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Contents |
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■成龍(ジャッキー・チェン)1982
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龍少爺
Dragon Lord
ドラゴン・ロード
◆
大金持ちのドラ息子ドラゴン(ジャッキー・チェン)は、毎日友人の阿牛(マース)と遊び歩いてはトラブルを繰り広げ親父(ティエン・ファン)に怒られていた。そんな時、一目惚れした町のアイドル(シドニー)にラブレターを届けようと
凧を飛ばすが、凧が密輸組織のアジトの舞い降りてしまう。
そこから密輸組織とドラゴンとの闘いが始まった。
えっ?ファイターズって??(インド産VCDタイトルです)
■恋するヤング・マスター
さてさて、ジャッキーが戻ってきましたアメリカから。
こっそりかひっそりか堂々かは知りませんが。
この失踪事件後ってジャッキー人気はどうだったんでしょうね?
やっぱ落ちた?
ま、向こうで撮った「バトル・クリーク・ブロー」は香港でハズレてますし、
とにかくジャッキーは
本作を並々ならぬ意欲を持って取り組まなければならなかったのです。
「脱・功夫映画宣言をして最初の一作目である」
「失踪事件のイメージダウンの回復」
大きく見てもこのような理由がありますからね〜
否が応でもってところでしょう。
「えージャッキー、クンフーやらないの?じゃ何やるの?」
「スポーツやってみました」
「・・・・・・スポーツ?」
・・・なんか、まだ監督としては未熟だったジャッキーの精一杯のアイデアだったような気がします。公開年は宣言に刺激されたか、各香港映画人がそれぞれ新機軸の映画を打ち出したため、
逆に本作品はそういった映画に押され、あんまりヒットしていません。
自分で自分のクビ締めたか?
かつては「笑拳」を一緒に作った曾志偉(エリック・ツァン)監督の「悪漢探偵」なんて大傑作も飛び出してしまい、ジャッキーこそが他に比べて「脱・功夫映画」に遅れてしまった感まで受けます。
元々はこれ、「ヤング・マスター続編」(恋するヤング・マスター)として撮られ(えっ?宣言は?って気もしますが)、大幅なストーリー変更などから続編である必要も無くなったと言われています。
個人的な評価としてはうむ・・・・難しい。
書き出してみるか。
■ラグビー?
「これだけの人数を動員して映画撮れるんだぞ!」
っていう顕示欲がどうしても先に目に付いてしまいます。それがジャッキーならではの 「サービス精神」ではありますが、この無茶苦茶なスタントマンの使いっぷりも含めて、後の
「『ポリス・ストーリー』バラック街、車つぶしスタントの原型」 とも言えそうです。それにしてもここでの、人が何重にも折り重なるシーン、あれは危ないですよね〜ほんと死ぬぞ。
■ドラゴン・キッカー
いやー、みんな真似しましたよね?ドラゴンキッカー。え?してない?
簡単に言えば、バドミントンの羽根使ったサッカーです。 映画って、観賞後のお客さんが劇中の真似でもしたら
「ある意味もう成功」
だと思います。特に出てきたヒーローの真似なら大成功でしょう。
誰でもそんな記憶はあるのではないでしょうか?
そういった意味で、ラグビーなんかとても真似する気なかったですが、真似しようと思ったドラゴンキッカーは成功していると思われます。
ちなみに「できそう」と「真似する」は意味が違いますよ。
それとこれ、吹き替え版は解説の部分を広川太一郎先生がやってるんですよね〜
■元があるのかな
この槍よけシーンはジャッキー映画名シーンの一つ・・・
と、個人的には思ってます。
なんか、サイレント映画等のはっきりとした元ネタでもあるんでしょうかね。 なんちゅうか是非今のハリウッド・ジャッキーでリメイクして欲しいシーンでございます。
■火星大役
思えばこれが最初の共演作。そして一番の火星さん大役です。
「ヤング・マスター」の章で書いた
「寅さんとたこ社長のような安定した面白さ」を当時築き上げた第一人者でしょう。個人的にこの人ほどスクリーンに現れることで何だかホッとする人はいません。
「ドラゴンロード」は火星さん。むしろ私は最近だと火星様目当てで再生することがあります。
ちなみに火星主演作はこちら「蛇鶴猫混形拳」
■黄仁植再登場!
