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世界最強の格闘技 殺人空手


これはまぁ珍作だわな。
超ずっと前に録画したものでこの度、再見するに至る。

調べてみるとどうも実在したらしい「プロ空手」のドキュメント(みたいな)構成で前半は進み、後半はより強い奴を求めてプロ空手No.1の大塚剛が世界を征くドキュメント(みたいな)物語である。
ノリとして「川口浩探検隊」を見るような気持ちでいれば、なかなかに笑って楽しめるかもしれません

って、話が終わってしまいましたが(笑

流れ?

ひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅん
大根の先に鈴。
これを目隠しした大塚剛がサイファーで斬る!
一歩間違えば大根持ってる人にサイファーが食い込む危険な修行である。
・・・って、ばか。

さぁ何の脈略も無く世界最強の格闘技プロ空手大会へ。
というか悪いけどいきなり客すくねぇ。
こっから紅幸司のインタビュー、風間猛のインタビュー
「相手を壊さなきゃ自分がやられますから」
拳龍隆志のインタビューとモノホンのインタビューが続きます。

さぁ何の脈略もなくプロ空手拳士の1人、バッファロー・弁慶登場。
ナレーション 「弁慶が何かを発見した!?・・・マムシだ!」
ということで、弁慶なんか気にすることなく楽しく散歩を続けていたマムシさんがいきなり弁慶に掴まれてぶっ叩かれて悶絶!
マムシに勝った!
・・・勝ったというか無抵抗な蛇にいきなり襲い掛かって殺しただけのような気がするというかそうだ
さも命懸けの戦いを制したかのような演出が素晴らしいというしかしょうがない。

試合。
紅幸司vsバッファロー・弁慶
・・・弁慶の負け。
はっ(笑
ほーら、見ろ。蛇ってのは虐めたりしたら祟られるって言うでしょ?
プロ空手のエース、
ひょおおおおおおおおおおおおおお!!!
と李小龍(ブルース・リー)怪鳥音をアレンジした紅幸司に惨敗するバッファロー。

紅幸司は肉屋の店員である。
肉屋の休憩の時間に彼のトレーニングは静かに始まる。
売り物の牛肉を握って握力のトレーニングである。
この牛肉を引きちぎる鍛錬が凄まじい破壊力を生み出すのだ。
ひょおおおおおおおおおおおおおお!!!
そんな手で引きちぎられてメチャクチャになった牛肉の売れ行きが芳しいわけはないというのは置いておくのであった。普通はクビだ

こちらもプロ空手拳士、嵐五郎。
嵐くんはちょっとこの頃、負け気味。地元のバーで腐っていたりしました。とそこへ、
「ちょっと待ちな」
因縁吹っかけてきたのは地元の愚連隊。
愚連隊vs嵐五郎!ほちゃあ!!
実に脚本のしっかりしたドキュメントである!!

さぁ何の脈略も無く、
三つ巴の戦いが野原で繰り広げられる。
ドキュメントだと思うと実に適当にコトがすすむなぁ・・・
修行してるらしい。
プロ空手館長の大塚剛の登場である。
そして大塚剛vsK.Kジョンソン(誰やねん)!
なす術も無く大塚の前に瞬殺されるジョンソン。
もうこのリングには俺を奮い立たせるものは無いのだろうか!?

というわけで、
強い奴を求めてアジア旅行に。

まずはカンフー発祥の地、香港。
えーっ?カンフーって、香港が発祥の地だったっけ?
なんて疑問などこの精巧に作られたドキュメントに関係ない。

「燃えよドラゴン」のようにやっぱボートピープル船に乗って大塚強が香港を征く。
道風山。
ここは中国拳法の秘密が隠された由々しき場所であり、これは初めて撮影を許された道風山の貴重なフィルムである・・・・うそつけっ
そこの門番が大塚を案内すると思ったらいきなり襲い掛かった!!余裕で倒す大塚。
さらには道風山の大将が現れて早速対決!
大将の棍棒VS大塚のサイファー
しかしプロ空手の前には中国三千年の歴史あるカンフーもあっけなく敗れ去るのみである。

後から見直しでわかったのだが、
このシーンに出てくる香港俳優の面子がなかなか凄い。
まず最初に襲い掛かる門番は王将(ワン・チェン)である。
王将は

「蛇拳」での蟷螂拳使いの人。
そして続いて三節根を振り回す3人衆は左から元奎(ユン・ケイ)、徐蝦、泰山だ。元奎を知らない人はネット検索や当HPをくまなく読んで頂くとして、徐蝦は

「酔拳」での棒使いの男(兼武術指導)、泰山は「燃えよデブゴン2」で鐘發(チュン・ファット)に目をむしられて殺される役なんだが、この人はたーくさん出てるのだが大きな役が少ないなぁ。
そして香港のボスとして登場しているのは袁祥仁(ユアン・チョンヤン)である。メイクしていないとなかなか男前なんですけどなぁ。
というわけで、この香港のシーンは袁家班が協力していたみたいですね。

というわけで、マレーシア。
ひとしきりマレーシアの武術を観戦する大塚はお食事に。
メシ喰ってる最中に誰かに見られている。
だ、誰だ?
大塚を狙う刺客がこのドキュメントにまた現れようというのか!
でも、マレーシアの長い歴史を誇る武術もプロ空手の前にあっけなく敗れ去るのみである。

