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奇妙謀計・五福星 Winners and Sinners 五福星 ■ 資料に全く頼らず、脳記憶だけでどれだけ覚えているものかこの作品の書き直しでチャレンジ。 冒頭はまずサモハンの泥棒シーンから。 しかしこの5人組紹介シーンは秀逸だよねぇ、それぞれ個性も出てるし笑えるし。なんか参考にしたものでもあったのかな。 サモハンはお屋敷に空き巣。 んだけど、お屋敷ではびっくり誕生日パーティの主賓が来たと思って一気にクラッカー!! 主賓のフィアンセにディープキスされるといういきなり役得を披露。んだけど勿論バレて逃走。屋敷からワイヤーを使って華麗に逃げ出そうとしたサモハン。ワイヤーをツルーッと滑ってくまでは格好良かったが、着地地点に警察のバンが待ち構えてドンピシャストライク! (このシーンは劇場爆笑でツカミはバッチリでした) 順番までは覚えて無いなぁ、次誰だっけ? ハンサムだっけ?チンケだっけ? (あくまで確認せずに続行) ハンサムこと秦祥林は宝石泥棒専門。 バッチリスーツで決めてる辺りからやっぱり一時期のメロドラマスターだった時はこんな感じだっただろうなぁと、セルフパロディで香港の人はもっとウケたのではないか。実際、王羽主演「手足情深」でもこんな感じだった。見知らぬ人にモデルガン持たせて自分を撃ったように見せかけ、怪我人のフリして商品持ち逃げするというかなり回りくどい方法を披露。 2度目の犯行ではモデルガン持たせた相手がホントの銀行強盗だった!警察も駆けつけ店員も怪我を心配されるしで言い訳できずに御用。 チンケこと呉耀漢は車部品泥棒。 車の窓拭き人のフリしてそのままそのウインドウ持ってったりします。 んで、今日も楽しい泥棒日和。ところで呉耀漢が乗っている三輪車カーみたいなのが凄い可愛いの。ウインカーなんか指差し手の形がひゅるっと上がったりしてさ。(あの手が呉耀漢のウキウキ泥棒な気持ちを凄く表現してる) 高価なタイヤを持ってってしまえー しかし車の持ち主はポリ(陳欣健)だったー あっさり御用。 モジャこと岑建勲は反政治犯。いきなりポリティカル。 今日も市民デモを扇動して反政活動に努めていたが1人のおっさんがさらに煽ったためデモクラシーが暴動に発展。首謀者として取り押さえられてしまう。 こうしてムショに集められた4人にマジメこと馮淬帆を加えて五福星誕生! ムショを出たら足を洗ってみんなで働こうと決めたのだった。 場面変わって取調室。 我らがジャッキーが容疑者相手に大暴れしたが容疑者がシロだったのがわかり、反対にボコボコにされる始末。 ・・・まぁ確かに実際これは酷いよな。 シャバ! 奇しくも出所日がマフィア組織のドン・田俊と同じ日で盛大なお迎えを受けて颯爽と出所していく田俊を羨ましく思う5人組。腐りながらも呉耀漢がパンクのフリしてバスを止めさせ乗り込んだ。この後のバス中での会話駆け引きが結構好きなのだが、TV放映では無かったのが残念。面白いのになぁ〜 文無し状態だったサモハンとは違ってちゃんと家も家族もいた岑建勲家にお世話になることに。ここでの食事シーンも面白かったけど(以下略) 繁華街に繰り出した5人組+岑建勲妹ヒロインの鍾楚紅。 何とか出し抜いて鍾楚紅と2人きりになりたい4人。 とりあえず兄の岑建勲が邪魔だ。曹達華御大が武術演舞を披露する中で趙志凌先生の頭をゲンコツ! 主犯にされた岑建勲は逃げ回るハメに(実際殴ったんだけどね)。後はごちゃごちゃ駆け引きしつつもやっぱり主役のサモハンが2人きりで抜け出した。馮淬帆にもサモハンにも金払った秦祥林が一番悲惨。ちゃっかり鍾楚紅とデートしたサモハンだったが他の3人と同じく、岑建勲兄貴に追っかけ回されるハメに。 てなわけで、5人+鍾楚紅の清掃会社の運営が始まった。 今日も楽しく仕事して更にちゃっかりまたデートしているサモハンと鍾楚紅。 ファーストフードでダベっていたが、イチャモンつけてきたのはジャッキーだった。 「もうすぐここで強盗が起きるから静かにしてろ」 とのこと。予想通り強盗があって乱闘! どさくさにサモハンが人質に取られるがその犯人をKOしたのはサモハン本人だった。ちょっと友情が芽生えるサモハン+ジャッキー。設定が次回作で消えてしまったのが少し残念だ。 変わってマフィアの田俊組織では偽札取引の事前交渉中。 取引役に運転手で田俊娘の婚約者・太保を指名した(こっから間違いだよ)。 変わってジャッキーは恋人と待ち合わせ。相手は葉童。 この時の葉童、結構好きなんだよなぁ良い女だなぁ、ダメ? 嬉しく口笛吹いたが吹いたタイミングが悪かった。他のカップルが冷やかされたと思ったのだ。すぐにジャッキーに詰め寄るカップルの彼氏。あっという間にバトルが始まった。ここの短いバトルもとても好きある。結果、彼氏も警官・同胞だということに気づき和解。まぁイチイチ言わなくても良いがこのカップルは元彪&李賽鳳である。 ちょっと話ずれますが。 結構、映画の中の名カップルってありますよね〜 それとカップルじゃなくても取り合わせが合うってのも。 ちょっと思いつくのを挙げてみましょうか。 まず、 ジャッキー+張曼玉 言わずもがなですね〜かなり。