アクションについては、まず権永文との戦い(冷やかし?)に目が行きます。 これが権永文との初共演。
今までの2作は偽ジャッキーとの共演のみです。
あのー、壁をガーッと天井近くまで登ってバック宙するアクション・・・
ジャッキー発案なんじゃろか?
初見の際はたまげたなぁ・・・素であれが出来るのかって・・・・・・
最初にやったのがジャッキーなら本当偉いっす。後々「七人のおたく」でウッチー・チェンまでもがやってたけど。「片腕カンフーvs空飛ぶギロチン」でジミーさんが壁を歩き出した時は全く別の意味でたまげた。
陳恵敏が大したアクション見せなかったのでここではともかく。
いやー再登場しましたね黄仁植。とりあえず香港復活後のジャッキーの相手は彼しか考えていなかったんじゃないでしょうか? ただし、
「普通に対決すればクンフー映画と言われてしまう・・・」
ってのがあった事でしょう。今回は吹き抜け2Fの納屋を使った立体的なアクションを披露。ここで見せるスタントの数々は他の香港アクション映画に少なからず影響を与えた事がその他の香港アクション映画のパクリっぷりから伺えます。
関係ないですけど、これって武術指導に元奎(ユン・ケイ)呼んでるんですよね。七小福兄弟ですから何だか微笑ましい感じがしますが、ジャッキー初主演作「広東小老虎」の殺陣を一緒に考えた兄弟を呼ぶのは、どういう意図があったんでしょうか?
もしかしたら「龍の忍者」等で見せた武術指導の腕を再びジャッキーに買われたのかもしれないですね。
■初NG集
どのバージョンについてるついてないは詳しくありませんが、とにかく私が所有しているバージョンでは初のNG集がついてます(これが一般的でしょう)。
ジャッキーと黄仁植が吹き抜けからずり落ちていくシーンは衝撃的! これで黄仁植は以後、映画出演依頼を断ったという・・・(嘘です)
■大陸版
場面構成の順番変更、カットされてるシーン、日本公開版では無いシーンもふんだんな大陸版バージョンがあります。しかも何だかそっちの方が評判良いらしいぞ!どういうこっちゃいなこれは。
入手する方法は中国で売ってる本作を買えばいいような気がしますが、詳しく知らないので保証しません。ジャッキーが子供小脇に抱えてるシーンもこっちにはちゃんとあるようです。みせろーっ
インド産VCD貰った時は期待したんだけど(日本公開版と同じです)。
■様々すぎ
人によって本作の評価は本当に様々でしょう。
「プロジェクトAではないし、酔拳でもない真ん中」
と捉えるのが一番いいようです。
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■CAST&STAFF |
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監督・脚本 |
成龍(ジャッキー・チェン) |
出演 |
成龍(ジャッキー・チェン) |
黄仁植(ウォン・インシク) |
火星(マース) |
雪梨(シドニー) |
田豊(ティエン・ファン) |
張沖(ポール・チャン) |
陳惠敏(チャーリー・チャン) |
馮克安(フォン・ハックオン) |
太保(タイ・ポー) |
馮峯(フォン・フン) |
権永文 |
黎強權(ベニー・ライ) |
何鑑江 |
呉浣儀 |
武術指導 |
成龍(ジャッキー・チェン) |
馮克安(フォン・ハックオン) |
元奎(ユン・ケイ) |
音楽 |
陳勲奇(フランキー・チェン) |
製作 |
鄒文懐(レイモンド・チョウ) |
制作年度 |
1982 |
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龍騰虎躍
The Fearless HyenaU
新クレージー・モンキー/大笑拳
醒拳
◆
何故か命を狙われたいた一門が殺し屋2人にどんどん殺されるが、
