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■成龍(ジャッキー・チェン)1985  


威龍猛探
The Protector
プロテクター



アメリカでも猛威を奮っていたアジアの麻薬組織の壊滅の為、ニューヨーク市警からジャッキー(ジャッキー・チェン) とダニー(ダニー・アイロ)が香港に派遣される。そして壊滅させる。終わりかい。

ジャッキーのアメリカ進出第二弾。

「バトル・クリーク・ブロー」と比べてアクション・シーンはジャッキーに一任されているらしく、アクションの面白さはジャッキー映画として十分な出来栄えであるし、コミカルさはほとんど無いものの、テンポのいいストーリー展開は飽きさせないものだった。
ただ、日本で公開されたものはアメリカのスタッフが帰ってからジャッキーを監督に、こっそりいろんなシーンを付け足して香港版「プロテクター」として完成させたものである。だから、アメリカ版には葉倩文は出演していない。
それに付随したアクション・シーンも無い事になる。
その分、アメリカ版には何があったのだろうと考えると・・・
アメリカでヒットしなかったのがちょっと理解できる。

最初のシーンが当時、俺にとって衝撃だった。
あの優しいはずのジャッキーが、強盗をいきなり銃殺したかんね。
まだ、何もしてないのに。 しかも銃で殺してる。
「あああ・・・クンフーは?クンフーは?」
と小学生の俺を目茶目茶不安にさせたなぁ。
後はクンフーもバッチリあってほんと、安心した。
意外と必見っす。
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The Protector
威龍猛探US版



上記「プロテクター」のUS公開版を遂に入手!
徹底的にその違いに迫っていきたいと思います。

ガキの時は衝撃的だったシーン
まず違うのはここ。
ジャッキーがトイレに強引に入ってきたギャングを、いきなり撃ち殺すシーン。こちらでは、ギャングの腕を一発撃っただけで後はカットされ、ギャングはいきなり死んでいる。ジャッキー版ではスローモーションだったが、それも使っていない。

妙に長い作戦会議。
香港行きになるまでの、会議が異様に長かった。

これ見ると「シェンムー2」が頑張ってるのがわかる。
飛行機で飛んで、香港着いて、荷物下ろして、ホテルに着いて、荷物下ろして、と香港までの行程がやたら細かいです。いかにもハリウッド的。

HP方針上、乳首は消しました。
で、ダニー・アイロと風俗店に向かうのですが、まずジャッキーがマッサージを受けるシーンが長いし、やっぱこの画像のねーちゃん。ダニーのお相手として出てきます(Hはしません)。 お前は「燃えよドラゴン」のアーナ・カプリ(ジョン・サクソンのお相手した人)かっ!!
おっぱい表示を許さないジャッキーがカットしない訳がありません。
でもこれ、何となく良かったりして。なんか楽しいっす。最近の映画ではこういうサービスシーンは観なくなりましたねぇ。

突然、戻ってきたのでビックリした。
で、マッサージの最中に襲われるシーン。 ここはジャッキーが駆け抜けて行くだけのシーンなんですが、こちらでは いきなりジャッキーが戻ってきて、蹴りを放ちます。

これはカットしなくても・・・
やっぱテンポ命だからでしょうかね。この膝蹴りをかますシーンはありません。この後、敵はデスクにグシャアッ。

相棒役ダニー・アイロは「レオン」にも出ています。
(書くことがない)
ジャッキー版ではここがスローモーションなんですが、普通です。

観られないと思っていたシーンでしたぁ。
これは映画パンフレットに載っているのだが、劇中には登場しなかったシーン。 その分が葉倩文のところ。目の前でボートピープル船が爆発します。

やってる演技は同じ。李賽鳳面倒くさかったろうな。
で、親父の死体発見。全然違いますね。

ジャッキー版では、この親父が李海生と密会し、そこをビル・ウォレイス一味に襲われるシーンがありますが、それもありません。
ジャッキーが襲撃シーンを追加したのは非常に賢いと思います。
なぜならば、そこで李海生がビル・ウォレイスに倒され、
「ビル・ウォレイスの強さ」ってのを表現できるからです。

「ヤング・マスター」の黄仁植登場シーンと一緒で、
「こんな強敵をジャッキーはどうやって倒すんだろう?」
といった、後半に向けての興味が湧きますよね。
こちらでは、最後にビル・ウォレイスといきなり対決なので、そこまで強さがわかりません。

こんなのあったのね。
で、二人は重要な情報を持つ人に会うために、どっかのお寺へ。
うーん、これなら葉倩文家で、また襲われるシーンの方がいいやね。


なんでやねん。
せっかくのジャッキー・ハリウッド進出を妨げるようなシーンがこれ。
麻薬組織のアジトで、麻薬を詰めてる作業員の女性達が、なぜか完全すっぱだか。 なんにも着けてません。 しかも自分たちが裸であることへのリアクションなし。素。 これで一気に(今まで頑張ってた方なのに・・・)B級バカ映画に早変わり。 ジャッキーは絶対、
「他が撮り直せなくても、絶対はここは削ろう!!」
と思ったに違いない何の間違いも無い。

とりあえず、効果音入れて欲しいんだよねぇ。
今までも全部そうですが、格闘シーンに一切効果音を使ってないので迫力ありません。 ここもそう。 この対決ですが、いきなり出だしから違います。このシーンも違います。克明にいきましょう。

二段蹴りを放つ。

何だかスローテンポ。
これはジャッキーが投げ飛ばされた後(っていうかすぐこの展開になる)、 かかと落としを喰らうシーン。 ジャッキー版と似てますが、角度も違うし、撮り直してます。

あれっ?アルミ缶は?
で、メリケンサック攻撃に対して、ジャッキーがこれ。 アルミ缶でのテンポの良いやり取りがこちらではありません。

全然違うなぁ。
ジャッキーが土瓶で攻撃(ここもスローになってない)した後の跳び蹴り。角度が違う。

とどめも違う。
グロッキーのビル・ウォレイスに鉄舵をぶつけて勝利。ジャッキー版ではパンチ・ラッシュでしたね。

鬼気迫るものが無いぞ〜
復活のビルがチェーンソーを使っての攻撃。この後、 ジャッキー版では後ろに見える木箱の積荷にジャッキーが乗るのですが、乗りません。

ああ!?終わるな!待てこらぁ!!・・ってな気分。
後も多少の違いを残してTHE END。 NG集は無し。
スタッフロールが流れるだけ。

ああ・・・・・・・・・・・ ここで流れる主題歌・・・・・
俺好きだったのに、なんかNG集もなく「さぶーっ」ってな雰囲気で終わるおかげで、一気にC級映画みたいな終わり方を感じさせて、嫌いになってきた。 総括として、やっぱ「テンポ命の編集技術」を持つジャッキーは凄いんだなぁ・・・と思ったし、たとえ命がけで撮ったアクションも、編集次第では迫力が半減してしまう事も凄く実感。
ただ一方で、ガキの時は何にも感じなかったけど、こちらの方が作品の統一感があることも確か。そりゃ、やっぱりジャッキー版にはトレーニング・ルームでのコミカルな戦いや、爆弾を解体するシーン、「葉倩文との空港での別れ」でほのかなラブもあるし、 元々ヒロインのはずの李賽鳳は全く立場無いしね。
勿論、誰かに奨めるのなら間違いなくジャッキー版を奨めますが。
ちなみに、これはVCDですが、友人がインドで買ったモノです。

