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■ほい三兄弟(ほんとは四兄弟)  

香港の人々が大事なのは、まずお金、そして家族です。 一生懸命バリバリ働いてガツガツ食って、日々を楽観的に明るく生きる! そんな香港人の生活デフォルメがホイ・コメディにはあるんだと思います。 (なんか作品レビューだけじゃなく、他の視点からも追求してみたいな〜未だに考え中です)

鬼馬雙星
Games Gamblers Play
Mr.BOO!!ギャンブル大将




オープニングロールの入り方がイカス。
とにかく、当時の香港映画と見比べてみてもクオリティは飛び抜けていて、さらに言えば現代劇。
当時の現代劇でまぁ評価できそうなのは他に「ドラゴンへの道」ぐらい。確かに後に続く作品に比べ、まだまだ洗練されていない点や妙に間延びするシーンはある。
ただし、これが初期監督作品でこれだけ作れば充分合格点だと思う。

本編に許冠英は出演しておらず、日本公開時にわざわざ付け足したのは有名なお話。
逆に日本公開版「半斤八両/Mr.Boo!!」で見られる許冠傑と洪金寶の格闘シーンは こちらの本編から持ってきたもの。(でもなんで持ってきたの?)
丁珮(ベティ・ティンペイ)がマイケルの愛人(?)役で出演してるのも貴重。
石天(ディーン・セキ)さんも出てるしね。
単純に数々出てくるギャンブルでルールやゲームそのものがわからないものがあるのよね〜
最後のオチも好き。 誰かクルーゾー警部だ。

■CAST&STAFF
監督 許冠文(マイケル・ホイ)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
許冠傑(サミュエル・ホイ)
許冠英(リッキー・ホイ)
丁珮(ベティ・ティンペイ)
呂有慧(アンジェリーナ・ロー)
羅蘭(ロー・ラン)
喬宏(ロイ・チャオ)
石天(ディーン・セキ)
馮穀(フォン・イー)
黄霑(ウォン・ツン)
李昆(リー・クン)
劉天賜
金山
金帝(チィン・ティ)
陳龍
鄭君綿
孫泳恩
曾楚霖
何柏光
張華
黄新
王探
馮敬文
楊成五
馬笑英
武術指導 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
クレジット名は朱元龍
脚本 許冠文(マイケル・ホイ)
劉天賜
ケ偉雄
音楽 許冠傑(サミュエル・ホイ)
製作 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1974


半斤八両
The Private Eyes
Mr.BOO!!



自分のマイケル作品ベスト3に堂々と入る傑作。

とにかくバランスがいい。
どのシーンが冗長するわけでもなく、短くてわかんないわけでもなく、ホイ映画の心地よいテンポが最後まで刻まれて凄く見やすいし、引き込まれる。
アイデアも一つのアイデアに拘らず、格闘からスタントからカー・アクションから 潜入劇まで全てがバランス良く配合している。
さらに主題曲は言わずもがなの名曲。
そして、広川太一郎が加わったりしたら傑作どころか名作。
広川版はサミュエル=ビートたけし、リッキー=ビートきよしが声を当てているのだが、これが意外に悪くない。たけし若い時の声だしコマネチ言うし。(まぁサミュエル=たけしはサミュエルファンから苦情もあるかな?)
特にリッキーなんか
「いつもおどおど、しどろもどろしてるよな芸風」
がきよしさんとピッタリ。
この当時は特に声優の方々が
「俺達の力でこの映画をもっと面白く見せよう!」
って気概が感じられる作品が凄く多いんですよね。最近は特に目に付かないなぁ。
ほんでもって、この作品に無理にケチつけようっていう気はサラサラないなぁ。 面白いもんは面白いもん。
■CAST&STAFF
監督・脚本 許冠文(マイケル・ホイ)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
許冠傑(サミュエル・ホイ)
許冠英(リッキー・ホイ)
石堅(シー・キェン)
呉耀漢(リチャード・ウン)
盧慧芝(ルー・ホイ・チー)
朱牧(ジュー・ムー)
黄蝦
趙雅芝
曾楚霖
陳任
張俊英
黎少芳
陳劍雲
高雄(エディ・コー)
陳會毅(チェン・フォンイー)
梁舜燕
解元
洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
武術指導 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
音楽 許冠傑(サミュエル・ホイ)
製作 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1976


賣身契
The Contract
Mr.BOO!!インベーダー作戦



「このやつ!このやつ!」
ジャッキーが「酔拳」を大ヒットさせた年の作品で、興行収入記録は本作の方がトップ、「酔拳」が二位と残っているが、ジャッキーは自伝でもその事について触れていない。 「俺の酔拳がNo.1ヒットだ!」
って感じを強調している。真実は何処に?

