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■レディ・ドラゴン選12  


女殺星大鬧烏龍院
Crazy Acrobat



結構衝撃の映画だったなぁ・・・
といきなり感想言うが、そんな感じで。

本作は嘉凌(ジュディ・リー)主演の"女殺星"("殺"は旧字体。上記画像参照)シリーズの一つで、"女殺星"とタイトルに付く作品は四つある。
あるのだが、これを観てみてびっくりの部分があったんだな。


流れ


ジュディさんと衛子雲(ウェイズ・ワン)は自転車で土手をサイクリング。
衛子雲がこけて土手から落ちて泥まみれになってズボン破けた。
「しゃーねーな」
ってことで、どっかの倉庫でズボンを縫ってやるジュディ様。おやさしい。

と、丁度そこに陸一龍率いる売春組織が取引に現れて張紀平とバトル。
張紀平をボコにしてるところをこっそり見てたジュディ達は見つかってしまい、バトルを展開した上で逃走。

逃走した先は夜の屋敷で(いつ夜になったんだ?)、二人で肝試ししてじゃれる。
取引現場を見られた陸一龍は手下の鄭富雄(チェン・フーシェン)、荊國忠らに彼らを捕まえてくるよう指示。
屋敷にやって来た手下たち相手に今度はお化け役となって脅かすジュディさん達。
それにしても鄭富雄と荊國忠って(笑
台湾のダブルデブゴンじゃないすか(笑
ちなみにここでお化けに驚いた荊國忠が2階からジャンプするスタントが見せ場だ!(半分冗談)

今度は(またいつの間にか昼になってる)変装して組織の手から逃れようとするジュディ&衛子雲・・・
もしかしてこの作品、これだけで終わりまで突っ走るのか!?

続いて食堂の料理人に変装して組織の手から逃れようとするジュディ&衛子雲・・・
ジュディ様の卵料理3分クッキングもそこそこに(だから3分だろ)、やっぱり手下達とバトルが始まった!
今回、てんで役立たずの衛子雲を尻目に食材や調理器具を使って手下をボコにしていくジュディ様・・・
この作品ここまで見てて、なにしてる映画やねん?気分満載だったのだが、もしかしてこれは大変ことなのでは?とも思い始めたのだ(後述)。

売春組織に虐げられている村の人たちと合流してその強力お姉さまぶりから暖かい歓迎を受けたジュディ様ではあったが、怒った売春組織が村の娘たちを誘拐。

これを奪還するためジュディ様、
今度はお色気たっぷりのチャイナ服を着ていよいよ売春宿に潜入・・・
というかここまでボッロボロの服を着て、女と認識されてません。
ボスの陸一龍を色仕掛けで誘い、
「縄でSMごっこしましょ」
って感じで陸一龍を縛ると一気に誘拐された娘たちを解放・・・
しようとしたが
その陸一龍の手下が先回りして見つかったけどラストバトルだー!

まずは荊國忠と李強のコンビが立ち向かったが、
これを軽くボコって倒すジュディ様。
次の二人も軽くボコって倒すジュディ様。
いよいよ鄭富雄が出てきたが、胸毛むしって軽く倒すジュディ様。

「話にならん」
元々話じゃなくてバトルしてるんだけど、
とにかくジュディ様、強すぎ!
ニッコニコ笑顔を振り撒いて余裕で手下たちをフルボッコ。

遂にボス・陸一龍と決戦!
おっ、こいつは流石になかなか強いようだ。
というわけで、鳳凰の構えを取るジュディ様。
・・・というかジュディ様、今まで全然本気じゃなかったのね。

一方、女達を取られた村の男たちは衛子雲に、
「売春宿に向かったお前のジュディ様は
  今頃あのボスとうっふんあっはん♪」
なにぃ!!??
ってことで、怒り狂って男ども引き連れて売春宿へ!

怒り狂った男どもと、さらわれた女たちもバトルに加わって、
売春組織を壊滅させて警察に突き出した!


終劇





これは大変な映画である。
たぶんそう思う。

前述の通りに徹頭徹尾、一切血の出ない本作は完全なコメディ功夫映画であり、冒頭のチャリンコシーンは、こんな私だからかもしれないがどうしても

ジャッキー「プロジェクトA」を想像させるし、変装して逃げまくる一本槍な展開は「ナイスガイ」を連想させ、小道具やお色気を使ってコメディアクションを構築し続ける本作は後にジャッキーが見せたコメディ功夫そのものと言ってもいいのだ。
初のコメディ功夫映画は「マジッククンフー神打拳」ということになってはいるが本作はそしてこの"女殺星"シリーズはそれより前に始まっており、コメディ功夫の起源を一概としないことを証明している作品でもあると私は思う。例えこれが台湾製作であったとしてもだ。

その一本槍なストーリーについても逆に評価が出来る。
当時の功夫映画は張徹(チャン・ツェー)作品など極一部の優秀な作品を除いて、結局は仇討ちか反日かそして復讐だ!といった、どの作品を見てもそればっかり、それしか思いつかなかった時代の中でこの仇討ちも復讐も無く、ひたすら畳み掛けるようにコメディ演出が披露され、何故か強いヒロイン・ジュディ様が悪くてむさ苦しい男どものケツを次々とスマイルで蹴っ飛ばしていく展開は新鮮である。あって無いようなストーリーでこれが最近作であればその展開が似ている「ナイスガイ」のように酷評されたであろうが、これは正しく"コロンブスの卵"なのだ。少なくとも台湾で作られたこの映画の製作者の中に功夫映画のコロンブスがいたことは確かである。

肝心のアクション面についてなのだが、
"ジャッキーが見せたコメディ功夫そのもの"
と表現したのは、そのレベルに近いアクションを表現していたからで、つまりは当時の功夫映画としてレベルが高い。スピードもあるし空手一辺倒な硬い動きでは決してない流麗なジュディ様の動きになかなか魅了されてしまう。その辺でも良い作品である。

これはやっぱ残りのシリーズ3作品も見ないとな。
そして、ここで羅烈(ロー・リエ)が放った怪作「追龍」の正体も見えてくる。
あの映画はこの"女殺星"シリーズの現代版であり、チャーリーズ・エンジェルの要素を加味した作品でもあったのだ。




■CAST&STAFF
監督 楊靜塵
出演 嘉凌(ジュディ・リー)
衛子雲(ウェイズ・ワン)
陸一龍
易虹
黄曼妙
蒋光超
韓甦
蕭堯
鄭富雄(チェン・フーシェン)
關洪
史亭根
荊國忠
金剛
武拉運
沈頤和
蒋青峰
于恆
楊素貞
ケ興頤
呉松
戴徹
彭偉晶
李淑英
李強
張紀平
陳信一
藍雲
曾明昌
葛炮
武術指導 葛炮
脚本 張信義
音楽 黄茂山(ウォン・ムーサン)
策劃 葉振峰
製作 周大賚
製作総指揮 杜桐孫
制作年度 1974


莽漢鬥老千
/硬功鐵橋三怪招十三點
Iron Bridge Kung Fu



ああ・・・
やっと付けたよETC。
もう、どこにも売ってないんだもん。
4月ぐらいから探し始めてやっぱ変なの掴まされるの嫌だからさ、結局メーカー純正の発注して届くまで待ちました。一ヶ月以上かかりましたね。それまではドライブも俺だけ高速そのままの値段で走るなんてバカらしいので高速を使わない近場だけで我慢してたがな。やっと付いた!これから何処に行こうかな?ドライブサイトも作りたいな♪そんな暇無いか・・・だからミクシィでやればいいんだけど。ちょこちょこやってくか。
しかしですな!
これでもし選挙で民主党が勝っちゃって公約通りに高速道路がタダになったらどうするんだろう・・・そしたら俺まさにアホそのもの・・・
でもタダはやっぱマズイと思うんですよ。そしたら地元のヨレヨレドライバーも含めてみーんな「ちょっとそこまで」も高速使うし、渋滞だらけでたまったもんじゃないよ。ほらほら例えばさ、主要の高速道路じゃなくて京都縦貫道とか京奈和道とかはさぁ、道が対面通行の一車線なわけよ。そんなとこでノロノロで走られたらたまったもんじゃないよ、全く。