最後にはシンロン(ジャッキー・チェン)が倒す。なんじゃそりゃ。
■
上記のお話説明なら無くてもいいよな、失礼。
バッタモン第2弾。
ただし、「必殺鉄指拳」と本作では決定的な製作理由の違いがある。
それは、
・「必殺鉄指拳」はただまぁ金儲けのため作った
・本作は「醒拳」を作りたかったがジャッキーがいなくなったため、本作を作らざるに終えられなかった。
いわゆる「ジャッキー失踪事件」の真っ只中にあったもので、本作を公開させることも 「ジャッキーと羅維が契約上和解することの条件」だったそうだ。
元々の「醒拳」なるものが、どのようなものであったかというのもファンとしては興味津々なところではあるが、今となっては伺い知るのは非常に難しい。 本作は当時の映画パンフレット(どの作品だったかな)にもまだ失踪前だったので「醒拳」制作中・・・
とか表記があったりします。共演は李麗麗(リリー・リー)だったそうです。
よって本作は
「拳精」「龍拳」の一部+「醒拳」「笑拳」の未使用及び使用シーンの一部+そっくりさんとのオリジナルで構成されています。例によって石天さん、田俊さん、陳慧樓さん、林銀珠たん、任世官様と
出演陣も実に豪華(俺的に)。
「仕事は選ばない」がやはり基本なのか。
ここで使われている未使用シーンが実際は何のどこで使われる予定があったのか、探ってみようかしら。
■ジャッキーと年老いた田俊
「笑拳」からの未使用フィルムだと思うのだが、その「笑拳」に比べてちょっと田俊がさらに年老いた役になっているような気がするのだな。耳も遠いし。孫のジャッキーに対して厳格にもみえない。恐らくセリフは差し替えになっているから、その辺の影響が大きいんだと思うんだけど。ジャッキーは「何かしでかした」らしく、ツボに入ってしまいます。「笑拳」で言えばどのシーンと大体つながるのかな。
■石天食堂
石天さんが何したかは「石天さんコーナー」でご確認を。
■「龍拳」の高強とこにいたチンピラと遊ぶ
「龍拳」は関係ない。
ただジャッキーと戦ったというか冷やかされたのがそのチンピラだっただけ。 これは「笑拳」からか?「醒拳」からか?
恐らくこのシーンに続いて「年老いた田俊」となりそうな感じもする。
とはいっても、一応「醒拳」のスチール写真はここのシーンからが多いので、「醒拳」での未使用フィルムがこのシーンである可能性も五分五分だ。ただ、「醒拳」撮影をジャッキー参加でどれくらい行ってフィルムが残っているのかいないのかは未だ不明で、「醒拳」の1シーンでもあるのかどうか自体が疑問である。
■林銀珠と乞食たち
一番興味深いのはこちら。
ジャッキーの陳慧樓への態度を見て、「笑拳」からの未使用フィルムと見て間違いなさそうである。陳慧樓の衣装も同じだし。ただ、面白いのは「笑拳」で「林銀珠と乞食たち」は全く出演していないということ。
「笑拳」の章にて「さらに言えばこの映画、ヒロインが全くいません。」と書いていますが、
「撮ってはみたものの、ややこしくなりそうだったのでカット」
という事でもあったのでしょうか。林銀珠は「龍拳」にも出演していますが、こちらは林銀珠が綺麗な格好だし 今度はこっちに陳慧樓が出ていないということで、「龍拳」から持ってきたというのはもっと考えにくくなります。
じゃあ「笑拳」で決まりじゃん・・・でも一つ疑問が残ります。
「なんでジャッキーは旅館に泊まってたの?」
そこまでの経緯を推測すると、「笑拳」にて
陳慧樓との修行に耐えかねて一旦ジャッキー逃亡
↓
乞食達といさかいを起こしてジャッキー大暴れ
↓
旅館に隠れてたところを、乞食のボス・林銀珠と陳慧樓に見つかる。
ってところなんでしょか。
もしかしたらこれは「醒拳」未使用フィルムで、「醒拳」は「笑拳」の続編として製作され これはその一部なのかもしれません。
■あれやこれや
後は意外とラストの惠天賜(?)vs権永文の戦いが面白かったりしますし、 偽ジャッキーvs乞食達の戦いも決して悪くはありません。