さらにもう一つの「プロテクター

■CAST&STAFF
監督・脚本 ジェームス・グリッケンハウス
出演 成龍(ジャッキー・チェン)
ダニー・アイロ
李賽鳳(ムーン・リー)
喬宏(ロイ・チャオ)
ビル・ウォレイス
葉倩文(サリー・イップ)※ジャッキー監督版のみ出演
李海生(リー・ハイ・サン)※ジャッキー監督版のみ出演
馮安克(フォン・ハック・オン)※ジャッキー監督版のみ出演
黎強權(ベニー・ライ)
武術指導 成家班
音楽 ケン・ソーン
製作 (デビッド・チャン)
製作総指揮 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1985


福星高照
My Lucky Stars
大福星



福星第2弾! ということで、まだまだサモハン気合い十分な作品。
演出ディテールは少し大味になった感はあるものの、表現はその分大袈裟になったのが本作と言えよう。日本ロケ敢行。

のっけから新宿付近でジャッキーと元彪と林正英が追っかけっこ。
新宿在住としてはこれだけでいきなり興味深い。
その後のカーチェイスは確か千葉ディズニーランド予定地の方だったかな。 ほんで、流れで富士急ハイランド。
どこが流れやねん!方向逆じゃん!
とはいっても、普通の日本のTVドラマでもさぁ、どのドラマに限らず
「ひょいっと池袋から新横浜」 とかやってるんだよね〜
行けないって仕事終わってからそんなの夜遅くに。
遠いんですよこの距離。
新幹線でも「東京」→「新横浜」ありますからね。
だからこの辺も、東京以外の人をだまくらかしてるバカにしてるよなぁ・・・

えっと。
富士急ハイランドで忍者とバトル。
・・・俺さ〜 もし映画監督になって何撮りたいかと考えたら 「忍者もの」やりたいとか時々思う。一生懸命歴史リサーチして
「これが本当忍者だ!」 ってのを表現してみたい。
だってあまりにね〜 (いや誤解アメリカ忍者、香港忍者も嫌いじゃないすけどね)

前作を踏襲して今回も5人の紹介。
ただサモハンは服役中・・・なんでやねん鍾楚紅と結婚したやんか。
というわけで前作からのつながりは薄い。
警察を裏切ってブツを横流し、挙げ句日本組織の中に身を隠した林正英を捕まえるよう依頼される。ここの囚人キャンプというか掃除風景でマニアックな人(山怪とか秦山とか田俊はともかく)が出てくるのが面白い。オールスター色はより強くなっているのがわかる。
秦祥林はやっぱり宝石泥棒で今回はガムに爆弾仕掛けて爆破して宝石奪って逃げるという かなりアイデアの足りない盗みを披露する。
馮淬帆の強盗で楊斯が出てくるのがちょい特筆。面白い。
呉耀漢はすでに精神病院入り。
新メンバーの曾志偉はシネマシティの監督さんなのにどうしたことか。
この抜擢って何だか面白いよなぁ、勿論「魔界天使」などでの活躍あってのことだというのもわかるし、昔からサモハンともジャッキーとも付き合いがあったけど。子供の時、メンバーが岑建勲から彼に変わったので寂しさも感じていたが、(だって前作では岑建勲だって噴騰してたしね) 曾志偉の完全バカに徹した演技に笑って終わる頃には完全に認めていたのでした。

今回と前作で一番違うのはお色気シーンだろう。
餌食にされたのは胡慧中。 「縛り組」とか笑ったなぁ・・・
もの凄いセクハラというか暴行一歩手前のような気もするんだけど(寝てるシーツの下に潜り込むのはかなり酷いぞ)
ただ本作での胡慧中、非常に美人に撮れてるんだよね。

次すぐ撮った「七福星」ではここまでの魅力は全然感じないんだけど。

サモハン+ジャッキーの勘違い和室バトルも興味深い。
東京で囲炉裏を使うな囲炉裏を。後はジャッキーのお化け屋敷対決、さらにアラレちゃんのカブリものしてバトル。
なぜか学生服着た気持ち悪い狄威との対決が見所。

五福星の面々についてはちょっと今回アクションの収束つかなくって短めにしたって印象があるね。ただその代わりに良いインパクト残したのがもちろん 胡慧中vs西脇美智子!
西脇さんが着物をヒラッと脱いで筋肉美を披露するとこは日本はともかく、 香港のお客さんの反応を考えて何だか楽しくなる。
まさかこれがきっかけで今では西脇さんハリウッドのスタントウーマンなんだから人生ってわからんもんだね。格闘の途中にお互い本気になって髪掴み合ったってのが公開当時によく 言われてたことで、確かにこのバトルは殺陣うんちゃらを超えた女の迫力バツグン。
後はあっさり林正英捕まえて富士山バックに終劇。

前作を サモハンがサモハンを示した入魂の一作 とすれば今回は
日本のファンに感謝を示した大サービスのお祭り映画 ってとこだろう。
当時は日本でもゴールデントリオがアイドル並の大人気!
・・・だったんですからねぇ・・・はぁ
確かに前作に比べて細かい演出ってのはあまり見れなかった分、
リクエストにお応えしてジャッキー、元彪出演シーンも多くして(当然、美味しいとこはサモハンが持ってくのも忘れず)
日本ロケで親近感も出して、お色気もふんだんに交えて功夫もカーアクションも忘れずに、まさに幕の内弁当的楽しさを詰め込んだお祭り映画の良作だと今度は思う。日本公開当時の期待は十分に満たしていた映画だったであろう。

ただ、次もサモハン監督「ファースト・ミッション」ということで当時の私としては 「そろそろジャッキー監督作が観たいんだけど」って思ってたのを覚えてる。どれもこれもゲスト主演みたいな形じゃね。


■CAST&STAFF
監督 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
出演 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
成龍(ジャッキー・チェン)
呉耀漢(リチャード・ウン)
曾志偉(エリック・ツァン)
秦祥林(チャールス・チン)
馮淬帆(フォン・ツイ・フェン)
胡慧中(シベール・フー)
元彪(ユン・ピョウ)
林正英(ラム・チェン・イン)
田俊(ジェームス・ティエン)
劉家榮(リュー・チャー・ヨン)
楊斯(ヤン・スエ)
西脇美智子
張沖(ポール・チャン)
狄威(ディック・ウェイ)
曹達華(チョウ・ダッワー)
葉榮祖(イップ・ウィン・チョウ)
武術指導 洪家班
脚本 司徒卓漢(シー・トウ・チャ・ホン)
黄炳耀(レイモンド・ウォン)
製作 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1985