まぁここまでの話は本作と全く、ものすごく全く関係ない。
本作は珍作「醉猴女」で類人猿ガール(なんじゃそりゃ)を演じた金鳳玲さんの数少ない主演作である・・・人間として(笑

ジャッキー「スネーキー・モンキー・蛇拳」をきっかけに袁小田(ユアン・シャオティエン)が蘇化子的ジイサンを演じた作品はいったい何本になるんだろう。これもそんな作品である。あるが・・・


流れ


本作の悪い奴、苗天(ミャオ・ティン)がどっかから帰ってきました。
「いや実はな・・・翡翠のメロンがあるねんて。おまいら獲って来い。」

金鳳玲は史仲田が営む道場のおてんば娘。
卵が頭にぶつかりますた
料理作っても失敗多くて、奥様の趙〔女亭〕にどやされるが元気元気。
明るい金鳳玲さんが好感です。
奥様が持ってきたチキンを料理してたのですが、袁小田爺さんの悪戯でカエル・・・かな?に摩り替えられたりして・・・しかもチキン食べちゃう爺さん。
金鳳玲 「許せねぇ!じじい!」
って感じでしたが爺さんは昼寝中。
そこで持ってた酒瓶の中身を小便に替えて持たせたりなんかして。

しかし、小便と気づいた爺さんが食堂の酒瓶と取り替えたりして。
そして酒を買いに来た金鳳玲がまた小便の酒瓶買ったりなんかして。
なんか・・・
「これひょっとして功夫映画じゃないのか?」
と思うぐらいにアクションありません。

冒頭の翡翠のメロンの居場所を知る人間は史仲田道場にいるぜ!
ってわけで悪い奴らが来襲!やっと功夫シーンが。
猿拳を使いさらに毒を撒き散らす王太郎、足技得意な龍少飛、
頭突きが得意な初本科、そしてそれらのボスである鷹拳使いの翁小虎と屈強揃いで金鳳玲とここまで主役でありながら全く目立っていない王冠雄が対戦したが、敵の総合力で負けて客人・房勉が誘拐されてしまう。

金鳳玲 「それはまあ、それとして。」
切り替えの早い金鳳玲さん(笑
ちょっと今の腕前じゃあいつらに劣るということも無いことも無いので、
気楽にさっき強かった袁小田爺さんに弟子入り志願。
ちゃんと手紙書いて向かったのに、これを何故か今度は婆さん・杜桂花が奪い取ってしまう。
金鳳玲 「婆さんも強いの?じゃ、そっちでいいや。」
と常にポジティブシンキングにそっちに弟子入り。

客観的に見てかなりヌルイ修行をこなすとさっさと強くなる金鳳玲。
素質があるんやな(そういう問題じゃないだろ)。
一回は敵に滝から落とされて死にそうになったものの婆さんに助けられる金鳳玲。
杜桂花 「お前は実は私の子よ」
とわけのわからないことを言う婆さん。アルツハイマー。

しかし、遂に一向に翡翠にメロンが見つからないことに業を煮やした苗天が道場に乱入。史仲田を殺してしまう。
修行を終えて帰ってきた金鳳玲と王冠雄・・・って、
王冠雄はいったいどこで修行してた!?はしょったな!!

先に紹介した敵を蹴散らして苗天にトドメを刺して仇を討ったが、遂に見つかった翡翠のメロンを客人だった房勉が持って逃げ出した!
これに婆さん・杜桂花が毒蛇投げて殺し、やって来た金鳳玲、
金鳳玲 「このおっさん何で死んでんの?・・・ま、いっか。」
と翡翠のメロンを持って何処へなと母ちゃん・杜桂花と立ち去っていくのであった・・・


あきれたあの子は 金鳳玲ちゃん♪
さっぱりさえない ふりしても♪
理由も理屈もいらない子♪
にぎやか大好き♪
おしゃれも大好き♪
明るい笑顔があれば良い♪
明るい笑顔があれば良い♪


劇終





最後の替え歌は世代によってはもう全く知らないだろうなぁ・・・

というわけで、簡単に感想言えば
「話全体はつまらないし支離滅裂だが、金鳳玲さんの明るいキャラクターが結構楽しい一作」
という感じか。
決して凄い美人だったりはしないが、見方によっては鍾麗〔糸是〕(クリスティ・チョン)に似てなくも無いが(やっぱり似てないが)、何処までも明るい金鳳玲さんには他の女優さんとは違う突き抜けた陽性の魅力があり、おしゃまなコメディエンヌとしてなかなか稀有な存在である。
これで本作のアクションレベルが高ければ物語云々ふっ飛ばして傑作に成り得たのだが(自分の中で)、その辺のアクションがややもっさりしてたのは残念。
結局弟子入りしなかったので最後までなーーんにもしなかった袁小田は本当に客寄せパンダ的扱いなのが痛い。同時にタイトルである「硬功鐵橋三怪招十三點」の"硬功鐵橋三"は王冠雄のことで"怪招十三點"が金鳳玲のことなのだが、ロクに描写されていない王冠雄はそもそも必要だったのかという疑問が残る。これどう考えたって金鳳玲だけで主演は十分だ。

・・・金鳳玲さん出演作って本作と「醉猴女」の二つだけ?
それは余りに勿体無いなぁ!

■CAST&STAFF
監督・脚本 王風
出演 袁小田(ユアン・シャオティエン)
金鳳玲
王冠雄
史仲田
苗天(ミャオ・ティン)
房勉
翁小虎
王太郎
龍少飛
趙〔女亭〕
杜桂花
初本科
武術指導 王太郎
音楽 黄茂山(ウォン・ムーサン)
策劃 荘水福
製作総指揮 何文強
制作年度 1979


~出鬼沒女殺星
The Female Chivalry


("殺"は旧字体。上記画像参照)

さて、「女殺星大鬧烏龍院」はジャッキーの功夫コメディが登場するずっと前にも関わらず、完全な全くの血の出ないコメディ功夫映画だったということで俺一人の度肝を抜いた作品であったが、本作もその流れを組む一作である。
こうして見ると嘉凌(ジュディ・リー)さんは傑作とされる正統派功夫映画「地獄から来た女ドラゴン」の主演でスターになりながらも、その悲劇のヒロイン像だけで固まってしまわずに幅広い役柄をこなそうと或いはまた周りが与えようとしていたのがよくわかる。喜怒哀楽の表情含めてそれだけ魅力的だった女優さんだったといえるな。


流れ


今回もやっぱりユルイ流れ。
冒頭からとことこぶらり徒歩の旅なジュディさん。
棒切れ放り投げてどっちに行くか・・・っていきなり

「用心棒」パクリですか。
さぁ茶屋で一服。
とそこに盗賊が現れて、他の客人は怖いのでお金を出したがジュディ様。
これを余裕で蹴散らすとかっちょ良くどこへなと去っていく。
おおこれが神出鬼没女殺星ですな。

改めて町に着いて食堂でがっつり食べようかのジュディ様。
目の前で李強らチンピラがモメモメしだしたが超強いジュディ様には全然関係無し。
チンピラを叩き出したのは町道場の師範やってた衛子雲(ウェイズ・ワン)・・・なのだがどーも様子がおかしいぞ??