まぁ「ツインドラゴン」の時には若干、芸風の方向性の開きで張曼玉のウキも目立ちましたが、それでもジャッキーとのカップルは彼女が一番でしょう。2人での一番好きなシーンは「ポリス・ストーリー3」のホテルプールでばったり出会ってしまうシーン。 「ちぇんかっくい!!」 「・・・ちぇん!!かっ!!くい!!」 と怒りながらジャッキーの役名を叫ぶ張曼玉がめちゃ可愛いです。 冒頭はすっかりシリーズでのおきゃんさが抜けてアダルティだったのにね。 でこれの 元彪+李賽鳳 この組み合わせは「チャンピオン鷹」「蜀山奇傳・天空の剣」「霊幻道士2」 だけかな? 「時来運転」は見てないので何とも。でも2人が持つ若々しさに何だか共通項が見られるのよね。初々しい感じが好き。 当のサモハンは鍾楚紅ともこれと「霊幻師弟/人嚇人」で共演してますが サモハン+葉徳嫻 でしょうね。 知ってるのは「ピックポケット」「サイクロンZ」の2作だけですが、2つともちょっとアダルティーで魅力有るラブシーンを演出していたと思います。「サイクロンZ」はサモハンラブ大熱演でしょう(ジャッキー完全に喰ったよ)。 他なんかあるかな? 李小龍+苗可秀 いや、まぁ、そりゃそうだわ。それしかないもん。 周潤發+鍾楚紅 鍾楚紅はこっちでしょうね。共演作は良い作品も多い。 麥嘉+張艾嘉 これは勿論だし、何か面白いカップルないかな? 孟飛+龍君兒 これも元彪カップルと似たような感じでいいなぁ。 袁祥仁+沈殿霞 これ!一作だけだと思いますが(ドラゴン酔太極拳)絶妙でしたね〜 ついでに 袁祥仁+梁家仁 なんだこれ? 分かる人はすぐ分かりますよね。「ミラクル・ファイター 奇門遁甲」のコンビ。 袁祥仁が婆ちゃん役なんです。 ・・・ということは、 梁家仁+江生 ・・・もうええっちゅうねん(これは「バカ拳」)。 ええと、ジャッキーはローラースケートショーに。 華麗な技を披露していたが、そこで盗難事件発生! ローラー履いたままジャッキーは事件解決に向かった! ここでのローラーアクションは当時、かなり衝撃的でしたよ。 車上のジャンプ、滑りながらトレーラーの下を通り抜ける! さらに道に寝た上を車が通り過ぎる! 子供時代にはかなり驚愕でしたね。 その後の車クラッシュは今考えるとちょっとやりすぎ・・・・(笑) ジャッキーが後で上司の陳欣健に怒られて挙げ句は陳欣健の可愛いペットの亀ちゃんを潰しちゃう展開も面白い。ジャッキーは交通整理に格下げ。 ちなみに盗難されたのは組織が取引に使用した偽札の原盤で、ひょんなことから原盤は五福星清掃会社のバンに載せられてしまう。それを知らずに冷やかしで当の組織のパーティに遊びに来た五福星。パーティ中の岑建勲の営業活動で組織にバレて大乱闘! ガキの頃は笑った笑ったほんまにもう ・・・ 訳が分からないまま何とか逃げ出したものの、逃げた先で今度は取引先相手の張沖組織に捕まってしまい、 鍾楚紅は人質にされてしまう。 「原盤を渡せ」 と言われても身に覚えが無かったのだが、サモハンが見つけてきたカバンの中から原盤が見つかった。妹奪還の為、立ち上がった五福星は勇敢にも2大組織に戦いを挑んでいったが・・・ ・・ っていかんいかん呉耀漢の透明人間シーン忘れてた! このシーンは劇中でも最も笑えるシーンだったのに! はぁ・・・ 結構覚えてるもんだな。 こうしてあらましをほじくり返して分かるのは、改めて脚本も演出も作り込まれたサモハン入魂の傑作コメディだったんだなって気がする。この後、シリーズ化されてはいるものの本作はラストを見れば分かるとおりはっきりと締めくくられている。(五福星も解散の形だろう) 一見、オールスター総出演のお祭り映画に見えるけれども実際本作に限ってはそうではなかったと私は思う。 のっけから最後まで飽きさせることなく細かく作り込まれたコメディシーンの数々、アクションの豊富さ、 お色気や小さなペーソスまでも含めて大した破綻を見せることなく結末を迎える練られた脚本・・・ 確かにコメディアクション映画の第一人者と呼ばれるようになっただけのことはある作品だと思う。恐らくこの製作時期って、ほんとに恐らくだけど徐克などニューウェーブの本格的躍進(「望郷/ボート・ピープル」もヒットしてたし)、 シネマシティのエースシリーズ登場、ジャッキーの「プロジェクトA」もあれば、 未だ劉家良の功夫映画「十八般武藝」もヒットしていれば、遂に本場中国ロケの「少林寺」も登場とまさに、 どんな映画もごちゃごちゃと一杯出ていた時代・・・すんげー いつ自分のポジションをさらわれてもおかしくなかった、 サモハンが単なるコメディ功夫スターで終わっても変じゃなかった。 ここで、 サモハンここにあり! と示した作品こそがこの「五福星」ではなかろうか。少し大袈裟かも知れないが、我々が思っている以上に本作はスターが一杯集まってガヤガヤやっただけのお祭りではなかったはずだ。 そして書いていくうちにそんな結論が出てきたので、 この作業もまんざら無駄じゃないような気もしたい今日この頃であった。 ただし、最近ジャッキーファンになった人が主演! と思って観られるとそれは辛いのでよろしく。 |
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