千機變2花都大戰
The Huadu Chronicles Blade Of The Rose
The Twins Effect2
ツインズ・エフェクト2〜花都大戦〜
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感想としては
前作とほとんど同じなのだが・・・どうしたもんかな。
とにかくとりあえずは記念すべきジャッキー&ジェイシー親子競演である。
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流れ(簡単に)
古い時代に女帝・瞿穎(チュー・イン)が支配する都市がありまして、ここでは男は奴隷。家畜人。
んだけど、何れは皇帝となるべき人間が現れてあなたを殺しますよと。
前王朝復活の鍵となる石版なんか管理しておかないとまずいですよと。
甄子丹(ドニー・イェン)と陳冠希(エディソン・チャン)が石版を盗みましたよと。
そりゃあかんってことで女帝は鍾欣桐(ジリアン・チョン)を送りますよと。
梁家輝(レオン・カーフェイ)率いる旅芸人であった房祖名(ジェイシー・チェン)と陳柏霖(チェン・ボーリン)は陳冠希からこの石版を託されて、ひょんなことから奴隷商人の蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)と身分を隠して後を着けてきた鍾欣桐の四人で石版を頼りに前王朝の復活の謎に迫りますよと。
終劇
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あちこちから酷評が耳に入っていたので全然期待して無い分楽しめたと言うことか。「映画は期待して観るな」の自訓、未だ衰えず。
今更ながら一層冗談みたいなストーリーに一種の微笑ましささえ覚えつつも、前作と同じく彩る豪華俳優陣が凄い。もうね、香港かと、結束力かと、ここまで来るとドニーもスタッフも含めて何でこんなにみんなして真剣にやってるの?と小一時間も問い詰めたくはないが一質問ぐらいはしてみたくなる。
さて、注目はもちろんジェイシーである。
もう観てみたまえ。
柔和でお優しい顔立ちではないか。
彼が皇帝になれば非常に平和日和な世の中が期待できるではないか。
一方でその柔和・純真さを巧みに院や老に利用され、愚帝と罵られる様がありありとも浮かんでくるではないか。
ファンデーションは使ってないかもしれないが、その肌の白さは母親譲りなのであろうか。恐れながら申し上げると顔そのものは笑福亭笑瓶の輪郭に「ヤング・タイガー」の頃のジャッキーが写り込んだような顔をしておりますな。ま、率直に言って不細工ですわ。
普通、顔というものは同級生や仕事仲間なんかもそうですが、付き合っていくことで段々と見慣れてものなんですよ。最初はどうという印象も無かった女性と付き合いをしていくことでいつの間にか好きになるような。ああそうだ、劉青雲(ラウ・チンワン)なんかそうっすよ、初見の印象は「なんやこのおっさん」やったのが終わる頃には好きになってる。ところがですな、ジェイシーの場合、ずーーーーっと映画を観て行くことによって、
「やっぱりブサイクやなぁ」
ってわけでむしろブサイク度が高まったりなんかして。こりゃまずい。
これから彼が俳優としてやっていくのかどうか知りませんが、で、やっていくのは別に顔がアレならアレなりの役柄ってのもありますのでその辺は構いませんが、それよりも心配なのが、パッと見がいかにも「何にも知らない罪も知らないおぼっちゃま」って感じなので、本人が知らずのうちに妙なことに巻き込まれやしないか、その辺が心配ですわ。SMAPの稲垣くんが起こした事件なんかもまさしくそうでしょ。あれも世間知らず罪知らずがたたってるのよ。その辺を上手くクリアして頂きたいところ。
実際のところ、「
シャンハイナイト」で一応のガチンコファイトは見せているものの、ジャッキーvsドニー!だけでまだまだ十分一本作る価値がある。その価値をこの作品で使ってしまったのは勿体無い気もするが、本作が無ければ対決も実現しなかった可能性は高いのでやっぱりよかったか(なんじゃそりゃ)。
ワイヤー使ってようが何であろうがここまで彼らのガチンコをバッチシ見せてくれれば個人的には「シャンハイナイト」での消化不良をバッチシチャラにできる満足度である。ジャッキーの髪型も若っぽく見えて格好よかった。本作一番の見所である・・・・・・・・・って、やっぱり全体通すとそれはまずい。どちらもゲスト出演みたいなもんなのだから。
ここまで彼らが抜群のファイトを繰り広げてしまうとツインズのねーちゃんが前作よりも更に頑張っているとしても見劣りは避けられない。当たり前だ。
ツインズはまだいい。ジェイシーなんか何もしてねぇ!
香港でスターになろうと思ったら、動き回り、走り回り、喜怒哀楽過剰表現、早口台詞をマスターしないととても無理だろう。シリアスな演技はそれからでも遅くない。少なくともツインズは頑張ってやってる。前作の感想で
"
「この若い力をみんなで応援しようじゃないか」
という頼もしい気概を感じるのだ。 "
と書いたが、本作のそれが万が一、大人のヨイショであるならばとても危険だ。
まぁジェイシーのことはかなり悪く書いてしまった気がするが、やっぱり応援したことには変わりは無いのであしからず。