Contents
 
トップへ
掲示板

■成龍(ジャッキー・チェン)1983  


砲弾飛車U
Cannonball Run II
キャノンボール2


はっきり言って忙しいさなかに出演なんかしたくなかったそうですジャッキー。でも契約があるから仕方なしに。行っちゃったからには強そうなボディガードもつけてバカンスのように(出番少ないもん)楽しんでたジャッキーの姿を鮮明に覚えております。

マイケル・ホイは流石に降板(元から予定無かったか)。
なので広川太一郎ショーはこちらで楽しめません。気分は劇終。
ま、幾分か前作よりジャッキーの見せ場も増えた・・・
なんてありますけれども
「こんなの全然増えてないよ、ジャッキーの凄さなんか全く伝わってないよ。」 ってのが個人的な気持ち。
ハリウッドからの評価なんか微塵も変わらなかった事でしょう。

今回、ジャッキーとコンビを組むのはジョーズのリチャード・キール。
ほほぉ、ロジャー・ムーア呼べなかったのでそっちの悪役の方連れてきましたか。これがきっかけでリチャード・キールは「皇帝密使」「悪漢笑撃隊」に出演することになった・・・んでしょう。

こちらも吹き替えでは声優さん達がなんとか面白くしようと頑張ってるのがもはや聞き所。ただフォローを入れられるポイントはあり、
・このシリーズでNG集入れてたのが恒例ジャッキー映画NG集につながった ・間接的にジャッキー・ハリウッド進出成功のきっかけにはなった
ってのはあります。

■CAST&STAFF
監督 ハル・ニーダム
出演 バート・レイノルズ
ドム・デルイズ
シャーリー・マクレーン
ディーン・マーチン
サミー・デイビスJr.
リチャード・キール
成龍(ジャッキー・チェン)
フランク・シナトラ
スーザン・アントン
マリル・ヘナー
ジャック・イーラム
ヘンリー・シルバ
キャサリン・バック
テリー・サバラス
リカルド・モンタルバン
ジャミー・ファー
ジム・ネーバース
ダグ・マックルーア
アレックス・ココ
シド・シーザー
マイケル・ガッツォ
ダブ・テーラー
ドン・ノッツ
フォスター・ブルックス
ティム・コンウェー
トニー・ダンザ
ルイス・ナイ
モリー・ピコン
チャールズ・ネルソン・レイリー
ジョー・タイズマン
脚本 ホープ・ウイリアムズ
音楽 アル・カップス
原案 ハル・ニーダム
アルバート・S・ラディ
ハーヴェイ・ミラー
製作 アルバート・S・ラディ
製作総指揮 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
アンドレ・モーガン
制作年度 1983


奇妙謀計・五福星
Winners and Sinners
五福星


資料に全く頼らず、脳記憶だけでどれだけ覚えているものかこの作品の書き直しでチャレンジ。

冒頭はまずサモハンの泥棒シーンから。
しかしこの5人組紹介シーンは秀逸だよねぇ、それぞれ個性も出てるし笑えるし。なんか参考にしたものでもあったのかな。

サモハンはお屋敷に空き巣。
んだけど、お屋敷ではびっくり誕生日パーティの主賓が来たと思って一気にクラッカー!! 主賓のフィアンセにディープキスされるといういきなり役得を披露。んだけど勿論バレて逃走。屋敷からワイヤーを使って華麗に逃げ出そうとしたサモハン。ワイヤーをツルーッと滑ってくまでは格好良かったが、着地地点に警察のバンが待ち構えてドンピシャストライク! (このシーンは劇場爆笑でツカミはバッチリでした)

順番までは覚えて無いなぁ、次誰だっけ?
ハンサムだっけ?チンケだっけ? (あくまで確認せずに続行)

ハンサムこと秦祥林は宝石泥棒専門。
バッチリスーツで決めてる辺りからやっぱり一時期のメロドラマスターだった時はこんな感じだっただろうなぁと、セルフパロディで香港の人はもっとウケたのではないか。実際、王羽主演「手足情深」でもこんな感じだった。見知らぬ人にモデルガン持たせて自分を撃ったように見せかけ、怪我人のフリして商品持ち逃げするというかなり回りくどい方法を披露。 2度目の犯行ではモデルガン持たせた相手がホントの銀行強盗だった!警察も駆けつけ店員も怪我を心配されるしで言い訳できずに御用。