任世官と権永文の凶悪顔コンビもなかなかでしたね。
冒頭の任世官の跳び蹴りは迫力ありました。
結局、本作は「龍騰虎躍」であって、「醒拳」ではないのですが日本では当時 アニメ映画「北斗の拳」と併映で「醒拳」のタイトルで劇場公開されています。
事情を知らないで行った客の事を考えるとちょっとゾッとするのですが。 日本のTVでは一回だけNHKBSで放映されました。よくしたな。
■CAST&STAFF |
監督 |
陳全(チン・チュアン) |
出演 |
成龍(ジャッキー・チェン) |
任世官(ニン・シー・クワン) |
石天(ディーン・セキ) |
韓國財(ハン・クォ・ツァイ) |
権永文 |
田俊(ジェームス・ティエン) |
林銀珠(リン・イン・チュウ) |
陳慧樓(チェン・ウェイ・ロー) |
惠天賜 |
武術指導 |
成龍(ジャッキー・チェン) 他 |
策劃 |
米奇 |
製作 |
羅維(ロー・ウェイ) |
製作総指揮 |
許麗華(シュー・リー・ホワ) |
制作年度 |
1982 |
迷尓特攻隊
Fantasy Mission Force
ドラゴン特攻隊
◆
第一次大戦当時、香港で日本軍に各国の大統領などの大物が捕虜になってしまう。そこで、香港政府はドン中尉(ジミー・ウォング)に捕虜救出の特攻隊結成を命じる。ドン中尉はガンマン(スン・ユエ)やさすらいの女戦士(ブリジット・リン)などを
かり集め、「ドラゴン特攻隊」を結成。捕虜救出に向かうのだが、作戦の途中でドン中尉は行方不明になってしまう。 そんな時、賞金稼ぎのシャオリー(ジャッキー・チェン)は特攻隊のメンバーに騙し取られた金を奪い返すために現れる。
なんやかんやで一緒に捕虜救出の闘いに参加させられてしまったシャオリー。 最後の闘いが始まり、敵が一掃された時、特攻隊のメンバーもシャオリーを残して全滅。しかし最後に現れたのは行方不明だったはずのドン中尉だった。
■
ツッコミがいのある映画。この際だからどんどん言ったれ。
ウーラウラカカカウラウラー
カカウーラウラカカカウラウラー
カカウーラウラカカカウラウラー♪
これ、いったい何やねん?(観た人は意味がわかるよね)でも好き。
「じゃんぐる黒べえ」のオープニングみたい。
知りませんか?「じゃんぐる黒べえ」。 藤子不二雄先生ですよ。
でも「じゃんぐる黒べえ」は俺ダメだった。だって怖いんだもん。
なにが怖いって?出だしが怖いんですよ、出だしが。
だんだんだだだだんだだだ だんだんだだだだんだだだ
だんだんだだだだんだだだだだ!
べっかんこー!!
この出だしが何だか怖くてすぐチャンネル変えてた。
いてほしいフジコキャラは何ですか?
やっぱドラえもん?だろうねぇ〜あんな便利な奴いないもん。
ちなみにドラミちゃんはダメよ。ドラミはダメだ。奴は頭が切れる。
ドラえもんだったら、適当にドラ焼き与えておいて好きな道具出してもらって遊んで暮らせるぜ。邪魔だったら尻尾引っ張ればいいんだし。
いてほしくないフジコキャラは何ですか?
オバQ?違うんだなぁ、これが。ハットリよ、ハットリ君。
確かにオバQは何の役にも立たないので、いてもらっても食費が重むだけなんだが、お祓いでもして出ていってもらえばいいこと。でもハットリ君は違う。
寝ようと思ったら天井にいるし、イチイチ人のやることに
「だめでござる」
とダメ出しするし、逆らおうもんなら銃刀法違反の武器たくさん持ってるし強いし手に負えない。
ドラえもんのようにドラ焼き与えて適当に対応できないのが難儀なんだな〜 その上、他人様の家に居候の身のくせにご主人様に向かって説教ぶっこきやがる。さらに
シンゾウ、獅子丸などのファミリーまで他人様の家に強制的に居候させ、ご主人様はハットリのライバル・ケムマキに無関係なのに虐められる。当のハットリはご主人の知らないウチにツバメという彼女まで作って楽しんでいる有様だ。
