Contents
 
トップへ
掲示板


鐵扇公主
Princess Iron Fan





調べてみると、どうもペイペイが主役じゃないみたい・・・
ってことで、購入を渋っておりましたが、ショーブラ復刻では現在、「西遊記」「盤絲洞」それとこの「鐵扇公主」はどうも西遊記シリーズものみたいなんですね。「西遊記」そのものは好きですのでならば、
・西遊記の日本と香港の違いを観てみよう
・どうせならペイペイが出てるのが良いな
と入手してみました。さてさて、どんなもんでしょか?
監督はカルト作と呼ばれている

北京原人の逆襲」の何夢華。本作は彼が別に意図してカルト・ムービーを作ってたわけじゃない、というのを証明しているような仕上がりだったと思います。

で、これですねー
タイトル「鐵扇公主」だけじゃ足りないです。正しく表記するなら
「西遊記 鐵扇公主/骨精姉妹」
こんな感じになります。なぜなら二部構成なんです。でも映画の中のタイトルでも「鐵扇公主」しか表示が無いんですよね。
さてさて。

■第一部 鐵扇公主

これは日本でも非常にメジャーなお話です。いわゆる
「芭蕉扇と火炎山、牛魔王と羅刹女」 ですね。
マチャアキ「西遊記」または漫画「ドラゴンボール」でも出てきます。「西遊記」そのものを知らない方は、すいませんがご自分でお調べ下さい。

天竺を目指す旅を続ける三蔵法師ご一行。
三蔵法師、孫悟空、首まわらず、釣りバカそしておひょいさん
じゃなくて


左から馬の玉龍(馬なのに玉龍?)、孫悟空(岳華)、三蔵法師、猪八戒、沙悟浄

天竺に行くには、いっつも燃えている火炎山の火を消す必要がございました。そこで悟空は火炎山近くの洞窟を(といってもちゃんと宮殿)を訪ね、そこにある芭蕉扇(なんでも吹き飛ばせる力のある扇)を借りて炎を吹き飛ばそうと考えます。しかし現れたのは

鐵扇公主(丁紅)、芭蕉扇の管理者。
鐵扇公主 「借してあげてもいいかも、うふふ♪」
となかなか感じの良い奥様だったので、これ幸いと悟空が近づくと
ぶおおっ!?
と突然芭蕉扇を翻した鐵扇公主。

悟空は吹き飛ばされてしまうのでした。

鐵扇公主 「おほほほほほほほほ!!悟空なんかに芭蕉扇を渡してなるも        んですか!」
・・・・・・・確か、怨恨があったんですよね〜 鐵扇公主の息子さんを悟空が虐めたか退治したか・・・なんかそんな。
困った悟空は・・・・

鐵扇公主 「おほほほほほほ!!おほほ!?ほほほ!?おほほほほ!?       !?」
家来女  「姫様!?お気を確かに!!」
鐵扇公主は笑っているのでなく、笑わされていました。そう、悟空は魔力で小っちゃくなって鐵扇公主の胃の中に入り、おなかの中からくすぐっていたのです。そして叫びました。
悟空 「芭蕉扇を渡さなければ、もっとやるぞ!!」
と今度は胃を内から如意棒で突っつきます。

鐵扇公主 「あいやー!?あいやー!?あいやー!?」

悟空、可哀想だから早くやめろ

いたたまれなくなったのは観てる私でした。如何にも痛そうであれ胃がきゅうきゅうするのホント痛いんですよ。その上、気持ちはネガティブに何のやる気も起きなくなるし。あいやー!?あいやー!?なんて女の子に叫ばれちゃーね。

観念したあいやー!?じゃなくて鐵扇公主はそそくさと芭蕉扇を悟空に渡します。
よーしこれで・・・・ ぶおっぶおっぶおっ! ・・・・・・・・・・・・・し〜ん
悟空 「偽物じゃねーかっ!!」
鐵扇公主もさすがにバカではありません。
しっかり非常時の偽物を用意していたのでした。
困った悟空は・・・

そんな時、旦那である

牛大王(何藩)が鐵扇公主の洞窟(大王は火炎山のふもとのお城に住んでいるのだ)に現れます。

牛大王 「そうか悟空を騙したか!わははは愉快痛快怪物君は怪物ランド       のプリンスだい!可愛い子ちゃんには弱いけど、悪魔怪獣なんで      もこーい! なんでもこーーい!!念力集中!ぴきぴきどかーん!      !たちまちオツムが大噴火!!」
大噴火しちゃダメじゃん!
そして最後まで唄ってる場合か!
さらに怪物君が普通に地上で暮らしたりするから他の怪物まで現れて騒ぎになってんだろーがっ!! 魔界帰れっ!!