かかった制作費を考えれば「酔拳」は低予算なわけで、大きな予算を組んで撮影した本作と比べても数字的にNo.1というのは嘘じゃないそうです。

作品の印象としては、箇条書きで100個ぐらいギミックアイデアを挙げて、それを詰め込んで奇蹟的にうまくまとまった「半斤八両」とは違い、一つの大きなギミック(契約書問題)に枝葉を付けていったという製作ポイントの違いが感じられる。
なので、本編後半は契約書問題での追っかけっこに終始してしまった感がある。
当時作られていたサモハン映画とかとは、脚本の厚みが比べるべくもないのは確かにだが、劇中に起こるイベントの数としては「半斤八両」そして後の「摩登保{金票}」に比べ控え目で、少々、消化不良気味になったのも確か。 また、TV番組中に視聴者の飼い猫を殺したり、 結果を出せない番組プロデューサーを自殺させたりと最もブラックジョークが強い作品に感じる事もちょっと特筆。
呉字森「少林門」で剣の達人を演じてた人が、 笑える悪役(あれはボヤッキーだよな)を演じているのがなんかおもろい。 こういうのも出来るのね。しかも楽しそう。

そう言えば、タイヤ落ちのシーンとかが代表するようにマイケルも 「あんまりスタントを使わない」
主義なんですよね。
もしかして逆にジャッキーがこれに感化されたか?

■CAST&STAFF
監督 許冠文(マイケル・ホイ)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
許冠傑(サミュエル・ホイ)
許冠英(リッキー・ホイ)
鮑翠鈴(パオ・ツイリン)
劉媚媚(エレン・リュウ)
鄭富雄(チェン・フー・シェン)
鄭少萍
胡楓
楊威(ヤン・ウェイ)
音楽 許冠傑(サミュエル・ホイ)
製作 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1978


摩登保〔金票〕
Security Unlimited
新Mr.BOO!!アヒルの警備保障



「なんだ?ぎったんばったんって?」
自分のマイケル作品ベスト3に堂々と入る傑作。
さらに広川太一郎絶好調作品。
これの主題曲(もちろんサミュエル)だけ、あんまり取り沙汰されてない気がする。いい曲なんだけど。

これは「半斤八両」での制作手法と同じで、ガードマンにまつわる面白い話をどばーっと書き出して、本当にうまくまとまった感がある。故・伊丹十三さんの映画でもよく見られる手法ですね。通ずるものも、ままあると思います。

リッキーは本作と「賣身契」続けてヒロインをゲットする役柄なんですよね〜 本作は結婚しちゃうし ヒロインゲットの役目がサミュエルじゃなくて、リッキーが多いのも「ホイ兄弟らしいな」。 若き日の馮淬帆も活躍してますね。

■CAST&STAFF
監督 許冠文(マイケル・ホイ)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
許冠傑(サミュエル・ホイ)
許冠英(リッキー・ホイ)
馮淬帆(フォン・ツイ・フェン)
黄造時(ウォン・チョウ・シー)
陳星(チン・セイ)
李海生(リー・ハイ・サン)
董驃(トン・ピョウ)
馮峰(フォン・フン)
動作導演 陳會毅(チェン・フォン・イー)
音楽 許冠傑(サミュエル・ホイ)
脚本 許冠文(マイケル・ホイ)
許冠傑(サミュエル・ホイ)
製作 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1981


鐵板燒
Teppanyaki
新Mr.BOO!!鉄板焼



兄弟二人は抜けて、こっからは大体マイケルの単独。
この作品、俺は大好き(あくまで広川さんセットで)なんだが、あまり好評は聞かれない。
葉倩文の可愛さも「狼」とかと比べて、一番だと思うのだが。
それにしてもマイケル作品には「ビルぶら下がりイベント」が多いっすね。
これでも相当のスタントを披露しています。
サミュエル、リッキーがいなくなった分だけのイベント盛りだくさんな出来映えで、充分面白いと思うんだけどなぁ・・・ 主題曲が無くなったのは寂しい。

■CAST&STAFF
監督・脚本 許冠文(マイケル・ホイ)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
葉倩文(サリー・イップ)
葉麗儀
盧海鵬(ロー・ホイ・パン)
鄒美儀
許英秀
魚頭雲
動作設計 韓義生
制作年度 1984


智勇三寳
Mr.Boo Meets Pom Pom
帰って来たMr.BOO!!ニッポン勇み足!



香港で人気を博した刑事バディ・コメディ、ポムポムシリーズとマイケルの合体作。

・・・なんだけど、これ観た限りではポムポムの方は余り期待できないなぁ。岑建勲がどうしてもインテリだという認識があるので、知恵遅れっぽい事やられてもどうしてもノリ切れない部分があります。勿論個人的。