夏日福星
Twinkle Twinkle Lucky Stars
七福星



福星シリーズ第三弾。
ってか既になぜこれを撮らねば?
って気がする。理由が見つからない。

初回は「サモハンの能力」を見せた、次は期待に応えて素晴らしい「お祭り映画」を作った。でも、今回の製作のモチベーションは? うむむ・・・・・・
それが表れてかどうか、やはり質は低下しており前2作と比べてそれほど評価できる内容ではない。
いやいや、それでも頑張るぞと思えるシーンもあるのだが。

ちなみにこれのインド産VCDのタイトルは「DRUG BUSTERS」。
友人からこれを貰ったときにパッケージには本作のポートレイトなぞ一つも載っていないので (確か「龍拳」とか「龍兄虎弟」とか適当に) これはなんの映画だ〜!? と再生してみる瞬間までワクワク感バッチリだったのだが、 冒頭の白黒戦争シーンが挿入された(つまりこれの頭)瞬間 がくっ
ってなりました。「七福星」かよ〜

今回は流石に5人のキャラ紹介は無し。
既に一緒に同居しております。 新メンバー苗僑偉も加わって。
前回の縁で胡慧中にパタヤビーチ旅行に行くことに。
またもセクハラ大旅行が始まるわけですが。
流石に胡慧中にまた手を出すのもメンバーというより観客が飽きている。
ってこともあって4人は惠英紅らのグループをナンパ。
観てるこっちにしても下心大作戦は飽きてきたなぁ・・・
占い師・午馬と呉耀漢とのやり取りは面白い。
サモハンは胡慧中にフラレてへこみ。

場所を同じくしてこっちは殺し屋トリオ、リチャード・ノートン、倉田保昭、鐘發。 あんな派手な殺し方しちゃすぐ逮捕だろって気もするがしょうがない。

場面変わってこっちは取引現場を抑えるために偵察している刑事ジャッキー、元彪、劉徳華。 お得意の吹きぬけ2F工場パターンアクション。何気に
ジャッキーvs狄威
元彪vs高飛
劉徳華vs劉家榮
なんてマッチが見物。組み合わせが違う方がもっと面白かったけど。 最後に白彪が突入するぐらいなら最初から・・・は言いっこなしか。

さらに場面変わって今度は事件の関係者、關之琳と兄貴役で復活の岑建勲。彼らを守るために元彪刑事と胡慧中が赴く。
それにしても今回の岑建勲は
ベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラ
劇中の呉耀漢よりも俺の方がよっぽどうるさい!
と思ってた。しかし、關之琳という新たなヒロインがこの僕の胸をときめかせてくれたことには違いない。

またも場面変わって悪い組織のボスを見張らなければいけなくなったジャッキーと元彪刑事。見張りの甲斐もなく田俊ボスは殺されて、ジャッキーvsノートン! だけど捕り逃がして曹達華御大に叱られてしまう。

場面変わってこっちは新ヒロイン關之琳と関わることになった五福星。

溢れんばかりの下心で襲いかかり、ついには關之琳をセミヌードにしてしまう。その翌朝の關之琳がすっごい可愛くて好き(個人的すまぬ)。

カルチャーセンターみたいなとこにみんなで行って、今度は演劇の練習をみんなでやる。「五福星」でカットされていた細かなギャグシーンと違ってこっちは確かにTV放映でカットされて然るべき。さして面白くはない。

柔道のレクチャーではゲスト出演の楊紫瓊をサモハンが投げ飛ばして貫禄を見せた。

んでもって、關之琳がトイレに入ったところ倉田さんが狙撃前だったので
ホールドアップ!

機転を効かした關之琳は盲目のフリしてそのまま排尿にチャレンジ!
子供だと刺激あるよなぁ

ここまで観ててわかるのは明らかにコメディ演出でシリーズ中劣っているものの、お色気度は何とかアップさせて、功夫にしても水準以上は必ず撮ろうとするところか。

ジャッキー、元彪刑事も悪トリオに追いついてバトル開始!
巻き込まれたサモハンvsノートン、元彪vs鐘發、 そして夢のバトル倉田さんvsジャッキーが始まったのだが・・・

私が意図して書いてるのも否めないが、物語が完全にブツ切り状態で特に繋がっていない。そもそも狙われていた關之琳が倉田さんの目の前に立ったのに気づかないのも変な気がするし、それは悪トリオがターゲットを胡慧中と勘違いしてたからで説明はつくが、冒頭の派手な殺し方を考えると、わざわざ鐘發が郵便屋に成り済まして胡慧中に近づく必要があるのだろうか? って気もするし悟られそうになって銃を引っ込めるのも何だか変。
結局、關之琳が話に関わっているのか何なのかもようわからんし、ジャッキーとサモハンの繋がりも全然無く。個々は個々で動いていただけだって感じ。シーンシーンで面白いような気もするのだが、全体通すと話が見えないのが本作の結果だと思うし、

でも、今回の製作のモチベーションは?
を改めて考えてみても、 シリーズ人気の期待からくる惰性で作った
ぐらいしか思い浮かばない。

ガキながら關之琳に惚れちゃった(私が最初にときめいた女優さん)と、かなり最近になって気づいた惠英紅に関しては好きなんだけど。アクション的には前述したように面白いマッチが結構用意されていて興味深い。

例の倉田さんとのバトル中にジャッキー撃たれて戦線離脱のシーンにはいろいろと噂やら何やらあるが、 真実が何であれとにかく

しっかり倉田さんvsジャッキーにならなかったことが残念でならない。

さてさて、もの凄くアホなことをやってみた。
最後にエレベーターからドッと出てくる俳優さんたちの名前を順に挙げてみた。?がついているところは誰なのかあわからないので情報が欲しいところ。

エレベーターから出てくる人たち

岑建勲(ジョン・シャム)
胡慧中(シベール・フー)
陳欣健(フィリップ・チャン)
楊韋(ピーター・K・ヤン)
曹達華(チョウ・ダッワー)
楊紫瓊(ミシェール・ヨー)
陳百祥(ナット・チャン)
警察?
李賽鳳(ムーン・リー)
林子祥(ジョージ・ラム)
葉徳嫻(ディニー・イップ)
孟海(マン・ホイ)
秦祥林(チャールス・チン)
姜大衛(デビッド・チャン)
林威(デビッド・ラム)
若者?
太保(タイ・ポー)
梁家仁(リャン・カーリャン)
張堅庭(アルフレッド・チョン)
ギャル?
若者?
樓南光(ビリー・ロウ)
錢小豪(チン・シュウホウ)
王小鳳(ポーリン・ウォン)
ギャル3人?