というわけで、ネパール。
幻の拳法求めて遂にここまでやってきた。
ここでは人は勿論、犬までもがプロ空手・大塚剛の敵である!
ラストはネパールの達人と対戦してぶっ殺す!
なんのお咎めも無くネパールを去っていく大塚であった。

「強い奴なんかいなかったな、とりゃあっ!!」
日本に帰った大塚は今日も修行を続けるのであった。






中途半端にドキュメントにしてるのが祟ってなのか利用してなのか知らないが、編集はめちゃくちゃ展開も適当につなぎ合わせで、日本映画のイロハを本当に勉強してきたのか?と言いたくなるよな酷い出来栄えなのが正直なところである。
しっかりしてくれ山口監督。

K1やシュートボクシングが生まれる前に、プロ空手があった。これもやはり李小龍(ブルース・リー)が起こした"空手映画ブーム"から来る一端だと思われる。それは紅幸司の怪鳥音を聞けば明らか。
現代では拓けている総合格闘技の前身がこんなとこにもあったということではこの映画は感慨深い。

後はふざけたドキュメントとして楽しみましょう。

■CAST&STAFF
監督 山口和彦
出演 大塚剛
紅幸司
風間猛
拳龍隆志
バッファロー・弁慶
嵐五郎
不動拳一
浅間一心
袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
徐蝦
元奎(ユン・ケイ)
王将(ワン・チェン)
泰山
K.Kジョンソン
音楽 菊池俊輔
制作年度 1976


森山虎
Tiger Jungle/Black Belt Fury

このアメリカ製DVDの中に入ってました。
※画質劣悪でオススメしません。

あまりにも?が多い作品。
話もさすがによくわかりません。
パターンとしてわかるのはいつもの反日映画で、
日本人が中国の地元民を虐待

復讐
とお決まりではあるんですけど詳細がわかりません。
なぜ詳細がわからないかというとこれ、
服装がみんなインディアンみたいな格好をしているからです。
あのインディアンの格好、ね。
だから、西部劇でよく描かれるインディアン抗争の舞台を中国に置き換えてやったのかな?とも思われるところもあるんだけどそんな必要どこにあんの?というかなぜ中国人が他の部族の衣装着てまでそんなことせにゃならんのかということで謎が多すぎます。

たぶん、「少林寺 怒りの大地」という作品にも遊牧民が出てくるのですが、どちらかと言えばそちらの衣装に近いので、
「遊牧民の話だが衣装がよくわからなかったので、インディアンの衣装を使った」
ということになるのではないかと思われます。

主演は聞江龍。
かなり馴染みの無い役者さんですが、結構台湾で功夫映画に出演しています。ここで他に彼の主演作「Dragon Fury」を紹介しています。日本の役者さんにも似たような人がいると思うのですがちょっと思い出せないなぁ、顔はとても濃いです。

彼が部族にいる血気盛んな若者で、可愛い彼女なんかいたりします。なぜか出てくる女優さんたちが結構可愛かったりするところがこの作品の拾える部分だったりして。

んで、日本人どもが何をしているかと思えば
そういう綺麗な女優さん見つけては襲おうとする。
そういう綺麗な女優さん見つけては襲おうとする。
そういう綺麗な女優さん見つけては襲おうとする。
もうそればっかり。
ボスは勿論、韓英傑(ハン・イェンチェ)。
いったいそれ以上に何だというのかようわからんまま物語は進み、遂には怒り爆発の聞江龍が韓英傑一派を皆殺しにして終劇。

最後の戦いで

「ドラゴン危機一発」と全く同じ殺され方をする韓英傑さんがちょっと可哀想な感じ。しかし、韓英傑さんが眼鏡かけて日本人の格好になったらまさに普通のおっさんって感じで、知らない人なら
「なんでこんな普通のおっさんが最後の敵なんだ?」
って思うでしょうね。武術指導の第一人者なんですが。

功夫アクションも特に観るべきところもなく、端的にはつまんない作品。インディアン衣装だけが謎として残りました。どういった企画でこの作品が撮られたのか、それだけが興味あります。

■CAST&STAFF
監督 丁重
出演 聞江龍
韓英傑(ハン・イェンチェ)
孫越(スン・ユエ)
矮子王
邵羅輝
劉立祖
金劍
胡秋萍
唐沁
ケ美芳
武拉運
魏孔生
陳朝明
尚雲江
林漢
姜羽
洪士彬
蘇真平(スー・ツェンピン)
武術指導 韓英傑(ハン・イェンチェ)
制作年度 1976


惡漢笑撃隊/情報販子
Mob Busters

悪漢笑撃隊


香港・米合作・・・
・・・ではあるのだが、興味深い。
この映画、なかなかとんでもないところがあってそれは出演陣の豪華さ。台湾と香港から呼ばれた役者達が大挙して出演している。んで、興味深いのはその呼ばれた理由。
・ハリウッド作品だからと皆喜んで出た
・ギャラがそれなりに高かった
・ではなくてやっぱり×××に脅されて出演した
どれなのか。
作品そのものはやはりそこそこに脚本が練られているのだが、いかんせん脚本を書いたウィンストン・リチャードの監督具合が消化不良。はっきり言って何だかよくわからない。というか、よくわからないドタバタ部分が面白さだと思うのだが、それが面白くない。
まずは簡単に流れを行ってみよう。

