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■倉田保昭2  

香港映画のアクション・アクターとして活躍した(している)
唯一の日本人、倉田保昭。
古いクンフー映画では倉田さんが出てきただけでワクワクします。


方世玉
The Prodigal Boxer
武道大連合/復讐のドラゴン



クンフー・トラッシュの管理人さんも仰っているとおり、

倉田さんの圧倒的存在感だけが際だっている作品
当時は東南アジアで大ヒットを飛ばした・・・
なので、初見の際は凄く楽しみに観たのだが、俺にとってはかなりの期待ハズレ。虐められて、虐められて、最後は大爆発ってパターンやもんなー
本作での孟飛のクンフーは一夜漬けに等しく、まるで素人。
「マトリックス」のキアヌ・リーブスのクンフーの方が強いぞ、これじゃー。
どっかの著書で倉田さんが「この映画は好きじゃない」と言っていたが、わかるような気もする。
なんで俺があのド素人に負けなあかんねん!・・・って感じですか?

■CAST&STAFF
監督 蔡陽名(チャイ・ヤン・ミン)
出演 孟飛(メン・フェイ)
倉田保昭
王青(ワン・チン)
馮克安(フォン・ハック・オン)
白虹
童財宝
李琳琳
司馬華龍
袁信義(ユアン・シュンイー)
袁祥仁
王將(ワン・チェン)
孫嵐
徐蝦
陳國權
袁振洋
陳狄克
任世官(ニン・シークワン)
黄梅
黄培基
黄哈(ウォン・ハー)
周潤堅
劉家榮(リュー・チャー・ヨン)
武術指導 劉家榮(リュー・チャー・ヨン)
黄培基
倉田保昭
脚本 倪匡(イ・クオン)
製作 張英
制作年度 1972
 



ファイナルファイト/最後の一撃
Blood Fight



倉田プロで作られた主演作。
日本・香港合作・・・になるのかな。
まぁ、「ロッキー4/炎の友情」と似たようなもんです。いきなり身も蓋もないが。よくあるリベンジものです。

オープニングの何だか嘘臭いBGMが始まりの興味をどんどん削いでいきます。
は?
なんか「片腕ドラゴンvs空飛ぶギロチン」でも始まったみたいな、メインとなる舞台「ワールドチャンピオンシップ」(何のワールドかは不明

早速「お相撲vs楊斯」、「まわし取っちゃいや〜ん」

続いて「ハキムもどきvs楊斯」

ほんでもって、こっから倉田さんの長い長い長い回想シーンが始まります。

遡ること2年前。
「ワールドチャンピオンシップ」(何のワールドかは不明)に出場できるような 有望な若者を捜していた道場主の倉田さん。ある日、

まだ垢抜けしてない任達華。
この若者が暴漢相手にケンカしているのを見て惚れ込み、弟子としてスカウトする事に。
きゃーっ
そういう爽やかな演技きゃーっ!!
私は任達華は好きです。ごっつ気持ち悪いが格好いい悪役が「フル・コンタクト」でとっても似合っていたので、だのにこんな爽やかな演技しやがって〜 呉字森の「ワイルド・ブリット」でもすっごい格好良かったっす。だのに・・・

特訓特訓特訓。
ほんで「ワールドチャンピオンシップ」(何のワールドかは不明)へ。
しかし、


決勝まで進んだ任達華君でしたが、哀れ楊斯にボコボコにされ死亡。任達華君、出番終わり。まぁ、任達華君のクンフーなんて貴重でした、お疲れ。
っていうか、倉田さん。
あんたも楊斯と任達華君の力量考えて止めたれよ
あんたほどの武芸者なら「勝てるかどうか」わかるやろうに。


酔拳の特訓・・・じゃなくて。
弟子が死んだショックでパンチドランカーに。


「これじゃーいかん!!修行じゃ!!」

ほんでもって、やっと回想シーンから返ってきて、

因縁の対決になるのです。 話が反れますが、個人的に楊斯は「能まで筋肉、以上。」みたいなイメージを持たれてますが、(出る作品を選ばないということも一因でしょう)私は結構、演技悪くないと思っています。いっつもセリフなんかほとんどないので、セリフ喋らせるとダメなんかもしれませんが、相手を睨み付けたり、殺しにかかる時の威圧感はスクリーンを飛び出してきそうな勢いだし、怖いし、
そういうのが彼以外に誰が出来るのか?
と問われれば、それほど多くはない。という事です。
アーノルド・シュワルツェネガーが、
「所詮、ターミネーターしか出来ない」
みたいに言われてますが、逆に言えば
「ターミネーターの演技が一番うまいのは彼以外いない」