マイケルは刑事としては珍しく今回はまぁ優秀な役で、 ただし不倫しまくる嫁さんにだけは頭の上がらない亭主。 ラスト、自分の嫁さんを巡ってルパンばりに泥棒したり、 ビルを飛んだりはねたりの大活躍の場面はとても面白いが、嫁さんの不倫だけでは動機付けが弱く、説得力に欠けたのも確か。
いや・・・それだけ好きだってのはわかるけど。
ちょっと犬も喰わないでしょ。
■CAST&STAFF
監督 牛馬(ウー・マ)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
呉耀漢(リチャード・ウン)
岑建勲(ジョン・シャム)
牛馬(ウー・マ)
李文泰(リー・マン・チン)
葉徳嫻(ディニー・イップ)
陳百祥(ナット・チャン)
陳龍
梁普智(レオン・ポーチ)
鐘發(チュン・ファット)
潘廸生(ディクソン・プーン)
翁世傑
胡茵夢
陳欣健(フィリップ・チャン)
脚本 陳偉儀
製作 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
制作年度 1985


歓楽叮ロ當
Happy Din Don
新Mr.BOO!お熱いのがお好き



リッキーはほんのゲスト出演程度。
バンドマンのマイケルはマフィアが人を殺すところを覗いてしまった為に命を狙われるはめに。そこで女装して女バンドマンになりすまし、逃避行を企み、そしたら金持ちのおっさんに気に入られちゃって・・・というお話。
シンプルに
「期待ほど面白くなかった」
ってのが正直な感想。
功夫映画のビデオを観ながら戦うシーンはちょっと無理があった。
広川版じゃなかったら・・・うーん・・・・

■CAST&STAFF
監督・脚本 許冠文(マイケル・ホイ)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
董驃(トン・ピョウ)
王青(ワン・チン)
許冠英(リッキー・ホイ)
鍾楚紅(チェリー・チェン)
黎小田(マイケル・ライ)
黄韻詩
袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
賀永憲
梅艶芳(アニタ・ムイ)
沈威
銭慧儀
田青
黄嘉麗
古國華
曹達華(チョウ・ダッワー)
製作 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1985


鶏同鴨講
Chicken & Duck Talk
ホンコン・フライド・ムービー


※Amazonリンク先では本作をリマスターと表記しておりますが、実際には違いますのでご注意ください。

好き。
リッキーが準主役で復活しているのも嬉しい。
サミュエルはまんまサミュエルの役でちょっとだけ出演。 でも主題曲がサミュエル復活!
店は汚いが味は一流のホイ鴨料理店と、その前に出来たフライドチキン店ゼニーズとの営業争いをコミカルに描く作品。
テーマとしてもどっかの文献そのままみたいで恐縮だが、 やはり古来からある香港営業方式からアメリカナイズなファーストフード形式へ。時代の流れと共に営業方針転換を余儀なくされても明るくたくましく生きていく香港人の姿が生き生き描かれていて、その辺が微笑ましいし、見習え日本人(俺も)。

しかしさぁ〜 話ずれるけど、
「グローバル・スタンダード」ってのは結局、
「アメリカン・スタンダード」なんだよね〜
ソルトレイクも滅茶苦茶だったし、これ程アメリカの大きさを知らしめたなら
「もう戦争するなよ、充分だろ」 って思いますね。

ま、ここでは置いといて。
中盤、マイケルとのケンカから遂にゼニーズへ転職したリッキーとの着ぐるみ対決が見物。可愛らしいの。
可愛らしいと言えば、張艾嘉が今回マイケルの妻役で出演しており、とってもチャーミングです。
こんな夫婦になりたいなぁ・・・相手がいれば。

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※以下は敖天様より頂きました書き込み及び私のレスです。

お勧め作観ました 敖天
投稿日:2003年9月22日<月>00時16分  

いつぞや「神探朱古力」(新Mr.BOO!香港チョココップ)を観た投稿のRESでイチ押ししていただいた「鶏同鴨講」(ホンコン・フライド・ムービー)入手しました(高かったです)。 噂に違わぬドタバタ喜劇でしたが、意外と新興マニュアライズの過剰サービス的営業方式のダニーズ(丹尼炸)アヒルの味だけ確かでそれが一番というホイのダック焼屋という、商売に関する相反するテーマは最後まで貫かれてはないんですね。
ホイも結局広告に頼ったり、ダニーズから舞い戻ったナマズ(許冠英)も新入りたちにダニーズ風の特訓を施したりと…。
用は売り上げ狂想曲というか、またはどちらかというと一度はバラバラになりかけた従業員たちとホイが力を合わせて店を建て直すという人情ドラマに重点が置かれ、これが後の「合家歓」(ミスター・ココナッツ)のステップボードになったんでしょうか?
この再起劇に絡んでいるのがホイの妻役の張艾嘉(シルビア・チャン)ですが、時に可愛らしく、時に母からの店改装費を出してもらうためビシっとホイの尻をたたきます。 彼女の存在だけでかなりこの映画はグレード・アップしてるんじゃないかと思いましたね。
これで許氏公司の2作を見ましたが、何としてもこの2作の次の「フロント・ページ」(新半斤八両)が観たいですが、 入手不可能なんでしょうね。
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Res:なるこう(管理者)
題名:鶏同鴨講
投稿日 : 2003年9月22日<月>12時12分

