特徴を簡単に挙げれば
・カメラワークが独特で素晴らしい
・アクションにおける編集センスも唯一無二のものがある
・美術、衣装にも徹底的にこだわり、中国史の再生を必ず行う
・「静」と「動」の均衡が素晴らしく、観ている側としては緊張感の途切れない「静」が続き、次の瞬間目にも止まらぬ「動」が走り出すところ
こんなところになる。
本作は私も非常に好きな作品で、わかりやすさから言っても最初に手を出すには持ってこいの作品である。「七人の侍」香港版と言えば理解もさせやすいが、細かいこと言えばそれは違う。
簡単にお話
日本の海賊「倭寇」が大陸を荒らしまくるので朝廷は、倭寇討伐のため守備隊を派遣した。倭寇vs守備隊
簡単すぎ?
「大醉侠」レビューでも書いてるように
「セリフやト書きが重要であって大筋は重要ではないかもしれない」
が本作にも当てはまると思う。要は演出次第。
冒頭からやや早口のナレーションは計算か(考え過ぎか)。
「中国は倭寇に悩まされていた、その倭寇の3大悪は
火星くん。ばばん!
韓英傑さん。ぼぼん!
洪金寶くん。べべん!
守備隊よ、さぁ倒せ!」
とここのナビゲートするテンポがすこぶる良くクイクイッと物語に引き込まれてしまう。(いや、上のナレーションは超簡約ですよ)
個人的には見る前からある程度既知ではあったけど
3大悪「火星、韓英傑、洪金寶」。なんと魅力的な3悪人か!
初見の際は「うひょうひょ」したもんだ。
てなことで、漁村に取り敢えず集結した守備隊達。
どうも隊長の喬宏がかり集めた一時的な組織のようだ。こりゃまた魅力的な面子が揃い、
喬宏・・・
守備隊隊長 「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」「燃えよドラゴン」「侠女」 「女人、四十」とかに出てる重鎮。故人。
白鷹・・・
一番の剣の達人。守備隊に一般公募? 悪役、善役どっちもこなす。胡金銓作品常連の俳優であり、他だと「空飛ぶ十字剣」「カンフー風林火山」「皇家戦士」等々。
徐楓・・・
白鷹の奥様。でも強い。
胡金銓作品の看板女優。今回いつにも増して超無口。他に「成龍拳」「激烈 少林武侠秘拳」等々。
李文泰・・・
隊長長年の後輩?
ジャッキーファンには「天中拳」師匠役でお馴染みかな。
呉明才・・・
さらに李文泰の後輩?
ジャッキーと同じ中国戯劇学院卒。胡金銓作品常連の俳優。他でもちょこちょこ顔を見掛けます。
等々の面々。
まぁ厳密に言えば喬宏が街を徘徊して例えば白鷹をスカウトしたりするシーンは無いから「七人の侍」 如何とは全然違うやね。
今思ったけど胡金銓作品には比類無き強さを持ったスーパーヒーローがよく登場してます。本作は白鷹、「大醉侠」は岳華、「龍門客棧」は石雋で、「侠女」は喬宏?
倭寇側はさらに魅力的な面々で構成されており香港映画を知ってれば知ってるほど出てくるだけで楽しめます。先の火星、韓英傑、洪金寶。中でも火星くんが大きめキャラやってるとはなぁ・・・
後に「プロジェクトA」で洪金寶と一緒に海賊退治側に廻るのも何かの縁か。 袁小田・・・
ジャッキー「酔拳」の赤鼻爺さん、と言えば大抵の方がわかってくれそうです。 弓矢の達人として登場。徐楓と軽い対決をしながら微笑むサマは既に赤鼻爺さんのソレです。
元彪・・・
何ちゅうか出ないはずがない。 しかし白鷹と腕試しするという立派な役で登場するとは思ってもいませんでした。 負けて落ち込む彼の姿が可愛い。
元奎・・・
今や李連杰のアクションを演出して世界的に名を挙げて来てますね。 「キス・オブ・ザ・ドラゴン」は見事だった・・・ 冒頭にはっきりと登場します。
まぁキリがないので後は上記のクレジットを読んで欲しい。
ジャッキーは残念ながらお金をたくさん貰うため、顔を隠してやられ役とか何回もやってるので出てるけど顔は映りません。未だどれがジャッキーとはっきり断定はされてないみたい。
こいつらが胡金銓演出で跳ね回るんだからそりゃ面白いわ。
火星くんの顛末であるように、「プロジェクトA」のルーツはこれであり、
白鷹夫婦を船でアジトにご招待
↓
ジャッキーが船でアジトに潜入(このシーン好きなのよね、音楽に合わせてさ) は良い言い方すれば"オマージュ"だし、正直パクリっぽい。
圧巻なのはラスト、白鷹v:s洪金寶の戦いで香港映画史上に残したい名勝負である。
ただ斬ってるだけ回ってるだけ飛んでるだけ。
しかしこれらのアクションが編集センス一つでこれだけ迫力あるものになるんだという実証シーンとも言える。
本作の武術指導は洪金寶。
韓英傑先生に助言もらいながら現場で四苦八苦する洪金寶の姿が思い浮かんで微笑ましい。エピローグの冷徹さにおいて色々取り沙汰されているが、本作に限ってはそんなにこの終わり方が悪いとは思えない。思えないと言うか感じなかった。
胡金銓作品入門の書として是非とも観てほしい作品である。
■CAST&STAFF |