チンケこと呉耀漢は車部品泥棒。
車の窓拭き人のフリしてそのままそのウインドウ持ってったりします。
んで、今日も楽しい泥棒日和。ところで呉耀漢が乗っている三輪車カーみたいなのが凄い可愛いの。ウインカーなんか指差し手の形がひゅるっと上がったりしてさ。(あの手が呉耀漢のウキウキ泥棒な気持ちを凄く表現してる) 高価なタイヤを持ってってしまえー
しかし車の持ち主はポリ(陳欣健)だったー あっさり御用。

モジャこと岑建勲は反政治犯。いきなりポリティカル。
今日も市民デモを扇動して反政活動に努めていたが1人のおっさんがさらに煽ったためデモクラシーが暴動に発展。首謀者として取り押さえられてしまう。

こうしてムショに集められた4人にマジメこと馮淬帆を加えて五福星誕生! ムショを出たら足を洗ってみんなで働こうと決めたのだった。

場面変わって取調室。
我らがジャッキーが容疑者相手に大暴れしたが容疑者がシロだったのがわかり、反対にボコボコにされる始末。 ・・・まぁ確かに実際これは酷いよな。

シャバ!
奇しくも出所日がマフィア組織のドン・田俊と同じ日で盛大なお迎えを受けて颯爽と出所していく田俊を羨ましく思う5人組。腐りながらも呉耀漢がパンクのフリしてバスを止めさせ乗り込んだ。この後のバス中での会話駆け引きが結構好きなのだが、TV放映では無かったのが残念。面白いのになぁ〜


文無し状態だったサモハンとは違ってちゃんと家も家族もいた岑建勲家にお世話になることに。ここでの食事シーンも面白かったけど(以下略)

繁華街に繰り出した5人組+岑建勲妹ヒロインの鍾楚紅。
何とか出し抜いて鍾楚紅と2人きりになりたい4人。
とりあえず兄の岑建勲が邪魔だ。曹達華御大が武術演舞を披露する中で趙志凌先生の頭をゲンコツ! 主犯にされた岑建勲は逃げ回るハメに(実際殴ったんだけどね)。後はごちゃごちゃ駆け引きしつつもやっぱり主役のサモハンが2人きりで抜け出した。馮淬帆にもサモハンにも金払った秦祥林が一番悲惨。ちゃっかり鍾楚紅とデートしたサモハンだったが他の3人と同じく、岑建勲兄貴に追っかけ回されるハメに。

てなわけで、5人+鍾楚紅の清掃会社の運営が始まった。

今日も楽しく仕事して更にちゃっかりまたデートしているサモハンと鍾楚紅。 ファーストフードでダベっていたが、イチャモンつけてきたのはジャッキーだった。
「もうすぐここで強盗が起きるから静かにしてろ」
とのこと。予想通り強盗があって乱闘!
どさくさにサモハンが人質に取られるがその犯人をKOしたのはサモハン本人だった。ちょっと友情が芽生えるサモハン+ジャッキー。設定が次回作で消えてしまったのが少し残念だ。

変わってマフィアの田俊組織では偽札取引の事前交渉中。
取引役に運転手で田俊娘の婚約者・太保を指名した(こっから間違いだよ)。

変わってジャッキーは恋人と待ち合わせ。相手は葉童。
この時の葉童、結構好きなんだよなぁ良い女だなぁ、ダメ?
嬉しく口笛吹いたが吹いたタイミングが悪かった。他のカップルが冷やかされたと思ったのだ。すぐにジャッキーに詰め寄るカップルの彼氏。あっという間にバトルが始まった。ここの短いバトルもとても好きある。結果、彼氏も警官・同胞だということに気づき和解。まぁイチイチ言わなくても良いがこのカップルは元彪&李賽鳳である。

ちょっと話ずれますが。
結構、映画の中の名カップルってありますよね〜
それとカップルじゃなくても取り合わせが合うってのも。
ちょっと思いつくのを挙げてみましょうか。