流れ

オムニテックス・インターナショナルから重要機密書類が盗まれる。犯行はドンキー・ギャング一味。
ドンキー・ギャングのメンバー構成はこんな感じ。
ボス  方正
手下 楊?珊(ヤン・ホイサン)
手下 袁祥仁(ユアン・チョンヤン)←実行犯
手下 名前知らない二枚目
手下 胖三(バン・サン) 
こいつらドンキー・ギャングが
黄錦〔炎木〕(メルヴィン・ウォン)の組織と
樊梅生(フォン・メイサン)の組織、手下に李昆(リー・クン)と秘書の葉倩文(サリー・イップ)。
この辺とかに偽の書類作っては売って騙して作っては売って騙して金を巻き上げていく。どたばたどたばた。
もう誰か敵で味方かわからないというかややこしくてわかろうとも思わない。
一時はドンキー・ギャングが絶体絶命に追い込まれるが、他組織に警察署長の許不了を襲撃した疑いを被せ、またも逃げる。

書類は入らないわ騙されまくりだわで怒り心頭の黄錦〔炎木〕はドンキーボスの方正と因縁のある殺し屋・徐少強(ツイ・シャオチャン)に殺しを依頼。
遂には組織四つ巴に警察も加わってわけわからん大乱闘が始まる。

大乱闘の末に、その戦いを制したドンキーギャング。
理由は方正と殺し屋・徐少強が相討ちで死に絶え、戦いが終わったからなのだが、これが嘘。
実は殺し屋・徐少強もドンキー・ギャングの一味で2人とも死んだフリ。まんまと他組織を出し抜いたのだった。

ドンキーギャングは貧しい仲間たちで作られた義賊。
騙し取った金は貧しい人へ与えようと海へ出航する。
(何時の間にやら葉倩文はドンキーメンバーなのだが)
だがしかし!
そこに最強最大の敵が待ち伏せていた!
海と言えばサメ!
サメと言えばジョーズ!
ジョーズと言えばリチャード・キール!

終劇




別にわかるっちゃーわかるんだけど、理解しようと努めたくないややこしいドタバタ展開が頂けない。テンポが上手くいっていないんでしょうね。編集の問題もあるんでしょうか。また、繰り出されるギャグも例えば

大英雄」のように完全吹っ切れでやってる感じもせず、滅茶苦茶になっていないしテンションがイマイチ低く感じる。だから笑えない。つまらないギャグでも超高いテンションがあれば強引にある程度笑えるもんなのになぁ。

なので、この映画のポイントとしてはとにかく出てくる人たちが個人的有名人ばかりだというところにある(おっさんばっかりやけど)。
葉倩文(サリー・イップ)は胸の開いたドレスでダンスを披露(?)してくれて可愛いし、負けじと対抗するのが楊?珊(ヤン・ホイサン)でこちらもセクシードレスで頑張りますし、殺し屋・徐少強(ツイ・シャオチャン)がCoolで非常にかっちょいい。
黄錦〔炎木〕(メルヴィン・ウォン)、樊梅生(フォン・メイサン)とボンボン出てきた後は李昆(リー・クン)、テンテンちゃんとこのデブ警察署長・胖三(バン・サン)に、ジャッキー映画でお馴染み(?)の李敏郎、そのジャッキー作品

ゴージャス」で舒淇(スー・チー)の父を演じた陳松勇、袁祥仁(ユアン・チョンヤン)がメインの功夫見せ場で場をさらい、締めは

ドラゴン特攻隊」のオマツとB子で笑わせた方正と許不了のコンビが復活して楽しませてくれる。さらにはボーナスでリチャード・キール・・・ってところで、この辺を楽しめなかったらもうさっぱり面白くないだろうってところが正直な感想。

アクション的には1986年という製作年度を考えてももうちょっと頑張って欲しかったかなぁ。袁祥仁だけが頑張ってる感じだもん。


■CAST&STAFF
監督・脚本 ウィンストン・リチャード
出演 葉倩文(サリー・イップ)
楊惠珊(ヤン・ホイサン)
徐少強(ツイ・シャオチャン)
方正
黄錦〔炎木〕(メルヴィン・ウォン)
李昆(リー・クン)
袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
樊梅生(フォン・メイサン)
陳松勇
胖三(バン・サン)
李敏郎
許不了
陳鴻烈
岳峰
陸一龍
朱少華
李察基路(リチャード・キール)
製作 ランク・ウォン
制作年度 1986


碼頭大決鬥/碼頭小子
/碼頭龍虎闘

Chinese Hercules
空手ヘラクレス



いきなり先に身も蓋も無いこと言えば、

「燃えよドラゴン」の
「楊斯(ヤン・スエ)がポキポキやってるとこばかり見せられてもな」
そんなんだけが1時間半のウリです・・・と言われても、別に魅かれるものは何ら無い。
ただ、あの映画で観客に衝撃的なイメージを残したことは事実、まぁ一方で
「ジョン・サクソンの金的一発で終わりかよ」
ってのもあるんですけど。