さてその道場。
・・・荊國忠が何故か

「ドラゴン怒りの鉄拳」で李小龍(ブルース・リー)がロバート・ベーカーとバトルしてる時のBGMで衛子雲と戦ってるよ(笑
この珍妙な戦い荊國忠の方が強かったのだが何故か形勢逆転。
後で小遣いもらってる荊國忠。
そうなのだなのだ。
衛子雲は道場主の息子で師範を任されてはいるが実は弱く、いつも金を振りかざして敵に負けてもらっているのであった。
衛子雲 in ドラ息子カンフー

さらにこいつは汚いなぁ・・・
武術大会にまで出場して金散らつかせ戦法で勝ち抜く!
決勝相手の鄭富雄(チェン・フーシェン)には通用しなかったが、ここまで物語にまるで無関係のジュディ様の気まぐれなお邪魔で勝ってしまう。

しかし汚い勝ち方してれば何れ罰が。
鄭富雄の兄貴分、山茅(サン・マオ)とその一つ上の相手道場主の怒りを買っちゃったり売っちゃったり。
なので、改めて食堂で2人に取り囲まれた衛子雲は弱さを露呈してフルボッコ!
「やるじゃん」
とこれに割って入ったのはジュディ様。
おお物語無関係、これぞ神出鬼没女殺星!
「なんだてめーは」
ってことで鄭富雄&山茅といったゴツい2人を相手にするジュディ様であったが、全然話になりません。
今回は山茅というちゃんとした悪役を用意したのかと思ったら山茅さんもジュディ様相手に手も足も出ませんフルボッコされてます。

「弟子にしてください!」
当然のように弟子入り志願の衛子雲。
「まぁいいだろう」
と衛子雲にまずは逆立ちを命じるジュディ様。
おお、これは京劇の基本的な訓練だ!
しかし、
衛子雲 in ドラ息子カンフー
な性格はまるで直っていなかった。
ジュディ様にもその辺を改心させてやろうという気がまるでないのが何とも純然たる説教無しの娯楽映画だ。
つまり、ジュディ様から次々と技を教えてもらっては
それを道場に帰って師範として弟子にまんま教えて全て自分の手柄にして、
「息子も強くなったな」
ってあんた、確かに強くなってるんだけどさ。

一方で鄭富雄&山茅は
「あの件はもういいや」
って感じでおとなしくしておりましたが・・・本当に悪役のいない珍しい功夫映画ですな。
ただそうはいかなったのはここの道場主・・・の娘!
娘・玲玲はかなりパンチの効いたオデブちゃん。
この玲玲が衛子雲に一目惚れしていたのであった!

「嫁にもらってくれなきゃ道場潰すぞ!コラ!」
って感じで、完全脅迫結婚を迫る。
結婚式当日・・・って直前まで行ってもうたがな(笑
新婦・玲玲の前に現れたのは神出鬼没女殺星ジュディ様!
おお!やたらと物語と無関係な神出鬼没ぶり!
改めてガチで山茅と戦って倒し、成長ぶりを見せた衛子雲はさておき、
恨みも縁も何も無いジュディ様が最後の戦いに挑む!なぜぇ!?

しかもラストバトルの相手が王永生かよっ!!


終劇





はぁ・・・やっぱりタイトル通りですなぁ神出鬼没。
この女、一体何者やったのよ?
って感じで物語にほとんど絡まず、美味しいとこだけ持って行って去って行きますな話でした。
ここまで物語と関係ない主人公ってのも珍しいな。

やはりは「女殺星大鬧烏龍院」と感想は重複するが、この時代にしてこの完全娯楽ファミリーコメディに徹した作風は珍しい。大抵コメディものでも一つは陰惨なエピソードを盛り込んであったりするものなのだが(ジャッキーコメディだってそうなんだから)、本作はびっくりするほど一つも無い。大人から子供まで・・・まぁ楽しめりゃ楽しめる作品だ。

アクション面では「女殺星大鬧烏龍院」と比べてワンランク落ちるような気がするのが不思議で、これ・・・「女殺星大鬧烏龍院」より前の作品じゃないのかなぁつまりこっちが先じゃ?荊國忠も若く見えるし。
本作はジュディ様本人のアクションシーンは結構気合が入っててキレもあるんだけど、まぁまぁややもっさりって感じかな。

も一つ残念なのが、ジュディ様が最初から最後まで男装だけで通したところで七変化とはいかないまでも、ちゃんと綺麗なお姿を劇中で一度は披露してほしかったところ。
■CAST&STAFF
監督 楊靜塵
出演 嘉凌(ジュディ・リー)
衛子雲(ウェイズ・ワン)
崔福生
雷鳴
玲玲
蕭堯
山茅(サン・マオ)
藍雲
王永生
鄭富雄(チェン・フーシェン)
陳信一
史成功
葛暁鐘
小高山
齊後強
李強
小廣東
何興南
黄元寶
武拉運
矮子土
荊國忠
劉麗麗
呉松
丹陽
閔敏
嚴重
倪敏然
蕭成美
馬金谷
曾明昌
戴徹(ロバート・タイ)
何維雄
武術指導 葛暁鐘
音楽 周亮
製作 周大賚
黎漁
製作総指揮 杜桐孫
制作年度 1975


女少林寺/〔人肖〕師妹
Cute Foster Sister/Horse Boxing Killer
シャー・プワンリの女少林寺

←このイラストは劉皓怡さんに失礼すよ(笑

これまた遥か昔に国内ビデオソフト化されていることを知りつつも、実際生で出会えることがなく今に観賞至れりといった作品である。
その辺で今になって今の自分の目でようやく観てみても、やはり珍作駄作の域を出ない作品も多くあるのだが「スリーピング・モンキー・睡拳」「カンフー・シスター/麗竜拳」「奇門遁甲・吸血拳」のようになかなか良い作品というものも残っており、やはり私にとっては見逃せない開拓地なのだなと再認識させてくれる。今回は主演がしっかり動けてお美しい女ドラゴン・劉皓怡さんということで、些かの期待を持ってみ・・・げっ!製作は王羽(ジミー・ウォング)さん!?


流れ


王太郎師匠の下で修行する劉皓怡さん。
師匠の息子・蘇〔三元〕峰も交えて冒頭から功夫アクションたっぷり!
約7分間もですな!
王太郎 「まぁそれはともかくお前も18歳なのでそろそろ嫁に行け」
ってな感じで。

場面変わってこちらは王冠雄。
もっと強くなりたいと色々やってるみたいですが、一番弟子が胖三(バン・サン) ってな感じの道場じゃあかんやろ。それ種目が功夫じゃなくて相撲レベルやん。

と思ったら場面変わっていきなり袁小田(ユアン・シャオティエン)師匠から酔拳を習ってたりするのね、王冠雄が。
お馴染みの将軍令に乗って酔八仙拳を披露する袁小田ってそれは良いんだけどさぁ、いったい何がきっかけでこうなったんかわからんちゅうねん。

一方で許婚を探す劉皓怡たんなのだが、
綺麗すぎて他にも言い寄って来る男が多くてうざいので男装したりするのね。

とか言ってる間に龍飛(ロン・フェイ)が出てきて、コイツが父の仇だったり、さらに王太郎師匠を激しいバトルの末に殺しちゃったりしたから、劉皓怡&王冠雄でぶっ倒すんだけどね、王冠雄は習った酔拳全く使わないんだよね。


終劇





うーん・・・やっつけな書き方しか出来ないなぁ。
惜しい作品だ。
ことアクション面に於いてはアクロバティックな動きをふんだんに取り入れてとても頑張っており、予想以上に良い動きをする王太郎師匠と特に龍飛の動きには感心した次第。龍飛と言えば王羽とのパワープレーなガチンコど突き合いバトル(「唐人票客」とか)を連想するが、本作ではテクニカルな細かくて素早いアクションを披露しており、いつもとは違った印象を残しているのが興味深い(アクロバティックはダブルだが、そして本作出演ブッキングは間違いなく王羽だが)
劉皓怡さんは幕開けから約7分間アクションしっぱなしで頑張るし、クオリティも高いのでアクション面ではまぁ文句無し。