いいか、ハットリは絶対止めとけ。
えっ?エスパー魔美がいいって? 確かになぁ・・・
俺も女の子女の子してるよりボーイッシュな方が好きだなぁ・・・
女の子女の子してる女の子
↓
短期決戦ではこちらが有利ではある。
でも そのような方でも必ず男っぽいというか、非常に冷めた部分というのは誰でも持ってるわけで、普段が女の子女の子してるとその「冷たい部分」というのが非常にインパクトに残ってしまい、
長くつき合うと最終的にはあまり良いイメージが残らない。
ボーイッシュ
↓
短期決戦では不利である。
でも時たま出る「女の子らしさ」が時たまだけに余計に「可愛く映える」。
最終的にはこっちの方が可愛いイメージが残りやすい。
NHKで実写版「エスパー魔美」を放映したとき、
「ヌードモデルのシーンはどうするのだろう?」
と興味津々だった。知らない人の為に言っておくと、魔美ちゃんのお父さんは 「自分の娘を裸にして、絵にして売却して生計を立てています」
鬼畜か、お前は。
実写版ではバレーのレオタードでした。NHKって時々民放よりも大胆な冒険するからなぁ。
(実写版「エスパー魔美」結構面白かったのにすぐ終わってしまった)
■ジャッキーの手打ち
すっかりフジコ話が花咲いたなぁ・・・一人で。
で、これは・・・
ジャッキーがアメリカ失踪事件
↓
王羽さん仲介(が、これはあまり役に立たなかったらしい)
↓
なんとか羅維←→鄒文懐(レイモンド・チョウ)で和解契約成立
↓
ジャッキーは王羽さんに借りが出来る
↓
返済がこの作品
という流れです。
ウチではとりあえずここ読んでる時点で「とっくに知ってるよ情報」も一応書いておこうと思います。
■これが天皇巨星かぁ・・・
劇場公開時。
わたしゃガキだったんですが、もちろん黒社会系なお話など知る由もなく、しかしながら当時結構出ていた「クンフー書籍」は一杯持ってたわけで、子供ながらに王羽さんの存在は知っていました。なので、この映画でジャッキーと王羽さんが共演と聞いたときはドキドキワクワクとしたもんです。他の王羽映画はこの時点で観たことがありませんでした。それも手伝ってクンフー書籍片手にドキドキ。
「わ、わ、悪そうな顔やなぁ〜」
これが私の王羽さんへの第一印象です。
冒頭でいきなり思いましたもん。
拉致された将軍らを誰が救出するか? ロッキー、悪漢探偵、???
様々な候補者の中から選ばれたのがドン中尉(王羽)。
「えっ?こんな悪そうな奴に頼むの?」
子供ながらに裏事情を知らずとも何かしら悟るもんですね。
劇中の王羽さんはラストに見事裏切り、
「ほらこいつ、やっぱり悪じゃん」
と子供ながらに納得したのでした。
フォロー入れれば、ジャッキーとの戦いで常に王羽さん有利の展開だったので
「やっぱり、ジャッキーより立場上なんだ〜」
と感心していた事を覚えております(やなガキだな)
■お話と現実が同じ
劇中では王羽さんが、
「稼ぎはデカイぞ。力を貸してくれ。」
と林青霞、孫越、唐大偉などなど蒼々たるメンバーをかり集めて「ドラゴン特攻隊」を組織します。そして現実では王羽さんが、
「俺の映画に出てくれるよな、もちろんだよな、そうだよな」
とジャッキー、林青霞、孫越、鄭少秋などなど蒼々たるメンバーをかり集めて「ドラゴン特攻隊」を製作します。
そしてギャラなんか・・・高かったと思われますか?
推測入るので言及しませんが。
「稼ぎはデカイ」 と言っていた劇中ではどうでしょう?
ラスト、特攻隊の大部分は戦死し、生き残った孫越は王羽中尉に殺され、 誰一人として大金など手に入れられなかったのです。
特に台湾でも絶大な人気を誇っていた林青霞さんはこれ以外にもジャッキー抜きの「ドラゴン特攻隊」みたいな 「アマゾネス・コマンドー 美女脱獄囚:地獄のX作戦」なんて作品にも出演させられており、黒からの圧力は相当なものだったと噂されます。なぜ?