>商売に関する相反するテーマは最後まで貫かれてはないんですね
これはつまりホイが旧式の営業方式で最後まで一貫しなかったということですか?
ご意見の主旨が間違ってたらすいませんが、やはりこれも「香港人らしい特性」が表れています。
確かにこれが邦画であれば、古来からのやり方を守って最終的には成功するといったパターンの映画になってもおかしくありませんが、香港では
「いいとこ取り」
の思想が当たり前に近いものがあり、他映画でもハッキリ言ってしまえばパクリ精神に満ちあふれたものが蔓延しております。
この映画は香港人の気質「いいとこ取り」を見事に表現しており、ちょうど中国返還を約10年先に控えた'88年、政治ではなく香港の文化そのものが映画含めて高度成長していった時代、旧式の営業方式では成り立たない悲しみを正面から受け止めつつ、極めて楽観的に
「じゃー変えればいいじゃん!」
とたくましく生きていく、生きていける実際の香港人の姿が反映されていると思います。
日本ですと戦争での大敗はアメリカだけで、しかも全土占領されてその後もアメリカ人が闊歩し続けたわけではなく、島国であったということも含めて、首尾貫徹してなくて理解しかねるところあるかもしれないですが、やはり香港は古き時代から何度も色んな国に占領されたりされたりで常に激動のうねりの中で人は生きていた、変えたくなくても変えざるを得ないことを強制させられていた、その時代に対応する為やがて生まれたのが「いいとこ取り」の思想なのでは?と私個人は考えます。
劇中でホイがあっさりとダニーズ営業方式を取り入れるのも、今まで生きるために国そのものが何度もプライドを奪われ、強制的に変更を余儀なくされてきた香港人の乾いた笑いなのかもしれませんね。

>張艾嘉(シルビア・チャン)
良かったでしょ!?
私はこの張艾嘉は理想の嫁さんだなぁ・・・

>フロント・ページ
オンライン販売がありましたけど、えらい高価でしたね。 そこまで出して買う必要は無いと思います。
主題歌は好きですけど。
他HPで読みましたが、劇中でホイさんが政府の要人とかスターとかに物真似するシーンが影響したのかどうか、発禁になったという話ですね。(真偽は不明)
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Res:敖天
題名:確かに「変化とこころ」を説いてますね。
投稿日 : 2003年9月22日<月>20時54分  

なるこうさん、RESどうもです。
この映画をあくまで西洋&日本的な商売VS昔かたぎの香港型商売という図式でみてしまうと面白さを失ってしまうのですね。ご指摘の通りと観直してます。
確かにパクリと言うかいいとこ取りは映画に限らず香港人のヴィヴィッドな一面ですよね。劇中ついに立場が逆転してダニーズが鴨焼のマネをしようとするが年期の入った鴨にはとうてい追いつけない、ホイは試行錯誤を重ねながらダニーズのいいとこを物にし最後のインタビューでは
「大切なのは変化に対応することと(従業員と)心を一つにすること」
と胸を張って言います。
ホイ側はいいとこ取りを成功、ダニーズは失敗。ホイの“香港DNA”の勝利って訳ですね。
最後まで2つの営業方式が火花を散らすのではなく、ホイのバイタリティーがダニーズを飲み込んでいいとこ食っちまったと見るのがカタルシス的にも爽快ですね。ご指摘受けてすっきりしました。  
繰り返しますが張艾嘉の健全な家庭の良妻賢母ぶりが観れたのは収穫でした。  
確かに「フロント・ページ」が事実上入手不可能です。通常に入手できそうなのは「大軍閥」「一楽屋」「天才與白痴」。 どれを観ようか思案してます。それではまたお邪魔します。

■CAST&STAFF
監督 高志森(クリフトン・コウ)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
許冠英(リッキー・ホイ)
張艾嘉(シルビア・チャン)
盧冠廷(ローウェル・ロー)
葉榮祖(イップ・ウィン・チョウ)
葉蘊儀(グロリア・イップ)
呉啓華
徐小鳳
白茵
許瑩英
呉家良
谷峰
黎永強
葉蘊儀
李小玲
羅冠蘭
高志森(クリフトン・コウ)
燮麗娥
于仁泰(ロニー・ユー)
呉良
許冠傑(サミュエル・ホイ)
脚本 許冠文(マイケル・ホイ)
高志森(クリフトン・コウ)
音楽 盧冠廷(ローウェル・ロー)
製作 于仁泰(ロニー・ユー)
制作年度 1988


新半斤八両
Front Page
フロント・ページ


※Amazonリンク先では本作をリマスターと表記しておりますが、実際には違いますのでご注意ください。

3兄弟復活作品!
なんでも病床のお父様の願いから実現したそうです。
主題曲は勿論サミュエル!今回は歌詞が凄いです!
日本人には100%書けません!(そりゃそうや)
「’97年の香港返還なんかカラオケでもして笑い飛ばそうぜ!」
そんな感じです。
これ皆様に早く聴いてもらいたいなぁ・・・