という事だと思います。そう言えば、李國豪の「ファイヤー・ドラゴン」で楊斯はセリフ結構喋ってましたね。あっさり李國豪にやられたものの、そこまでの演技はなかなかだったと思いますよ。「福星高照」にもちょっと出てたな。


戻って、壮絶な死闘。
ファイナルファイトが始まったものの、前半は倉田さん、ぼこぼこぼこぼこぼこぼっこ。普通死んでます。 元祖「ロッキー」でも、スタローンが死ぬほどジャブ受けてたな。

それでも何とか反撃!
倒した!
全般的にこの映画のアクションはそんなに大したもんじゃなかったけど、倉田さんの足技は老いてますます健在という感じで、素晴らしかったです。

え、え、え、えいどりあ〜ん!!!!

すんません、今更「あんまり面白くなかった」と言ってみたりして・・・

■CAST&STAFF
監督 後藤秀司
出演 倉田保昭
任達華(サイモン・ヤム)
楊斯(ヤン・スエ)
クリスティーナ・ローソン
小野進也
早瀬恵子
武術指導・原案・製作・企画 倉田保昭
脚本 沢口義明
制作年度 1989
 



霍元甲
Legend of a Fighter 
激突!キング・オブ・カンフー



遂に観ました!
倉田作品で最も観たかった作品No.2のこれ!(No.1は「死對頭」)
内容は知っていたにも関わらず、思わずクライマックスでは涙が・・・・
まぁ出ませんでしたが、とにかく感動しました!
カルトなクンフー・マニアはみーんな観てらっしゃると思いますが・・・
もしまだご覧になってらっしゃらない方!
変な話、ネタバレのここを読まないでお店に走れッ!


倉田著によると制作に3年ぐらいかかってるそうです。

袁家としては袁日初をスターにしたかった・・・??
袁和平の息子にあたるのかな?甥っ子? よく知りませんが、この子が前半の霍元甲を演じます。袁和平作品の「ミラクル・ファイター」「笑太極」などにも出演。

【知ったかぶりで】
霍元甲とは黄飛鴻・方世玉などの英雄と同じように、やっぱ英雄の一人で、 有名な精武門を創始した人。「ドラゴン怒りの鉄拳」の冒頭、李小龍が師匠の葬式に向かいますが、その師匠こそが霍元甲で、李小龍は一番弟子の陳龍を演じていたのです。ちなみに陳龍が実在の人物かどうかはわしゃ知りません。霍元甲が幼少の頃は病弱な子供だったそうで、その辺が本作のポイントになっています。


さらにいじめられっ子だったりして・・・

出るとホッとするお馴染み高飛。
高飛が霍元甲の父親を演じています。なんか珍しくとても良い人役。冒頭に素晴らしいアクションも披露してくれます。しつこいですが、実はサッカーも得意です。香港のヤンカーと呼ばれています(大嘘


師匠と弟子の関係を扱うの、この監督好きね。
で、霍元甲君。
体が弱いので、教えてもらいたいクンフーは父親に教えてもらえず、教えてもらいたくない学問は倉田先生から学ぶことに。

・・・・て、先生?な、なにしてるんですか?

・・・・せ、先生。真面目に教える気あるんですか?
倉田先生。 どうもあんまり教えようという気持ちはないようで。 そのかわり、

得意分野で本領発揮の倉田先生。
「親父が教えてくれないのなら、俺様が!」
とばかりに、霍元甲の親父に内緒でクンフーを教えることに。

いじめられっ子大成長!
勿論、その成果で霍元甲はたくましく成長!

倉田先生の素晴らしい足技!