牛大王 「ところで本当の芭蕉扇はどこじゃったけの?」
(気持ちの切り替えの早い牛大王)
鐵扇公主 「あら?そんなこともお忘れておいでですか?
        今はそんなことより、うふふ♪」
ファサッ
牛大王 「い、い、今は夜のたしなみは置いておいてじゃ!
      本当の芭蕉扇はど、どこじゃったけの?」
鐵扇公主 「あら?そんなこともお忘れておいでですか?
        今はそんなことより、うふふ♪」
ファサッファサッ
牛大王 「いいい、今は夜のたしなみは置いておいてじゃ!
      本当の芭蕉扇はど、どこじゃったけの?」
鐵扇公主 「あら?そんなこともお忘れておいでですか?
        今はそんなことより、うふふ♪」
ファサパチャッ

俺、ルーチンのギャグ好きだなぁ・・・
久しぶりの夫婦水入らず。奥様はお楽しみになられたいみたいですが、牛大王様はそれより芭蕉扇が気がかりでならないみたいです。ようやっと奥様は芭蕉扇の在処を伝えます。

牛大王 「そんな恰好で何をやっているか!」
鐵扇公主 「あら?いつの間にそんなところに旦那様?」
牛大王 「ワシは今来たばかりじゃぞ!」
鐵扇公主 「そんなことはございません。先程からいらっしゃるじゃないです        か。」
牛大王 「ぬぬぬ!?それは面妖な!?芭蕉扇は無事か!?確かめよ!      !」
鐵扇公主 「ですから、さっき確かめたじゃございませんか。」
牛大王 「今が初めてじゃ!何を言うておるか!!」

確かにあった芭蕉扇を確認して

牛大王 「悟空なんて戯け者も近くに来ておるのじゃ!管理のお前が
      昼間から不埒でやっとる場合か!!」
牛大王は怒って行ってしまいました。
鐵扇公主 「・・・そんな、あんまりですわ。たまにしか来ないあなたを待ち侘        びて私はずっと芭蕉扇を見ているのに・・・ぐすっぐすっ(涙)」

・・・ しかし、何となく香港というか中国大陸本場の「西遊記」に出てくる妖怪、金閣・銀閣とかこの牛大王、羅刹女(鐵扇公主)なんて、もっとおどろおどろしい化け物を想像してたんだけど、本作の鐵扇公主なんてえらく可愛らしくてびっくり。牛大王も愛嬌たっぷりだし。元からそういう原作なのか、話のアレンジが段々おとぎ話のようになって変わったのか。

鐵扇公主 「ぐすぐすぐすっ(涙)」
一度は去った牛大王も流石に申し訳ないと思ったか
牛大王 「泣かないでおくれのお歳暮だ。」
鐵扇公主 「旦那様!?も、戻ってらっしゃったのですか?」
牛大王 「そちが泣いてる姿を黙ってみてはいられんかったのじゃ。」
鐵扇公主 「だ、旦那様〜!」

「そこで何をしておる!?」
鐵扇公主 「えっ!?」
振り向くとそこに旦那様!隣にも前にも旦那様!!(いやみんな分かってただろうけど)

牛大王1 「お主は誰じゃ!」
牛大王2 「お主は誰じゃ!」
牛大王1 「お前は悟空だな!?」
牛大王2 「お前は悟空だな!?」
牛大王1 「鐵扇公主よ!何をしておる早くコイツを斬れ!!」
牛大王2 「鐵扇公主よ!何をしておる早くコイツを斬れ!!」
鐵扇公主 「!?!?!?どっちなのっ!?!?!?」
牛大王1 「鐵扇公主よ!何をしておる早くコイツを斬れ!!」
牛大王2 「鐵扇公主よ!何をしておる早くコイツを斬れ!!」

果たしてどっちが悟空か大王か!?
そして三蔵法師一行は火炎山の炎を吹き消すことが出来るのか!?