■CAST&STAFF
監督・製作 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
出演 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
成龍(ジャッキー・チェン)
呉耀漢(リチャード・ウン)
曾志偉(エリック・ツァン)
秦祥林(チャールス・チン)
馮淬帆(フォン・ツイフェン)
胡慧中(シベール・フー)
元彪(ユン・ピョウ)
劉徳華(アンディ・ラウ)
倉田保昭
關之琳(ロザムンド・クワン)
岑建勲(ジョン・シャム)
苗僑偉(ミウ・キウワイ)
リチャード・ノートン
呉夏萍
呉君如(サンドラ・ン)
李海生(リー・ハイサン)
張景坡
陳百祥(ナット・チャン)
陳友(アンソニー・チェン)
樓南光(ビリー・ロウ)
黄錦〔炎木〕(メルヴィン・ウォン)
惠英紅(ベティ・ウェイ)
鐘發(チュン・ファット)
田俊(ジェームス・ティエン)
劉家榮(リュー・チャーヨン)
狄威(ディック・ウェイ)
高飛(コー・フェイ)
威美珍
王坤(ウォン・クワン)
孟海(マン・ホイ)
太保(タイ・ポー)
楊紫瓊(ミシェール・ヨー)
林子祥(ジョージ・ラム)
葉徳嫻(ディニー・イップ)
張堅庭(アルフレッド・チョン)
王晶(バリー・ウォン)
林威(デビッド・ラム)
姜大衛(デビッド・チャン)
陳欣健(フィリップ・チャン)
楊韋(ピーター・K・ヤン)
銭慧儀
惠天賜
楊雪儀
李賽鳳(ムーン・リー)
錢小豪(チン・シュウホウ)
王小鳳(ポーリン・ウォン)
梁家仁(リャン・カーリャン)
何家剄
曹達華(チョウ・ダッワー)
劉天蘭
白彪(パイ・ピョウ)
牛馬(ウー・マ)
武術指導 元彪(ユン・ピョウ)
林正英(ラム・チェン・イン)
元華(ユン・ワー)
錢嘉樂(チン・ガーロッ)
脚本 黄炳耀(バリー・ウォン)
盧堅(ロー・キン)
司徒卓漢(シー・トウ・チャ・ホン)
主題歌 夏日福星-鍾鎮濤
制作 曾志偉(エリック・ツァン)
何冠昌(レナード・ホー)
製作総指揮 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1985


龍的心
Heart of Dragon
ファースト・ミッション


刑事に昇格したチェン(ジャッキー・チェン)は、麻薬組織の捜査になかなか参加させてもらえず頭を悩まし、その上、知恵遅れの兄貴ホウ(サモ・ハン・キンポー)の擁護にも疲れ果てていた。
そんな時、ホウはたまたま組織の一員が隠した財宝を見つけてしまい、組織に幽閉されてしまう。 ホウを取り戻すためチェンの闘いが始まった。


1998年

↑上記文章を私はいったい何年前に書いたのだろう・・・
もうそんなこともすっかり忘れてしまいました。

だって、10年。

当HPは1998.11.25にオープンして先月で丸10年経ちました。
・・・経ち過ぎです(笑
まぁあれですなぁ、自分の過去を振り返るような文章をこれまで何度か書いて参りましたので

(例えば「片腕ドラゴン」)、まぁ繰り返しになるからその辺はその辺で興味ある人は読んで頂くとして、さてはて。

その1998年はどのような年だったのか。

・郵便番号が5桁から7桁に

・長野冬季五輪で上村愛子様登場
実は私は愛子たん迷です。
この時は確か髪を五輪の色に染めたりしてましたね。

・XJAPANのHIDEが他界

・貴乃花と若乃花、史上初の兄弟横綱

・フランスW杯で初出場の日本は三連敗
これは現実的には私も始まる前から
「三連敗だろうなぁ・・・」
と思っていましたね。しかし形の無い世間というものが何故か「いける」という雰囲気になってたのに違和感を感じました。世間ってなんだ?って。

・和歌山市園部地区毒入りカレー事件

・北朝鮮のロケット「テポドン」が日本上空を通過して大平洋に着弾

・映画監督・黒澤明が脳卒中のため死去

・フジテレビ「めざましテレビ」の生放送中、菊間千乃アナウンサーが防災器具の体験中に13m下の地面に落下し重傷
これは私、生で偶然見てました。
衝撃的でしたね。落ちてピクリともしなくなった菊間アナのショットからスタジオに戻って、凍りつくメインキャスター達の顔をまだ覚えています。

・映画評論家・淀川長治が心不全のため死去

こうして見るとスポーツ界が随分と盛り上がっていた印象がありますね。
この後、W杯で実力を見せつけた中田英寿はセリアAのペルージャに移籍。サッカー界も大いに盛り上がっていきましたし。

さて映画界は、

「タイタニック」「踊る大捜査線 THE MOVIE」か。
まぁデカプリオがブームだった気がしますね。最近彼の名前をそんなには聞きませんが。
そしてジャッキー映画と言えば・・・

ラッシュアワー」「Who am I?
ほほぉ、ジャッキーがアメリカでの地位を確実なものにした記念すべき年だったのですねぇ。

そして今、2008年も最早過ぎ去ろうとしています。

2001年宇宙の旅。
2001年になっても簡単に宇宙の旅・・・とはいきませんでしたねぇ。
ましてや「トータル・リコール」に出てくる火星移住なんてまだまだ何万年もかかるとか。何万年て・・・最早俺と何の関係も無い。
とにかく俺が死ぬまでに地球がまともでいてくれよと祈るばかり。
すいませんが、何がエコですか。くだらん。
あんなもん、後2,3年もすれば
「あのエコエコ言ってたのは一体なんやった?」
ってなりますよ。
ほんで、1998年には飛ぶ鳥を落とす勢いでプロデュースする女の子を落としまくっていた小室哲哉は10年後の2008年に捕まり、若貴は泥沼騒動の末にとっくに引退、上村愛子たんはまだまだ頑張っていますね。中田英寿はファーストクラスで豪遊しながらチャリティがどうしたとか言って日本市民から金を巻き上げ、本人は住民票をモナコに移して税金ゼロの生活を送る"旅人"とかいう反吐が出るような人間になりましたし、ロス疑惑で世間を賑わした三浦和義は私が和歌山の串本に温泉旅行に行ったその日にホテルで自殺のニュースを知りました。

栄枯盛衰。

そして私。
2008年になってまさかまさかの大変革がありました。
さぁいよいよ発表しましょう。

93.8!!

いったい、この数字は何だと思いますか?
・・・って、思いっきり個人的なことで考えさせてもしょーがないか。
お答えしましょう。私の2008.1.11での体重です
うわぁ!!!!

・・・私ね、この数字見て思いましたね。

「・・・恋愛する資格なんてないわい・・・」
と。

さぁそしてそして現在、2008.12.23での私の体重を発表しましょう。

70.5!!