倒産一歩手前の雑誌社を担う編集長のホイ。
最後の手段というわけで、クンフーガイの新人社員サミュエル、リッキーとともにやらせ的パパラッチで一儲けを企みますが・・・・
とは言ってもちょっとマスメディアへの皮肉としては弱いなぁ〜という印象です。
全体的な感想としては「まぁまぁ」。
強いサミュエルが復活したのは嬉しいけど、
何だか顔が変わったなぁ〜??? (今さら整形したんですか?そんなわけないか、前の方が格好いいし)
前作(「半斤八両」)には、
「泥臭いからこそ、面白い」
てのがあって、それに比べると
「スマートな演出にしたら、あんま面白くなくなった」
ってとこでしょうか。

それこそ 「店は汚いが、おいしいホイ鴨料理店」と
「店はきれいだが、味は大したこと無いゼニーズ」
■CAST&STAFF
監督 陳欣健(フィリップ・チャン)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
許冠傑(サミュエル・ホイ)
許冠英(リッキー・ホイ)
葉榮祖(イップ・ウィン・チョウ)
李海生(リー・ハイ・サン)
洪欣
李司棋
劉兆銘
毛舜?(テレサ・モウ)
秦沛(ポール・チュン)
劉小慧
鄭敬基
符ト晶
黄錦〔炎木〕(メルヴィン・ウォン)
袁信義(ユアン・シュンイー)
曾近榮
許冠武
太保(タイ・ポー)
動作導演 廖學明
脚本 許冠文(マイケル・ホイ)
陳欣健(フィリップ・チャン)
音楽 許冠傑(サミュエル・ホイ)
製作 許冠文(マイケル・ホイ)
制作年度 1990

合家歓
Mr. Coconut
ミスター・ココナッツ

※Amazonリンク先では本作をリマスターと表記しておりますが、実際には違いますのでご注意ください。

これ好きだったのに、親父に録画消された〜!!!!
並べると偉い豪華なメンバーですね。
梁家輝はゲスト出演です。
田舎で椰子の実とかを豪快に採取して生活していたホイ叔父さんが、訳あって大都会・香港の街で親戚家族のところに居候し、大迷惑大活躍を巻き起こす・・・

香港版「クロコダイル・ダンディー」です。
王祖賢は親戚夫婦の妹役でスチュワーデス、貴重なスッチーです!
今回、マイケルが「クロコ〜」ということで、なかなか頼もしいんですね、これがまた。
ホイ叔父さんのおかげで一時は家庭崩壊の危機まで晒された一家が、
「家族にとって一番大事なものは何か」
というのホイ叔父さんを通して徐々に感じ取り、
一層家族の絆を強くしていく様子がよく描かれてます。

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以下、敖天さんより頂いた書き込みです。

敖天 投稿日:2003年7月12日<土>18時37分
約一年をかけてやっと見つけた「合家歓」。
許冠文の醍醐味を堪能しました。
その数日後、書棚の「劇場版ビーン」を何気なく再生、内容はすっかり忘れておりました。10分間ほど見て悪魔が耳元で囁きました。皆さんお察しの通り「合家歓」と“似てる”という事実です。類似性は60,70%ってとこですか。でも作品の骨組これはホント似てます。
@迷惑な異邦人的な客人がやってくる(大陸人・海南島の田舎者ナム→香港、何かと互いを皮肉る英国と米国間博士派遣で英国のビーン→ロス)
Aホストの家族は大モメ(ゲストの国の悪口を言う、米国家族のは英国皇太子を引き合いに出した国辱ものの発言)
Bゲストは期待通り客地で騒動、迷惑を起こす(一例はナムはレストランで、ビーンは遊園地で)
Cそして大事件勃発(ナムの飛行機事故、ビーンの名画損傷
Dドンデン返し(ナムの奇跡の生還から幽霊騒動、ビーンの見事な名画修復(本当はインチキ)除幕式の大成功、病院での大活躍
E深まった家族との絆→心温まるラストと別れ(両作品とも)‐という感じで大体の流れはホント似てます。  
細部をとってもトイレを題材にした笑いが共通してます。 ナムは赤外線によって自動的に水が流れる便器を面白がりリンゴを洗って食べる。 ビーンは手洗い場の上下に操作する蛇口を知らないようで、誤って大量の水を出して股間を濡らし温風乾燥機に股間を擦り付けて乾かす。   まあ以上の骨組みにナムだったら定番のビルぶら下がりを入れ肉付け、ビーンはもう伝説と化した協会での居眠りのシーンをそのまま博物館のシーンに流用したりと彼らのテイストを加えてます。 主人公を引き立てる相手に前者レイモンド・ウォン、 後者ピーター・マクニコル(アリー・シリーズでの方が有名か?)の実力者を起用。2人のやりとりで笑わせるのも似てる。  
やっぱり長くなりましたね。さて類似点を数々上げましたが、実は2作品を短期間で観てしまった自分に腹が立つのです。 骨格の類似が解れば次は「どっちのギャグが面白いか」と細部にわたって判断しようとする下心が出てくる。 優劣を決めることによって造詣が深まる、事実一瞬そう思いました。
だが僕の中では許冠文もローワン・アトキンソンも唯一無二のコメディアンです。 もし世界三大総覧現代コメディアン篇があるとしたならば、許冠文、ローワン・アトキンソン、 あと一人はちと苦しいが周星馳かイッセー尾形を挙げたいと思ってます。2人のこの似た作品は当然偶然だと思います。
陳腐な言葉ですが「似て非なるもの」 それを同次元で優劣を議論するのはナイト(騎士)と拳王をむりやり土俵に上げて戦わせるのと同じかなと思います。 そ
んな見方によって2人に対して蓄積してきたオマージュを多少なりとも壊してしまう気もしたし、 まかり間違えば「猛龍過江」もその類と認識してしまいかねない。
前半の超カッペ唐龍がそうだし(でも管理人なるこうさんが言及したとおり、心温まるラストは微塵もない。 彼の圧倒的でいい意味でナルの入った存在感がなければただの地獄絵図です)でもそれだけで彼の根の明るさとコメディー・センスは解っても、李小龍の本質には近づけないと思うんです。
本来は大いに楽しんでいい今回の鑑賞だったかも知れませんが、僕的には失敗でした。頭が固いですかね?でも彼らが好きで崇拝してるから、こんな気持ちになるんですよね。 長々ホントすみませんでした。
これからもサイト全般楽しみに見せていただきます。
ありがとうございました。
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■CAST&STAFF
監督・製作 高志森(クリフトン・コウ)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
許冠英(リッキー・ホイ)
王祖賢(ジョイ・ウォン)
梁家輝(レオン・カー・フェイ)
黄百鳴(レイモンド・ウォン)
鄭文雅(オリビア・チェン)
李麗珍(ロレッタ・リー)
任達華(サイモン・ヤム)
瑪利亞
呂秀菱
袁潔瑩(フェニー・ユン)
陳奕詩
關佩琳
盧冠廷(ローウェル・ロー)
葉榮祖(イップ・ウィン・チョウ)
楊凡
陳卓欣
動作設計 梁小熊
音楽 袁卓繁
脚本 許冠文(マイケル・ホイ)
黄百鳴(レイモンド・ウォン)
高志森(クリフトン・コウ)
主題歌 微笑革命-譚詠麟
制作年度 1989