まぁこの映画なんかなんちゅうかもっと最早功夫映画ではなく、ホラー空手映画にしてしまえばよかったのではないかという気がしますね。いきなり結論言ってますが。

「13日の金曜日」ならぬ「13日のボロ・ヤン祭り」とかで。
チェーンソーの代わりに空手でボキボキ、エッチしてる男女を空手でボキボキ、キャンプしてる若人達を空手でボキボキ、そんな感じで。それならばあれだけ怖いキャラクター持った楊斯さんだから、カルト的ホラー映画として評価も上がったかもしれぬのに。

この映画はまぁ李小龍(ブルース・リー)熱の真っ只中で、冷静に考える世余裕べくも無かったんでしょう。李小龍ブームから取り込むべき点を間違えていると思いますね。
本作の流れを考えればそれは明らかで

恋人の兄貴を殺してしまった陳惠敏(チャーリー・チャン)

もう戦わないと誓う

港のボスがやりたい放題

やっぱり戦ってボス倒す


「ドラゴン危機一発」と何ら変わらんでしょう。勿論、本作だけに限らず、あの映画のパターンを真似たものは無数に存在すると思いますが。
私がその上でこの映画、何が失敗かと言えば
・李小龍に並ぶことなど誰がやっても無理なのは明白
・でも楊斯さんは現役バリバリ
つまり、変に「ドラゴン危機一発」なんか持ってこなくても楊斯さん使って暴れまくる映画を作れば良かったのですよ。そっちをメインにすりゃ良かったのに。

なので、流れはもう説明しちゃいましたがまぁその通りです。陳惠敏が終盤まで戦わないことにイライラする展開で、溜めすぎもいいとこ。もういい加減戦うだろうって感じのところでも全然戦いません。ほとんど全般に渡って殴られまくってます。

その戦わない陳惠敏を殴ってらっしゃる方々が
李文泰(リー・マンチン)
・・・もそうですが、左に映っているのは元彪(ユン・ピョウ)です。七小福から3人ほど召喚されてます。

真ん中は陳惠敏
右に少しだけ顔が出ているのが元奎(コリー・ユン)です。
もうこの人の端役姿を何度と無く見たことか。昔のギラギラして痩せていた頃はバッチリ悪役ヅラだったので、チンピラ端役の中でも役が大きい方なんですね、彼。たぶん単純に悪役顔していたからだと思います。
ほんで陳惠敏の左を見てください。
ボサッとした髪型の兄ちゃんがボンヤリ見えますね。
速すぎてちゃんとキャプできへん
思い切り大鼻の目立つ成龍(ジャッキー・チェン)様でございます。
散髪に行くお金も無かったのか髪ボッサボサ。

下の表見てもらえればわかりますが、その他にも豪華なやられ役がズラリ。
正直ダメダメな作品ではありましたが、この辺を探しているだけで個人的には楽しかったかなぁ。


ラストバトルも消化不良気味な感じ。

■CAST&STAFF
監督 張濤
出演 陳惠敏(チャーリー・チャン)
楊斯(ヤン・スエ)
梁天(リャン・ティン)
黄宗迅
江島
金帝(チィン・ティ)
李文泰(リー・マンチン)
方野
江帆
李天鷹
方野
錢月笙(チェン・ユーサン)
徐忠信
元武
鍾發(チュン・ファット)
袁振洋
黄志明
陳狄克
元彬
江楓
李恆
黄拔景
阮鳳
李家鼎(リー・カーティン)
蘇真平(スー・ツェンピン)
錢月笙(チェン・ユーサン)
尹發(ワン・ファ)
袁日初(サイモン・ユアンJr)
元奎(コリー・ユン)
元彪(ユン・ピョウ)
成龍(ジャッキー・チェン)
袁信義(ユアン・シュンイー)
袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
武術指導 成龍(ジャッキー・チェン)?
製作 陸正行
制作年度 1973


黄飛鴻與鬼脚七
The Magnificent Kick


これが關徳興(クワン・ダッヒン)さんが黄飛鴻を演じた最後の作品、になるのかな?
ただこの作品も実際の主演は白彪(パイ・ピョウ)、黄杏秀で本人はゲスト的出演。しかし・・・


吹替え無しのアクションを頑張って見せてくれています。

流れ

本当に年輩なので貫禄がある
韓英傑(ハン・イェンチェ)を父の仇討ちとしている、黄杏秀、花居冠、張力が寶芝林に訪れ、弟子入り志願。
しかし、關徳興扮する黄飛鴻は
「仇討ち目的なんてダメ」
といって追い返す。

その後は弟子の白彪扮する鬼脚七と、陳國權扮する林世榮と3人が協力して仇討ちへ。

終劇



これだけじゃん。
なので話的には「どうかなぁ?」というか、どうかなぁも無かったようなシンプルisダウトな展開。
ただし、

調べてみるとこの時、53歳である韓英傑vs白彪、黄杏秀の戦いはなかなかのもので、何がなかなかって言うと53歳にしてこのキレのある動きは「さすが武術指導家の第一人者」というだけのことがある。
そういえばジャッキーも今はそのぐらいのお歳。まだまだ頑張ってくれることと思う・・・・・・ような落ち着いてもいいような。