どーよどーよ!?
痩せて痩せて-23.3kg!
凄いっしょ!?凄いっしょ!?
もういわゆるあれですよ、
明らかな、そう明らかなデブが、

「ウチの旦那もおなかがムチムチしてきて・・・」

って嫁さんがボヤく程度の体格になりましたよ・・・・独身ですが。

これまではそのダイエット日記というものをちょこちょことミクシィでやって(日記と言うほど書けなかったけど)、当HPではそのことは一切を書かないでいました。関係ないもんね。
んじゃこれから書くのかというと、そうではなくて10周年です。
10周年ということで私の物書きしてきたという意味での集大成の意味もあって、ダイエットの本を出版したいなぁという夢があって、今一生懸命書いています。
出版はお金か肩書きが無いと非常に難しいものだと思いますし、誰でも簡単に出来る自費出版と言いながらも詐欺とまでは言いませんが、自分の本が結局店頭に一切並ばないとか、そっちの問題も色々あるみたいです。
でも出したい。

だって、私はこの約1年間で苦行に耐えるわけでもなく、マクドも食ってポテチも食って痩せたのですよ。
そしてこの経験から言えばデブが痩せるのは実に簡単だと言うこと。
既にスマートな人が
「さらに小顔にしたいの・・・」
なんて言われても困っちゃうものがありますが、既に太ってる人が痩せることは実に簡単です。男なら尚更。

ええと、まぁいいか。
あんまり書くとほんとにあれだからあれとして、
絶対出版するぞ!ダイエット本!





しかし10年か。
まさかこの私が10年も継続して何かをやるなんてね・・・

ええと、ほんで「ファースト・ミッション」でしたね。
この度、松竹から「ファースト・ミッション プレミアムエディション」が発売されたと言うことで・・・いやぁ実に良心的理想的な質の良いソフトですね。確かに特番でこの作品の舞台裏風景を流す番組がありました。こういうのがあったのは、
「プロジェクトA」の撮影メイキング特番←これもっぺん観たいなぁ・・・
そして本作のメイキング特番←完全な形ではないですが松竹さんが今回、非常に頑張ってくれました。
そして確かね、「少林寺」の前だか「少林寺2」の前だか忘れてしまったのですが、功夫実戦を見せる凄い迫力の特番もありました。実戦と言うか川口浩探検隊的実戦という意味ではありますが(本当にやったら死ぬもん)。

ええとこれで・・・?
DVD化されてないのは「シティハンター」だけかな?
「シティハンター」はご存知の通り、日本の漫画が原作ですし、主題歌も宇都宮隆ということで、その辺の権利関係が難しくて出てないんでしょうね・・・あ、ガラガラヘビ♪ももしかして関係あるのかな?しかし、監督が王晶(バリー・ウォン)ということもあって、他のジャッキー映画では余り観られない全体的にカラフルな色使いや王祖賢(ジョイ・ウォン)を始めとする女優陣の華やかさある映画なので、是非リマスターで出して欲しいですね。

ほんで話が戻りますが、本作DVD発売ということで、
「そういや自分はどんなレビュー書いてたかな・・・?」
と見直してみると、一番上のストーリー概要だけで後は何も書いてなかったのです。これだけ書き直しをしていなかったとは・・・
というわけで改めてここでレビューをしてみたいと思います。


■いやぁこれ・・・


いきなりですが傑作ですな。
特にドラマ部分の演出で洪金寶(サモ・ハン・キンポー)作品ということで考えれば間違いないくサモハン作品のベストと言って良いでしょう。

しかし、考えてみればこの傑作も随分と長い間不遇の評価をされてきた作品で、当時のジャッキー作品と言えばだいたい「プロジェクトA」「ポリス・ストーリー香港国際警察」と超絶アクションが平気で行き来していたため、あくまでその当時ではドラマ重視に見えてしまった本作はやや消化不良なる印象を残してしまいました。
私自身ですね・・・いやぁこう考えると普通の小学生じゃなかったなというか、私が本作を劇場で観たのは恐らく小学5年か6年かというところなのですが、
映画がパッと始まって確か・・・今回発売されたDVDと同じくゴールデンハーベストのロゴが出なかったと思うんですね。ガルボロゴが出たこと自体は覚えていないのですが、ゴールデンハーベストロゴが出ないということで、
「あれ?・・・・」
となって、さらに
"出品人  王羽 "
と初っ端から出てきてしまって、
「うわぁ!?」
と心の中で叫んでいたのです。
「こ、これはドラゴン特攻隊の再現なのか・・・?」
と非常に不安にさせてくれました。
結果、「ドラゴン特攻隊」とまではいかなくとも王羽の文字はヤバイということを知っている普通じゃない小学生の私も、ジャッキーとサモハンが織り成す兄弟愛のドラマには普通の小学生と同じく着いていけなかったのが正直なところ。

ですが、今の目で見れば現在では二度と見られないのではないかと思うような生身のスタントアクションもバッチリあるし、功夫もカーアクションもバッチリと間違いなくアクションたっぷり映画だったということを再認識させられます。
そして、この時には何も思わなかったキャストの面子が今見返せば凄いこと凄いこと!
ちょっとその辺を振り返ってみましょうか。


■色々と夢の対決が!


オープニングからいきなり戦争アクションで、初見の際は
「いったいどんな映画というのか!?」
という気持ちで一杯でしたね。
ここで登場するキャストですが、
まずラストまで仲間として活躍する面子としては、

孟海(マン・ホイ)。

個人的には「ファイヤードラゴン」での彼が一番良い味だなぁ・・・
むかーしから子役としても活躍していた彼ですが、
ジャッキーとの本格共演は結局これ一本だけですね。

陳龍。
彼が悪役に回ってないのは珍しい。

まぁ「イースタン・コンドル」でも一応は・・・あっいかんあれは犯罪者の寄せ集めだった(笑

元華(ユン・ワー)
改めて見直すと本作でたくさん出番のある役柄なのに当時は何も印象に残らなかったですね。やっぱヒゲを生やしてからよくなったか。

錢嘉樂(チン・ガー・ロッ)

確かジャッキー最新作「新宿インシデント」にも出てるはず。当時はまだまだサモハングループの裏方で、本作は彼にとって結構大きな役柄だったはず。その後、ちょこちょことジャッキー映画でも出演していましたね。最新作での共演が楽しみ。もしかしたら動作指導の部分でも一役買ってるかもしれませんね。

ほんで、世界の元奎(ユン・ケイ)。
彼は香港出身のハリウッド・アクションコリオグラファーとして恐らく袁和平(ユアン・ウーピン)の次に有名でしょう。まさに世界の元奎です。ラストの戦いには参加してませんが、駐車場の戦いにはちゃんと参加しています。台詞はラストに一言だけ(笑 世界の元奎はこの扱い(笑

陳會毅(チェン・フォンイー)。
彼はジャッキー率いるゲリラ隊、つまり格好良い方の部隊として活躍・・・してたようなしてなかったような、いることはいます。せむし男。後には監督さんになりましたね。