搶錢夫妻
Always on My Mind
いつも心の中に



※本作は既に日本発売されておりますが、下記文章は発売されてない当時に日本語字幕の付いていないVCDを鑑賞してのものになります。

ガンに冒された売れないニュースキャスター(ホイ)は、
「死んだらそれまでよっ」
とばかりに、仕事で無茶苦茶やって一躍人気キャスターに。
なんだかんだ最後は手術台に立つのだが・・・・
と聞いてる限りでは、とっても良さそうな話なんですけどね。ファミリー・コメディらしいし・・・

というわけで、観てみました。
「隊長というのはひどく偉いでからに、こして、ビトッと来たか!?」
・・・とは言ってません。
ホイホイは部下からも「老いぼれ」呼ばわりされる冴えないニュースキャスター。
しかし、自分の家族だけは自慢で、今日も愛娘と一緒に食事なんかしちゃったり、これ。
「・・・であるからして、っておい!どこ行くんだそうやって!?」
・・・これは近いこと言ってます。
息子も悪い子じゃないが、ちょうど中学生というややこしい時期。
この中学生の息子は、中学生らしいクールな演技で結構笑わしてくれます。
「なんだその、反抗的な目つきは十五夜お月は。」
「大手柄が二つもアルプスですよ!ヒマラヤのヒラって事はないでしょうに!?」
・・・もっと酷い事になってます。
何の悪事が祟ったわけでもなく、ガンと診断されるホイホイ。
というより、香港の医学界ではガン告知を本人に真っ先にしているのでしょうか・・・?
ここでホイホイがホイホイ流のブチギレ。
診療所の隅で一人でパフォーマンス(しかもカメラ目線)。
「仕事も家族も雨あられのめったやたらですよ!?
 どうして俺がガンになんてならなきゃならんのだ!?このガンもどき!」
「またビリッまたビリッまたビリッ!?どうしてビリッ!?」
・・・全然違います。
ここが本作唯一の一番「Mr.Boo」的演出。
ガンと診断されるや、お化け屋敷に立てこもる悪漢をリポートするため単身乗り込み、
お化けのフリしてついには悪漢を倒してしまいます。
「規則がありますアマリリス。12時までにお客さんが入るとかぼちゃになったりしてやったり」
・・・違いますが、このセリフは名爆笑セリフの一つだと思います。
悪漢を退治し、その撮影にも成功したホイホイ。
その後、現場のリポートを自ら行い、マシンガン・トークの連発!!
これで彼は一躍人気者になります。(このシーンこそ広川太一郎だったら・・・・)
「まぁまぁまぁまぁ、ぱぁぱぁぱぁぱぁ。そう心配なさらんで。なんちゅうかほんちゅうか。」
・・・まぁ、要は同じです。
妻には「ガンじゃない。話題を作るための嘘だったりしてライー。」
と言ってなだめますが。
「水洗・・・じゃなくてすいません。こっちにおしっこし。」
・・・全く違う。
ホイホイはガンと一連の悪漢退治をダシにされ、八面六臂を強いられます。
「天才とは悲しいモノ・・・まわりは理解してくれない夕焼け小焼けだ。」
・・・・これは近い。
自殺しようとしている女の子に近づいての説得。そりゃガンだからね。
「決まりきんとん栗かぼちゃ、案外話せる心のお通じ、浣腸無くとも気持ちはスッキリだよ。」
・・・違うけど。
最後のパーティとお仕事を立派にやり遂げます。
「心配せんでもインド象、下でがっちりアフリカ象だ。」
・・・・まぁ同じだな。
ついにはホイホイ、心配する家族が見守る中、手術台に乗っていくのです。
「どっちゅうか、年期が入ってるじゃんか。幸せな家庭じゃーーーん、これ。」