ただこれ、全体評価に入るともうはっきり言ってどうしようもない。
別フィルムの繋ぎ合わせでもないと言うのに各シーンは有機的に繋がっておらず極めて無機的。バラバラのシーンをさも繋がってるかのようにくっつけた作品に見えてしまう。
袁小田登場シーンは唐突に始まり、王冠雄は唐突に弟子入り、唐突に酔拳で、酔拳をマスターしたのかと思っていたのにその後のラストバトルに至るまで酔拳は全く出てこない。ジミーさんここは無理やりブッキングしなくて良かったんじゃないの?ハッキリ言って更に作品をダメにしてます。
も一つ言えば、許婚探しの旅で王冠雄がその許婚なわけだから、もう少しその辺でロマンス的なささやかな要素というか、女らしい劉皓怡さんのうれしはずかしな姿というのも見てみたかったというもの。せっかくそういう設定にしてるんだからさ。

■CAST&STAFF
監督 王重光
出演 劉皓怡
王冠雄
龍飛(ロン・フェイ)
王太郎
袁小田(ユアン・シャオティエン)
馬金谷
計鳴
蘇〔三元〕峰
王曼釧
歐立保
茅敬順
初本科
江青霞
韓甦
李小明
余邦
武コ山
胡威
姜宜君
胖三(バン・サン)
扈漢章
葉照旭
陳啓俊
許文鋭
洪建榮
武術指導 金龍
脚本 韋辛
音楽 周福良
策劃 劉重村
製作 王羽(ジミー・ウォング)
製作総指揮 沈曉印
制作年度 1979


奪寶奇譚/勺蠻鬥風騒
Empress Dowager's Agate Vase



これってあんまり知られてない作品なのかな?
度胸も実力も美貌も?あった当時人気NO1女ドラゴン上官靈鳳(シャンカン・リンフォン)さんとお色気女優と言えばこの人だった胡錦(フー・チン)さんの共演作である。
胡錦さんと言えば、ツンデレ女優の徐楓(シー・ファン)さんと共演した「用心棒ドラゴン」でお色気とツンデレということで上手くバランスを取ってお芝居していたことが思い出されるのだが、「ドラゴン武芸帖」で王羽(ジミー・ウォング)さんと色々な意味で激突した上官靈鳳さんとのコンビネーションは果たして如何なるものでございましょうか?


流れぐだぐだ


胡錦(フー・チン)さんは旅芸人の座長。
今日もとある町にやってきて興行中。
しかし実は旅一座=スリ一座で、胡錦さんに夢中になっているお客さんの背後からこっそり王若平とか葛小寶とかが財布をスッてしまうという算段になっております。なっておりますが、これを一切見逃さないのが上官靈鳳さん。早速スリをとっ捕まえてボッコボコにしてます。

ほんでもってとにかく上官靈鳳のお父さんは警察から翡翠の警備を頼まれるわけですね。この翡翠を狙ってというかなんちゅうか・・・ようわからんのですが、とにかくもうすでに警察の中に裏切り者がいて、盗賊の陳慧樓(チェン・ウェイロー)やら鄭富雄(チェン・フーシェン)と繋がっているのでありました。
裏切り者の警察が屋敷で花火を放ち、それを合図に鄭富雄が爆弾を投げ込み・・・ですが、本作はアクションコメディなので花火が湿っていたりバカ役の鄭富雄が爆弾と間違えて瓢箪投げたりとコトがなかなか進みませぬ。
んで結局は爆弾騒ぎの大騒ぎの末に翡翠持って何とか逃げる上官靈鳳のお父さん。

でしたが、逃げて箱を開けてみると翡翠じゃなくてキュウス!
はてさて翡翠は何処に行ったのか?

と、この辺で地方捜査官(?)にして上官靈鳳の幼馴染(だと思う)である岳陽が帰って来るんだが・・・この人、弱いんだわ。
上官靈鳳さんと実は結ばれたい岳陽さんなのだが、お転婆上官靈鳳の心を掴むのは非常に難しく、上手くいかず。その上、翡翠を狙ってあれやこれやの策略を繰り返す胡錦さんのお色気含めた攻撃もあって、岳陽&上官靈鳳の仲はますます悪化。

遂に岳陽は盗賊団に誘拐されるのだが、大した理由も無くメチャメチャ強い上官靈鳳様によってあっさりと助け出され、これを機に仲がちょっとはよくなったかな?
なので盗賊団を捕獲したものの、肝心の翡翠が見つかっていないということで釈放?ようわからんが。

結局翡翠は一体誰が持っているの?
というわけでニヤリとするある人物がいてだな・・・


終劇





なんなんだよ!
ってな感じの作品でした。
いやこれ、上官靈鳳アクションはスピードもキレもあってなかなか良いですよ。ただ、功夫シーンは非常に少ない。少ないながらも結構楽しいコメディが続くので悪くない。決して悪くない作品でしょう。ただ、上官靈鳳とそのお父さん、警察、胡錦率いるスリ一座、そして盗賊団と彼らがグダグダのワヤクチャで描写されるので、観てるこっちも頭の中グダグダワヤクチャ。最後はお祭り状態で締めるのではなく各キャラクターの顛末をカッチリ描いてくれれば観てるこっちも幾分はスッキリするのにな、ってその辺が残念でした。

上官靈鳳&胡錦で激しく楽しく絡むシーンってのもそんなに無いのが残念かな。個々は個々で動いてる感じで、二人の女ケンカ掛け合いってのがもうちょっと観てみたかったです。
いやただ、本作の上官靈鳳さんは可愛いですね。
ツンデレならぬフンデレって感じで、幼馴染のアプローチに素直になれない上官靈鳳さんは
「もう知らないっ!ふんっ!」
って感じで「ふんっ!ふんっ!」連発しております(笑

血の出ないアクションコメディということでその完成度もそこそこあるんだけれど、もう一歩二歩進歩が欲しかったかな。

■CAST&STAFF
監督 侯錚
出演 上官靈鳳(シャンカン・リンフォン)
胡錦(フー・チン)
岳陽
蒋光超
葛小寶
韓甦
王孫
上官亮
高明
鐵孟秋
陳寶亮
王若平
陳慧樓(チェン・ウェイロー)
鄭富雄(チェン・フーシェン)
張義貴
岑潛波
李發源
金萬希
劉幼斌
祁浩サ
扈漢章
沈頤和
夏元
梁燕民
應h
歐立保
何明曉
脚本 丁善璽(ティン・シャンシ)
音楽 周福良
製作 黄卓漢(ウォン・チェクホン)
制作年度 1974


狼女白魔
Wolf Devil Woman



いつかは拝見してみなくちゃならん、と思っていた張玲(チャン・リン)監督製作作品がいよいよ登場である。
張玲さんは日本だと

ドラゴン特攻隊」の成龍(ジャッキー・チェン)の相棒ぐらいにしか知られてないというかそもそも根本から知られてないが、台湾では監督としてもプロデューサーとしても活躍したお方である。女ドラゴンにして監督も製作もしていた人は非常に珍しく、