というわけで、映画のウリは

ご高齢の關徳興、韓英傑、2人の動きにある。
白彪は鬼脚七役なのだからもっと足技を強調しても良かったんじゃないのって気がするかな。
それと

黄杏秀さんがなかなか可愛かったす。

■CAST&STAFF
監督 劉丹(ダニエル・ラウ)
出演 關徳興(クワン・ダッヒン)
白彪(パイ・ピョウ)
黄杏秀
韓英傑(ハン・イェンチェ)
陳國權
花居冠
張力
李發源
江島
泰山
馮敬文
武術指導 黄家雄
陳國權
元寶
黎劍虹
脚本 司徒安
策劃 何必問
製作 呉懐
製作総指揮 羅染
制作年度 1980

刃覇劍
Thousand Mile's Escorts


※今回入手したものはVCD1枚組。1枚組ってつまり1枚じゃん。というわけで、本編に大幅にカットされている可能性が非常に高いです。それを踏まえてのレビューになりますのでご了承ください。

・・それを踏まえてなので、やっぱり何とも言えないところがあるのだが、うーむ・・・・

流れ


流浪の剣士・白鷹(パイ・イン)は今日も流浪。
途中の追い剥ぎを軽くいなすも、彼らが国からの弾圧に苦しんでいる民と知り、お金をやったりなんかする。

その国の皇帝・苗天(ミャオ・ティン)は武道大会を開き、市場から強い剣士をかき集めていた。
イマイチ動機が掴みにくい彼女
大会に参加した武闘団の女ボス・嘉凌(ジュディ・リー)がまず認められ、仕官に。
まだ若いす。
続いて既に将軍である羅烈(ロー・リエ)が技を披露・・・の途中に突如、白鷹が乱入し、大騒ぎに。
事の様相に納得行かない羅烈将軍であったが、皇帝苗天は
「見事な手前じゃ」
ということで白鷹も仕官に。

あっという間に仕官の職は辞職することに。
なぜか襲われた家族三人、その子供を助けるために白鷹は子供を抱えて脱出したのだった。

子供を連れて逃げる旅。英題どおりの
"Thousand Mile's Escorts"
である。
執拗に付け狙う朝廷の者どもたち。
斬っても斬っても追っては切れない。なぜか?
皇帝の秘密を握る重要な文書を子供が持っていたからである。

その折、最初からか後付けかわからなかったが、謀叛を起こした嘉凌も逃げ出していたのだった。

すったもんだの末に合流する白鷹と嘉凌。
だが、そこには既に将軍・羅烈が隊を成して待ち受けていた。

ラストバトル!
屈強な羅烈将軍に苦戦を強いられる白鷹と嘉凌であったが、2人のコンビネーション攻撃によって将軍羅烈を血祭りに挙げ、見事文書を守りきるのであった。

終劇




と、まぁそんなとこか。
いたく真面目に作られており、正統派のチャンバラ劇だなぁと思う一方で、この映画ならではの魅力というか特色というものが感じられなかったなぁという感想。どこにでもあるよって気になる。
明らかに「子連れ狼」を意識して作られてる割には、その辺のドラマ部分における触れ合いは少なく、キャラクターが立っているかと言えばそうとは言えまい。

アクション部分ではそれなりに頑張ってはおり、ラストバトルはこの当時ではそこそこの水準ではなかろうか。

■CAST&STAFF
監督 徐増宏
出演 嘉凌(ジュディ・リー)
白鷹(パイ・イン)
羅烈(ロー・リエ)
苗天(ミャオ・ティン)
方剛(ファン・カン)
武家麒
武承泰
呉一江
宋怡
房勉
武術指導 黄?
音楽 黄茂山(ウォン・ムーサン)
製作 李雅祥
製作総指揮 方珠
制作年度 1976


水兒武士
Journey of the Doom


うむ・・・この映画ねぇ、
物語の中心となるお姫様役やってる人の名前がわからんのよ、消去法で行くと傳欣瑜なのかな?と思うけど。
で、話もようわからんのだな。

流れ

毎度、当てにならない流れで大変失礼致します。
今回は簡単に。
お姫様の水兒がお城から逃げ出す。
水兒は他の武家や官人に命を狙われる存在だった。
殺し屋の1人・惠英紅(ベティ・ウェイ)は水兒暗殺の命を受けて行動開始。
仲間の殺し屋と水兒がいるとされる女風呂でギャルを皆殺しにするがその中に水兒はいなかった。

1人、逃げ出していた水兒。
川べりの小屋で青年・董〔王韋〕(ツン・ワイ)と出会う。
ここに仲間の殺し屋と共に惠英紅が現れるが、董〔王韋〕は惠英紅の弟だった。
仕事に躊躇する惠英紅。これに怒った仲間が惠英紅と戦闘になり、2人は相討ち・・・って惠英紅はもう出番終わりかよ。

頼れる姉を亡くし、何故か水兒を護衛することになってしまった董〔王韋〕。
幾多の戦いを乗り越えて二人は結ばれていく。

しかしそこに待ち受けていたのは最強武士とされる萬梓良(アレックス・マン)だった・・・

終劇




もうなんちゅうか変な映画。
おっぱいがお尻がぽろんぽろんぽろんぽろん・・・・・・
「そういうのはそういうので見るからいいです」
と思ってしまう。ここまでおっぱいいらない。
別にそれが惠英紅じゃないんだし。