第一部おしまい

もちろん、実際はちゃんと炎を吹き消して次へ進むとこまでありますのでご心配なく。(セリフは意味は同じでも基本的に創作、怪物君なんかもってのほかですのであしからず)

■第二部 骨精姉妹

こちらもマチャアキ「西遊記」で取り上げられたお話です。
特にこの話では三蔵法師に扮する夏目雅子さんの美しさが際立っていたのをうろ覚えしてます。話的には私はこっちの方が好き。

無事に火炎山を越えて旅を続けるご一行。
猪八戒 「ここらでちょいと一休み〜ぶひ〜」
というわけで、一行はピクニックのようにブレイクタイム。

そんな時、三蔵法師の肉を喰らおうとしている妖怪たち「骨精軍団」が蜂起します。首領は骨精姉妹の長女(鄭佩佩、以後ぺいぺい)、No.2は次女(何莉莉、以後リリー)です。中央にどかっと構えたぺいぺいボス。
ぺいぺい 「何としてもあの坊主を引っ捕らえ、肉を喰らうのだっ!!」

あの、僕のお肉でよろしければ・・・
骨精姉妹ですからね。やっぱ高貴な肉が欲しいんでしょう。

さっそく行動開始。
まずは単純にブタとカッパ、つまり猪八戒と沙悟浄を魔力で眠らしてその隙に三蔵法師誘拐を企みます。ただ一杯手下がいたのになぜ姉妹だけで行動してるのかわからんけど。
ぺいぺい 「痛っ!?」
三蔵法師に手をかけようとしたぺいぺいでしたが、孫悟空がしっかりと法力で作った輪をかけて法師を守っていたのです(本人は留守)。

ぺいぺい 「うぬぬおのれ〜悟空!そうカンタンにはいかぬか!」
りりー   「困りましたわね」
ぺいぺい 「次の作戦じゃ!耳を貸せ・・・」
ひそひそひそひそひそひそ・・・うふふ♪


ふごーっ・・・ふごーっ・・・ふごーっ・・・
すでにガンダーラ(天竺)というか桃源郷にでも着いてるかのよな幸せそうな寝顔の猪八戒。彼、ここまで第一部も合わせて何の役にも立っていません。まさにブタ。ただ、ちょっとある意味可愛いけど。
骨姉妹はブタドッキリ作戦を遂行します。うふふ♪
ふ、ふごっ!?
ブタが、いや猪八戒が目を覚ますとそこで戯れていたのは
見目麗しき美人お2人。
ブタのくせに猪八戒は食いしん坊は無論、さらにスケベ。
ぶ、ぶひーっ!!
どう見ても悪役はブタの方じゃんか!

って感じですが、これはマチャアキ「西遊記」の西田敏行八戒でも 「What's a your name?」の左とん平八戒でも全く同じですね。


姉妹 「きゃー!?ぶた人間〜!?!?襲われる〜!?!?」

猪八戒 「違うぶ〜!!妖怪だけど妖怪じゃないぶ〜!!」

姉妹 「ぶたが喋ってる〜妖怪よきゃー!?!?」

猪八戒 「良い妖怪だぶ〜!?!?信じてくれよぶ〜!?!?」

信じるかあほ
実際、山の中でこんな奴に遭遇して誰が信じるか。


何とか姉妹の誤解を解いて(それは姉妹のドッキリだから)、会話可能になった猪八戒。
ぺいぺい 「こんなところでお休みになってないで、我が家へ来ませんか?        食べ物もたっぷりありますよ♪それに・・・うふふ♪」
ぶひひーっ!!
って失礼、今のぶひは私です(ぺいぺいファン)。

猪八戒 「お師匠様!・・・というわけでぶ〜!
      今すぐ姉妹の所へレッツぶ〜!!」
法師 「そうじゃの・・・うむむ」

しめしめ・・・
しかし、そこに現れたのは孫悟空!悟空はぺいぺいの目を見るや 「妖怪だ!」 と一発で見破ってしまいます。姉妹に襲いかかる悟空!
姉妹 「きゃーっ!?!?」
沙悟浄 「おい悟空!?何をするんや!?(岸辺シロー風に)」
猪八戒 「やめるぶ〜!?!?」
姉妹は傷つき倒れ、絶命してしまいます・・・
法師 「な、なんてことを・・・悟空!!」
悟空 「奴らは妖怪だ!おいらがとっ捕まえてやる!」

法師様の話も聞かずに悟空は行ってしまいました。
残されたのは姉妹の骸・・・


ぺいぺい 「うまく行ったわね♪」
勿論、これは姉妹の思惑通り。死んだフリ作戦です。思わぬ作戦アレンジが功を奏しました。姉妹は続けます。

じじ 「この骸はオラの孫じゃねーかー!!」
ばば 「どうして殺しなすった!!どうして!!」
今度はじじばばに化けて出る骨姉妹。さらに悟空が見つけ
悟空 「きさまら、またー!!」
とじじばばも殺してしまいます。勿論、姉妹の思惑通り。