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監督・脚本・編集 |
胡金銓(キン・フー) |
出演 |
喬宏(ロイ・チャオ) |
白鷹(パイ・イン) |
洪金寶(サモ・ハン・キンポー) |
韓英傑(ハン・イェン・チェ) |
徐楓(シー・ファン) |
李文泰(リー・マン・チン) |
呉才明(ウー・サイ・ミン) |
袁小田(ユアン・シャオ・ティエン) |
火星(マース) |
元彪(ユン・ピョウ) |
元奎(ユン・ケイ) |
成龍(ジャッキー・チェン)顔は映ってません |
元華(ユン・ワー) |
楊威(ヤン・ウェイ) |
劉江 |
呉家驤 |
姜南(チャン・ナン) |
趙雷 |
陳會毅(チェン・フォンイー) |
錢月笙(チェン・ユーサン) |
杜偉和 |
黄志明 |
何柏光 |
元武 |
陳曦 |
武術指導 |
洪金寶(サモ・ハン・キンポー) |
制作年度 |
1975 |
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侠女
A Touch of Zen
侠女 第一部:チンルー砦の戦い/第二部:最後の法力
■
超気合いの入った二部構成の長編大作。
原作は"聊斎志異"のほんの数ページを元にしたそうで、よくもそっからここまでのイマジネーションを広げて撮れたもんだなと改めて感嘆させられる。 さすがに4時間以上の長編だけに冗長のきらいは避けられないが、夜長を見つけて是非ゆったりと見てもらいたい作品だ。
カンヌ映画祭で最優秀作品賞受賞。
第一部
チン・ルー砦の跡地に母と住む貧乏画家・石雋は、
やって来たお役人さんの肖像画なんか描いたりしてのんびり暮らしていた。 そんな時、お向かいの廃墟から人の気配がしたので潜入きょろきょろ。
「お化け!?」
かと思って、お化け対策して改めて向かったところ中から出てきたのは
見目麗しき女性(徐楓)。
高齢の母とひっそり暮らしていた彼女だったが、 ある時傷ついた盲目の占い師(白鷹)と彼女が何やら密談しているのを石雋盗み聞き。
そういう好奇心旺盛な石雋はその後も2人の正体を探り、隠しきれなくなった2人は石雋に正体を話す(簡単に言えば政府の反分子)。
これまでごっつ強い高僧(喬宏)に助けられたり、武術を教えてもらったりして逃げ延びていました。いつの間にか徐楓も石雋に惹かれていたのか美しく契り。肖像画書いてやったお役人さんも2人を追う敵だと判明。幾ら武術が優れている2人いっても居場所がバレれば多勢に無勢・・・
そんな時、石雋の諸葛亮ばりの軍師っぷりが目を覚ました・・・
かーっ
冒頭はホラーテイストに始まりここから、徐克なら"聊斎志異"をそのまま使って真っ当から女幽霊「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」だけど、こっちは"聊斎志異"を役人から逃げる反分子に変更で「侠女」か。実に胡金銓らしく、そしてこれはA
Touch of Zen。最初にファンタジー切り捨てておいて現実を曖昧に見せてるやね。
"竹林の戦い"は言うに及ばず胡金銓アクションの真骨頂というか象徴のようなシーンだし(知らない人は是非観てね!)、そこまでに至る過程もやや他胡金銓作品に比べ冗長なれど、こっちものんびり観てれば気になりません。
ただし、「夜のシーン」が多いので見にくい。これだけは如何ともしたがくキツイもんがあります。
第二部
徐楓&石雋の契りでガキが生まれております。
徐楓に別れを告げられた石雋は子供連れてオロオロオロオロ・・・
もうちょっと軍師っぷりが見たかったけど・・・
遂に強い役人・韓英傑が登場(「笑拳」なら任世官だな)。徐楓&白鷹も力の限り戦いますが手に負えません。そんな時、 救いの手を差し伸べてくれたのはやはり以前も助けられた喬宏和尚。
韓英傑は相当強いのですが、それでも喬宏和尚の足下に及びません。
しかしながら韓英傑は改心したと言って、油断した喬宏和尚に不意打ち! この様相に怒った天のお釈迦様が喬宏和尚の体を借りて、韓英傑を呪い殺し、 完全に喬宏和尚は"禅"の域に達したのでした・・・
(ラストのお釈迦様は勝手な私の解釈入ってます)
終劇
最初にファンタジーを切り捨て「この映画にファンタジーは無い」と認識させつつ、 ラストが子供なら"てんかん"起こしそうな原色使いまくりのファンタジーでまとめている辺りが凄い。
喬宏さんは凄い。この貫禄!
喬宏和尚がなんか言葉発したら僕なんかしみじみ聞いちゃうなぁ。
納得しちゃうだろうなぁ。
A Touch of Zen。
何だか言い得て妙である。確かにラストはA Touch of Zen。
しかしこの映画は元々"禅"をメインにした映画だったと言えるのか?
言えないだろう「侠女」だもん。
なら「A Touch of Zen」という英題が不適切だっただけか?