武侠片・・・なんだけど、なんか雰囲気が変な感じ。
展開されるソードバトルにしても1985年という製作年度を考えればもうちょっと良い感じのが出来たんじゃないの?って感じでそんなに心躍らされるものもなくがっくり。だって、'76年からソードバトルでいいものなんて幾らでもあったんだからね。これはショーブラから優秀な殺陣師が流出した証拠なのかな。

うーむ、董〔王韋〕迷なら・・・ってそんな人いるのか?
その水兒役やってる人はなかなか可愛いです。

■CAST&STAFF
監督 査傳〔言宜〕
出演 董〔王韋〕(ツン・ワイ)
惠英紅(ベティ・ウェイ)
莫少聰(マックス・モク)
萬梓良(アレックス・マン)
余安安
顧冠忠
李殿朗
傳欣瑜
梁家輝(レオン・カー・フェイ)
羅潤平
譚彗薇
武術指導 林満華
脚本 三泰製作
製作 方逸華(モナ・フォン)
制作年度 1985


還我少林
Shaolin vs Manchu


うーむこれは「木綿袈裟(少林寺 怒りの大地)」。大方この映画の大ヒットをいち早く発見してすぐさま製作したバッタモンがこれであろう。

「木綿袈裟」では武当派の実力者・于榮光(ユー・ロングァン)が朝廷と結託し、少林寺に乱入。館長を死に追いやり少林寺を乗っ取り、最高位の象徴である木綿袈裟を奪う。これに少林寺門弟達が立ち向かう、といった流れで本作は大小の差こそあれ同じ。

バカ拳」の孫國明(スン・コクミン)が出ているのだが、坊主頭にしているので気づくのに凄い時間がかかった。

アクション面を見てみると冒頭の

「阿羅漢」から持ってきたような棒術練習シーンが素敵。その後も猛者が出てきては演舞を繰り返したりなんかして。とにかく本場大陸で野撮影ではなく、撮影場所を失いつつあった台湾の映画なので、そのスケールは本家と比べて一回りも二回りもプチプチ。そのバトル功夫シーンは悪くは無いと言いたいところだが、このくらいで1985年と考えるともう少し頑張って欲しいところ。

それにしてもインド版VCDのパッケージには王羽(ジミー・ウォング)さんがアップで載っていたので、何の映画かと楽しみにしたのだがこりゃがっかり。うそつくな。
ちなみに本作の予告編も入っていたりするのだが、それだけでおなか一杯になる作品である。

■CAST&STAFF
監督 李超俊(マールーン・リー)
出演 孫國明(スン・コクミン)
凌文海
譚徳成
馮文傑
潘祥
周昌董
李建興
周昌華
潘祥
馮文傑
何樹培
劉應龍
武術指導 孫國明(スン・コクミン)
脚本 陳文貴
音楽 ケ少林
製作 陳添福
制作年度 1985


天師撞邪/妖怪道士
Shaolin Drunkard
妖怪道士


おお!今をときめく袁和平(ユアン・ウー・ピン)が実に苦労しているぞ!という映画がこれだ。過渡期過渡期。


流れ

駆け出しの妖術師である袁日初(サイモン・ユアンJr.)。
未だ独身ということで祖母の袁祥仁(ユアン・チョンヤン)は孫の顔が見たくて堪らない。
「3ヶ月以内に嫁さん見つけて来い!」
という婆さんの強要によって袁日初は旅に出る。

その旅で「旦那募集中」のイベントが。
"裸足で針の上を歩いて炎を飛び越え針の上に着地できたら合格!"
という、命懸けの試験が待ち受けていた・・・が、功夫の訓練もちゃんと受けている袁日初にとっては軽い軽い。
ほどなく嫁さんゲット!!
・・・と思ったら、嫁さん・楊凱兒の顔にアザがあってそんなには美人じゃなかった!ということで逃げ出す袁日初。なかなか不謹慎なネタを堂々とやっているのが実に香港らしい。

楊凱兒から逃げ出して辿り着いたところで謎の老人・袁祥仁(2役)と出会う。
出会うが楊凱兒も居場所を発見、すったもんだのところで妖怪カエル人間が現れて襲い掛かる!
何とかカエル人間から逃げおおせた一行であったが、楊凱兒は顔半分をカエル人間の毒でやられてさらに酷い顔に。
妖術の達人であった袁祥仁が顔の治療を。

翌朝、
楊凱兒は元あったアザまで取れてすっきり美人に。
これを見た袁日初、手のひら返して「好きだ好きだ」になっちゃうところが実に軽薄である。

この実に軽薄な男が見事に結婚!
かと思いきや、この結婚自体が人の生き血をすするための罠。
楊凱兒の父親である高雄(エディ・コー)が巨大あやつりロボットで襲い掛かる!
さらには大魔王・袁信義(ユアン・シュンイー)が巨大知恵の輪で襲い掛かる!!