暴走の止まらない悟空に対し、ついに法師は伝家の宝刀を抜きます。

悟空 「いたたたたたたたたたたたた!!!」
悟空の輪っか締め付け攻撃です(知ってますよね?)。
法師 「悟空!お前とはもう旅を続けられない。花果山に戻りなさい!」
悟空 「そ、そんな・・・!?」
後はなしのつぶて。 奴らは妖怪だと言っても法師は聞き入れてくれません。 悟空 「わかりました。郷へ帰ります。でも信じてください。
     私は師匠が必ず天竺へ辿り着くことを祈っております。」
悟空は1人、一行を去って行くのでした・・・

ぺいぺい 「ふひゃははははは!!悟空がいなけりゃアイツらなぞ
        敵ではないわ!!奴らを捕まえるのじゃ!!」
哀れ一行。
見事に姉妹の策略通り捕らえられてしまいます・・・
いや、 1匹逃げ出したブタがいました。こいつの唯一の能力はモグラのように土中を潜れるってことらしく、それで逃げ出しました。
猪八戒 「お師匠様が捕まったぶ〜!!助けてくれよぶ〜!!」

悟空 「だから言ったろうが!!おいらはもう知らん!!」
猪八戒は猿の国に帰った悟空のとこまで会いに行っていました。 しかし、悟空は愛想が尽きたのか全く取り合ってくれません。
猪八戒 「そんなに冷たい奴とは知らなかったぶ〜!!
       もう助けなんか借りないぶ〜!!」

猪八戒も勇気を出して、1人で骨姉妹のアジトに乗り込みます。
ぶ〜!ぶ〜!ぶ〜! そこへ
悟空 「おいらが力を借すぜ!」
猪八戒 「悟空!?やっぱり助けに来てくれたぶ〜!」
悟空 「コイツを使うんだ、猪八戒」
縄のようなものを渡す悟空。
悟空 「それを首にかけるんだ。」
猪八戒 「ぶぶ〜???ぶぶぶっ!?」
なんと、縄は鎖!猪八戒は動けなくなってしまいました!

ぺいぺい 「あははははははは!!」
ぺいぺいが悟空に化けていたのです!
ぺいぺい 「また引っかかったなブタめ!ダイエット頑張れ!
とうとう、猪八戒も捕らえられてしまいました。

ぐつぐつぐつぐつ・・・・・・
三蔵法師を喰らうために大きな鍋を煮立てております。と、そこへ現れたのは姉妹の母である妖怪。
ぺいぺい 「お母様。今日はとっても美味しいご馳走を用意しておりますのよ       。」
母上 「それは楽しみですじゃ。うひひひひひひぃ」
とうとう、大きな鍋の前に立たされた三蔵法師。ぶち込まれれば終わりです。

母上 「美味しそうじゃの、うひひひいひぃぃ!」

ぺいぺい 「ふふふ、火にかけろっ!!」
一行は食べられてしまうのかっ!?
悟空は助けに来ないのかっ!?


第二部おしまい



なんか説明してるうちに、誰に向けて僕は物語を語っているのだろう?
って気になった。だってかなり人が知ってるもん、この話。 ここ読んでくれる人の大体の世代を考えてもねぇ・・・ でも書き出すと止まらなくて。

■まずはマチャアキ「西遊記」と比べて

ほとんど同じ。
もちろん、真似したのは日本なんだけど。悟空の暴れん坊な性格も同じなら、使える術も同じ。頭髪をちぎってそっからクローン悟空を召還させるのも全く同じ。 ただし、本作は筋斗雲が出てこない。
沙悟浄はやはり出番は少ないというか、あまり活躍しなかった。ただその辺もそっくり。気になったのは、本作の沙悟浄が何だか「雲長が次兄」、つまり「関羽」に似てるんだよなぁ。何か関係あるのかしら。
猪八戒はさんざん紹介したのでわかると思うがほんま同じ。面白いのは孫悟空が会話の途中に鋭いツッコミとか入れると
ぶひ〜!!
ってホントのブタの鳴き声で鳴きます。これは笑える。
三蔵法師は僕にとっては夏目さんしかいませんな。あと、いかりや長介
おひょいさんは出てきませんが、ちゃんと馬の玉龍は会話が出来ます

作品そのもののクオリティを考えても、ゴダイゴの主題歌が無いということ意外は(冗談)、全く劣ってるとは思えない。マチャアキ「西遊記」が撮られるのは本作から10年以上経過後であるし、クオリティは高かったと考えて良いと思う。

■他に何があった?