というわけで、ムリヤリ広川太一郎にしてみました。
なぜなら感想が「広川で観れば数倍面白いはず」

で、これって日本公開版と香港版でエンディングが違うんですね。
・・・俺はやっぱ、日本人だから日本公開版のエンディングがいいなぁ・・・
■CAST&STAFF
監督 張之亮(ジェイコブ・チョン)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
蕭芳芳(ジョセフィン・シャオ)
ケ一君
陳少霞
左詩倍
魯文傑
林佩儀
黎詠恒
劉玉翠
何浩源
謝歡容
陳傑
魯文傑
徐國強
黄可詩
李詠〔雨文〕
張之亮(ジェイコブ・チョン)
音楽 陳永良
制作 陳傑
製作総指揮 許冠文(マイケル・ホイ)
曾志偉(エリック・ツァン)
制作年度 1993


笑傲江湖
Swordsman

スウォーズマン 剣士列伝


冒頭、ほんの十分程度が胡金銓的作風で、
「おお!?」
とワクワクしたものだが、後はどこをどう見ても徐克映画の失敗パターン映画で(俺的にですよ)、アクションも話も散漫で何だかわかんないまま終焉した感がある。
胡金銓は撮影途中に徐克と対立し降板。
原因は撮りながら脚本が何度も何度も何度も書き直されるため。
端から見てもわかるけど、この2人が合うはずがない。
韓英傑が悪宦官で出演してるのは見物。
これが遺作となりました。

■CAST&STAFF
監督 徐克(ツイ・ハーク)
程小東(チン・シウトン)
李惠民(レイモンド・リー)
胡金銓(キン・フー)
出演 許冠傑(サミュエル・ホイ)
葉童(イップ・トン)
張學友(ジャッキー・チュン)
袁潔瑩(フェニー・ユン)
劉兆銘
劉洵
林正英(ラム・チェン・イン)
關之琳(ロザムンド・クワン)
午馬(ウー・マ)
元華(ユン・ワー)
張敏(チョン・マン)
葉童(イップ・トン)
韓英傑(ハン・イェン・チェ)
武術指導 程小東(チン・シュウ・トン)
劉志豪
脚本 關文亮
黄鷹
林紀陶
劉大木
梁耀明
戴富浩
音楽 黄霑(ジェームス・ウォン)
戴樂民
原作 金庸
製作 徐克(ツイ・ハーク)
制作年度 1990


~算
The Magic Touch
マジック・タッチ



このレビューを書く前に嬉しいニュースが飛び込んで参りました。
"ジャッキー次回作は許冠文(マイケル・ホイ)競演!!"
いやぁ「キャノンボール」以来ですねぇ、あの時は出番は少ないながらも絶妙なコンビネーションでお送りしておりましたよ、ホイさんはアクションの時に何してたか全然覚えていないんですけどね。
とにかく・・・・・・えっ?
ということはあれですか?
その作品がDVD化されるあかつきには、
"石丸博也+広川太一郎再び!?"
ということにもなっちゃったりしちゃったりなんかして。
そりゃあ当然ジャッキーは石丸さんでしょうから、ホイさんも広川さんがやる可能性は下高井戸!!

さぁ久しぶりのホイさんレビューですな。
その前にユニバーサル・ピクチャーから出た新Mr.Boo!BOXについてミス表記が非常に気になっているのですが、まずAmazonでは全ての作品リマスターと書いてますが、これは間違いです。問題はそれだけじゃなくてそのユニバーサルのHPも表記が間違っているということで、正式には
「新Mr.BOO!!お熱いのがお好き」
「新Mr.BOO!!香港チョココップ」
これだけではなくて
「いつも心の中に」
そして本作「マジック・タッチ」もリマスターです。
なんでユニバーサルは表記を間違ったままにしてるんだろうな。