というとそうも言い切れない。何故なら第一部は完全に主役だった"侠女"が物語の一番終焉に来てあまり目立たず、逆にゲスト出演と書いてあったはずの喬宏和尚が全てを締めくくるのだから。
結局、胡金銓監督が "禅"を言いたかったのか"侠女"を言いたかったのか個人的には解釈しにくい。韓英傑の側近で洪金寶登場。若いんだよね〜
まだまだ韓英傑先生に付いて勉強してたんだろうなぁ。
林正英も発見できます。
■CAST&STAFF |
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監督・脚本・編集 |
胡金銓(キン・フー) |
出演 |
徐楓(シー・ファン) |
白鷹(パイ・イン) |
喬宏(ロイ・チャオ) |
韓英傑(ハン・イェン・チェ) |
石雋(シー・チュン) |
田鵬 |
曹健 |
苗天 |
張冰玉 |
薛漢(シュエ・ハン) |
王瑞 |
萬重山 |
高明 |
魯直 |
賈魯石 |
円祝華 |
張充文 |
劉楚 |
陳世偉 |
社偉和 |
洪金寶(サモ・ハン・キンポー) |
武術指導 |
韓英傑(ハン・イェン・チェ) |
藩耀坤 |
音楽 |
呉大江 |
策劃 |
張九蔭 |
製作 |
夏呉良芳 |
制作 |
楊世慶 |
製作総指揮 |
沙栄峰 |
制作年度 |
1971 |
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龍門客棧
Dragon Inn
残酷ドラゴン/血斗竜門の宿
■
武侠だとか功夫とかの大ブームの始まり始まり映画がこれ。
日本を除く東南アジアで大ヒットを記録したため、香港だけでなく台湾とかでも武侠片らが製作されるようになった。私が未だにあんまり見抜けないでいるのが「残酷ドラゴン」
これ。
書籍を読んでも"残酷描写が・・・"なんて表現が確かにあったりするし、わしゃー残酷なのは怖いので観る前はビクビクしとったが怖いかなぁ。よほど「大醉侠」の子供殺しの方が残酷だと思うんだけど(あのシーンだけ嫌)。ただ、チャンバラの表現の仕方がやはり典型的な時代劇とは違い・・・・・・
なんちゅうかな・・・
「暴れん坊将軍」の松平健であればバサバサーで血も出ずスカーッ!
(しかもあれ全部峰打ちなんだよね)
って流血のないチャンバラなんだけど、これが胡金銓的演出になると斬られた時に
「カミソリでスーッと指先切っちゃったような痛み」
思わずやっちゃった!
っていうあれ。 ああいう痛みがフィルムから伝わってくるのよね。
斬れたからといって派手な演出をするでもなく、
そりゃ刃が触れりゃー斬れるだろっていう淡々とした表現も残酷さを感じさせる一因なのだろうと思う。
冒頭にナレーション入れるのは「忠烈圖」と同じ。
こっちの格好良いところは悪宦官のパイ・インが巻物をひろげると、
「龍門客棧」
ってドーンとタイトルが出てくる。
そしてロールが毛筆で格好良く書かれていく。
このシーンがめちゃいかす。しびれる〜。いきなり魅かれたね。
お話
明朝。
盟主・于謙は悪辣な白鷹宦官率いる東廠一派に無実の罪を被せられ死刑。 于家族も流刑となったが報復を恐れる白鷹は于家皆殺しを命じる。
しかし謎の剣士葭漢の登場で皆殺し計画は一度失敗。
東廠一派は于家を"龍門の宿"で待ち伏せし殺戮の機会に息を潜める・・・
これは原作あるのかなぁ胡金銓オリジナルなのかなぁ・・・
このシチュエーションたまらん緊迫感があって素晴らしいよなぁと。
オリジナルとしたら本作で一番評価すべきことだと思います。
だってこのシチュエーションで幾らでも番外編作れそう。
辺境の宿屋で、悪宦官の手下とそれを討伐しに来た者達が、お互いを敵か味方か探り合いながらのやり取りが本当に「静」と「動」ですごくいい。
これがデビュー作となる素人同然だったらしい石雋の超強い剣士役も素敵。強い役はこれ一本。あんまり石雋さんの評判聞かないけど僕は好きですよ。ぎょろっとした目がまた。
ただねー石雋扮するシャオシャオツ(蕭蕭津?)がこの争いに加わることに 大して意義が無いのよね。彼だけは義侠心だけで戦ってる。確かに宿主とは友人でその宿主は于謙に仕えていた元将軍だから全く理由が無いこともないけどさ。
一番興味を持った俳優さんは東廠No.1側近の人(名前がわからん)。
顔がトミーズ雅に似ててちょっとアレだけど、感情を抑えつけた冷徹な演技は非常に興味深かった。他であんまり観ないなぁ(「侠女」とか出てるけど)。
上官靈鳳&葭漢兄妹も結構良い感じだしキャラはそこそこに立ってる。
アクション的にはそりゃ古臭さは否めない部分は確かにある。
ヒロインの上官靈鳳があまりぴょんぴょん飛び跳ねなかったのもちょい不満か。ただ白鷹vs石雋の一幕(流れ乱戦に)はしびれるなぁ。
未だに徐克の「ドラゴンイン(新龍門客棧)」よりこっちが好き。
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■CAST&STAFF |
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監督・脚本 |
胡金銓(キン・フー) |
出演 |
石雋(シー・チュン) |
白鷹(パイ・イン) |
上官霊鳳(シャン・カン・リン・フォン) |
韓英傑(ハン・イェン・チェ) |
葭漢(シュエ・ハン) |
徐楓(シー・ファン) |
田鵬 |
曹健 |
高明 |
葛小寶 |
高飛(コー・フェイ) |
萬重山 |
苗天 |
魏平澳 |
劉楚 |
張允文 |
呉才明(ウー・サイ・ミン) |
武術指導 |
韓英傑(ハン・イェン・チェ) |
制作年度 |
1967 |
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空山靈雨
Raining in the Mountain
空山霊雨
■
ひょっとして観れば観るほど映画か?