まず、
ジャッキー+張曼玉
言わずもがなですね〜かなり。まぁ「ツインドラゴン」の時には若干、芸風の方向性の開きで張曼玉のウキも目立ちましたが、それでもジャッキーとのカップルは彼女が一番でしょう。2人での一番好きなシーンは「ポリス・ストーリー3」のホテルプールでばったり出会ってしまうシーン。
「ちぇんかっくい!!」
「・・・ちぇん!!かっ!!くい!!」
と怒りながらジャッキーの役名を叫ぶ張曼玉がめちゃ可愛いです。
冒頭はすっかりシリーズでのおきゃんさが抜けてアダルティだったのにね。
でこれの
元彪+李賽鳳
この組み合わせは「チャンピオン鷹」「蜀山奇傳・天空の剣」「霊幻道士2」 だけかな? 「時来運転」は見てないので何とも。でも2人が持つ若々しさに何だか共通項が見られるのよね。初々しい感じが好き。

当のサモハンは鍾楚紅ともこれと「霊幻師弟/人嚇人」で共演してますが
サモハン+葉徳嫻
でしょうね。
知ってるのは「ピックポケット」「サイクロンZ」の2作だけですが、2つともちょっとアダルティーで魅力有るラブシーンを演出していたと思います。「サイクロンZ」はサモハンラブ大熱演でしょう(ジャッキー完全に喰ったよ)。

他なんかあるかな?
李小龍+苗可秀
いや、まぁ、そりゃそうだわ。それしかないもん。
周潤發+鍾楚紅
鍾楚紅はこっちでしょうね。共演作は良い作品も多い。
麥嘉+張艾嘉
これは勿論だし、何か面白いカップルないかな?
孟飛+龍君兒
これも元彪カップルと似たような感じでいいなぁ。
袁祥仁+沈殿霞
これ!一作だけだと思いますが(ドラゴン酔太極拳)絶妙でしたね〜
ついでに
袁祥仁+梁家仁
なんだこれ?
分かる人はすぐ分かりますよね。「ミラクル・ファイター 奇門遁甲」のコンビ。 袁祥仁が婆ちゃん役なんです。 ・・・ということは、
梁家仁+江生
・・・もうええっちゅうねん(これは「バカ拳」)。

ええと、ジャッキーはローラースケートショーに。
華麗な技を披露していたが、そこで盗難事件発生!
ローラー履いたままジャッキーは事件解決に向かった!

ここでのローラーアクションは当時、かなり衝撃的でしたよ。
車上のジャンプ、滑りながらトレーラーの下を通り抜ける!
さらに道に寝た上を車が通り過ぎる!
子供時代にはかなり驚愕でしたね。
その後の車クラッシュは今考えるとちょっとやりすぎ・・・・(笑)
ジャッキーが後で上司の陳欣健に怒られて挙げ句は陳欣健の可愛いペットの亀ちゃんを潰しちゃう展開も面白い。ジャッキーは交通整理に格下げ。

ちなみに盗難されたのは組織が取引に使用した偽札の原盤で、ひょんなことから原盤は五福星清掃会社のバンに載せられてしまう。それを知らずに冷やかしで当の組織のパーティに遊びに来た五福星。パーティ中の岑建勲の営業活動で組織にバレて大乱闘! ガキの頃は笑った笑ったほんまにもう
・・・ 訳が分からないまま何とか逃げ出したものの、逃げた先で今度は取引先相手の張沖組織に捕まってしまい、 鍾楚紅は人質にされてしまう。

「原盤を渡せ」
と言われても身に覚えが無かったのだが、サモハンが見つけてきたカバンの中から原盤が見つかった。妹奪還の為、立ち上がった五福星は勇敢にも2大組織に戦いを挑んでいったが・・・ ・・
っていかんいかん呉耀漢の透明人間シーン忘れてた!
このシーンは劇中でも最も笑えるシーンだったのに!

はぁ・・・
結構覚えてるもんだな。
こうしてあらましをほじくり返して分かるのは、改めて脚本も演出も作り込まれたサモハン入魂の傑作コメディだったんだなって気がする。この後、シリーズ化されてはいるものの本作はラストを見れば分かるとおりはっきりと締めくくられている。(五福星も解散の形だろう)
一見、オールスター総出演のお祭り映画に見えるけれども実際本作に限ってはそうではなかったと私は思う
のっけから最後まで飽きさせることなく細かく作り込まれたコメディシーンの数々、アクションの豊富さ、 お色気や小さなペーソスまでも含めて大した破綻を見せることなく結末を迎える練られた脚本・・・
確かにコメディアクション映画の第一人者と呼ばれるようになっただけのことはある作品だと思う。恐らくこの製作時期って、ほんとに恐らくだけど徐克などニューウェーブの本格的躍進(「望郷/ボート・ピープル」もヒットしてたし)、 シネマシティのエースシリーズ登場、ジャッキーの「プロジェクトA」もあれば、 未だ劉家良の功夫映画「十八般武藝」もヒットしていれば、遂に本場中国ロケの「少林寺」も登場とまさに、 どんな映画もごちゃごちゃと一杯出ていた時代・・・すんげー

