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■成龍(ジャッキー・チェン)1984  


快餐車
Wheels on Meals
スパルタンX



スペインで屋台の飲食店を経営するトーマス(ジャッキー・チェン)とデビッド(ユン・ピョウ)はデビッドの叔父の恋人の姪であるローラ(ローラ・フォルネル)に二人して一目惚れするが、実はローラは娼婦を装ったスリだった。
スリでも娼婦でもいいから、彼女に何かしてあげたいと四苦八苦する二人。 しかし、さらに実はローラは元貴族の出身で伯爵に命を狙われていた。探偵であるボビー(サモ・ハン・キンポー)はこのローラの捜索依頼で、二人に協力を求める。だが、遂にローラは伯爵一味に捕まり、屋敷に幽閉されてしまう。 トーマス、デビッド、ボビーのローラ奪回作戦が開始された。



狭い香港にロケ場を無くし、遠くスペインまでロケを敢行したアクション大作。 何だか「クンフースターは売れたらヨーロッパに行くのか?」
李小龍がきっかけになって倉田さん、梁小龍と続いてるよな気もする。
まぁ今回は「またローマ」ってのは余りにも・・・
ってことでスペインにしているけれど、実はそれだけじゃなくてこの作品からも、「ちょっと違うことしてやろう」 って気概は結構感じられたりするのだ。

■七小福回帰

結局、オープニングの元彪とのトレーニングが一番好きなのよね、この映画。なんかスカッとするじゃん。それに彼らは幼い時から同じように朝もはよからやってたんだよな・・・って思うと感慨深いし。昔はこの2人の朝練中にサモハンがデカイ顔して威張ってたんだよなぁとか。

■トリオがちゃんと共演


ちゃんと三人とも主役級で共演したのって結局「プロジェクトA」、本作、「サイクロンZ」しか無いのよね。後は誰かがゲスト出演とか2人の共演かってパターンで。三作品ともトリオのキャラがよく出てると思います。
特にこの映画では元彪やね。
この映画の元彪好きって人多いんではないだろか。
どしても日本だと先の「プロジェクトA」があるから
「元彪=二枚目キャラ」イメージだったけれども
本作で「なんだ、3人とも三枚目出来るのか」って認識したと思う。
それだけ元彪の力で笑いを取れてたことを評価したい。
ただ、残念なのはクライマックスやね。
あまりにクンフー・マニアの横柄な意見なんだけど、やっぱ元彪ともジャッキーのようにキース・ビタリと対戦して欲しかった・・・
それだけで映画が濃くなってしまうし、あのユキーデ決戦のあとにそれだと 観客を疲れさせるのは明白だから私のわがままに過ぎないんですけれど。 でもここで他の知らない人にも見てもらいたかったのよ。
「元彪だって十分どころか互角以上にユキーデ決戦をやれるんだ!」
ってところをね。
サモハンvsペペ・サンチョの戦いのほとんどが実は「サモハンvs元彪」だってこともお忘れなく。

■スパルタン号開店

三菱スーパーカーシリーズ第一弾。
どっかのジャッキーマニアがこの「スパルタン号」で実際店経営してるってないのかなぁ・・・? ジャッキーズ・キッチンさん、どうですかこれ!・・・やれ! 後の武装してたり中から小さな車が飛び出すスーパーさではなく、
「手早く開店、手早く閉店」
が出来るだけのシロモノなんですが何故かハイテク。
そんなもん手でやれよ!
って言いっこなしって事でここは一つ勘弁を。
(ケチャップとかも後で逃げる時に役立ったことだし)
そしてカーアクション。
なんかさースパルタン号がジャンプして高架道路越えて、みかんの段ボールに突っ込むとこなんか「スピード」より凄いんじゃねーの!?
って気もするのよ。しかもあっちのジャンプシーンはCG合成なわけで(もちろんこっちは生)。んだけど、どっちが手に汗握るスリリング?
って聞かれると十中八九「スピード」なわけで、
「凄いスタントも要は演出の仕方でスリリングにも退屈にも」
のが明白なんですよね。
この時点でヤン・デ・ボンのようなセンス持った才人が香港映画界にいたらもっと凄い事になっていたと思うような気もするが。
(なんだかそれはムリがある気もするな)