初見の際は正直、映画観たような俺が寝てる時に映画が流れてたような、 気がつけば変な時間帯に昼寝をした休日に何だか寂しい思いをするような。(あれ寂しくなるよね)
・・・だったんだけど、今回「大醉侠」を受けて胡金銓映画マジマジと見直してたら、面白いでやんの これ面白いぞ、うむ。
お話 (相変わらず他人の言葉を借りないで、脳記憶だけで語る要約)
三寶寺に大富豪の孫越&徐楓夫妻、将軍の田豊&側近陳慧樓が来訪する。三寶寺にはごっつ偉い(確か三蔵法師)人が書いた経典奉られており、来訪者の狙いはそれを奪うこと。
徐楓は実は妻ではなく孫越に雇われた泥棒でお付きの呉明才はその相棒。さっそく徐楓&呉明才で捜索開始。
一方で陳慧樓は徐楓&呉明才が手配中の泥棒と気づき、自身も経典を狙いつつ更に捜索開始。
さらに
三寶寺は今跡目争い(次期館長)の真っ最中で、孫越は知り合いの高僧を跡目にさせることで何とか経典を。田豊も知り合いの高僧を跡目にさせることで何とか経典を。
さらにさらに
そこへ流刑から出家してきた受刑者(〔イ冬〕林 )が入門。受刑者は実は陳慧樓に無実の罪を被せられての流刑だった!
さらにさらにさらに
「俺が跡目だ!」と高僧の石雋、秦沛も色々画策しており、 一見、清らかなそして崇高感たっぷりのお寺はカオスワールドと化していた・・・
よくこんなのまとめたな
これをもし江洪(「達磨鐵指功」の監督)がメガホン撮ったらどうなるんだ? 最初から最後までさっぱり意味不明になっちゃうぞ。
しかし流石ですな、こっちは見事にまとめてるし話の交錯加減がまた一層のスリリングさを与えています。
カメラワークもキレキレで風光を活かした映像美は本当に素晴らしいです。 恐らくこの寺は「四大門派」、たぶん「蛇鶴八拳」等でも出てくるお馴染みの寺なのですが、
撮る人撮ればって感じですねぇ・・・ 侍女達が滝で半裸で戯れる姿の何と美しいことか。 そりゃ高僧でも見惚れるって(スケベ心だけじゃなくね)。
映画のウリは
・交錯しあう人間模様
・メタルギアチックな潜入逃走戦闘
・美しいカメラワーク
ってところでしょうか。
ひたすらに幻想的である戦いは以前の戦いから血生臭が抜けてより一層ふわふわしてるといったところ。思わず「おっ」と巻き戻してリプレイしちゃいます。
話のどんでん返しが二回あり、一回目のどんでんは結構予想がつくと思うのですが 二回目はつきませんでしたねぇ・・・なるほどそうですか。
特筆なのは
「大事なのは書ではなく書にある教え」
全くその通り。書は紙だもん。
特筆なのはそこじゃなくて胡金銓さんがはっきりと主張して物語を締めくくることが特筆。いっつもスパッと終わっちゃうから。
胡金銓映画に慣れてる人ほど評価が高くなるんじゃないかな。
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■CAST&STAFF |
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監督・脚本 |
胡金銓(キン・フー) |
出演 |
徐楓(シー・ファン) |
孫越(スン・ユエ) |
田豊(ティエン・ファン) |
陳慧樓(チェン・ウェイ・ロー) |
石雋(シー・チュン) |
〔イ冬〕林 |
魯純 |
秦沛(ポール・チュン) |
李文泰(リー・マンチン) |
呉家驤 |
王光裕 |
呉才明(ウー・サイ・ミン) |
制作年度 |
1979 |
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黄飛鴻之二/男戀富自強
Once Upon A Time In ChinaU
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱
■天安門事件
'86年「南北少林/阿羅漢」以降、日本ではパタッとその活躍が聞かれなくなった李連杰(ジェット・リー/リー・リン・チェイ)。
そして'89年4月に起こった天安門事件によって中国は再び混乱の時代に陥り、子供心に
「リー・リン・チェイはどうしたのかなぁ?巻き込まれたりしてないかなぁ?」 とずっと不安でした。(関係ないんだけど、当時は子供ですから)
初監督作の失敗など、「阿羅漢」後の活躍はずっと後まで知らなかったですからね。それだけにさらに4年ほど経って、たまたま本屋で何となく見た「ロードショー」にリー・リン・チェイの文字があった時は
もうメチャクチャ嬉しかったですね!私は映画雑誌ってほとんど買わないのですが、この時ばかりはロードショー買いました。で、帰って母上に
「よかったよかった!リー・リン・チェイが出てきたで!」
って、雑誌見せて2人で喜んだのを強く覚えております。
その時の雑誌に写ったリー・リン・チェイ改めジェット・リー扮する黄飛鴻を見て、「少林寺2」なんかほんとの女の子と見間違うほど女装姿も可愛らしかった彼が、
ほんとに精悍な大人の顔になって戻って来たなぁよかったなぁ・・・ と思ったものです。
「阿羅漢」からおよそ7年ぶりの"ジェット・リー"新作。
ジャッキー作品以外でこんなに鑑賞前からワクワクするのは初めてでした。 そしてここで私は新たな衝撃を目撃することになるわけです。
■まじかよ
いきなりジャッキーの歌声が響いてびっくらこいたオープニング(半分は違うんですよね?)。
「うししし、この曲は黄飛鴻テーマ。そして酔拳ジャッキーと繋がっているとは他の観客達には想像も及ぶまい、うししし・・・」
と、1人ほくそ笑んでいましたね。
まぁもう10代後半に差し掛かっていましたので、袁和平、呉思遠、姜大衛の文字にも心の中で反応していましたね。そしてそう言えばこれも仕掛け人に呉思遠が関わっているんですね。中でも一際気になった文字は"任世官"!