カンフーキッド」「さらば、わが愛/覇王別姫」等をプロデュースした徐楓(シー・ファン)は女優業を引退してからの話だし、アクション女優を続けながら監督製作をこなした人ってのはこの人ぐらいじゃないのだろうか。
ただあれですね、思い返してみれば女流監督第一人者の高寶樹(カオ・パオシュ)はじめ張艾嘉(シルビア・チャン)、許鞍華(アン・ホイ)、 張婉〔女亭〕(メイベル・チャン)等意外と香港台湾において女流監督は多い。
かつてのドキュメント番組にて「香港の撮影現場は女性スタッフが多い」
というレポートもあり、当時の男ばかりの汗臭い香港アクション映画を裏で支えていたのが実は女性スタッフだったのか?と考えると実に興味深いことである。
しかしもってこれ、怪作痛快決定版って言ったら良いのか、B級アクション映画の決定版っつーか、あの王羽(ジミー・ウォング)さんまでもが裸足で逃げ出すっつーか、とにかくもう凄い映画だったよ、これは。びっくりしました。

張玲さんはすげーよ


流れ


出だしがようわからんのよな〜
とにかく落雷の中、仮面を被った怪しげなオカルト軍団が怪しげな儀式。
生贄として捧げられた男はそのまま生贄に。
ここに赤ん坊を抱きかかえる張玲さんと旦那が参列していたのだが(なぜ参列してるのかわからん)、儀式の余りの凄惨さに驚いたか何だか、とにかく赤ん坊抱えて張玲夫婦は逃げることに。

外は雪山。
当然追って来たオカルト軍団とバトルするが、辺りを囲まれてしまって絶体絶命。
「お前らに殺されるぐらいなら!」
なのか何なのか夫婦は刺し違えを行うと、刺し違えたまま雪山に頭突き開始!どかんどかんどかん!!
雪崩が発生したぁ!!(そんなあほな)

雪崩がひと段落してオカルト軍団が雪中を捜索、夫婦は死体で見つかったが赤ん坊が見つからず。とここへ狼が。そう、リアルに狼が・・・あれ?
ワンワンワン!!ワンワンワン!!
ワンワンワン!!って吠えてますが・・・これ犬じゃね?

えっ狼もワンワンって吠えることあったっけ?
・・・まぁとにかく狼が来たので退散するオカルト軍団。
そんで、もうこれ冒頭からなんちゅうか今度は狼が死んだ夫婦を食べてしまいます。げっぷ
ほんで狼は当然鼻がよく効くので、その鼻で雪中に埋まっていた赤ん坊発見!生きてます!そんなあほな!
赤ちゃんは食べずにお持ち帰り。

予想通りに狼に育てられた赤ん坊は成長して張玲(二役)に。
なんだけど、成長途中でこれぇ妙な生肉でも食ったのかなぁ?
やたらウサギの生肉食ってましたからねぇ・・・
とにかくこの人ねぇ、なんかきっかけを与えると白髪になっちゃうんですよ。
狼女白魔になっちゃうんですよ。普段は違うんですよ。

・・・しかし。
もうこの辺で早速思うのですが、グロイ生贄とか人を喰う狼とか生肉喰う女とかもうこれが本当に女流監督の映画かよ!と思うわけですよ、ほんまに。
どういうセンスしてるんやと。
言っておきますけど脚本もご自身で書いてらっしゃいますからね。

さぁ!ジャーーーーンプッ!!!
大ジャンプしてウサギゲットで引き裂いて食いまくれ!!
さぁそして!
「ファイナル・プロジェクト」に先んじました!
妙に生々しい狼ハット!もう可愛いんだかなんだか!
これで狼のフリして近づいて・・・狼のフリしてどうすんだよ!
人間でも狼でもウサギにとっちゃ敵だろが!
さらに雪中に潜るモグラ戦法でウサギに近づいて捕まえて引き裂いて喰っちまえ!
つーか、もうこれこの時点で面白すぎるがな。
なんつったって本人が監督してるんだもんこれを!

一方で江湖はオカルト軍団のお出ましで名士を殺されたりなんやりで大混乱。もう明らかに下劣なファンタジーによってボロボロに。
だって鮮やかな功夫技で、剣術で、とかそんなんじゃなくてオカルト軍団だから凍てつく氷光線とか洗脳光線とか爆破とかお下劣な汚い手ばっかり。
ずるいがな。
張玲夫婦も行方不明ということで、江湖の長である(?)王侠は息子の石峰に捜索を指示。

早速雪山に急行した石峰。
なぜか合流した(?)お調子者の蘇〔三元〕峰も一緒になったところで、やっぱ二人ともウサギ焼いて食べようと、って
この映画、さっきからウサギ食ってばっかりだろ!!
しかしここに狼女白魔が現れて、訳が分からない二人は狼女白魔を矢で射ってしまう!
怒った育ての親である狼が二人を襲ったが石峰が逆に返り討ち。

育ての親狼を殺されてしまった狼女白魔は泣き崩れてどうなるのかと思ったが、その前に矢で射られてたので看病するとかなんとかかんとか。
当然、育ての親を殺されたので怒り心頭状態は続きましたが石峰さんが一生懸命看病&曲がっている背骨を治した(狼のようにここまで背骨を曲げてます)、まぁその辺でやっとこさ打ち解けて来た二人。

シェシェ!
しぇしぇ?
はい。
そもそも狼女白魔は言葉を習ってません。
なので、シェシェから言葉を覚えていきます。
この辺はしっかりしてますね。いきなり台北語ペラペラ喋るんじゃないかって心配してましたから私。
そして
張玲さん、本作ベストショット
さすが自分監督ですから自分を美しく撮ってます。
ただ考えてみればさっきから化粧はバッチリです。
人という文化に触れる前から化粧はバッチリです。

改めて石峰さんは王侠とこに戻って色々と報告&今後の検討、ですが
敵がオカルト軍団でズルい手ばっかり使ってくるからなぁ・・・
まぁ一応はオカルト軍団との戦争に出向く王侠軍団でしたが、全然歯が立たずにおまけに石峰は囚われの身になってしまってさらに洗脳されてオカルト軍団側になっちゃいます。

いやしかし
張玲 「・・・ええ男やったなぁ・・・」
と思ったか何だか、とにかく張玲扮する狼女白魔は下山を決意。
張玲様自らが熱唱する主題歌に乗せて下山の旅・・・もうほんとに・・・
すげーなこれ・・・もう自分自分自分、全部自分。
そして、

お前は富士山にいたのかよ!?
これ、富士山じゃないんですか?違うんですか台湾ですか中国ですか?
ああもう!

町に入ったら早速ニワトリ捕まえて引き裂いて食っちまえー!
またまた鶏肉生で食べたぁ!そして自分が監督だ!
さらに一膳飯屋に出向いたら、周りの客の真似して注文たくさんしてガツガツガツガツ色んなものを食っちまえー!
この辺が面白すぎる!しつこく言うが自分が監督だー!
いったいこの人は何を見せたいんだ!

もう食いまくった酔いまくった!
酔ったら副作用で白髪の狼女白魔になってしまって酔って暴れて倒れて捕まって妖怪食い逃げ女!ってことで縄で縛られて井戸に落とされた!

運良く通りがかった蘇〔三元〕峰に助けられ、蘇〔三元〕峰の師匠・石英から色々な真実やら聞かされて、いよいよ真の狼女白魔に!
遂にはオカルト軍団退治の旅へ!
な、なんか武術的な修行は全くしてませんが、大丈夫ですか?
いやぁ、この映画に功夫なんか必要ないようです!
ウサギ捕まえるために使ってた何でも捕まえるムチ(?)と引き裂いて食っちまえー!の引き裂いてパワーを会得してるし、さらにモグラ戦法も使えるってことで強いのなんので次々とオカルト軍団の手下を地獄に追いやり!

ほんでもって実はオカルト軍団の強さの秘密を探るために洗脳されたフリをしてた石峰も戦列復帰でオカルト大王と最後の戦いに臨むぜ!
つーかうわ!?手下は全部キョンシーかよ!!
もうこれキョンシーまで出てくる映画なのかよ!
さらにはちょっぴりセクシーな衣装で登場の悪い女妖怪もいるぜ!