終劇




製作は王羽(ジミー・ウォング)の

「ドラゴン覇王拳」「ドラゴンvs不死身の老婆」等を製作している第一影業。そういえばショーブラザーズにいた劉家良、ゴールデンハーベストに移籍したジャッキーと違って袁和平は呉思遠の下から羅維のとこやこの第一を回っていて大変な感じである。ゴールデンハーベストでは戦力としてみてくれなかったのであろうか。何本か撮ったのだが。

本作は「ドラゴン酔太極拳」で秘蔵っ子の甄子丹(ドニー・イェン)がデビューする直前の映画で、その顔ぶれを見てみると見事に袁ファミリー、監督から主役から悪役から助役まで全部袁一族である。それだけにアクションについてはお墨付きで今回のアクションも十分水準を保ってはいるのだが、袁ファミリーの顔だけが揃う映画自体が正直きつい。物語も当時流行っていたホラークンフーではあるが、作品の良し悪しから考えても2番煎じの感が強く、独特のアイデアがたくさん登場してはいるが、それが面白さと繋がっているとは言いがたい。また前年に撮られた「ミラクル・ファイター 奇門遁甲」とも内容・キャストがかぶり、新鮮味も失ってる感があってなんともはや。

とはいっても、面白いポイントが無いわけではない。
ヒロインの楊凱兒がボロボロになったり、セクシー面でも体を張って頑張っているではないか。結局それかい。

■CAST&STAFF
監督 袁和平(ユアン・ウー・ピン)
出演 袁日初(サイモン・ユアンJr.)
袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
袁信義(ユアン・シュンイー)
楊凱兒
高雄(エディ・コー)
袁和平(ユアン・ウー・ピン)
金龍
劉晃世
王耀
譚鎮東
陸劍明
何天誠
呉昆
袁振洋
武術指導 袁家班
脚本 袁和平(ユアン・ウー・ピン)
方鯉鯤
趙中興(チュー・チュンヒン)
音楽 ケ少林
製作 黄海
製作総指揮 梁榮炎
制作年度 1983


天羅・飛沙・夕陽紅/叛徒
Invisible Terrorist


駄作どうこうではなく、あまりにも珍品なのでこっちのカテゴリーに。いやはやここまで物語が五里霧中で先の展開が全く読めない映画となると金田一くんでも全ての謎は読めまい。

功夫映画は私に様々な中国文化を啓蒙させたが、それは勿論プラスもマイナスもある。マイナス面で言うとそんなのあくまで映画の中の話だろってことなのだが、
・よく裏切る
・コロコロ態度が変わる
・うそつき
この3点だけは如何とも今さらその強い印象を変え難いのである。

プロジェクトA2」を観たまえ。
林威(ラム・ウェイ)扮するチン署長の部下だった無能な警察官どもはジャッキーの登場→悪党一味逮捕によってその態度を一変。あっと言う間にジャッキー側についてしまう。

インファナル・アフェア」を観たまえ。
はじまっていきなり人を騙すことから始まり、敵も味方も最初から最後まで嘘つきと裏切り者の化かし合いが延々と続く。
日本だってそうじゃないか。
そうだと思う。
ただ余りにも香港映画には裏切りが多すぎる嘘つきが多すぎる、ということに変わりはないのだ。

そんな中、登場するのが本作だ。
反政府組織の密書を巡って骨肉の争いが繰り返される・・・と言ってしまえばそれまでなのだが、それまでじゃないのだ。
映画というものに"教訓があって然るべき"だとは全然思っていない私ではあるが、この映画を観た後に湧いてきた気持ちは
「いったいこれで何を表現しているのだろう」
ということで、隅から隅まで嘘つき、裏切り者のオンパレードが続く本作の真意(そんなもんがあるとすれば)はある意味、ナショナリズムから来るものなのかそうでないのか、そうでないならこの作品は一体なんなのか?


■うーむ・・・

いつもどこでも政府は本当に反政府のメンバー名簿、すなわち密書が欲しいのよね。今回は明。別に明でも清でも魏でも呉でもなんでもええわい。

始皇帝の警備は厳重で李連杰(ジェット・リー)もただ始皇帝の十歩前に座るだけのために、あれだけの策を巡らさなければならなかったけれど(from
「英雄」)、明の皇帝・王侠の警備はうすうす。SECOMしとけ。
というわけで黒覆面の男が侵入し、対決。

お次は密書を奪うために反政府組織メンバーの1人、羅烈(ロー・リエ)の隊を皇帝・王侠の部下、金剛(カム・コン)、龍飛(ロン・フェイ)らが強襲する。羅烈は最後の力を振り絞って伝書鳩を飛ばすと、事切れる。密書は正体不明の覆面男の手に。

反政府組織の動きが慌しくなる。
密書が政府の手に渡れば反政府メンバーの全てがバレてしまうから。
反政府幹部であるどっかの寺の総長・魯平は自ら吊り橋を切って奈落に落下し追っ手を遮って、部下の黄家達(カーター・ウォン)、古龍、聞江龍は密書奪還と仲間達に事を知らせるための旅に出す。

だのに、すぐ捕まってしまう黄家達。どじ。
黄家達を尋問する皇帝・王侠ら。
なかなか口を割らない黄家達だったので、皇帝は捕まえてきた黄家達の妹を脅迫。
こっからの展開がムチャクチャで何と黄家達、妹を強姦し、死に追いやる。そして死体に何かを詰める。

