Contents
 
トップへ
掲示板

■成龍(ジャッキー・チェン)1987  


A計劃續集
ProjectA2
プロジェクトA2/史上最大の標的


香港の半分の地区を管轄していたラム警察長官(林威)は警察内でも悪徳警官として有名で、 西環地区マフィアのボス"西環の虎"(陳惠敏)とも繋がりがあるとされていたが、 警察内で確かな証拠を掴む事ができなかった。そこで、総監は林威長官の多忙を理由に 西環地区の管轄を海上警察隊長のドラゴン(ジャッキー)に委任する。 ドラゴンは早速、"西環の虎"を検挙。いきなり手柄を立ててしまう。 このままでは自分の地位が危うくなると感じた林威はドラゴン殺害を計画。 ドラゴンは海の底に投げ込まれてしまうが、それを助けたのは中国反分子のクァン(關之琳)であった。 一方、林威は反分子を捕らえにきた西太后の使者と結託し、多大な報酬を貰う事を企んでいた。

とても良い作品だと思うのだが、そんなに好評を聞かないような気がするのがこの作品。その辺の理由は何となく感覚では理解するが、まだ言葉にはしていないのでしてみようと試みる。

要は説明しにくいのよ、この映画

当初、ジャッキーはサモハン、元彪と再共演する設定で準備を進めていたが、二人は「イースタン・コンドル」を撮影中だった為、共演を断念。
兄弟がいなくてもやったらぁ!
と意気込んで作られてるのはもの凄く理解できる。
またこの作品が無かったら「奇蹟/ミラクル」は無かったとも思っている。
十分楽しくよく出来た作品なのだが、意気込んだだけに起きてしまった弊害がなかったわけでもなかったか。

ポリス・ストーリーシリーズを除けば、正式に物語が続いた続編はこれ一本だけ(「酔拳U」はもうほとんど違うだろう)。サモハン、元彪抜けたと言えどもその辺りがどう反映されているかも本作楽しみなところであろう。
まぁ実際は火星、太保のお馴染み部下と、關海山と黄曼擬が登場するとこぐらい、後は前半こそ水平さんなのが良い感じだが後半は海上警察と関係ない話になってしまうので薄い。あ、生き残り海賊もいたか。
關海山のおっちゃんが良いおっちゃんになってしまってるのは劉克宣さんが亡くなられたのでしょうがないけどね。

ただし、前作をふと思い出させてくれるようなシーンが1,2シーンあっても良かったのではないかとも思います(また自転車乗るときサドル取れてるとか)。

ゴールデンウェイのロゴの次はこれのオープニングを連想しますね

許冠英(リッキー・ホイ)との楽しいやり取りもそこそこに、前半目立つのはドラマ部分の上手さかな? と思う。コメディ部分だけではなく、林威や關海山を交えた大人の駆け引きから、火星くんら部下との絶妙な掛け合いミーティング、赴任してきたジャッキーに冷たく当たる地元の警察ら。
やはり昔からの連れ合い、お馴染みの女優たち、そしてベテラン俳優も多く使っていることで、セリフだけでなく行間にあたる感情表現も顕著に、これまでのジャッキー作品とはひと味違うなと感じさせるだけのお芝居がそこかしこに繰り広げられている印象だ。(一番わかりやすいのは關海山かな)

そして前半のクライマックス"西環の虎"バトルが待ち受ける。
まぁ何回か言ってるけど、このシーンはジャッキーなりの戦い方を凄く表現していると思う。つまり、
"あれだけ強い奴ら集められちゃうと勝てないっす"
サモハン映画だと"天下無敵感"の強さで何となく全員倒しちゃうことが多いんだよね。李小龍だと「燃えよドラゴン」でもあれだけの敵がいたのに石堅"鉄の爪"を除けば他で一回パンチ喰らっただけだもん。あの状況でジャッキーならとっくにやられてるか逃げ出してる。
ただ、火星くんなんか前作で海賊倒して生還した英雄の1人なんだから、もうちょっと強くなっとけ(そうするとキャラに合わないか)。
そういえばここに前作"酒場の乱闘"を彷彿とさせるような殴り合い叩き合いも存在しましたね。
陳惠敏は当時でも知っていたので、個人的には盛り上がったのですが、王龍威は知る由も無かったので勿体ないですね。既にこの時、ご存じだった人達の間では盛り上がったのかな。