まぁどれだけいようが何がいようが、
真の狼女白魔に目覚めた無敵の張玲様が相手だ!


終劇





ああもう!
なんなんだよこれ!ほんとすげーなこの映画!

実際にアマラとカマラ(「狼にそだてられた子」)をヒントにして作られた映画や小説、コミックは非常に多く、本作なんかはそれと中国古来の物語をベースにしたのかなぁみたいな印象は受けます。

「白髪魔女伝」みたいなね。「北京原人の逆襲」だって似たようなもんでしょう。
しかしもって本作のインパクトはそれどころか!聞いて驚かず見て驚け!
恐らくは低予算であろう中でよくぞこれだけの作品を知恵を振り絞って作り上げたもんだと感心するしかないよ、ほんま。
気持ちが良い。
もうここまでやりきってくれると気持ちが良い。

どこから来るんだ?この製作意欲パワーはってぐらいに気持ちが良い。

自身監督なので当然ながら本人の魅力は作品の中でもう嫌と言うほど詰め込まれており、張玲さんの喜怒哀楽全ての演技が楽しめます。おまけに主題歌まで唄ってます。これ程までに自作自演が目に染みる映画は観たことがありま・・・甄子丹(ドニー・イェン)の

ドニー・イェン COOL」なんて映画があったな。本作の方が面白いが。

"面白いが"
ってとこが大きなポイントでガンガンのバンバンの自作自演映画でありながら、本作はちゃんと大衆向けの娯楽作品してるんですよ。そりゃ確かに子供向きかと言ったらグロい演出もあって、じゃ大人向きかと言ったら「うーん」となってしまうのですが、ちゃんと観客を楽しませようとしてるのは事実なんですね。自己陶酔に決して終わってません。

さらに本作で私が一番評価したいポイントはここ!
純粋な功夫シーンはほとんど無いアクション映画でありながら、功夫映画依存性の私を全く退屈させないワイヤーアクションが素晴らしい!
功夫無いんですよ!ほとんど。なのに私が全然退屈していない!
もぅこれどういったことなんでしょう?ほんと。
いやこれ分析するのはなかなか難しいのですが、まずはもう熱気ですよ、熱気。
何ですか?この映画から伝わってくる熱気。
この熱気がワイヤーでもう
「とにかくいいから飛ばしちまえ!」
ってガンガン飛ばすことで熱気がこっちにバンバンぶつかってくるんですね。
「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」で上品にふわーってな感じじゃなくて、もう派手にばさーっ!って。擬音説明じゃどうにもならんな。とにかく観てよ!って感じでまた。
特に張玲さんが高い建物からワンカットでサーッ!と下りてくるシーンは必見です!

逆にあれですよ。
あのね、ウチなんかもう画像いっぱいキャプチャして云々・・・ってのはサーバ容量制限も少なくなって困ってるし、やってないのですが各作品によってはウチなんかよりもっと細かく特集組んでる他所様のHPやブログもあってですね、その辺の方々にも是非もっと細かな特集を組んでもらいたい作品です。

つーか参ったなこりゃ。
恐るべし、張玲様。
■CAST&STAFF
監督・脚本・主題歌主唱 張玲(チャン・リン)
出演 張玲(チャン・リン)
石峰
蘇〔三元〕峰
王侠
何興南
尹小曼
石英
葉照旭
胡鐘
巴戈
張羽翔
裴コ雲
音楽 黄茂山(ウォン・ムーサン)
曾仲影
策劃 林榮豐
製作 張玲(チャン・リン)
伍玉麟
製作総指揮 江文雄
制作年度 1974


金粉遊龍
Matching Escort
Wolf Devil Woman 2



というわけで、
連続して張玲(チャン・リン)監督作品レビューしていきますぞ。
これ、英題には「Wolf Devil Woman2」とありますが全く関連性はありません。別物語ですが、展開は同じようなもんですが。
いやそれにしても我が道を貫きますねぇこの人は。


流れ


いきなり足を縛られて鎖の付いた靴を強制的につけられる女の子。
こ、これは纏足てやつか?お、恐ろしい!!・・・えっ?
違いました!これはどうやら

少林寺列伝」で郭振鋒(フィリップ・コク)がやってた軽功の練習だ!
てなわけで冒頭の女の子は十数年の時を経て軽功の達人になっちゃう張玲様。ちなみにお父さんは王侠さん。
通りがかった孟飛(メン・フェイ)にほのかに恋心でうふふのふ。
うふふのふ。かちゃちゃのちゃ。かちゃちゃのちゃ?
まだ鎖の靴履いてるのかよ!(鎖がカチャカチャ言ってます)

というわけで皆殺しだー!!
名家・王侠家を当たり前のように襲うオカルト軍団!
やっぱまたオカルト軍団かよ!
この前(「狼女白魔」)と同じように剣にライトがついててまぶしいとか、そういう下劣なファンタジーで王侠一門はチリジリ。お姫様だった張玲は何せ軽功使えますから、敵に囲まれてそしたら遂に鎖靴脱いで、そしたら軽いの何の!でスパイダーマンのように逃げちゃいました。

逃げちゃいましたじゃねーよ!
というわけで早速オカルト軍団から指名手配に(なんのこっちゃ)。
指名手配ってことは手配書に人相書きがありますからね。
こりゃいかんということで、張玲さんは姫様コスから乞食コスに衣装替え。

乞食になったら早速、肉引き裂いて食っちまえー!!
・・・だんだんこの前(「狼女白魔」)に似てきたぞ(笑
その肉の取り合いで本物の乞食とバトルしてるところにいつかのイケメン・孟飛が。孟飛もさぁ、彼の十八番の方世玉よろしく今回も扇子をユラユラさせてるのよね。この人は扇子ユラユラ俳優だよな〜
乞食コスで会うのはいやん!恥ずかしい!
ってことで張玲さんは顔を隠したので、孟飛は気づかずに立ち去る・・・

・・・立ち去るのだが、
何故かオカルト軍団たちはバッチリ気がついたようで(なんでやねん)、
逃げる張玲さんは遂に崖から落とされてしまいます。

しまいますが、落ちたところが猿ものんびり湯快リゾートな温泉地。
湯快リゾート、安いですね。
人気温泉宿が1泊2食付で年中7,800円!だって!
私も秋辺りに行こうかと画策しております。
下呂温泉がいいかな?北陸方面がいいかな?
北陸は温泉が熱いといった印象があるんだけんどどうかな?
温泉はぬるめでゆったりくつろぎたいですからね。

んで、張玲さんが落ちた温泉は石英師匠が運営しておりまして、
ここで修行開始・・・???修行してるわけじゃないか?
なんとなく住んでるだけか?なんか張玲さん和んでないか?
ほんでもって石英師匠の性格付けも急に怒ったり笑ったりと自律神経失調気味なキャラクターで「お前こそ、温泉入って落ち着けよ」と思ってるうちに、どうやら本格的に修行が始まったようです。
しかも修行の仕上げは師匠が全精力を張玲さんに与えたようで、そのまま絶命。なんかその代わりに「個人的な復讐頼む」って言ってたみたいです。

まずはその「個人的な復讐頼む」ってやつで腕試しでしょうか?
ハナから軽功達人で、その上で剣術もバッチリ学んだ(?)みたいでもうこっからは強いのなんのな張玲さん。ちゃんと師匠の個人的な恨みを晴らして、さぁいよいよ自分自身のリベンジへ!

♪♪♪♪♪♪〜
やっぱそうですよね。
やっぱり今回も張玲さんご本人が熱唱する主題歌に乗せて!

改めて美しくコスして孟飛さんと合流したら、
一緒くたにめたくたにオカルト軍団ぶっ潰すぜ!って感じで。
さらにはちょっぴりセクシーな衣装で登場の悪い女もいるぜ!
この前(「狼女白魔」)と同じ女優さんだぜ!