■バルセロナの休日

いやいや、あくまで「ジャッキーが監督してたわけじゃない」ってこと前提ではあるんですけれどもね、

「蛇拳」で高尚な師匠イメージを覆した
「酔拳」で黄飛鴻のイメージを覆した
そして久しぶりに本作で
「お姫様のイメージを覆した」
という、
ジャッキー得意の「覆したシリーズ」になっていると思うんですね。
どっかのお姫様がお城から抜け出して、 ジャッキーとこの店でバイトするという ささやかな触れ合いだったら、誰がどう見ても「ローマの休日」なわけで、 「あまりにもそれじゃー」
ってことで、ひな型をひねったのがこれでしょう。お姫様が一気に娼婦ですから。

要は「ローマの休日」+「ドラゴンへの道」+「オリジナルなひねり」

■目が小さくて怖い


蛇そのものに似てる。
本作はまだしも「サイクロンZ」なんか筋肉太りなのかわからんが、肩の肉まで増えちゃって表情変えないしギョロッとしてるし怖いのなんの。
ジャッキーと戦ってみて蹴り入れられた後のユキーデ、
「・・・・・・うん、うん、うん。」
って何かうなずきながらジャッキーの動き読んでやんの。
「何読んでんだ?何読んでんだ?何読んでんだ!?」
これはいかにも本格的で迫力あったよなぁ・・・つまり、 「ドラゴンへの道」的要素は全てこのジャッキーvsユキーデ対決に集約される。
話が受け売りになっちゃうので多くは語らないが。

■シルビアの裏切り

「スパルタンX」は日本のアーケードゲーム、ファミコンゲームとなっても登場しました。登場したというか、
「たまたま作ってたクンフーゲームにヒットしてた映画掛け合わせた」
って印象ですけどね。だって、出てくる敵が
・棒使い
・妖術使い
・大男
・Mr.X
誰やねんこいつら。Mr.Xって、おまえら。
せめてユキーデは出せよユキーデは。
と、今更17年前のゲームにつっこんでみたりした。

■三沢

本作用に日本で作られたテーマ曲は完全に元全日三沢光晴のテーマになってるんですよね。クンフー・ファンとしては何か違和感未だに拭えないんだけんど。ちょっと他の人もクンフー的にテーマ曲考えてみたりして。

馬場さん・・・やっぱ「将軍令」?
鶴田・・・「我是誰?」の主題歌
川田・・・「龍拳」の主題歌
淵・・・「三十六迷形拳」のオープニングで流れるやつ
田上・・・「四大天王」のテーマ曲
小橋・・・「死亡の塔」の主題歌。
あんまりしっくりこないな。
俺は新日は知らないし、この後の元全日も知らないけど。


■CAST&STAFF
監督 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
出演 成龍(ジャッキー・チェン)
洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
元彪(ユン・ピョウ)
岑建勲(ジョン・シャム)
呉耀漢(リチャード・ウン)
牛馬(ウー・マ)
張沖(ポール・チャン)
ベニー・ユキーデ
キース・ビタリ
ペペ・サンチョ
ローラ・フォルネル
武術指導 成家班
音楽 キース・モリソン
脚本 ケ景生(エドワード・タン)
製作 何冠昌(レナード・ホー)
製作総指揮 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1984


神勇雙響炮
Pom Pom
新ポリス・ストーリー



結局この作品も国内ビデオ見つけたこと無いんだよなぁ、あるらしいんだけど・・・あるのかしら?
当時の成龍(ジャッキー・チェン)がゲスト出演してる作品を紹介するのも恐らくこれが最後かな?
というか洪金寶(サモ・ハン・キンポー)、元彪(ユン・ピョウ)、ジャッキーのゴールデントリオ出演なんだよなぁこれ。

それこそこれも作品の存在を知ってから拝見に至るまで、な、なんと25年ぐらいかかってるのか!
いやあの思うんですよねぇこの頃、
「俺、古い作品紹介してるなぁ」
って。

例えば「ドランク・モンキー・酔拳」って32年前の作品でしょ?
いやそれでジャッキー今「ダブル・ミッション」公開中とかさぁ、本当ジャッキーもよくやるよね。
あの当時のスターで今もバリバリ現役なんて。
サモハンも近頃もう追いきれないぐらいに色んな作品で活躍してるし、本当その活動し続ける無尽蔵パワーに脱帽致しますよ。

本作はスピンオフ作品じゃないんだけど、スピンオフ作品みたいな非常に変わった作品で、世界観はまんま「五福星」なのだな。あ、だから「五福星」のスピンオフ作品か。全編「五福星」サントラ使ってるしな。