もちろんこの部分はゴダイゴの名曲が流れない代わりに(逆なんだけどね)、中国歌劇の部分が日本人にとっては新味になり得ると思いました。個人的に本作一番の見所だったのは、

姉妹 「きゃー!?ぶた人間〜!?!?襲われる〜!?!?」
猪八戒 「違うぶ〜!!妖怪だけど妖怪じゃないぶ〜!!」
この辺のやり取りで、思い出したけど猪八戒もう一つの得意芸・唄をぺいぺい姉妹と共にたっぷり披露されるとこ。歌や踊りで楽しいのですが、なかでも驚いたのは曲の途中からだんだんテンポが速くなり、
まるでヒップホップのように猪八戒とぺいぺい、りりーがラップ調で唄い出すんですね〜
もう伴奏の楽器が中華風なだけで、ほぼラップリズム! そういえば京劇でよくあるような気がします。ラップ調にセリフを言うことって。

アクション的には製作年度で

大醉侠」と同じですし、あれ以上のコトを期待するのは酷というものでしょう。ただラストは

ぺいぺい様が長髪振り乱して戦ってくれます。いいっすよこれは。

■そりゃ俺自身は

まず一部の「鐵扇公主」も悪くなかったですし、楽しく観れましたよ。
ただ、 ぺいぺい様の珍しい悪役

ぺいぺい 「何としてもあの坊主を引っ捕らえ、肉を喰らうのだっ!!」

ぺいぺい 「うぬぬおのれ〜悟空!そうカンタンにはいかぬか!」

ぺいぺい 「あははははははは!!」

だから俺、こういうの弱いんだって
可愛い子が悪役とか可愛く演じるパターン(本人にその気がなくとも)。
可愛い〜!!きゅーてぃー!!I Want To Hold Your Hand !!

確かに二部制ということで、前半は全く出てきませんが、後半の可愛い悪役を観るだけでもファンにとっては価値アリです。ただちょっと眉毛を吊り上げて描きすぎでしたが。(そうしないと癒し系だもん)
ま、ぺいぺい迷は買いです。

■総評

難しいですねぇ、これ。
話そのものがそれこそ学芸会でも扱われるものですから。その話を忠実に再現してるだけじゃー(アレンジはほとんど無い)、こちらから 「何か求めるもの」というか探求心が無いとただ淡々と観てる人は辛いんじゃないかなぁ。 むしろ、お子さまにお勧めしたいよな映画でもあるし。

俺の印象をまとめるとこれが変で、
「大醉侠」+「香港ノクターン」を水で薄めて軽いタッチで表現
みたいな。剣劇アクションもすれば、歌劇でもある。でも決して重い使命や人生はのし掛かっていないですからね。

あっさりと「傑作です」と言ってもおかしくないけど、ただ子供向け映画かもしれませんね。

しかし、お尻はいいのか?
香港ではお尻はいいのか?
おっぱいに比べてお尻に関しては簡単に出てくると思うんだけど。
下記「愛奴」でさえ全く脱がなかった何莉莉さんも「香港ノクターン」では実にあっさりと・・・
--------------------------------------------------------
※以下、「電影王」管理人様より頂いた書き込みです。
お尻はいいんです(笑) 投稿日:2003年5月14日<水>22時15分
何故かというと、これは私の掲示板で話題になったのですが、
向こうではビキニ水着のことを「三点式」といいます。
これは胸の隆起(笑)を2つ、アソコを1つと数えて、
「三点式」 となるようです。
つまり、お尻は隠すところとして数えないようです。
だから、お尻は見せていいんです(笑)。
え〜と、もちろんこれは冗談です。失礼しました(笑)。
--------------------------------------------------------

■CAST&STAFF
監督 何夢華(ホー・メンファ)
出演 岳華
鄭佩佩(チェン・ペイペイ)
何莉莉(リリー・ホー)
丁紅
何藩
王岳華
脚本 程剛
製作 邵仁枚
制作年度 1966