奇蹟に向けて・・・

中盤では総監主催のパーティの裏で行われる宝石泥棒劇が見せ場ですね。まぁここでのダンスシーンのカメラワークが、後の「奇蹟/ミラクル」でのカメラワークに大きく影響しているのは言うまでも無いと思います。
さらに総監から隠れるジャッキー、ジャッキーから隠れる泥棒、総監の目を盗む關之琳に、犯罪に手を貸す林威とそれぞれの意図がそれぞれに動きつつ、しっかり捉えきって表現しているところが素晴らしく、緊迫感を盛り上げます。

さらに舞台を移して、張曼玉家で行われる爆笑の隠れんぼ。
ここでの駆け引きもかなりサイレントムービー的楽しさ一杯で 計算ずくの面白シーンに仕上がっています。前述の"ドラマ部分の上手さかな?"が、ここでさらに際立ち、全員が思惑を持ってうごめいて戸惑って笑いを誘う・・・
これが、後の「奇蹟/ミラクル」の劇中で行われる大芝居の演出に一役も二役も買っていることは一目瞭然ではないかと思われます。
そう言った意味でも、この作品は大変貴重だと思いますね。
また、林威と手錠で繋がれたまま海賊の残党たちと戦うシーンも血生臭いものにせずにサイレントアクションに徹しているとこが好きです。

こういった1つ1つが「奇蹟/ミラクル」から「シャンハイナイト」までも繋がっているんだと思いますね。

みんなジャッキー麻痺状態

クライマックスにかけては実は相当凄いスタントがボンボンボンボンポップコーンのように簡単に弾けてるんですが、もう当時にしてみれば
・ジャッキーなら当たり前 と思ってる
・ジャッキー自身もやって当たり前 と思ってる

みたいな、何処か罰当たりとも言えそうな麻痺感覚にありましたね。
勿論、僕も。
相当に高濃度なクライマックスアクションの連続だと思います。
高所で唐竹一本を綱渡り状態でジャッキーが走りきるシーンなんてよく考えてみりゃ

"キアヌ・リーヴス「スピード」のバスジャンプシーンぐらいにもったいぶって良かったんじゃないの(それはやりすぎだが)"
というぐらいにサラッと流してる。
なっがーい竹ハシゴ使って降りてくるとこだって相当凄いよ。
あんなのハシゴがクイッと横に倒れたらどうするさ。
なのにサラッと流してる。
スローにしてるのはジャッキー棚持って落ちて立ち上がるシーンだけ。
林威から蹴落とされて竹にガツガツ当たりながらジャッキー落下してるし。 敵の面々も相当危険なスタントだしね(スタントマンほんとにご苦労様)

総括すれば・・・

結局、どのシーンも計算高くてアクションは難易度も高くて凄いはずなのに 印象としてどのシーンもそんなに強くは残らない(これこそ罰当たりだけど)。また敵役には李海生や張牛郎とお馴染みの面々が揃ってるだけに逆に新味に欠け、林威は残念ながら
"こいつは大して強くねーんだろうな"
って、ほとんどの観客が予想着いてしまったのは痛かった

どのシーンも面白いのだ。
どのアクションも凄いのだ。
んだけど、
トータルするとどれも大きな印象としては残ってない。
メリハリが無いの一言で済ませられるのかな(ちょっと違う気もするけど)。 こうなんちゅうか、そこそこの中華料理店でフルコース頼んで食べて出てきた時の気分っていうかな。
"まぁどれも美味しかった"
しかし特にどれが!と言われるとよくわかんない。実に損をしてる映画なのだ。

僕の文章も誉めてんだか、けなしてんだかになってますが、ジャッキー監督としての成長度合いの高さもまだまだな部分も顕著に出てる映画なんだと思います。
アクションもドラマも良いんだけど、アクション薦めるなら「プロジェクトA」だし、ドラマ薦めるなら「奇蹟/ミラクル」の方が良いし、そういうことですね。

■CAST&STAFF
監督・原案 成龍(ジャッキー・チェン)
出演 成龍(ジャッキー・チェン)
張曼玉(マギー・チャン)
關之琳(ロザムンド・クワン)
董驃(トン・ピョウ)
火星(マース)
太保(タイ・ポー)
劉嘉玲(カリーナ・ラウ)
簡慧珍(レジーナ・ケント)
黄曼擬(イザベラ・ウォン)
林威(デビッド・ラム)
陳惠敏(チャーリー・チャン)
許冠英(リッキー・ホイ)
李海生(リー・ハイ・サン)
張牛郎(チャン・ウー・ロン)
王龍威
朱鐵和
樊梅生(フォン・メイ・サン)
關海山(クワン・ホイ・サン)
盧惠光(ロー・ワイ・コン)
黎強權(ベニー・ライ)
武術指導 成家班
音楽 黎小田(マイケル・ライ)
脚本・製作 ケ景生(エドワード・タン)
製作総指揮 鄒文懐(レイモンド・チョウ)
何冠昌(レナード・ホー)
制作年度 1987