ストーリーというか、流れで言えばドジでお茶目なバディコンビ、呉耀漢(リチャード・ウン)と岑建勳(ジョン・シャム)が陳龍率いる悪い組織をドタバタコメディと葉コ嫻(デイニー・イップ)とのロマンス交えてわやくちゃグダグダの内にぶっ潰すといったもので、フィルムのほとんどはストーリー云々というより、アイデア一発のコメディシーンとアクションシーン、そして豪華ゲスト登場シーンの繋ぎ合わせみたいな作品である。

ハッキリ言って今の目で観れば作品全体の総評としては「五福星」でのハードアクションは本作では期待できない通りに弱弱しい骨の無いストーリーに茶化茶化したコメディということでそれほど出来のいいものではないが、「五福星」のパロディ映画として考えればクスクス笑えるシーンの多い映画で、もし「五福星」を観ていないのなら観てから出ないと本作の本当の面白さはわからない(出来れば「燃えよデブゴン4 ピックポケット!」も!)。

結局ですな、
「燃えよデブゴン4 ピックポケット!」でドジな刑事役演じてた呉耀漢と、その上司役だった田俊(ジェームス・ティエン)が役柄そのままに本作に登場、「五福星」でジャッキーに説教こいてた陳欣健(フィリップ・チャン)がそのままの役で登場・・・あのペットカメのエピソードが再び登場します(笑
そしてサモハンと馮淬帆(フォン・ツイフェン)、秦祥林(チャールス・チン)は「五福星」での清掃員そのままで登場、元彪だけは刑事役から今回はトラック運転手になっちゃったけど、その辺のオマージュ(こういうのオマージュって言わないだろうが)でクスクスたまらん作品だ。
中でも笑えるのは「五福星」で対決し観客に大ウケした
呉耀漢 vs 泰山
この爆笑マッチ再びか!?のシーンだ(音楽も意図的に同じ)。
岑建勳は、ゴミ車を追っかけるクライマックスで
「五福星」でのジャッキーローラースケートシーンを思い出し(なんでやねん)、真似してトラックに捕まってうんちゃらのアクションをやってます。

まぁその辺と久々に悪役じゃない鍾發(チュン・ファット)も良かったし、大人の女の魅力たっぷり、も一つ間違えばもっと大女優になってたんじゃないかなぁ?と思う葉コ嫻(デイニー・イップ)さんも良い感じです。
後はまぁ当時を思い返すとジャッキー映画サモハン映画にいつも顔出してるような気がするお馴染みの面々、午馬(ウー・マ)や狄威(ディック・ウェイ)や
錢月笙(チェン・ユーサン)や太保(タイ・ポー)や馮敬文や何柏光や林正英(ラム・チェンイン)や曾楚霖や・・・キリがないな。彼らが出ていることに非常に懐かしみを感じますし、当時のいわゆる香港パワーの熱気もムンムンの作品ですね。

残念なのはジャッキーですな。
これだけ!
ラストに白バイ警官役(「五福星」で刑事から白バイ警官に降格)で登場しますがほんの1秒程度で活躍も何もありません。もちっと出て欲しかった。

■CAST&STAFF
監督 張同祖(ジョセフ・チェンツンジョ)
出演 呉耀漢(リチャード・ウン)
岑建勳(ジョン・シャム)
葉コ嫻(デイニー・イップ)
于嘉希
陳龍
鍾發(チュン・ファット)
田俊(ジェームス・ティエン)
張嘉年
劉雅麗
呉勉勤
錢良
泰山
陳植槐
陳欣健(フィリップ・チャン)
午馬(ウー・マ)
狄威(ディック・ウェイ)
温碧霞
戚美珍
陳國新
錢月笙(チェン・ユーサン)
莊文清
太保(タイ・ポー)
馮敬文
何柏光
火星(マース)
洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
馮淬帆(フォン・ツイフェン)
秦祥林(チャールス・チン)
成龍(ジャッキー・チェン)
元彪(ユン・ピョウ)
林正英(ラム・チェンイン)
曾楚霖
周江
麥飛鴻
李志傑
張華
文雋
楊又祥
錢嘉樂
彭潤祥
戴君コ
黄雄
梁心
動作指導 洪家班
脚本 寶禾創作組
音楽 林慕コ
策劃 午馬(ウー・マ)
岑建勳(ジョン・シャム)
製作 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
制作年度 1984


新ポリス・ストーリー
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