まぁどれだけいようが何がいようが、
無敵の張玲様が相手だ!


終劇





いやぁ・・・・
ほんまにもう。
同じノリで2作も作りやがって。

しかしこうして拝見すると結構驚くべきことがあって、要はいわゆるワイヤー功夫アクションというものは当時香港より台湾が先を行ってたんじゃないかということで、徐克(ツイ・ハーク)の

蜀山奇傳/天空の剣」登場が1983年ならこちらは1982年ということでそれでこれだけのワイヤーアクションを構築してるってことは先んじてるのでは?と思うわけですよ。
いやこれって凄いことで成龍(ジャッキー・チェン)が功夫映画の集大成「ヤング・マスター/師弟出馬」を発表し、功夫映画でこれ以上のものは無い、作れないということをいち早く察したのか、早くもやがては李連杰(ジェット・リー)等のワイヤー武侠片ブームに繋がるワイヤーアクションをやってみてるわけですから、ええと、とにかく既存のものを使い回すのではなく、
「俺たちの手で新しいアクション映画を!」
という意気込みで作られてるんですよ、本作も前作も。
さらに言えば張玲さんがそれを目指して作ってるわけですよ。女の子が。
それって凄くない?
そんな女性が他にいたか?

本作は前作程の強烈なインパクトを与える作品ではないものの、前作より明らかに一歩進歩したワイヤーを多く絡めた激しいチャンバラアクションは稚拙であったとしても高度なものを見せているし、画面から溢れる
「この映画どうよどうよ!」
といった熱気は勿論バッチリ。
正に荒唐無稽はこの事を言うようなキャラクター造形、場面描写は良くも悪くも独特のセンスがあり、古龍武侠片でも張徹武侠片でもコメディ功夫でもない、そして王羽(ジミー・ウォング)でもない"張玲の作品"としてのオリジナリティを確立していることは凄いことである。
今回、功夫スター孟飛を起用したのも彼女自身がワンマン映画を作るにあたって色々と考えて出てきたアイデアなんだなって感じで、そこは何だか微笑ましい。


■CAST&STAFF
監督・脚本・策劃・主題歌主唱 張玲(チャン・リン)
出演 張玲(チャン・リン)
孟飛(メン・フェイ)
蘇〔三元〕峰
黄西田
石英
王侠
彭剛
石峰
陳軍堡
尹小曼
張羽翔
桑天佑
葉照旭
齊後強
何興南
王國輝
孫壽山
胡鐘
邱明賢
黄文豪
余松照
裴コ雲
武術導演 蘇真平(スー・ツェンピン)
音楽 黄茂山(ウォン・ムーサン)
曾仲影
制作年度 1982


蓋世奇花
Miraculous Flower
Wolf Devil Woman 3



前2作を観たことで、どうやら新しいアクション映画の開拓を目指しているのか?
と思われる張玲作品Wolf Devil Woman 3の登場である。
とは言っても、結局2が続編でも何でも無かったのだからこの3と呼ばれる本作も何ら関連性は無い(ただスタッフ・キャストはほぼ同じだが)。それどころか、確実な情報では無いがどうやら本作は2よりも先に撮られている可能性も高く、新しいアクション映画云々の考察はどうにもこれ以上しようがないというのが正直なところ(進化の確認が出来ないため)。考えてみればWolf Devil Womanシリーズなんてものはハナから存在しないわけで、海外コレクター向け販売業者が上手いことシリーズ作品のようにタイトルを付けたという推測が大体当たっているんだろうという気がする。

本作はいつものように主題歌を高らかと唄い、原作も張玲(チャン・リン)が書き下ろしてはいるが監督は方豪に譲ってしまっており、そうなるとやっぱり当たり前だが映画のタッチは随分と変わってしまうんだな。
ワンマン作品のジレンマであるマンネリを避けるために、「金粉遊龍」では功夫スターの孟飛(メン・フェイ)を起用して新たな色を加え、本作では監督を兼任せずに他の人の手に委ねるなど、新鮮味を打ち出しそうとしていた戦略はあながち間違いでもないのだが・・・


流れ・・・いや、自信ないです


いきなり冒頭から雪山!
そして高らかに張玲さんが唄う主題歌ですな!
とにかく張玲さんの移動シーンは張玲さんの主題歌と決まっています(笑
なんか引っ張ってます。母から託された大きな杖持ってます。
これ、冒頭からねぇもう死にそうな母と延々と話してるのよ。ほんで旅に出るので話で語られた旅の理由がわからんちん。設定がそんなにややこしいのかと。

ほんで町に下りてきたらやっぱり乞食やるのね。
この人は汚い格好するのが好きやなぁ・・・
イケメン宗華に何かしら助けてもらったので、ひょいひょいと着いて行く事に。
仲良くなったので扇子もらいました。

夜は1人で納屋就寝。
とにかく敵である彭剛らが登場。
張玲の敵ではなくて名家・王侠(またかよ)の敵で彭剛らは王侠家に急襲をかけるも本作では敢え無く返り討ち。前作では王侠さんが殺られてましたが。
ほんで、張玲さんは先程の宗華もいる王侠家に雇ってもらうことに。

・・・話が全然わからん。
張玲さんは当然の如く、宗華さんと仲を深めてこういったアクション映画史上類を見ないようなそうでもないようなラブラブな修行でちょっとは強くなったんですが、それを影でいぶかしむオバサン歸亞蕾の姿が。
歸亞蕾の導きによって「母の遺志を忘れるな!」ってことを思い出した張玲は安住に浸っている場合ではないと、再び乞食ルックに着替えなおして旅に出る。

旅の先は蛾媚派の総本山。
変な坊主がベラベラ喋ってます。
ここに何しに来たのか。そもそも本作は状況を全て台詞で語られてしまうので本当にようわからんなぁ・・・これは困った。
その撮影のロケーションは抜群で次から次に非常に美しい風景を映してくれるんですけどね。
んで、吊橋渡ってる最中に張玲は襲われて杖も大事な箱(?)も奪われてしまい、傷心の張玲は飛び降り自殺しようかと思ったらここを先の歸亞蕾が助けたりなんかして。

いよいよ歸亞蕾に弟子入りして、本格的に強くなる張玲さん。
強くなったらジャッキー映画でもお馴染みのあの大きな滝や、雪山でスキーしながら、って感じでロケーションを次々と変えながら敵をぶっ殺していきます・・・何の敵かようわかりません。さっきの彭剛の仲間とかなんですが、なんで張玲が殺してるのかようわかりません。ちなみに殺した相手の傍に花を置いていくことからタイトルが「蓋世奇花」なんですね、なるほど"この世に蓋をする花"か・・・それだけわかってどうする!
返り討ちに遭って単なる農民に身を落としていた彭剛も張玲さんにぶっ殺され(いやもう単なる農民って感じで悪いこと全然してないって感じだったんですけどね)・・・またこれ彭剛さんの殺され方が笑ってしまうほど酷い殺され方で、首に縄つけられたまま池に放り込まれて、引っ張られて池のフチの固い所で頭ゴーン!また反対側に引っ張られて池のフチで頭ゴーン!(笑
そそそ、そこまでせんでも(笑

というわけで、最後の敵は何で宗華&王侠なの!?
いや確かにここまで登場人物それしかいないけどさ。
まぁこの辺は恩義や恋愛感情があったり、戦い決着付かず。
師匠の歸亞蕾が登場して真の敵は別にいるってなるのだが、登場人物が少ないのであれしかおらへんやん。