激突! さんま VS ジャッキー サッカー夢の対決

はっはっはっはっはっはっはっはっ!
もうこれ観るの10年振り以上かなぁ?
実家に帰ったときに見つけたので、 さっそくチェック。
サッカーも大好きなので、当時以上に楽しめました。
1987年に放映されたTVのスペシャル番組です。

日本のサッカー好き芸能人チーム「ゾンビ」と香港映画人サッカーチームの対戦でした。
とにかく、今観てさらに驚きなのが日本も含めての豪華なメンバー陣。
ここはサカつくよろしく、スタメンなんぞを書いてみましょう。

日本チーム
FW 明石家さんま  とんねるず木梨  
MF カルロス(誰?) 世界の釜本  植草少年隊
   故・沖田浩之 中村繁之
DF 島崎俊郎など  

香港チーム
FW 成龍(ジャッキー・チェン) 高飛(コー・フェイ)
MF 許冠文(マイケル・ホイ) 譚詠麟(アラン・タム) 
    曾志偉(エリック・ツァン) 劉家榮(リュー・チャーヨン)  
DF 元彪(ユン・ピョウ) 
GK 任達華(サイモン・ヤム)!!
控え 
劉徳華(アンディ・ラウ)(試合には出なかったみたい)
陳欣健(フィリップ・チャン) 泰迪羅賓(テディ・ロビン)などなど

どうです?
わかる人にはわかるでしょこのスタメン凄いぞ特に香港チーム。
とはいっても、特別ルールがあって
「何回選手交代してもええ。」
世界の釜本なんて日本がピンチと見るや、解説者やってたくせにユニに着替えて強行出場。

ジャッキーは最初と最後にちょこっとFWで登場しただけ、また下手なこと下手なこと。
日本では意外と島崎が強固なサイドバックとしてとても上手かったり、さんまがこの番組以外で全く見せたことのないマジ顔で戦っていたり。これも貴重。

香港では、まずジャッキーはダメダメ。まるっきり素人。
許冠文がなかなか上手いのには驚いたが、やはりスタミナは無いのかすぐ交代。ユン・ピョウもまるで大したことはなく

(どうした!?チャンピオン鷹!)、キャプテンの高飛は凄く上手。
劉徳華が出てること自体凄いが、試合には出なかったみたい。それと劉徳華ってこの時、日本では無名だったよね。

最初は試合も和やかムードだったんだけど、香港チームが負けそうになると だんだん試合が荒れ模様に。
場を和ませるために、さんまが相手ゴールキーパーの帽子を奪ってかぶったりしました キーパーは苦笑いで応えてましたが、
実はこのキーパーが任達華だったとは・・・・ ところが、
和ませるための行動が逆効果。
「ふざけた行為」
だとブチ切れした香港選手達がさんまに怒鳴り声!
場はさらに荒れて・・・

香港チームで一番頑張っていたのは譚詠麟と曾志偉。
譚詠麟の父親ってプロサッカー選手だったらしいです。
彼もめちゃめちゃ頑張ってました。

そして言わずもがな体型はすでに太いが曾志偉。
君は元プロサッカー選手だ。
さんまや木梨にたいして、
親善お構いなしのもの凄いスライディングタックル!
観てて思ったのですが、あっちには“反日感情”なんてのもまだまだあるんでしょうか。ついに日本の助っ人選手カルロス(誰?こんなサッカー選手知らん)もブチ切れ!
通りすがりの曾志偉にたいしてあからさまなエルボーをブチかまします!
うおおお!!!曾志偉大激怒っ!!!
スクリーンでの弱気なコメディアクターの姿は微塵もなく、もの凄い剣幕のまくし立て! これはすごい!
さんまが慌てて止めに入って、なんとかコトは収拾。
それにしてもここでのさんまのマジな表情が必見。さんまさんの大人が見えます。(ちなみにカルロスと曾志偉の二人は次のサッカー試合(たけしVSジャッキー)前に和解します。)

結局、後半から世界の釜本を使うという卑怯極まりない手段で日本の逆転勝ち。
なんというか、釜本ですからやっぱレベルが違いましたよ。ありゃ、可哀想ですよ。

「世界の北野武 VS ジャッキー・チェン」は親父に録画消されてました・・・


激突! さんま VS ジャッキー サッカー夢の対決
inserted by FC2 system