本作はホイさんが、監督・製作・原案・脚本、そして勿論主演とまさにワンマンパワーを発揮した作品で、自身の年齢から来る若干の衰えを感じつつも、時代の流れに乗りつつ何とか自分らしいコメディを作ろうと孤軍奮闘している作品で、伊丹十三監督の「マルサの女」をヒントに国税局査察部の話を扱っているのも実に彼らしい気がします。


流れ

国税局査察部は黒組織のボスである、方剛(ファン・カン)を追い、今日遂にガサ入れ。
これが伊丹映画ならガサ入れで何も出てこないと大変なことになるのだが、こちらでは方剛が帳簿をある所に隠してしかも見つからなかったため、ガサ入れ失敗に終わる。

ガサ入れで何も出なかったので、逆に告訴されると非常に頭の痛い国税局のボス・陳欣健(フィリップ・チャン)は、何年経っても手柄を上げられない部下の黎明(レオン・ライ)に、自分の妻が占ってもらっている占い師・許冠文(マイケル・ホイ)が自分が浮気していると勝手なことを言っていたために、腹いせに派遣。

「占い師の脱税捜査なんて・・・」
とシケた仕事にやる気の無い黎明。
だが、事務所を尋ねてみると管理人の許冠英(リッキー・ホイ)が最初に住所・氏名・干支など聞いて怪しい感じだったので、1つカマをかける。
許冠文に占ってもらった黎明、彼の占いがイカサマだということをすぐに見抜いて、
「税金たっぷりもらいます」
と迫る。困った許冠文は一時休業することに。

休業したその夜。
若い女が暴行されそうになっているのを見て、助けようとするなかなか勇気のあるホイさん。ただ顔を見られて後で仕返しはご免なので、ここで顔を隠しながら戦おうとする姿が笑える。
暴行はぶっ倒したものの、ひょんなことから頭を強打してしまってホイさん入院。

頭強打から不可思議なことがホイさんに起こる。
人の手に触れながら頭に刺激を受けるとその人物の未来が見えてしまうのだ。
この予知能力に目を付けた黎明は、このホイさんパワーを使って方剛の脱税の証拠を掴み、手柄を上げようと目論む。

ホイさんのとこは査察しないということで、協力することになったホイさんだが、黒組織のボスの手を握って頭叩いてもらって予知能力ってのはなかなか難しいことで、そもそも予知の中に脱税証拠の手がかりが入ってないといけないし・・・

すったもんだの"手を握れ作戦"で大笑いさせた後は何とか方剛の信用をゲット!!
ホイ&黎明の2人は組織に潜り込む事になるのだが・・・

終劇




凄く面白かった・・・とは言えないが、
十分に笑えるコメディ作品である。

当時としては今までの泥臭さのあるコメディから脱しつつも、さらにオシャレに笑えるように工夫が凝らしてあるのが伺える。そもそも功夫アクションに逃げれないホイさんにしてみれば如何にしてコメディ表現を構築するか、時代にあったものを提供できるかが勝負であり、とにかくアクションたくさん散りばめれば良いというのと、とにかくコメディたくさん散りばめれば良いというのでは、ひねり出すアイデアパワーが違いすぎる。
極論的言い方をすれば、アクションであれば
有能な武術指導者と有能な俳優で、戦闘場所を巧みに変えながら功夫、カーアクション、スタントなどを散りばめればそれが有機的に繋がっていなかったとしてもある程度のB級映画としての評価は得られる。
しかし、コメディにAもBも無い。
観客が笑えなければ幾らシチュエーションを変えようと、制作費をつぎ込もうともどうしようもないのだ。
そこに来て、わかりやすいアクションとは違い、笑いは国文化によっても違い、巷香港ネタで迫ればワールドではウケず、ワールドワイドに通用しようとすればネタが幼稚になってしまうきらいがあって、実に難しい。

本作はその中で香港←→ワールドどっちに行くかの境界線がなかなか良いとこついているなと思った。その辺はさすがにホイさんがワンマンで力を発揮した作品である。

未だにチンピラ役をしている尹發(ワン・ファ)と、ちょっとだけ出演する田啓文(ティン・カイマン)の存在も嬉しい。

■CAST&STAFF
監督・製作・
製作総指揮・原案
許冠文(マイケル・ホイ)
執行導演 陳コ森(テディ・チェン)
出演 許冠文(マイケル・ホイ)
黎明(レオン・ライ)
許冠英(リッキー・ホイ)
劉小慧(ウィニー・ロウ)
方剛(ファン・カン)
陳欣健(フィリップ・チャン)
呉家麗(ン・ガーライ)
楊凡
陳暁瑩
黄子華
陳喜蓮
承恩
米高丁嘉
陸劍鳴
尹發(ワン・ファ)
黄光輝
余毅豪
劉兆璋
王文成
許芬
陳榮照
李統瑜
張錦全
黎偉明
林英傑
鄭荘
王文傑
張俊鴻
田啓文(ティン・カイマン)
雷達
陳コ森(テディ・チェン)
唐素芬
陳樹幟
脚本 許冠文(マイケル・ホイ)
黄子華
音楽 劉以達
制作年度 1993


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