残念ながら活躍するのは1の「天地黎明」で今回はちょい出演のみですが。 いよいよ始まる映画。
早速、關之琳扮するヒロイン"十三嬢"のピンチだ!!
「ちょっと待ったッッ!!」
ボハッボハボハッ!!
いきなり正に飛んでやって来て一度に3人の敵に跳び蹴りを喰らわすジェット・リー黄飛鴻!!
ここで劇場の観客達が感嘆の声や、凄すぎて呆れる失笑がドッ
最後の最後まで大人し〜くしておいて、ラストになってやっと正体を現す "水戸黄門"という日本人お馴染みの英雄とは違い、
「俺が黄飛鴻!俺が黄飛鴻!そして俺が黄飛鴻!佛山黄飛鴻!」
と必要以上にアピールを繰り返す英雄のサービス精神が香港らしくて爽快です。カタルシスをずっと得られる映画とでも言いましょうか。
引き続き軽くバタバタと白蓮教の弱虫信者共をなぎ倒すシーンが余りに圧倒的。
劇場では初めて観て圧倒されていたのと、速すぎる動きで何が何やらとにかく凄いぜ!状態だったのですが、見直してみるとその素早さの中にメチャクチャ細かい殺陣が幾つも折り重なるように入ってるんです!
わずか数秒のシーンに! まさに目にも止まらぬ早技。
いったいこの映画はどうなってしまうのか?
この時点で初見にしてみれば飛んでもないツカミだったと言えるでしょう。
■俺、文系なのに
ドラマに関わる部分では、とにかく
「もっと中国史勉強しとけば良かった」
と反省しきり。
孫文とか出てきても知ったかぶり知識ぐらいしか無いんですもん。
この映画(シリーズ)の凄いところは大きく分けて2つ。
1つ目は
"徐克メッセージがダイレクトに香港人のツボにはまった"
天安門事件もさることながら、中国・台湾の仲も一向に改善されず、当の香港はもうすぐ中国返還と不安材料挙げればキリがないよな世情だった時代。そして本作の時代は孫文やら袁世凱やら勿論第一次世界大戦ってことで
一体、この先どうなってしまうのだろう?
と揺れに揺れまくっていた時代。
ややオーバーラップする時代に、天下無敵の英雄"黄飛鴻"が登場し、悪党どもを圧倒的な力でバッタバッタと叩き潰してゆくのですから、世情に苦しみながらも一生懸命生きてたその当時の香港の方たちの大きな共感を得られるのは言うまでもありませんね。
元から徐克が扱うのが大好きな"混乱の時代"を題材に、英雄"ジェット・リー黄飛鴻"が征く・・・ 監督ではなくプロデューサーとしての仕事が多くなってきていた徐克が再びメガホンを取ったのも至極当たり前のことだったと思いますね。
■どうすんねん
その後も弟子の莫少聰も交えてシリアスコメディ入り混じった珍道中は続くのですが、 とにかく黄飛鴻強すぎちょろっと白蓮教が襲って来たってなんてこたないっす
さすが五回もチャンピオン獲ってる中国武術界の至宝!! 任世官も敵じゃなかったし、好敵手登場はこの先あるのか? と思わせた矢先に登場したのが総監の甄子丹!
恥ずかしながら私、初見の際は彼が「ドラゴン酔太極拳」で女デブゴンに踏み潰されてたあの若者だとは これっぽっちも気づきませんでした。
「うっわー!?互角にやってるで!?コイツ誰や!?」
■もうメチャクチャや
遂に白蓮教内部に潜入する黄飛鴻、そしてアクションはやらずに隣で良い味出してる姜大衛もまた良い感じ。なかなか新境地。徐克の今と昔を紡ぐような演出から、
いざバトルが始まってみればやっぱりムチャクチャな映画だ!
と良い悪い意味でもそうなるのがこの映画の特徴。
始まる白蓮教バトル!
「天と地と火と風が攻めるぞ!!(だっけ?)」
「神よ力を与えたまえー!!」
「布殺しだ!!」
もう白蓮教の奴ら嘘八百大ハッタリの嵐!!