■なにげにキョンシー
一足早くワイヤーアクション炸裂!byアマゾネス軍団
しかしアマゾネス軍団のボス演じてた鄭少秋。しょぼいよな〜可哀想に。
どう考えても出たくて出ましたって感じじゃないよ、こんな役柄。彼ほどの男が。
でもね、劇場で観た当時は全く許せなかったけれども、この映画はジャッキーが出てるシーンは ほんとこちょっとのゲスト出演みたいなもんでして、後は特攻隊メンバー活躍なのよ。でも
「ジャッキーが出てないシーンも何とか盛り上がりを」
と頑張って作ってる姿は窺えるかなぁ・・・と。ビデオで「バカ映画」と認識して観る分には面白いよこれ。
なかでも オープニングの孫越叔父さん大はしゃぎ
↓
終わったらビデオを取りだして「友は風の彼方に」を入れて再生
↓
孫越のおっちゃんいいわぁ〜
ってなること請け合い。
あと、ここで既にまだ日本には届いていなかったキョンシーがお化け屋敷のシーンで登場しております。
■でも実は
ということで、林青霞さんには災難だったのですが、
私はここでの林青霞さんが一番好きです(可愛いっす)。
一応、東方不敗シリーズや「白髪魔女伝」なども観ておりますが、これがやっぱり一番可愛い。男勝りに敵をバッタバッタ倒しながらも、旦那の唐大偉さんの前では「うふんうふん」と可愛い態度。(さっきのエスパー魔美のくだりにも通じますが)
やっぱ大女優というか何をやっても品があるので、美しかったり可愛かったなりよ。ところが「天空の剣」ではそんなに魅力的に感じなかったんだよなぁ(典型的だったからかな)。
ご本人としては出演作品から抹消してほしいよな作品かもしれませんが、私一個人としてはこの作品に出た事に意義があったのでした(知ったこっちゃない)。
■ジャッキー大ピンチ!?
認識してなかったんですよね、この当時。
「一度や二度斬られても撃たれても主役は死なないよ」
ってことを。日本の時代劇だってモノによってはそうだったのですが。だから王羽さんとのバトル中にジャッキーが刺された時はショックデカかったっすよ〜
「わ〜ジャッキーが死ぬ〜!?死んだらこの映画どうなるんだ〜?」
って。
ジャッキー自身は意外と危ない「押しつぶされそうになる車から脱出スタント」など、限られた時間の中で頑張ってると思います(思えばこれが車を使った最初のスタント?)。
■戦争反対!
「戦争は反対なんだよ!」
・・・お、お、お、お前らには言われたくね〜とってつけやがって〜
■唐獅子株式会社
併映上映がこれ。 当時まだまだ人気バリバリの故横山やすし師匠主演作(すげーなそりゃ)。 これが意外にヤッサン道を地でいく映画で、吉本オールスターだし面白かった記憶があるんだな。TV放映してほしいものなのだが。
■もんたよしのり
で、日本でくっつけた主題歌(?)唄ってるのはもんた兄貴。
あの毎日ウイスキーでうがいしてるよなハスキーボイスでシャウトしてくれます。 なかなかの名曲だと思うんだけどなぁ・・・(今、TV放映があったところで入れてないでしょうね)
劇中で挿入されるタイミングとかも素晴らしいというか絶妙なのよ。
■喫煙ポスター
最初に惹かれたのはこれ。
なんだか格好良いんだなこれが。
おかんと楽しみにして劇場に行ったのに(おかんもファンよ)、
作品がこのような出来だったので2人とも 「ぷんぷんぷんぷん!!」
■バカ映画の中では
面白いと思います。
認識して観れるならお薦め出来るんじゃないかな。
でもジャッキー目当ては止めておきましょう。
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■CAST&STAFF |
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監督 |
朱延平(チュ・イェン・ピン) |
出演 |
成龍(ジャッキー・チェン) |
林青霞(ブリジット・リン) |
王羽(ジミー・ウォング) |
鄭少秋(アダム・チェン) |
方正 |
許不了 |
高凌風 |
唐大偉(タオ・ダァ・ウェイ) |
孫越(スン・ユエ) |
張玲(チャン・リン) |
張沖(ポール・チャン) |
陳鴻烈 |
乾徳門 |
金帝(チィン・ティ) |
武術指導 |
趙中興(チュー・チュン・ヒン) |
脚本 |
韋辛 |
音楽 |
唐大偉(タオ・ダァ・ウェイ) |
策劃 |
徐再来 |
製作 |
王羽(ジミー・ウォング) |
林栄豊 |
製作総指揮 |
江文雄 |
沈暁印 |
制作年度 |
1982 |
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