さぁ他の戦争参加者も凄いぜ!
林正英(ラム・チェン・イン)隊長に、陳果(フルーツ・チャン)監督のお茶目なゲスト出演、さらにこれは流石に見逃しがちなのですが、何と!実現していたという、
ジャッキー vs 小侯 !
とはいってもあっさりジャッキーに首締められて落とされるのですが(涙
林正英が「解散!」と言って去っていくときにハッキリと顔が確認できます。ショーブラで仕事を失ったわけですね(涙 本当に人生どうなるかわかりませんよ。
そういえばこの前、トヨタカップに行って来ましてね。サッカーの。
ガンバ大阪 vs アデレード を豊田スタジアムに観戦して来ました。
んで、せっかくだからと豊田市観光もしたのですが、豊田駅前では早速解雇された人たちがデモを行っていました。きついですね。
それとは関係なくこの前は鈴鹿の町をドライブ帰りに通っていたのですが、鈴鹿ですから"HONDA"と書かれた超巨大工場があるわけですね。で、ここの従業員が大量解雇されたとニュースで知ったのですが、その超巨大工場の眼下に広がるのは正に無数の下請け中小企業の町ですよ。工場がダメってことはこの町全てがもうダメって言ってるようなもので、今回の車関係不況は全くとんでもない事態なのだなぁと改めて感じました。

・・・得意の話ズレから戻りまして。
劉家良(リュー・チャーリャン)の愛弟子も参加した戦争アクションが終わると、今度は病院でのアクションですね。
ここでは愛弟子どころか劉家良の実弟である劉家榮(リュー・チャー・ヨン)とジャッキーがバトルを繰り広げてくれます。功夫映画時代には対戦の無かった2人だけに嬉しいですね。
この病院のシーンで出てくるのがメタドン。
そういえばそのメタドンって何なのか知らないので(想像はつきますが)調べたところ、やっぱりヘロイン系の解毒などに使う合成鎮痛剤なんだって。

さてちょっと飛んで駐車場でのアクションに移りましょう。
李海生(リー・ハイ・サン)、趙志凌、山怪、黄哈(ウォン・ハー)、馮克安(フォン・ハックオン)、陳全、もう悪役オールスターって感じですね。その中でも陳全は遥か昔ジャッキーとは

カラテ愚連隊」で一緒に武術指導をやった仲。この辺も面白いものがありますね。みんな本当は仲良し。
そしてこの駐車場アクションでは、
元華 vs 趙志凌 
という後に「カンフーハッスル」で脚光を浴びる2人が対決しているのも面白いですね〜

そうですね、後は黄錦〔炎木〕(メルヴィン・ウォン)の部下役として後ろでちょろちょろ台詞無しの刑事は後に「破壊之王」や「クローサー」でも活躍する林國斌(ベン・ラム)です。
後はレアなところで柯受良(ブラッキ・コー) vs ジャッキーなんてのもありましたね〜
んでこの辺から田俊(ジェームス・ティエン)は間抜けボスやすぐ殺されるボスやとにかく情けないボス役が非常に多くなりました。昔はジャッキーの師匠役もやったというにお可哀想。

ああ、そう言えば冒頭の林正英 vs ジャッキーも珍しい・・・よな?

いやぁちょっと書いただけでもこれだけの色々な対決が、これで勿論メインキャストの戦いは省いて書いてるのですから凄いボリュームです。





なので、本作は素晴らしい対決の詰まった作品・・・
勿論、だけじゃないのがさらに凄いところで、やっぱり物語面ですね。
ジャッキーとサモハンという実際にも兄弟同然と言える二人の丁々発止の演技合戦は、昨今は共演はするもゲスト出演での形でしかなかった彼らの貴重な真剣勝負。今観ると2人が演じる感動のシーンはお互いの溢れるキャラクター・人間性の魅力にすっかり魅了される非常に良いものですね。サポートする孟海もやっぱり良い味出してます。
さらに言っておくべきことはコメディ部分で、サモハンを父親代わりに学校に連れて行くシーンは何度観ても笑えます。

毎回、サモハン作品はいきあたりばったりだとか、台本がざらばん紙1枚だろうとか色々言ってきましたが、なんというか本作は奇跡的な作品というか、だってこの作品はご存知の方も多いとは思いますし、"出品人 王羽"の時点で小学生の私もピンと来てしまったりと、何かといわくつきの作品と言われていますし、事実そうです。この辺はFREEMANさんのブログでもう全てと言っていいものを書かれてらっしゃいますので、是非一度ご一読を。

なのに、ですよ。
なのに、このいきあたりばったりな撮影風景、そして超多忙スケジュールの中で矢継ぎ早に撮られた作品であるにも関わらず、本作の質は素晴らしいものがあります。
よく観て見ると駐車場とかサッカーしてるロケの場所の安そうな感じとか、ジャッキーが乗ってる車がショボイとか、そこかしこに急造の足跡が見えています。
見えているのですが、当時の命がけで頑張るスタントマンの頑張りやジャッキー、サモハンというスターの魅力、今となっては一流香港映画人オールスターのパワーと言いますか、そのようなもので安っぽい部分をカバーしていますね。

んで、重複してるかと思いますが、
この作品もサモハンお得意のいきあたりばったり的なものが多い中で物語は筋が通ってるんですよ。ここが他のサモハン映画と違うところで凄いところなのです。
だいたい、
知的障害者の兄と弟の兄弟愛を描いた命がけのアクション映画
なんてものが他にありますか?

まずはこの混在模様が凄い。「フォレストガンプ」を見たことか!といった感じですね。
間違いなくサモハン監督作ベスト3に入りますね。
知的障害者を演じた役者としての力も素晴らしかったです。

サントラ部分を日本が手がけているというのも大きな特徴ですね。
私は本作の香港版を観た事がないので知らないのですが、そちらでは「CHINA BLUE」「東京サタデーナイト」は流れるのでしょうか?そして日本版追加撮影のアクションシーンの部分はそのままカットしてるだけなのかなぁ?





はぁ・・・
ちょっと11月から尋常じゃない忙しさのために更新が遅れてしまいましたが、何とか年内に書きました。流石に10周年を自分でスルーするわけにもいかなかったもので。年内ラストの更新は何の作品にしようかな?

とにかく10周年やりましたが、まだまだやるつもりです。
ネタが随分と溜まってしまった・・・
今後もどうぞ当HPをよろしくお願い申し上げます。
そしてダイエット本出版するぞ!!