いつ自分のポジションをさらわれてもおかしくなかった、
サモハンが単なるコメディ功夫スターで終わっても変じゃなかった。
ここで、 サモハンここにあり!
と示した作品こそがこの「五福星」ではなかろうか
。少し大袈裟かも知れないが、我々が思っている以上に本作はスターが一杯集まってガヤガヤやっただけのお祭りではなかったはずだ。

そして書いていくうちにそんな結論が出てきたので、
この作業もまんざら無駄じゃないような気もしたい今日この頃であった。
ただし、最近ジャッキーファンになった人が主演!
と思って観られるとそれは辛いのでよろしく。


■CAST&STAFF
監督 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
出演 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
成龍(ジャッキー・チェン)
呉耀漢(リチャード・ウン)
岑建勲(ジョン・シャム)
秦祥林(チャールス・チン)
馮淬帆(フォン・ツイ・フェン)
鍾楚紅(チェリー・チェン)
元彪(ユン・ピョウ)
葉童(イップ・トン)
田俊(ジェームス・ティエン)
太保(タイ・ポー)
狄威(ディック・ウェイ)
林正英(ラム・チェン・イン)
鐘發(チュン・ファット)
火星(マース)
黄蝦
陳欣健(フィリップ・チャン)
許鞍安(アン・ホイ)
牛馬(ウー・マ)
張沖(ポール・チャン)
李賽鳳(ムーン・リー)
夏文汐(パット・ハー)
陳龍
陳潔靈
山怪
黄炳耀(レイモンド・ウォン)
泰山
馮敬文
張午郎(チャン・ウー・ロン)
曹達華(チョウ・ダッワー)
李家鼎(リー・カー・ティン)
趙志凌
張武孝
武術指導 陳會毅(チェン・フォン・イー)
元彪(ユン・ピョウ)
林正英(ラム・チェン・イン)
脚本 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
黄炳耀(レイモンド・ウォン)
主題歌 五福星-洪金寶
製作総指揮 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1983


A計劃
ProjectA
プロジェクトA



20世紀初頭、香港では海賊の猛威が隆盛をきわめ、香港海上警察ではアジトの場所もわからず頭を悩ませていた。
海上警察隊長のドラゴン(ジャッキー・チェン)を筆頭に海賊退治の出航を実行するが、出航前に船が爆破されてしまう。海上警察の不甲斐なさに総督は憤慨。海上警察は解散させられ、ドラゴン一行は日頃から因縁のあった 陸上警察に編入されてしまう。
陸上警察隊長タイガー(ユン・ピョウ)はドラゴン一行をいびっていたが、自ら警察を辞任しながらも指名手配のチンを命がけで捕まえたドラゴンに感服し、以後協力しあうようになる。
以前から行方不明になっていた、200丁の銃器類の盗難がこそ泥のフェイ(サモ・ハン・キンポー)で あることが判明。警察を辞めているドラゴンは一緒に巻き添えを食いデブゴンとともに 警察から海賊から追われ、命がけの闘いになる。
総督に海賊退治の申し出をこっそりしに来たドラゴンは、そこで海賊の手下と総督が結託していることを発見し、総督を直訴、改心させる。
総督から出た司令は海上警察の再結成、
海賊を倒すための「A計画」を実行させることだった。



「ジャッキー・デビュー十周年記念超大作」
ってのはどうせ東宝東和が勝手に付けた冠みたいなもんだろうけど。
「ジャッキー・チェンってどんな人?」
って訪ねられたら迷わずこれを観ろ!ってのが本作


アクション、ストーリーのバランスが見事に取れているほとんど奇跡の傑作
ってことも言いたい。
ってか、本作に関してはこれで十分。
個人的には
'70年代 「ドランク・モンキー・酔拳」
'80年代 「プロジェクトA」
'90年代 「ポリス・ストーリー3」
これが年代別の最高傑作となっています。
ということは、'00年代も必ず凄い作品が出てくるだろうと期待しております。 ・・・・・・・・・・・・・・・。

