快餐車
Wheels on Meals
スパルタンX
◆
スペインで屋台の飲食店を経営するトーマス(ジャッキー・チェン)とデビッド(ユン・ピョウ)はデビッドの叔父の恋人の姪であるローラ(ローラ・フォルネル)に二人して一目惚れするが、実はローラは娼婦を装ったスリだった。
スリでも娼婦でもいいから、彼女に何かしてあげたいと四苦八苦する二人。 しかし、さらに実はローラは元貴族の出身で伯爵に命を狙われていた。探偵であるボビー(サモ・ハン・キンポー)はこのローラの捜索依頼で、二人に協力を求める。だが、遂にローラは伯爵一味に捕まり、屋敷に幽閉されてしまう。
トーマス、デビッド、ボビーのローラ奪回作戦が開始された。
■
狭い香港にロケ場を無くし、遠くスペインまでロケを敢行したアクション大作。 何だか「クンフースターは売れたらヨーロッパに行くのか?」
李小龍がきっかけになって倉田さん、梁小龍と続いてるよな気もする。
まぁ今回は「またローマ」ってのは余りにも・・・
ってことでスペインにしているけれど、実はそれだけじゃなくてこの作品からも、「ちょっと違うことしてやろう」 って気概は結構感じられたりするのだ。
■七小福回帰
結局、オープニングの元彪とのトレーニングが一番好きなのよね、この映画。なんかスカッとするじゃん。それに彼らは幼い時から同じように朝もはよからやってたんだよな・・・って思うと感慨深いし。昔はこの2人の朝練中にサモハンがデカイ顔して威張ってたんだよなぁとか。
■トリオがちゃんと共演
ちゃんと三人とも主役級で共演したのって結局「プロジェクトA」、本作、「サイクロンZ」しか無いのよね。後は誰かがゲスト出演とか2人の共演かってパターンで。三作品ともトリオのキャラがよく出てると思います。
特にこの映画では元彪やね。
この映画の元彪好きって人多いんではないだろか。
どしても日本だと先の「プロジェクトA」があるから
「元彪=二枚目キャラ」イメージだったけれども
本作で「なんだ、3人とも三枚目出来るのか」って認識したと思う。
それだけ元彪の力で笑いを取れてたことを評価したい。
ただ、残念なのはクライマックスやね。
あまりにクンフー・マニアの横柄な意見なんだけど、やっぱ元彪ともジャッキーのようにキース・ビタリと対戦して欲しかった・・・
それだけで映画が濃くなってしまうし、あのユキーデ決戦のあとにそれだと 観客を疲れさせるのは明白だから私のわがままに過ぎないんですけれど。
でもここで他の知らない人にも見てもらいたかったのよ。
「元彪だって十分どころか互角以上にユキーデ決戦をやれるんだ!」
ってところをね。
サモハンvsペペ・サンチョの戦いのほとんどが実は「サモハンvs元彪」だってこともお忘れなく。
■スパルタン号開店
三菱スーパーカーシリーズ第一弾。
どっかのジャッキーマニアがこの「スパルタン号」で実際店経営してるってないのかなぁ・・・? ジャッキーズ・キッチンさん、どうですかこれ!・・・やれ!
後の武装してたり中から小さな車が飛び出すスーパーさではなく、
「手早く開店、手早く閉店」
が出来るだけのシロモノなんですが何故かハイテク。
そんなもん手でやれよ!
って言いっこなしって事でここは一つ勘弁を。
(ケチャップとかも後で逃げる時に役立ったことだし)
そしてカーアクション。
なんかさースパルタン号がジャンプして高架道路越えて、みかんの段ボールに突っ込むとこなんか「スピード」より凄いんじゃねーの!?
って気もするのよ。しかもあっちのジャンプシーンはCG合成なわけで(もちろんこっちは生)。んだけど、どっちが手に汗握るスリリング?
って聞かれると十中八九「スピード」なわけで、
「凄いスタントも要は演出の仕方でスリリングにも退屈にも」
のが明白なんですよね。
この時点でヤン・デ・ボンのようなセンス持った才人が香港映画界にいたらもっと凄い事になっていたと思うような気もするが。
(なんだかそれはムリがある気もするな)
■バルセロナの休日
いやいや、あくまで「ジャッキーが監督してたわけじゃない」ってこと前提ではあるんですけれどもね、
「蛇拳」で高尚な師匠イメージを覆した
「酔拳」で黄飛鴻のイメージを覆した
そして久しぶりに本作で
「お姫様のイメージを覆した」
という、
ジャッキー得意の「覆したシリーズ」になっていると思うんですね。
どっかのお姫様がお城から抜け出して、 ジャッキーとこの店でバイトするという ささやかな触れ合いだったら、誰がどう見ても「ローマの休日」なわけで、
「あまりにもそれじゃー」
ってことで、ひな型をひねったのがこれでしょう。お姫様が一気に娼婦ですから。
要は「ローマの休日」+「ドラゴンへの道」+「オリジナルなひねり」
■目が小さくて怖い
蛇そのものに似てる。
本作はまだしも「サイクロンZ」なんか筋肉太りなのかわからんが、肩の肉まで増えちゃって表情変えないしギョロッとしてるし怖いのなんの。
ジャッキーと戦ってみて蹴り入れられた後のユキーデ、
「・・・・・・うん、うん、うん。」
って何かうなずきながらジャッキーの動き読んでやんの。
「何読んでんだ?何読んでんだ?何読んでんだ!?」
これはいかにも本格的で迫力あったよなぁ・・・つまり、 「ドラゴンへの道」的要素は全てこのジャッキーvsユキーデ対決に集約される。
話が受け売りになっちゃうので多くは語らないが。
■シルビアの裏切り
「スパルタンX」は日本のアーケードゲーム、ファミコンゲームとなっても登場しました。登場したというか、
「たまたま作ってたクンフーゲームにヒットしてた映画掛け合わせた」
って印象ですけどね。だって、出てくる敵が
・棒使い
・妖術使い
・大男
・Mr.X
誰やねんこいつら。Mr.Xって、おまえら。
せめてユキーデは出せよユキーデは。
と、今更17年前のゲームにつっこんでみたりした。
■三沢
本作用に日本で作られたテーマ曲は完全に元全日三沢光晴のテーマになってるんですよね。クンフー・ファンとしては何か違和感未だに拭えないんだけんど。ちょっと他の人もクンフー的にテーマ曲考えてみたりして。
馬場さん・・・やっぱ「将軍令」?
鶴田・・・「我是誰?」の主題歌
川田・・・「龍拳」の主題歌
淵・・・「三十六迷形拳」のオープニングで流れるやつ
田上・・・「四大天王」のテーマ曲
小橋・・・「死亡の塔」の主題歌。
あんまりしっくりこないな。
俺は新日は知らないし、この後の元全日も知らないけど。
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