■CAST&STAFF
監督 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
出演 成龍(ジャッキー・チェン)
洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
黄錦〔炎木〕(メルヴィン・ウォン)
鐘發(チュン・ファット)
狄威(ディック・ウェイ)
孟海(マン・ホイ)
高飛(コー・フェイ)
太保(タイ・ポー)
田俊(ジェームス・ティエン)
陳龍
元華(ユン・ワー)
錢嘉樂(チン・ガー・ロッ)
※クレジットは嘉樂
陳國新
泰山
李海生(リー・ハイ・サン)
趙志凌
山怪
葉榮祖(イップ・ウィン・チョウ)
黄哈(ウォン・ハー)
馮克安(フォン・ハックオン)
張國華
張景坡
朱寶意(エミリー・チュウ)
午馬(ウー・マ)
陳友(アンソニー・チャン)
林正英(ラム・チェン・イン)
元奎(ユン・ケイ)
胡楓(ウー・ファン)
柯受良(ブラッキ・コー)
陳全
劉家榮(リュー・チャー・ヨン)
李家豪
林應發
馮敬文
程守一
周江
任浩
李志傑
林國斌(ベン・ラム)
呉勉勤
彭潤祥
陳會毅(チェン・フォンイー)
小侯
麥偉章
劉晃世
周金江
蕭コ虎
朱斗
鄭孟霞
秦貴寶
廖學明
麥飛鴻
龍英
徐建華
陳果(フルーツ・チャン)
武術指導 元彪(ユン・ピョウ)
孟海(マン・ホイ)
元奎(ユン・ケイ)
元華(ユン・ワー)
陳會毅(チェン・フォンイー)
脚本 黄炳耀(レイモンド・ウォン)
音楽 林敏怡(バイオレット・ラム)
椎名和夫
製作 午馬(ウー・マ)
蔡瀾(チャイ・ラン)
製作総指揮 王羽(ジミー・ウォング)
制作年度 1985


警察故事
Police Story
ポリス・ストーリー/香港国際警察



麻薬組織壊滅(こればっかりやな)の為に綿密な作戦を施して展開した香港警察だったが、組織のボスはジャッキー(ジャッキー・チェン)の活躍によって捕まえたものの後は取り逃がしてしまう。狡猾なボスの弁護士の計略で裁判自体は無罪になり、ボスは証拠不十分で釈放されてしまう。
さっそく組織はジャッキーを陥れ、ジャッキーは刑事殺しの犯人に仕立てられてしまう。追い詰められたジャッキーは組織と決着をつけるため一人組織に立ち向かってゆく。



ちょうどNHKBSでジャッキー特集をやってたので、見直しと書き直しをしたい気分でございます。映画が始まる前のちょっとしたタレントの談話でかなり筋違いな事を トークしてらっしゃるのが凄く気にはなりますが、まぁしょうがないか。つーか久しぶり観た広東語版。
今までの民放では何故かUS版のみ放映だったのもので。
編集が違うんですよね、かなり。

考えてみれば本作はジャッキー監督初の現代アクション。
「プロジェクトA」はちょっとこさ時代遡るからね。
改めてのんびりじっくりと観てまして、新たなる感触も湧いてきたというわけです。

つーか、これすげーな

観てから18年も経つのに今さらかよって感じですが、18年経った今だからこそ本作が持つパワーの凄味を感じてしまいました。

■20分

冒頭は「火星くん誕生日イベント」という何とものんびりほんわかな出だし (民放放映版はいきなり捜査ミーティングですのであしからず)。かかる曲もそりゃ「プロジェクトA」と同じ黎小田(マイケル・ライ)でこの辺は楽しいコメディ。
そしてあっという間にミーティング、ミッション開始へ。
林青霞捕まえて早速銃撃戦。 ここでの銃撃戦、今観るとちょっと異質です。何がって、かなりリアリティを意識して演出してます
後の「シティハンター」「ポリス・ストーリー3」等での銃撃戦は、あくまで魅せるアクションを重視した(しかも出来れば残酷でない)銃撃戦に終始していますし、本作の後に作られる呉字森監督「男たちの挽歌」などの銃撃戦は、 武侠の剣を銃に持ち替えたようなスタイリッシュさが誇張された銃撃戦です。しかし本作では
実際の銃撃戦をちょっと誇張してわかりやすく表現した
といった感じでしょうか。とにかく、
撃たれれば死ぬし撃てば死ぬのよ
ってことをメッセージしたいのが強烈に伝わってきますね。
ビビってしまって放尿プレイの刑事も勿論ですが、その後のジャッキーが発砲する前の表情見てください。
次の動きで俺が死ぬことだってあるんだぞ
と決死の覚悟で行動しているのがわかります。

雪崩雪崩てそのまま超有名なスタント「バラック小屋村車突き破り」 このスタントを思いつくのも凄いことですが、もっと凄いのはこれをやろうと実施したスタッフ全員の魂
「無茶言うなよ、ジャッキー」
なんて誰か進言しなかったのでしょうか(勿論そんなもん無くて良かったのですけど)。このシーンはもうかな〜〜〜り香港映画の魅力の性質・根っこの部分を浮き彫りにしたシーンだと思います。
ジャッキーが「マイストーリー」でこちらのスタントを
「これが最高で後はこのバリエーションだ」
と言っていましたが、同時に私はこのスタントこそが香港映画にハマル理由の根幹を表現したシーンだと思います。

止まりませんね、勿論。
そのままジャッキーはこちらも超有名スタント「バスステッキぶら下がり」へ。 なんかもう
こんなのジャッキー以外に誰が最初にやるのよ(生で)
の典型的なスタントですよね。これ以降バリエーション増やして例えば「ポリス・ストーリー3」の楊紫瓊とかがやってますが、
この危険を最初にやったのは誰よ って話でジャッキーの右に出る者はいません、はい。ほめほめ。

楚原逮捕!
・・・はい。
ここまででちょうど20分です。まだ20分です。
並の映画の一本分の喜怒楽なドラマとアクションが詰め込まれていますが20分です。話はこれから・・・って これからかよ!
今改めて見ると功夫の魅力をたっぷり詰め込んだ「少林寺」みたいだなこれ。そういえばまだ林青霞はちょっと、張曼玉なんかまだ出てないんだけど。

■キャラが

立ってる。
監督としてキャラを立たせる巧さってのは兄貴サモハンより上手だと思うのですが。ジャッキー刑事を取り巻く
・優しくてコミカルな董驃上司
・友人刑事
・火星くん
・厳しい林國雄警部
・張曼玉という彼女
・楚原組織の面々と弁護士
・ダブルヒロインの林青霞
各々がそれぞれ自分の一番持ち味と言える部分を発揮していると思います。どうでしょか。

■ジャッキーはや

キレキレですね、動き。
全てのアクションが今より速く見えます、動きが素早くてなんだかしなやか。 何回も何回も観てるくせに今更って感想なんですが。

■ヒロイン

この辺どういった計算があったのか無かったのか、是非ジャッキーに質問してみたい
新人女優張曼玉とベテラン女優林青霞のダブルヒロインの意図
張曼玉可愛いなぁ〜まだまだ少女っぽい
この先もジャッキー映画ではヒロインに新人女優の起用は多いですね。成功も失敗もたくさんあった感じですが。許冠文なんかもよくやってたパターンです。対して、林青霞はどうでしょうか。
ジャッキーは当時「好きっす」って言ってたので、単にそれで起用が一番近いとは思いますが、魅力の全く違う張曼玉&林青霞を並べて、
お互いの魅力を浮き彫りさせるのに凄い役立っている
気がするんですね。張曼玉はこれ以降「おきゃん」がしばらく持ち味になりましたし、林青霞は改めてその魅力を認識されたようなね。2人ともスタントやらされて散々ですけど(特に林青霞)、それだけの価値はあったのではないかと思われます。