あそこがいい!ここがいい!
と書いていったらキリがないんですよねこの作品。

脱クンフー映画

なので、なんか別の視点部分から書いておこうかな。
「ポリス・ストーリー」が公開時、ウチの父ちゃんが
「これはクンフー映画じゃないんだぞ、ガンガンと銃みたいだぞ、面白くないかもしれないぞ」
と、ジャッキーのクンフーを期待しているであろう当時子供の私をがっかりさせないように進言してくれたことがある。
「大丈夫っす。そんなこたわかってるっす。」
ってとっくにその当時も悟ってたんですけどね。
ジャッキーもいつまでも「酔拳」とかやってるわけじゃないよって。
まぁそんな感じで、
「ジャッキー映画とクンフーとの別れ」
ってのがあると言えばあります。無いと言えば無いです(どっちやねん)。
ただどうも「ポリス・ストーリー」ではなく「プロジェクトA」から
ジャッキーのクンフーばなれ」 を感じてる人は多いみたいなんですね。

同じく子供の頃、友人に
少林寺2の方が面白かった
って言われて、
な、な、な、なんですとぉ!?!?
と憤慨し、
「嘘だろう、強がりだろう(なんの?)」
なんて信じられなかった記憶があります。
思い返してみると、観た人によって「クンフーばなれ」を感じ失望してしまった人もいたということなんですね。
確かに出てくるアクションは冒頭の酒場乱闘もクンフーとは言い難いし、自転車アクション、時計台、 海賊との決闘・・・・・・クラブでの決闘もあったし・・・・・・やっぱクンフーじゃん。 と個人的には
全然、脱功夫映画じゃないじゃん
の印象の方が強いんです。でも人によってはそうじゃないんですね。
顕著なのは狄威(ディック・ウェイ)vsトリオ対決でしょうか。
これまでのジャッキー映画と違うのは
・戦闘が短い
そりゃ今までのと比べれば短いです。
・倒すのに爆弾を使う
ジャッキーが何らかの拳法を編み出して・・・ではないし、拳での決着ではないですね。
・サモハンの方が美味しい
ジャッキー吹っ飛ばして跳び蹴り狄威(ディック・ウェイ)に喰らわしたりと、サモハンの方が活躍してます。
この一連が決定的に「クンフー映画じゃないからクンフーで終わらせない」という印象はあります。つまりは、「脱功夫映画宣言」に成功してるんですね。 確かに当時を思い出しても、
ジャッキーがどんどんクンフーしなくなるのではないか?
という不安はありました。しかし当時でさえ
でもジャッキーは他にも面白い事を考えついてくれるはず
なんて期待もあったんです。
ジャッキーに不安しか抱けなかった人がこの時点でジャッキー映画から別れたのかもしれません。

胡金銓

さてさて、いきなりですが本作は胡金銓監督の「忠烈圖」という作品にインスパイアされてる部分があります。そのままパクっちゃってるよな部分(でも本当に一部分ですよ)もあります。まぁ知ってる方も多いと思いますが。「忠烈圖」をご存じ無い方は是非、レンタルビデオ屋で見つけたら借りてみてください。是非、胡金銓さんに「プロジェクトA」の感想などお聞きしたいところですが、残念ながら他界されてらっしゃいます。



■CAST&STAFF
監督 成龍(ジャッキー・チェン)
執行導演 丁善璽
出演 成龍(ジャッキー・チェン)
洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
元彪(ユン・ピョウ)
黄曼擬(イザベラ・ウォン)
火星(マース)
太保(タイ・ポー)
狄威(ディック・ウェイ)
李海生(リー・ハイ・サン)
王坤(ウォン・クワン)
張牛郎(チャン・ウー・ロン)
権永文
牛馬(ウー・マ)
關海山(クワン・ホイ・サン)
劉克宣(リュウ・ハク・シュン)
黎強權(ベニー・ライ)
武術指導 成家班
音楽 黎小田(マイケル・ライ)
脚本 成龍(ジャッキー・チェン)
ケ景生(エドワード・タン)
製作 何冠昌(レナード・ホー)
製作総指揮 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1983

 

五福星
プロジェクトA
inserted by FC2 system