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■ゲームの思い出も披露しよう  
 


ナイトトラップ
NightTrap


「私はシムス。
  セガ・コントロール・アタック・チーム、SCATの隊長を務めている・・・」

洋ゲー(海外製作のゲーム)は荒かった。
今回はこの「ナイトトラップ」を軸に洋ゲーを振り返ってみたい。

今でこそ、洋ゲーも安定化したが、昔の洋ゲーは日本人にとって酷かった。
まず大抵の場合、
やたらと難易度が高い、操作性が悪い、フラグ立てなどクリアまでの道筋や当たり判定などが実にアバウト。
しかし、ゲーム自体が実に冒険している。

新しい事やろうとしているゲームは確かに評価されて日本に輸入されている。その中では

「MYST」や「シムシティ」シリーズなど傑作も数多くあるのだが、同時に酷いものも数多くある。

その酷さこそが面白い。
と笑って許せるゲームこそが本作だ。

本作だが、まずは他の洋ゲーの思い出から語ってみたい。
まずパッと思い出したのは

↑これはWindows版
「アローン・イン・ザ・ダーク」。
これは有名なCAPCOMの「バイオハザード」シリーズのヒントになった作品で、逆にバイオタイプで操作性の悪いゲームと考えて頂ければわかりやすい。
その「バイオハザード」でさえ、決して操作性の良好と言えるゲームではなく、下手な人がやると
「うわうわうわ!」
とゾンビに食い殺されてしまうのだが、この「アローン・イン・ザ・ダーク」はそれに輪をかけて操作性が悪いので、誰でもボコボコに殴られる。
銃を手にしてもゾンビに照準を合わせるまでやたらと時間がかかる上に一発外れた時には既に遅し、といった具合で殺されまくり。
それでも当時は何とかクリアしようと頑張ったものだが結局私はクリア出来なかった(ちなみにプレイしたのはセガサターン版)。
敵ゾンビ達が主人公を見つけると
「Hey,GUY・・・」
「Morning,Sir・・・」
等と低音ながらも親しみもって近づいて来るのが非常に不気味、勿論近づくと殺されます。

次に思い出されたのが

「ライズ・オブ・ザ・ドラゴン」
これは凄い。
まぁ確かにそうだ。うーむ、確かに。
当時・・・今もその傾向は強いが海外と日本のゲームが追い求めていた先は違っていた。
つまりファンタジーの追求かリアリズムの追求か。
これについては日本が前者、海外が後者に当たる。
言い方を変えれば日本ではリアリズムの中から削るべきとこは削ってファンタジーなエンターテイメントとして作り上げるのに対し、海外ではリアリズムそのものをエンターテイメントにしようとしていたことになる。
まぁ難しいところだ。
現実では一発銃で撃たれればそれが致命傷で無くても戦意喪失GAMEOVER、高い所から落ちれば当然怪我するか死ぬかである。
しかしそれをゲームでやられると・・・やりすぎるとやっぱり困る。
やっぱり困ったのがこの作品だ。
実にリアリズムに基づいて作られたアドベンチャーゲームで主人公が出来ることが実に細かく、実に難しい。
最初は自分の事務所から始まる。
早速、外で捜査開始だ。
服を着てなかった!!
わいせつ物陳列罪で捕まりGAMEOVER!
一時が万事そんな感じのゲームで肝心の捜査を進めるどころか場所移動すらおぼつかないゲームだった。

「ナイトトラップ」はセガハードのメガドライブ・・・それもメガCDをプラットフォームに発売された洋ゲーで、CD-ROMの容量を活かしてゲーム全編実写映像でお送りするアクションアドベンチャーである。
いきなりオープニングから新しい事をやろうとする気概に満ちている。
「私はシムス。
  セガ・コントロール・アタック・チーム、SCATの隊長を務めている・・・」
このシムス隊長のミッション説明オープニングを全部見るとGAMEOVERだ!
たぶん、これが最初で最後のゲームではなかろうか。
オープニングムービーを全部見るとGAMEOVER。
そんなゲームは後にも先にもこれ一本だと思われる。
というのも、シムス隊長の説明から既に事件が始まっており、さっさと説明を飛ばして現地に潜入しないといけないのだ。

その滅茶苦茶なストーリーはこうだ(うろ覚え)。
あるお屋敷でハイスクール姉ちゃんたちを招いてパーティが。
しかし、そのお屋敷ファミリーの正体は皆バンパイアで、オーガと呼ばれる変な黒いおっさんども(半バンパイア?)に姉ちゃんたちから奪った血を分け与えるのが目的だった・・・なんじゃそりゃ。
しかも、既にそれを知っているSCATがあらかじめ潜入している・・・なんじゃそりゃ。
プレイヤーはSCATの一員となってお屋敷ファミリーが仕掛けたトラップを逆利用してそのオーガたちを次々と罠にはめよう・・・なんじゃそりゃ。

なので目的はプレイヤーはそのお屋敷の各々部屋にあらかじめ据えられた監視カメラを切り替えてオーガたちが入ってこないか監視し、入ってきたらトラップで倒せということだ・・・なんじゃそりゃ。

実写映像なので勿論、実在の役者さんたちが役に興じるドラマは昔見たアメリカのファミリードラマを連想させる安っぽさが逆に面白い。面白いのだがそれを見ていると他の部屋にオーガが入ってきてしまい、トラップを掛け忘れるとあっと言う間にGAMEOVERになる。なので、せっかくドラマを撮影してまでゲームを作ってるのにプレイヤーがそのドラマを見ようとするとGAMEOVERになるという実に変わったジレンマなゲームになっている。この辺はエンディング後にドラマ全編見れるようにするとか工夫が欲しかったところ。
ハイスクール姉ちゃんたちが、酒の1つも呑んでいない全くのシラフ状態なのに
「今夜はパーティよ♪」
と言っただけで何故かハイになって踊りまくるというのは本作名シーンの1つだ・・・それがどうした。

基本的には設定が怖そうだが、血の出るようなシーンは無く、何しろそのオーガって奴がノロノロして弱い(姉ちゃんたちに押されて倒れてる)ので1人の犠牲者も出ることはない。エンディングテーマの「NightTrap」も良い感じだ。


・・・どうやってまとめればいいのだ。
と、とにかく。
洋ゲーは面白かった面白くなかった。
国内ゲームはやはり日本人らしく、器用な作りでまとまっていて安定していた。しかしセールスの心配から冒険心は薄かった。
洋ゲーはゲームとしてロクに成立していない・・・ように見えるゲームでも新しい事をやろうとする冒険心に満ちていた。ゲームそのものではなくその冒険心が面白かったのである。

※一応、Amazonショップのリンクを付けましたが、当然そのソフトを遊べるハードが無いと遊べませんのでご注意を。

 
 
 
 
 


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