「何が天と地だ!」
と言いながら、その天と地どもを一蹴りで吹っ飛ばす黄飛鴻。
その通りだ黄飛鴻!ほんとにどこが天と地だ!蹴られただけだ!
その後もゲーム「真・三国無双」のように、白蓮教のザコどもを蹴散らす! 敵の返り血を浴びてここまでやるかな黄飛鴻!
業を煮やしてついに現れた教祖・熊欣欣。断じて経壇から降りようとしないその態度に、「龍の忍者」ではすぐ降りて戦ってた教祖・黄正利の姿が思い浮かぶ(宗派が違うじゃん)。
「太陽爆破だー!!」
単に袖で目くらまししたんじゃん。
と、流石にハッタリの教祖ですから言うことがでかい。
しかも黄飛鴻に見破られてる。
まぁ要はみんな技の名前を呼び合ってこのシーン、戦っているのだ。
その中でも、効果を発揮したのは
黄飛鴻の必殺技"無影脚ッ(モンインキュッ!!)!!"
もし見てない人がいたら見てみようぜ。
■ぬのやりっ
遂に始まるラストのvs甄子丹!
いやー一進一退の攻防は続くものの、黄飛鴻先生一度も攻撃喰らわないんですね、甄子丹でさえ一度も攻撃を当てられません(そういや「英雄」でも一度も当てられなかったな)。この映画始まってから終わるまで一撃も喰らいません。
このままでは勝てないと甄子丹が取り出したのはながーーーーい雑巾。
「布槍だッ!」
・・・・・・・・・・・。
あのね、そんなこと言ったら鉛筆だって「鉛筆槍だッ!」、
携帯電話も「携帯電話十手だッ!」、
電車の模型が「十六節棍だッ!」
終劇
■劇場から出てきまして・・・・・・・・・
・・・ふぁっさん!うぉんふぇいふぉんっ!!
ふぁっさん!うぉんふぇいふぉんっ!!
ふぁっさん!うぉんふぇいふぉんっ!!
(友人と言い合うポーズし合う、アホの子状態)
とにかく何だかムチャクチャな映画を観させられた気もするが、
とにかくジェット・リー黄飛鴻の圧倒的な技に興奮し、あの黄飛鴻ポーズを強く頭に印象づけられてふぁっさん!うぉんふぇいふぉんっ!!
確かに「マトリックス」が登場し、世界中に香港ワイヤーワークなアクションを広めてしまった影響で、今となっては世間的にもそれそのものに驚きこそありませんが、その辺でこの映画のもう1つ凄いとこはこれまた明白で、2つ目に凄いところは
"袁和平のアクション構築!ジェット・リーのアクション俳優としての能力の高さ!"
これがあるからこそ、 今見ても新鮮味をのぞけば何一つ見劣りしない素晴らしいアクションがそこに輝き続けるのです。
逆に言えばこれより良いものを探す方が大変。
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■CAST&STAFF |
|
監督 |
徐克(ツイ・ハーク) |
出演 |
李連杰(ジェット・リー) |
甄子丹(ドニー・イェン) |
關之琳(ロザムンド・クワン) |
姜大衛(デビッド・チャン) |
莫少聰(マックス・モク) |
熊欣欣(ホン・ヤンヤン) |
張鐵林 |
梁日豪 |
方保羅 |
任世官(ニン・シー・クワン) |
武術指導 |
袁和平(ユアン・ウー・ピン) |
脚本 |
徐克(ツイ・ハーク) |
張炭 |
陳天〔王旋〕 |
主題歌 |
成龍(ジャッキー・チェン) |
製作 |
呉思遠(ウー・セイエン) |
徐克(ツイ・ハーク) |
制作年度 |
1992 |
|
少林小子
Shaolin Temple 2
少林寺2
■
「少林寺」よりこっちの第二弾の方が好き。
河をまたいで犬猿の仲である「少林拳」の家と「武当拳」の家が引き起こす騒動コメディで、主に子供がメインとなって動き回るのが、愛らしくていい。
いつもは子供ものって嫌いなんですけど。
李連杰の笑顔が一番可愛い作品
わがアイドルもよかっ
結局、襲撃に来た山賊団を二つの宗家が協力してうち倒すんですが。
クンフーシーンも本場だけあってひと味違うけど、
それよりもコメディ映画としてなかなか評価高いよ。
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■CAST&STAFF |
|
監督 |
張〔金金金〕炎(チャン・シン・イェン) |
出演 |
李連杰(ジェット・リー) |
胡堅強(フー・チェン・チァン) |
黄秋燕(ホアン・チュウ・イェン) |
干海(ユエ・ハイ) |
干承恵(ユエ・チェン・ウェイ) |
計春華(チー・チュアン・ホワ) |
丁嵐(ティン・ナン) |
孫建魅(チャン・チェン・フー) |
李武男(リー・ウー・ナン) |
製作 |
梁廣建 他 |
制作年度 |
1983 |
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上海灘十三太保