「もう教えることはない」
再会の約束と、おみやげにヒスイを渡す霍元甲。


数年後、

・・・・・・ああ、よかった。
ヒゲが生えてなくて。後半はご覧の通り、梁家仁が成長した霍元甲を演じます。そうなのよね。彼って、ヒゲが生えてないと結構可愛らしい顔してるのよ、これが。 ヒゲが生えてると一気にむさ苦しくなるんだけど。

親子で稼いでます。
馮親子。左のおっちゃんは「ヤング・マスター」でジャッキーに阿片を無理やり飲ませてたあいつね。右は言わずもがな。知らない人はここのレビューを読みまくれ。

袁祥仁。
最近では「チャーリーズ・エンジェル」の殺陣もつけた彼(たぶん)。小学生の頃、彼がじじい師匠として出演している「笑太極」を観て、彼の演技に死ぬほど笑った記憶があります。あれは面白かったなぁ。でもこの出演シーンにどんな意味があったのか、わしゃよくわかりません。

梁家仁ってクンフーうまいよね〜いっつも思う
でも、梁家仁ってクンフー身につけたのは映画界に入ってかららしいぞ。凄いな。で、ここは道場破りっぽくやって来た日本人武道家(李家鼎)をぶちのめしたところ。

こんな記事あるかいな。
ぶちのされた日本人は自ら切腹(しないって)。
メンツを潰された日本武道会は霍元甲に決闘を挑むことに!


琵琶を弾く先生。非常に格好よく映えます。
日本が霍元甲の元に送り込んできた対決者はなんとかつての倉田先生!! 以前とは違う態度で中国人を馬鹿にする倉田先生、その上
先生は霍元甲の父親から秘伝の技を盗んでいた!!

さっきのこの格好悪い方法で!!


冴えてるなぁ 非情にもはじまる師弟対決。
それはともかく、今回の倉田さんって珍しく腰の重く座った中国拳法(洪家拳?でいいのかな)を披露しながら足は自慢の空手蹴りということで、すんごく強く見えます。他の役者さんと比べてとにかく足技が鋭く、当たれば本当に危なそう。これが先生の持ち味ですね。

本気で戦わなければこうだー!
手加減する霍元甲に怒り、以前にもらったヒスイを粉々にする先生。

殺陣冴えわたる素晴らしい決闘!
なんちゅうか、さすが袁和平。この頃から殺陣は本当に一級品。

死闘の末、倒れる先生・・・と、これは!
さっき壊れたヒスイは偽物だった!
先生は本当のヒスイを大事に持っていたのだった!!


時すでに遅し・・・先生は事切れて・・・


ここのスローモーションはとてもグッドですね〜
霍元甲の勝利を祝う、中国人の仲間たち!
しかし、霍元甲の心は呆然としていた・・・・

終劇


ラストのナレーションがよくわらなかったが、
「無駄な争いは避けねばならない」という事を学び、精武門を霍元甲が創始してからも、
「闘ってはいけない」という事を教えたのではないだろうか?
その証拠に「ドラゴン怒りの鉄拳」では闘いたくても闘えなくてうずうずしている弟子達がいましたよね。

■CAST&STAFF
監督 袁和平(ユアン・ウー・ピン)
出演 梁家仁(リャン・カー・リャン)
倉田保昭
袁日初(サイモン・ユアンJr.)
高飛(コー・フェイ)
袁祥仁(コリー・ユアン)
袁振洋
陳耀林
黄蝦
馮克安(フォン・ハック・オン)
李家鼎(リー・カー・ティン)
山怪
劉鶴年
方野
泰山
馮峯(フォン・フン)
武術指導 袁祥仁(コリー・ユアン)
袁振洋
袁信義(ユアン・シュンイー)
袁日初(サイモン・ユアンJr.)
脚本 呉思遠(ウー・セイエン)
梁立人
王晶(バリー・ウォン)
音楽 周福良
製作 呉思遠(ウー・セイエン)
制作年度 1980
 



忍術/蕩寇英雄傳/術士神傳
Ninja in the Deadly Trap
倭寇掃討作戦 忍者外伝




さてさてさてこいつはたぶん台湾映画で、狄龍さんが落ちぶれていた時代の出演作の一つです。

こんな威厳もあって格好いいのに、なんで誰も使わなくなったの?
わしゃー周潤發も好きですが、狄龍の叔父さんも大好きです。ジャッキーが女優さんとゴニョゴニョしちゃって、石田純一のような扱いを受けたときも、ほとんどの芸能人がジャッキー擁護する中でひとり、
「貴様!真面目にやれ!」
とお怒りになってた時なんか「おっちゃんイカスぜ!」と思ってました。
将軍さまとして登場してらっしゃいますが、登場シーンは数シーンだけでとても主役ではないです。