本格的に疑惑が疑惑を呼ぶ展開が始まる。
突如現れた唐龍、黄飛龍によって助けられた黄家達は残りの2人に会うが、
「この中に裏切り者がいるんじゃないのか」
旅に出た3人はさっそく仲間割れ。
以後、別行動・・・と思ったら聞江龍が別行動しなかったので、
「じゃーお前が裏切り者だ」
と超短絡的に決定。黄家達vs聞江龍に。
どうも腕は黄家達が一枚上手。殺さずに去る。

別行動していた古龍は反政府組織の首領・陳慧樓(チェン・ウェイロー)(←なぜか婆さんの役)の下へ。
だがしかし・・・・
最初に黄家達を助けた唐龍、黄飛龍は密書を狙ってた悪者で助け出すことも最初から仕組まれたもの。
陳慧樓も自分の名を挙げることしか考えていない。

陳慧樓の屋敷に乗り込んだ王侠一派。
皇帝自らいつもお出ましなのが実に大胆だ。
な、なんか必要以上に長い陳慧樓vs王侠が続き、遂には首領・陳慧樓倒れる。
反政府の大物を倒して上機嫌の王侠。
金剛 「よかったですな!わっはっは!」
王侠 「よかったよかったぶさっ」
ぶさって感じで突然部下の金剛を殺してしまう王侠。いったい何が起きているのか?

さらには王侠率いる少林袈裟を纏った坊主軍団が実に気持ち悪い。いつもドラを鳴らしての音波攻撃が強力だ。当然(台湾功夫映画だから当然です)、馬場さんは坊主軍団の1人だ。

また合流した先の3人。
数珠の玉を耳栓にして音波攻撃を封じると坊主軍団を片付け、王侠と最後の決闘へ!

・・・死闘の末に、これを倒す3人。
いつもなら唐突にここで映画が終わったりするもんだが地獄の始まりはここからだった。

黄家達が突然、残りの2人に牙を向けこれを惨殺。
埋葬された妹の墓を掘り返すと、死体に自ら詰めていた巻物を取り出す。これこそが真の密書で冒頭に出てきた謎の覆面男(白)はこいつだったのだ!
まるで「ドラゴン太極拳」でも始まったかのような高笑いを続ける黄家達。モノクロトーンで過去の出来事がフラッシュバックする演出がこの作品の後味の悪さと虚無感を一層引き立てる。

「お前か」
全ての邪魔者を消し去ったはずの黄家達の前に何故かさっき殺した皇帝・王侠が現れる!
「なんじゃこりゃどうなっとる!?」
驚き慌てふためく黄家達だったが、王侠の正体はもっと凄かった!!
王侠に化けていた総長の魯平だったのである!!

叛徒を見つけるために魯平は自ら皇帝・王侠を倒し(オープニングの黒覆面がそれ)、皇帝に成りすまして事の成り行きを見守っていたのだ!

全てを裏切り続けて、全てに裏切られた黄家達。
後は死んで砂塵に呑まれ消えゆくのみである。


終劇



※あの、その前にこの物語説明がどうしてもfakeさんところのものと類似してしまうことをご容赦くださいませ。
誠に勝手ながらよろしくお願いします、fake様。

これぞ正に開いた口が塞がらない展開だ。
裏切りが裏切りを呼ぶ展開は裏切りを呼んで裏切りを呼んで裏切りを呼んで裏切りを呼ぶ感じだ(まともに書いてられなくなってくるわい)。

「五毒拳」はダーク功夫片と呼ばれているが、本作なんかは完全にそのダークさを超えている。意図的に作ったいうよりそのテイストはむしろ普通の台湾の功夫映画という印象でそれが逆に気持ち悪さを増幅させる。
この映画には
・従来の台湾功夫映画のテイスト
・功夫シーンもたっぷり
・だけど物語は超ダークな裏切り劇
というもうなんだかわけのわからん妙味が相まってもうはっきり言ってわけわからん。

製作者にしてみれば、
「謎が謎を呼ぶミステリーな功夫映画を!」
と意気込んで作ったのは間違いないだろうが、意図的が意図的に感じないというか、取り合わせの悪さと言おうか例えば

「激突!殺人拳」の主演が千葉真一じゃなくて真田広之だったらおかしいだろうという取り合わせや「五毒拳」の主演メンバーがジャッキー、サモハン、元彪(ユン・ピョウ)だったらおかしすぎるだろう、という
"この取り合わせとその取り合わせは有り得ない"
有り得ないのにそこにある異質感、それがこの映画の珍品たるところである。
他に当HPでは本作とほとんど同キャストでテイストも非常によく似ている台湾功夫映画の「武林客棧」を紹介している。この映画も裏切りの多い展開でなかなかの力作であるが、普通に良い作品で、本作とはハナから違う。後味の悪さ、虚無感は無いのだ。

しまった!冒頭に香港映画は裏切りがどうのこうのと話したが本作は台湾映画だったー!!

■CAST&STAFF
監督・武術指導 陳少鵬
出演 黄家達(カーター・ウォン)
王侠
魯平
古龍
聞江龍
羅烈(ロー・リエ)
金剛(カム・コン)
龍飛(ロン・フェイ)
陳慧樓(チェン・ウェイロー)
龍君兒(ロン・ジェンエール)
唐龍
黄飛龍
岳峰
崔立
余松照
林望南
林仲
張宗貴
夏侯俊
張義貴
馬場
音楽 周福良
制作年度 1980

 
 
 







 
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