Shanghai13
上海13
■
実はTV放送していたシリーズもんを映画用にまとめたもの。
おそらく、毎週クンフースターがゲストとして登場しては死んでいくパターンだったのだろう。それだけにキャストが凄くて、新旧織り交ぜてスターがたくさん出てます。
・ジミー・ウォング−この人は死なない。金庫開けて帰るだけ。さすが巨星。 ・陳観泰−香港で「大兄貴」と呼ばれる大物スター。昔ね。
・梁家仁−サモハン映画でお馴染み。やっぱ凄い腕前。
・劉徳華−今をときめくスター。石田ゆり子と共演したとか。
・姜大衛−「黄飛鴻2」に出てます。昔の剣侠スター、今も現役。
・王青−昔は悪役専門。現代劇になってコメディになって良い味出してました。大口。
・陳星−この顔で昔は主役スター。ジャッキーの「新精武門」とか。
・狄龍−「男たちの挽歌」の兄さんです。実は詠春拳の達人。この人好きだなぁ。
・李修賢−「狼 男たちの挽歌・最終章」での熱演が忘れられません。
・戚冠軍−ショーブラ・クンフースター 等々。
とにかくこれだけのキャストが2時間闘いっぱなしです。
普通の人には耐えられませんな、こりゃ。
これのオープニングが何だか大スキです。
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■CAST&STAFF |
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監督 |
張徹(チャン・ツェー) |
出演 |
陳観泰(チェン・カンタイ) |
王羽(ジミー・ウォング) |
狄龍(ティ・ロン) |
劉徳華(アンディ・ラウ) |
姜大衛(デビッド・チャン) |
陳星(チン・セイ) |
李修賢(ダニー・リー) |
王青(ワン・チン) |
梁家仁(リャン・カー・リャン) |
鹿峯 |
朱海玲 |
戚冠軍(チー・クワン・チュン) |
江生 |
王鍾 |
程天賜 |
戴徹 |
余松照 |
江明 |
常楓 |
葉飛揚 |
王圻生 |
武術指導 |
劉家榮(リュー・チャー・ヨン) |
制作年度 |
1984 |
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一胆二力三功夫
Fist and Guts
ガッツ・フィスト・魔宮拳
■
タイトルが笑えるな。
これはなんだかよくわからないが凄い「仏典」を求めて、少林寺の僧(劉家輝) とラマ僧(羅烈)が争奪戦を繰り広げる映画っす。
冒頭から劉家輝が列車に乗ってるので、妙な違和感を感じます。
いつの時代やらなんやら。
この映画の見所はラストの2人の戦いで、クンフーマニアの中で語り継がれている名勝負です。確かに凄い。まさに正統派クンフーの神髄と言えるでしょう。密かに日本でも劇場公開なんかされてます。売れなかっただろうけど。
劉家輝さん来日したけどね。
邦題の「魔宮拳」ってのは、
「仏典」のある場所が地下の迷宮みたいなもんにあるからでしょう。
これを突破するために修行してましたから。それだけのために。
劉家輝ってこの辺は格好いい主役張ってますが、 少林寺ブームも醒め役を失い、この後から結構悪役とかやってます。悲しいやね。 ただ、周潤發「フル・ブラッド」ではまたも僧侶役で好印象与えてました。
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■CAST&STAFF |
|
監督 |
劉家榮(リュー・チャー・ヨン) |
出演 |
劉家輝(リュー・チャー・フィ) |
劉家榮(リュー・チャー・ヨン) |
羅烈(ロー・リエ) |
李海生(リー・ハイ・サン) |
尤翠玲 |
盧海鵬 |
李フ柱 |
林克明 |
陳嶺威 |
火星(マース) |
黎劍雄 |
武術指導 |
劉家良(リュー・カーリャン) |
劉家榮(リュー・チャー・ヨン) |
脚本 |
王開明 |
黄岳泰(アーサー・ウォン) |
製作 |
黎應就 |
制作年度 |
1979 |
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彊屍先生
Geung si sin sang
霊幻道士
■
まぁ別ページを設けて特集するほどキョンシーものは好きではないので、こっちに書きます。やっぱりいきなりだけど、これがキョンシー関係映画のベストだと思うなぁ。
非常に演出がスマートで、泥臭すぎず、綺麗すぎず、アクション・ドラマのバランスが最高です。
林正英はここでの道士役まで、ずっと映画出演はあったものの、 悪役やら悪役やら悪役やらで、ほとんど下積みみたいなもんだった気がする。
林正英がやっと当たり役を手に入れた!
