伝説のドラゴン
ジミー・ウォングDVD-BOX

「ドラゴン覇王拳」
「ドラゴン覇王拳2」
「ドラゴンvs不死身の妖婆」
収録
伝説のドラゴン...覇王拳馬永貞/馬素貞報兄仇/...
※題名クリックAmazonで確認できます。

馬素貞報兄仇
Ma Su Chen
ドラゴン覇王拳2



本作は簡単に言うと、前作「覇王拳」で王羽(ジミー・ウォング)扮する馬永貞が斧頭党の用心棒である日本の柔道家・易原を打ち倒すも、ボスであった馬驥は倒せずに斧でズッタズタにされて死亡。
代わって今度はその妹・馬素貞に扮する燕南希(ナンシー・イェン)が兄貴の仇を討つというものだ。

ジミーさんインタビューでも
「前作のフィルムを利用して上手いこと続編を作ってたよ」
とあるように、 確かに馬素貞を主人公にした作品は「地獄から来た女ドラゴン」等があるのだが、このパターンで作れば幾らでも何ぼでも続編が作れそうだ。
全く商魂たくましい・・・というかこういう血流こそが後に続く「ドラゴン特攻隊」「炎の大捜査線」が作られたパターンの原点なのかもしれない

かといって、元ネタがしっかりしているからなのか、この映画も結構面白い。
ジミーさん出ずっぱりだった前作に比べるとジミーさんは客演ということで、
リアルに言えば"ジミーさんが現場にいなかったことで"
ジミーさんらしいアイデアファイトが少なくなってはいるものの、功夫シーンの難易度は前作より上がっていることと、

燕南希(ナンシー・イェン)の初々しいそして凛々しいでもちょっと可愛い頑張りで十分にフォローしている。

流れ

日本が誇る名柔道家・易原がジミーさんに倒された。
この報せは日本まで届き、日本のつよーい剣術家であった江南(チェン・ナン)は、
弟子の蔡弘、李強、潘村鈴が遥々中国まで行って殺して来いと命じる。
・・・ジミーさんは前作で死んでるよな気がしますが・・・

その後、目隠しをしながら(目潰しされたから治療中)修行に励むジミーさん・・・・・・
生きてるよ!!
前作のあのやられようで甦れば通常それをゾンビとか言うような気がするぞ。
んで、その前作で助けた陳莎莉はすっかりジミーさんの彼女に。
つーか一緒に死んだ薛漢(シュエ・ハン)おっちゃんの立場は?
これじゃー「フランダースの犬」でさぁ、
"パトラッシュだけ死んで主人公はピンピンしてるみたいな"

ジミーさんは「俺が完治しなければここも危ない」ということで、

自分のメッチャ強い妹・燕南希に手紙を。
しかし、しっかりと監視をつけていた斧頭党の野党どもが陳莎莉も手紙も強奪。

隠れ家もばれてしまい、また負傷したジミーさんは逃走。
前作ならさらわれた陳莎莉を速攻助けに行くところだが今回は客演なので助けません(笑

化粧濃いです
手紙でつよーい妹の存在を知った斧頭党ボス・馬驥は手紙よりも前にその妹を殺して来いって感じで先の日本からやって来た蔡弘、潘村鈴そしていつもの山芽(サン・マオ)が駆出される。


さっそく診療場でその妹・燕南希と刺客たちがバトル。
あまりの燕南希の強さに逃げ出した山芽をとっ捕まえて、燕南希はそこで初めて兄の訃報を聞かされる(生きてるけどね)。
仇討ちを決意。すぐに旅へ。

こちらがボスの馬驥
この妹に対して馬驥は先の日本のつよーい剣術家であった江南とチベットのつよーい鈍ら僧侶を呼び寄せる。それにしてもこの馬驥のおっちゃん、劇中では全く強くないのに何でこんなに権力を持ってるのか実に不思議。前作の用心棒・田野(ティエン・イェー)とか、このボス倒してのし上ってしまえばいいのに・・・

そしてこの人、江南とはあの人です。
「少林寺への道」で少林寺の修行僧ながら、清朝のスパイで黄家達(カーター・ウォン)に滅多打ちされて殺されたあの人です。江南っていうのか〜

燕南希は先の李強とか蔡弘とかをサクッと倒すと街へ。
この燕南希が住んでいるところと馬驥のいる街が非常に近く感じるのだが気のせいか?

食堂のおやじの助言を得て、斧頭党の宴会にウェイトレスとして忍び込む燕南希。
ブサッ!
遂には馬驥を暗殺したかに思えたが、馬驥=食堂のおやじ!!
最初から罠だったのである!


ウェイトレスの服をズバッと脱ぎ去った瞬間が非常にかっちょいいす。


強いと言いながらも、この頼りなさそうな構えが可愛い感じ。

ギャル1人にこんなに襲い掛かってます
兄貴譲りのたくましさを見せる燕南希でしたが、さすがに刺客が全員集合だったので捕まってしまいます。

とほぼ同時に、ジミーさんが隠れていたところがばれてこっちでナイトバトルに。
出番結構あるんですよ。
前作のシーンも挿入してますから。

斧頭党はジミーさん倒すために全員そっちへ集合。
「兄さんが生きているのっ!?」
兄貴は死んでなかった!!
その隙を見てこっちも捕まってた陳莎莉の手引きで脱出し、
今すぐにでも兄貴に会いたい燕南希。

ラストバトルへ!!
ザコどもを蹴散らしたジミーさん。
遂には2作かかって馬驥を討つ。チベットのなまくら僧侶も倒す。
こちらもザコを蹴散らしながらの燕南希さん・・・だったが、
敵のドラム缶いっぱい投げて埋めてしまう攻撃で身動きが取れない!!
「今助けるぞ!!」
兄貴の声だけが聞こえる。
ジミー兄貴は渾身の力でドラム缶を取り除く!!兄妹再会はもうすぐだ!!


しかし・・・!?

終劇




主演の燕南希(ナンシー・イェン)はここのレビュー出演作に、
ドラゴン太極拳」「不死身の鉄腕28房」「三少爺的劍」 がある。
日本で一番有名なのはやっぱり「ドラゴン太極拳」で、銀魔王に立ち向かう唯一の女拳士と言えば見てた人は思い出すだろう。
が、他2作は何れもゲスト出演であり出番はわずか。彼女の単独主演作は今回が初めてである。

その印象としては

こちらもデビュー当時の徐楓(シー・ファン)がふっくらしたような感じやな。
ただ彼女、「不死身の鉄腕28房」で登場するときはメッチャ綺麗だったりする。
こちらの登場シーンはほんの数秒しかないのでお見逃し無く。

こっちもテーマ曲がなかなか良い。前作と同じ人が担当。
もちろんジミーさん作品として捉えれば物足りないかもしれないが、
ガンガン続く功夫シーンと頑張ってる姿がちょっと可愛い燕南希(ナンシー・イェン)ということで、
当時の女ドラゴンものとしてはなかなかの出来上がりである。

■CAST&STAFF
監督・脚本 丁善璽(ティン・シャンシ)
陳洪民
出演 王羽(ジミー・ウォング)
燕南希(ナンシー・イェン)
江南(チェン・ナン)

陳莎莉

馬驥
山芽(サン・マオ)
李強
蔡弘
呉建賢
張義黄
王永生
候伯威
朱コ成
関洪
汪強
易原
薛漢(シュエ・ハン)
呉明才(ウー・ミンサイ)
武術指導 劉天龍
音楽 周亮
製作 黄卓漢(ウォン・チェクホン) 他
制作年度 1972
inserted by FC2 system