お話は本当にたぶんですが、
度々街を襲い一般市民を虐殺しまくる日本の忍者軍団に頭を悩ませていた将軍が、側近に「忍者軍団一掃」の司令を出し、側近は3人の仲間を呼び寄せる。
一方で忍者軍団は「将軍暗殺」を計画し、将軍の下へ5人の忍者を忍び込ませる・・・
たぶんこんな感じ。

テンポが良いのでわけわからんでも鑑賞に堪える力はある映画でした。

側近の下、集められた3人の勇者たち。


しかし、 左は偽元彪。 この人アップになれば違う人だとわかりますが、戦ってる時なんか超そっくりです。本当に元彪なんじゃないか?と戸惑うほど。その右はどうみても香港(蔵野)。「上海13」でも虎役で出てまして、その時も思ったのですが、どうみても香港(蔵野)松たか子よりも遥かに香港(蔵野)。しつこいですがこれは香港(蔵野)

ほらどうみても香港(蔵野)

ほらどうみても元彪。リアクションもそっくり。

ヒロインかと思えば実は忍者軍団・くの一
なかなか可愛いですよ(ちょっとふっくら)。くの一のお色気作戦を筆頭に忍者たちは将軍の屋敷に潜入しますが、一人一人ばれていって、だめだこりゃ状態に。

中盤からやっと忍者軍団ボス倉田さん登場。変な着物。

お叱りをうける忍者さん
ここのやり取りが日本語なんですが、めちゃくちゃです。
ちょっとご紹介

倉田    「申せ。」
忍者一同 「こっちの間違いです。」(←なにが?)
倉田    「どういうことだよ!?」(←合コンの席じゃないんだから)
忍者    「申しますが、ほにゃほにゃほにゃ!(←たぶん敵の名前)              たえ(たぶん「答え」と言ってる?)、わかりません!」
倉田    「どけ。せきけいこ(関恵子って誰?)を殺さなくちゃ、ほにゃほに        ゃだ!」(さっぱり意味不明)
倉田    「お前残れ。」
忍者    「はい!」
倉田    「どけ!」
忍者一同 「はい!」

残った忍者やっぱ切腹。
倉田さんここでは広東語の方が流暢です。
業を煮やした倉田さん。自ら乗り込んで強引に皇太子を人質に連れ去ってしまいます。

皇太子救出に向かうものまね軍団たち。

やっぱり出やがった黄金忍者。
キラキラキラキラー 目立ってますかぁ?って目立つなぁ!
誰かこの人達に「忍者」という言葉の意味を教えてあげて下さい

今度は緑黄色忍者だ!俺たちベジタリアン3人衆!
彩り鮮やかにすんなぁ!!

しかし、この辺からアクションアクション一辺倒で面白いです。

倉田さんも日本刀で参戦!

しつこいけどこの辺なんか元彪そのもの。似てるでしょ?
こいつアクションまでそっくりだ。体も身軽。君は誰だ?
(後にこの偽元彪は江生、香港は鹿峯、後一人は郭振鋒(フィリップ・コク)と判明いたしました。情報提供fake様、ありがとうございました)

アクションについてはなかなか良い出来です。スピーディだし。

忍者軍団一掃でどっか行く将軍ら(どこ行くの?)
このシーンが一番金かかってます。
そう言えば忍者はともかく他の衣装や鎧など、なかなか精巧に出来たものを使っていました。


総評としては話ははっきりわからなくとも、テンポいいし、アクションいいし、 上記の「ファイナルファイト」より数段良い出来上がりだと思います。予想より上。
ただ、もっと狄龍がガンガン功夫してくれたらもっと良かった・・・
僕なんかやはり狄龍は「男たちの挽歌」が先で、功夫スターだったのは存じていましたが、そんな作品になかなか出会えず、
「上海13」でバリバリ功夫見せた時は そりゃー結構感動したもんです。
「鋭く力強いが、手しか使ってねぇ!?
詠春拳の達人なんで、そりゃそーなんですが。

最後まで意味不明だったのはオープニングで狄龍が読んでる忍者道具が描いてある巻物。これの意味するものが最後までよくわからなんだ。

■CAST&STAFF
監督 鮑學禮
出演 郭振鋒(フィリップ・コク)
江生
鹿峯
倉田保昭
康威
初本科
張鵬
狄龍(ティ・ロン)
武術指導 郭振鋒(フィリップ・コク)
制作年度 1980

ファイナルファイト/最後の一撃
激突!キング・オブ・カンフー
倭寇掃討作戦 忍者外伝
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