という意味では非常によかったです。ホントに「やったね!」って感じ
許冠英は相変わらずのダメダメ男を相変わらずの芸風で演じていて笑えます。
ここでの錢小豪が一番好きだなぁ。
他は裏切り役とか主役に突っかかる役とか 胡散臭い役が多すぎ。
本作の彼は普段はコミカルで、いざとなったらなかなか強い好青年で格好いい。もっと人気出てよかったよなぁ・・・
李賽鳳がまだアクションする前の可愛いお嬢さんとしてヒロインです。
ほんでもって、錢小豪を誘惑する女幽霊を王小鳳さんが演じてらっしゃるのですが、
「よかったなぁ〜(しみじみ)」
ここでの好演で、王小鳳さんは「大家發財」(「ドラゴン・キョンシー」)にて、 ほとんど同じ様な役で出演してらっしゃいます。
「大家發財」ではヌード・シーンもあるのですが、 ご本人かどうかは不明です。どうなんでしょ? で〜、と思ったらですね〜、なんかその後は「孔雀王子」の人肉を喰らう妖怪とか、
李修賢主演の「赤胆情」では林威という凶暴な悪役の奥さんで、やっぱ悪役とか、 個人的に進んで欲しかった
ジョイ・ウォンロードから
全く正反対の芸風に進んでしまわれたのでした・・・がく。
なんだか、さっぱりレビューしていませんが、
本作品はキョンシー映画でイチオシ作品です。
■CAST&STAFF |
|
監督 |
劉観偉(リッキー・リュウ) |
出演 |
林正英(ラム・チェン・イン) |
許冠英(リッキー・ホイ) |
錢小豪(チン・シュウ・ホウ) |
李賽鳳(ムーン・リー) |
王小鳳(ポーリン・ウォン) |
樓南光(ビリー・ロー) |
陳友(アンソニー・チェン) |
元華(ユン・ワー) |
牛馬(ウー・マ) |
黄蝦 |
何柏光 |
武術指導 |
林正英(ラム・チェン・イン) |
元華(ユン・ワー) |
脚本 |
司徒卓漢(シー・トウ・チャ・ホン) |
黄炳耀(バリー・ウォン) |
音楽 |
聶安達 |
主題歌 |
鬼新娘-傑兒合唱團 |
製作 |
洪金寶(サモ・ハン・キンポー) |
制作年度 |
1985 |
|
彊屍先生續集彊屍家族
霊幻道士2/キョンシーの息子たち
■
今度は舞台を現代に移してのキョンシー・アクション映画。
前作が面白かったし、予告編も面白そうだったし、ということで非常に期待していた一本だったのだが、俺としては期待ハズレだった。
まぁどちらかといえば悪役側の鐘發率いる3人組と、キョンシーとの立ち回りのシーンが長すぎ。しかも、サモハンが宴会の余興で思いついたというスローモーション・クンフーのシーンが
本当にスローでかったるく、悪いけど作品のテンポを大きく鈍らせている。サモハン余計な事すんな。
前作の許冠英というスターに代わって、元彪が体を張って頑張っていたんだけど、なぜか印象に残っていないんだよねー、ここでの元彪の活躍は。
申し訳ないが、ベビー・キョンシーを使って「E.T」的な要素を盛り込み、 お涙頂戴の色をつけたのも、失敗に終わっていると思う。
傑作になる可能性は十分にあった作品だけに惜しい。
■CAST&STAFF |
監督 |
劉観偉(リッキー・リュウ) |
出演 |
林正英(ラム・チェン・イン) |
元彪(ユン・ピョウ) |
鐘發(チュン・ファット) |
李賽鳳(ムーン・リー) |
田俊(ジェームス・ティエン) |
樓南光(ビリー・ロー) |
王玉環 |
何建威 |
胡楓(ウー・ファン) |
劉秋生 |
聶安達 |
アンドリュー・ネルソン |
曹達華(チョウ・ダッワー) |
文雋(マンフレッド・ウォン) |
楊鳴 |
馮淬帆(フォン・ツイ・フェン) |
韓詩雨 |
蔡文〔三金〕 |
武術指導 |
洪家班 |
脚本 |
黄炳耀(バリー・ウォン) |
音楽 |
聶安達 |
策劃 |
元奎(ユン・ケイ) |
牛馬(ウー・マ) |
元彪(ユン・ピョウ) |
製作 |
洪金寶(サモ・ハン・キンポー) |
製作総指揮 |
何冠昌(レナード・ホー) |
制作年度 |
1986 |
|
霊幻先生
霊幻道士3
■
まぁ恐らく香港でもPART3という認識なんでしょうね、これ?
こちらはホラー的要素が増えて、簡単に言えば大人が見るキョンシー映画に成長した感じ。
首をまわしねじ切ったり、鉄拳が腹部を突き抜けたりとちょっとガキには衝撃が強すぎそう。 ただ、色んな要素も盛り込んで深みのあるもの・・・
と意気込んで失敗した上記作品の経験を生かし、
こちらではごちゃごちゃした因果関係もちゃんとまとめて破綻もなく、
非常に良いアクション・ホラーに仕上がっていると思われます。
呉耀漢扮する詐欺道士と、それに仕えるガキ・キョンシーとの触れ合いなんかも うまいこと話に絡ませていて泣けます(泣きはせんか)。監督さん大きく成長しましたね。
サモハンもゲスト出演してます。
一番の見所は、やっぱあれでしょ。 ラム道士先生のお誕生日会で、先生がプレゼントの箱を開けた途端、 「ぼい〜ん!!!!」 と飛び出すびっくり箱だったっ!!(弟子のいたずら)
しばらく呆然としていた先生と来賓客だったが、先生はブチギレを通り越して、 遙かな高見から、とてつもなく不気味な高笑いっ!!
■CAST&STAFF |
監督 |
劉観偉(リッキー・リュウ) |
出演 |
林正英(ラム・チェン・イン) |
呉耀漢(リチャード・ウン) |
樓南光(ビリー・ロー) |
龍方(ロン・ファン) |
洪金寶(サモ・ハン・キンポー) |
王玉環 |
蕭紅梅 |
何健威 |
葉榮祖(イップ・ウィン・チョウ) |
元奎(ユン・ケイ) |
牛馬(ウー・マ) |
武術指導 |
林正英(ラム・チェン・イン) |
董〔王韋〕(トン・ワイ) |
脚本 |
司徒卓漢(シー・トウ・チャ・ホン) |
盧永強 |
音楽 |
聶安達 |
製作 |
洪金寶(サモ・ハン・キンポー) |
制作年度 |
1987 |
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