終劇





・・・というわけで、
どうも、すいませんでした。
この登場人物の少なさにも関わらず、話がようわかりませんでした。

あのね、前2作に比べてやっぱり監督も代わったということもあってか、オフザケ度も減少して、いわゆる"普通の武侠片"としてカッチリ描かれてるから独特の濃い味付けが半減しちゃってるのね。場面場面インパクトは結構あるんだけどさ。ラストは結構すごいところでバトルを展開するし。相変わらず功夫に偏らない独自のワイヤー使いまくりのチャンバラアクションは良いんですよ。クライマックスのvs宗華&王侠も目まぐるしいスピード感がなかなかのもんですよ。

流石にこの話の理解度の低さでは紹介する資格が俺に無いなと思ったのですが、全3作で紹介したかったのでとりあえずは我慢してください。
いや、もこれちょっと困ったな。

■CAST&STAFF
監督 方豪
出演 張玲(チャン・リン)
宗華
王侠
歸亞蕾
田野(ティエン・イェー)
彭剛
葛小寶
彭利章
葉照旭
張萍
王國輝
孫壽山
古榮周
張錦慧
陳秀琴
原作・主題歌主唱 張玲(チャン・リン)
音楽 曾仲影
製作 張廷柱
徐再来
彭緯章 
葉銀漢
製作総指揮 呉武夫
制作年度 1981


過江龍獨闖虎穴
Showdown at the Equator



梁小龍(ブルース・リャン)、苗可秀(ノラ・ミャオ)、李錦坤(ラリー・リー)、羅烈(ロー・リエ)と取り合わせの何だか怪しい作品である。
功夫映画、いわゆる時代劇ばかり作っているのが当時の香港映画の印象だが実際には現代アクション映画も作られてはいる。いるのだが、成功している、面白いと思える作品は実に少ない。この作品はどうか?

ほんで店リニューアルしたのにいきなりそこに売ってない作品レビューしてどうすんだ?
ってなこともありますが、そういうの関係無しでこっちはこっちでやって行きたいと思います。
も一つ言うと私は基本、ポリシーを持たないのがポリシーなんですが、例えば売れ線だからって面白いって嘘書くとか、そういうことは絶対しません。例え大好きな成龍(ジャッキー・チェン)の作品でもしません。逆に世間がつまんないと言っても自分が面白かったら面白かったって書きます。それやっちゃおしまい。ただ、みんなにアクセスしてもらえる数は増やしたいよなぁ・・・

さて戻して本作。
いやぁこれ・・・いやいや後にするか。


流れ


苗可秀さんは父と一緒にレストラン経営。
しかし父はマフィアに借金が?
マフィアの小ボス・周小來が手下の呉明才(ウー・ミンサイ)を連れてやって来て、店をメッチャメチャにして三日以内に金返せ!

ひと暴れしたところで気持ちよく自分の店で酒を飲む周小來。
その後ろで周小來自慢の豪傑話を盗み聞きする李錦坤の姿が。
よっぽど周小來の話が面白かったのか、酒のつまみに話を聞き過ぎて泥酔した李錦坤さんはフラフラと苗可秀レストランへ。
そこで事情を聞いた李錦坤は、なぜかあっさりとシラフに戻ると先の周小來の店へ。

大暴れ!
いきなり周小來の店で暴れまくる李錦坤さん。剛柔流空手を抜群にぶちかましております。

一方で自動車工場で働きながら悪い組織の一員として働いてもいた?梁小龍は年老いた母(婆ちゃん?)のことを思って足を洗うことを決意。決意と言っても組織からそんなに簡単に抜け出すことは出来ないので、どうするかってことでそのまま警察に協力して組織そのものをぶっ潰してしまおうって感じですね。大胆やなぁ。

いやいやそれも許さん!
というわけで早速呉明才らが梁小龍に襲い掛かりますが、梁小龍相手に悪役が全く似合わない呉明才がかなうわけがありません。呉明才が悪役やってると何となくイラッと来ますな。この「爆笑少林寺」が。

もっかい呉明才連れてレストランにやって来る周小來。
呉明才さん、色んな所に顔を出さなきゃいけないので大変です。
しかし、レストランでは李錦坤が待ち構え。さらに、

苗可秀さんがヌンチャク持って戦いだしたー!!
あちゃーほちゃー!これはすげー!
盟友・李小龍(ブルース・リー)の活躍を常に目の前で見ていた苗可秀さんが遂に自らヌンチャク持って直伝で(?)暴れ出したー!
やってみたかったのねーっ!
いやぁ、こういうところが功夫映画って面白いですね!

ひと暴れしたところで気持ちよくサッカー観戦する苗可秀さんと李錦坤。
しかしさらに怒った組織はこの隙に周小來のさらにボス・唐天希連れてきて、また呉明才連れてきてさらに店をぶっ壊す!
さらにさらに帰って来て惨状みて怒った李錦坤が今度は唐天希の賭場に乗り込んでこれをメタクタにぶっ壊す!・・・この繰り返し何回やるつもりやねん!

合間に苗可秀さんと李錦坤とのほのかなロマンスシーンって、すまんけど李錦坤じゃ無理があるよ。この見目麗しき苗可秀さんと李錦坤じゃ月とすっぽんだよなぁ。

さぁ一体何がしたいかもあんまりわからん悪組織との対決はクライマックスを迎えるか、苗可秀さんは誘拐されてしまうのですが、李錦坤さんが馮毅(フォン・イー)との空手vs柔道対決を制して苗可秀さんを助けると二人で大暴れ!いやぁこんなにボカボカ男殴って蹴ってしてる苗可秀さんって気持ちが良いなぁ!
そもそも泥酔してフラリと現れたようにみえた李錦坤でしたが・・・ま、その辺のオチは内緒ということで。

さっきから

「燃えよドラゴン」サントラ使いまくりなので迫力抜群!
しかしもって組織のラスボス羅烈(ロー・リエ)さんは銃持ってて李錦坤は被弾!
すんでのところで戦闘に割って入ったのは梁小龍!
ラストバトルはここまでゲスト出演的な梁小龍が担当なのかと!


終劇





読んでもらえれば想像つきますが、スケジュールの都合が付かなかったのか梁小龍は苗可秀・李錦坤この二人と全く接触していません。同じ組織を敵にしてたってだけで物語的にも全く無関係です。この整合性をつけるために呉明才が同じ格好さらに武術指導担当で梁小龍、苗可秀・李錦坤どっちのシークエンスにも顔を出しているというわけです・・・そんなことで整合性取れるかっ

というわけで、お話的には「ドラゴンへの道2」か?
ってな感じでやられたらやり返すの繰り返し反復運動、合間に梁小龍もアクション見せるよってなシロモノなので全体評価としてはあまり面白い作品とは言えません。

言えませんが、苗可秀ファンは必見です。
永遠のドラゴンアイドル苗可秀さんが、ドラゴンそのものになるべくヌンチャク持って戦うシーンが特に必見で、功夫シーンがそんなに多くないのは残念ですが可愛らしい姿もたくさん見せてくれますし、苗可秀ファンなら満足頂ける作品ではないでしょうか。

■CAST&STAFF
監督・脚本 關正良
出演 李錦坤(ラリー・リー)
苗可秀(ノラ・ミャオ)
梁小龍(ブルース・リャン)
羅烈(ロー・リエ)
趙永春
馮毅(フォン・イー)
唐天希
周小來
姚萍
唐琥
楊秀娟
阿南
周h
韓飛
梁榮
藍平
呉明才(ウー・ミンサイ)
祁浩サ
蕭コ虎
黄崇年
武術指導 呉明才(ウー・ミンサイ)
音楽 周福良
策劃 蔡雄
製作 譚基
制作年度 1978

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
莽漢鬥老千
~出鬼沒女殺星
シャー・プワンリの女少林寺
奪寶奇譚
狼女白魔
金粉遊龍
蓋世奇花
過江龍獨闖虎穴
なるこうのお店!
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