それにしても今観ると林青霞の下着襲われシーンは色っぽいですね。
ただ不思議というか何というか、林青霞が監禁されてるときに着てる服、
あれなに?御意見無用?
もの凄いセンスの服を着ているのが気になるのですが拘束服だったのだろうか。で、ビル屋上からプールに落下。 これ凄いよ。誰がやってようと。

■裁判劇

ジャッキー作品には珍しい裁判劇ですね。

他作品「サイクロンZ」がありますが、こっちの方が裁判劇としての密度は濃いと思います。あっちは途中で愛の告白タイムになってるし。
自分が子供の時は、敵方の弁護士が
「バスの片側しか観てないなら、それは50%の認識に過ぎない!」
の台詞を聞いて「おお!?なるほどぉ!!」と妙に納得していたのを覚えています。逆にジャッキーの
「あんたバス待ったことないのか?」
は子供の時わかりませんでしたね。
最後に林青霞のセクシーボイスを聞いて、判事さんまで笑ってしまう(笑ってちゃいかんだろ!) このシーン、結構好きなんだけどダメ?

■デパートの前に

冒頭に
"この作品はフィクションであり誇張もあるが、警察に敬意を表した映画である" と書いてある通り、その辺はかなり頑張ってる気がします。
冒頭のリアリティ含ませた銃撃戦が何より物語ってますが、その後も一刑事が上司や不仲の同僚、そして恋人といった人間関係、 そして敵対する組織に頭を悩ませながら捜査を進めていくサマはやはり
刑事もこんなに大変なんすよ
と表現してる気がしますし、デパートの前にジャッキーが警部に対して、
「部下が死んでも線香と葬式で終わりかっ!!」
と怒鳴っているシーンに関しては、汚職・賄賂の多いとされる香港警察への怒り及び 真面目な警官まで同じ目で見られてるんだぞ!!
良い警官だっているんだ!!
ってメッセージに他なりませんね。
それにしても林國雄警部が理解ある人で良かったです。これが、周潤發「友は風の彼方に」の張耀揚警部ならジャッキー殺されてます。

■in デパート

狂気の沙汰

NG集では馮克安と微笑ましい姿を見せてはいますが、ここまで鬼気迫った激しいバトルもちょっと珍しいです。呉字森なら「男たちの挽歌U」のクライマックスといったところでしょうか。もうスタントマン全員が
なんでこんなことやることになったんだろう・・・
って目の前の命の危険に怯えるようなシーンの連続で、勿論、気骨ある成家班連中ですからやる気満々だったと思いたいですが。

ジャッキー 「おっしゃ!お前は俺に蹴られて横回転しながらガラスに叩きつけられて落ちろ!」
スタント1 「ええーっ!?うう・・・いえっさ!!」

ジャッキー 「おっしゃ!お前は俺にバイクで轢かれながらガラスを突き破り続けろ!!」
スタント2 「げげーっ!?!?うう・・・い、いえっさ!!」

ジャッキー 「おっしゃ!お前は俺に投げられてガラスの角に頭から突っ込め!」
スタント3 「うわーっ!?!?うう・・・い、いえっさ!!」

ジャッキー 「わっしゃ!馮克安!お前はガラスに足からも頭からも叩きつけられるのだ!!俺の投げで」
馮克安 「なぬぅーーー!?!?の、の、の、・・・・Noーーー!!」

ジャッキー 「でっしゃ!林青霞ちゃんは馮克安に投げられてガラスに背中から突っ込め!!」
林青霞 「きゃーっ!?あ、あの・・・私は成家班じゃなくて・・・女優・・・」

ジャッキー 「どっしゃ!張曼玉ちゃんは新人だから階段から転げ落ちるだけで今回はOK(次回お楽しみに)」
張曼玉 「い、い、い、いえっさ!ガクガクブルブル・・・(新人なので逆らえません)」

ジャッキー 「心配するな。だって俺が一番危険なスタントやるんだから。」
(全部フィクション想像しただけということでよろしくお願いします。)

やべー
かなりジャッキー批判みたいになってしまった。
ただ日本人の女優さんなら幾ら何でも林青霞のあのガラススタントはやらないし、すいませんけど、私やれません! と言ったって当然だよねぇ。
女優じゃなくても女性の顔は大事だよ。危険度高すぎ。
それをやってるって事はやはり香港映画人の気質というか心意気だと思うのよね。性別に関係なく。そして短いながらもジャッキーvs馮克安のベストバウトでしょう、これは。

■ポール滑り降り

恐らくジャッキーは「プロジェクトA」が終わってからも、ずっと考えていたと思います。
次回作では時計台落下シーンを超えるようなスタントをやらなければ・・・
勿論、それがこれ。
これに関してはとにかく観てください。
出来ればジャッキー「マイ・ストーリー」の方でもこのシーンについて語っていますので、合わせてご覧頂ければと思います。

■「プロジェクトA」引き続いて

総評としてやっぱり色々あるけれども
香港映画人独特の魅力・パワーがたっぷりと注ぎ込まれた大傑作
と言って良いでしょう。
ジャッキーは素晴らしい映画人ですが、勿論1人で出来ることではありません。 たくさんの素晴らしい香港映画パワーを持った人達が一致団結で作り上げたこれぞ香港映画パワー満開映画です。 だってね、この映画ジャッキーがいくら 徹底してやるんだ!! と完璧主義者として突っ張っても、周りのスタッフ・共演者が よっしゃ!やってやるぞ!!
ってのってくれないと絶対出来ないですよ、ほんとに。

■CAST&STAFF
監督・原案 成龍(ジャッキー・チェン)
出演 成龍(ジャッキー・チェン)
張曼玉(マギー・チャン)
林青霞(ブリジット・リン)
董驃(トン・ピョウ)
火星(マース)
太保(タイ・ポー)
楚原(チュー・ヤン)
王坤(ウォン・クワン)
馮安克(フォン・ハック・オン)
湯國業
林國雄
曹査理
金興賢
泰山
黎強權(ベニー・ライ)
武術指導 成家班
音楽 黎小田(マイケル・ライ)
脚本 ケ景生(エドワード・タン)
成龍(ジャッキー・チェン)
製作 陳自強(ウイリー・チェン)
製作総指揮 何冠昌(レナード・ホー)
鄒文懐(レイモンド・チョウ)
制作年度 1985
 

プロテクターUS版
大福星
七福星
ファーストミッション
ポリス・ストーリー/香港国際警察
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