愛奴
Intimate Confessions of a Chinese Courtesan





上記「鐵扇公主」では出番はあるものの、セリフはほとんどぺいぺいに奪われ

香港ノクターン」ではリリー(長女)、ぺいぺい(次女)だったのにその立場もぺいぺい(長女)、リリー(次女)と逆転されてしまった

リリーさんのリベンジ映画(違う違う)。

非常に評価の難しい映画である。
お話そのものが難しいわけではない、これは日本語字幕なぞ無くても私でも簡単にわかる。ただ、この映画は「こんな映画である」というのを自分の一番正しいと思うポジションに置きたいと非常に思う。だって面白かったから
いかんせんそれはまだ霧の中。
今回は(いつもそうだけど)書きながら本作をどういった解釈をすればベスト、 いやよりベターなのか探っていきたい。
(関係ないけど、書きながら探るって良いですよ。やっぱり書くことで自分の頭も整理されて新たな発見や自分の気持ちが必ずと言って良いほど不思議に浮かび上がるんです。)

■お話

一般人だけど非常に美人だった愛奴(何莉莉)はそんな美人を見つけて攫っては売りさばく樊梅生に捕まって町一番の売春宿に売り飛ばされる。(現代映画でもよくある「フィリピンに女攫って売り飛ばす」ってアレと同じ)

愛奴を買い取った宿主の貝蒂が愛奴を愛してしまったのが、地獄の始まりだった
服従することに逆らう愛奴に貝蒂は様々な拷問をかけては慰め、拷問をかけては慰め、 といった正に卑劣な極道方式で愛奴を落としにかかる。
不具者であったが唯一優しくしてくれた燕順子だけが、愛奴の心の支えだった。しかし強制的に娼婦にされた愛奴は、いわゆるヒヒ爺達の生け贄にされ弄ばれ、絶望のうちに首を吊る。死の淵から愛奴を助けたのは燕順子だった。
「一緒に逃げよう」

これを貝蒂が許すはずもなかった。
例え逃げた娼婦が愛奴でなくとも貝蒂は同じコトをしたであろうが、それが愛奴であれば、引き起こされる結末はあまりに明らかである。

応戦するも独自の功夫(爪拳?)を修得している貝蒂には
燕順子なぞ、他人のご馳走にタカる蠅に過ぎなかった。
「仇を・・・」
燕順子は息絶え、愛奴は全ての灯火を失ってしまう。

---------------------
(話の途中だけど)
基本的に女は自分主体である
それは小さな行動の一つ一つに現れている。
・買い物をするとき
・エレベーターに乗るとき降りるとき
・お金を払うとき
・食事をするとき
何よりもまず個を優先し、責の念を持たない。
「なんでアタシが謝らなきゃいけないのよ。」
このセリフを言わない女性がいようか。何にしても例外あるゆえではあるが、 良い悪いの問題でなく、女はそう出来ている。

変な定義だけど男にとっての「女性の乳とは女から男につなげられる鎖」 だと思う。「乳」、これを基本構成する物質のほとんどは脂肪と水の固まりであり、ダイヤモンドやサファイアではない。触れることでこちらが何か特をすることもなければ、御利益を得られるといったシロモノでもない。んだけど基本的に男は乳大好き。なぜか?

乳は女へ愛想を尽かさないために存在する

「なんでアタシが謝らなきゃいけないのよ。」
と言われて、いくら腹立たしい気持ちになろうが、男は女から逃れられないのだ。乳という鎖によって。じゃなぜ鎖が必要なのか。

どんなに土壌の良い畑があっても種が無ければ何も生まれないから

動物の雌としてまず種を保守する意識が種役である雄に比べて断然高い。 種の保持のために、女は個だけを守ることを何よりも優先することが本能付けられているのだ。それは男が乳から離れられないと本能付けされているように。

だからこそ、いざと言う時の生存維持意識というのは「種の保守」といった本能を持つ女性が断然高い。
---------------------


もう二度と昇ることの無い太陽を、一度は諦めかけたものの愛奴は自らの手で引きずり上げる決心をする。

貝蒂の愛欲に応え、恥辱を演じ、見返りに功夫を教えてもらった。男どもの性欲を飲み干して自ら憎悪を積み重ねた。復讐のために。そうして愛奴は宿主の貝蒂と見間違うほどの娼婦としての貫禄と評判と地位を手に入れる。 そして、功夫の術も。

遂には、愛奴の復讐が始まる。
かつて自身を性奴隷とした男どもを次々と血祭りに挙げていった。

官吏である岳華が罪を問いかけても、

愛奴は罪を認めるでも認めないでもなく冷徹な微笑で全て切り抜ける。明らかに愛奴の仕業であるとわかっていた貝蒂に、既にそれを止める術はなかった。
頭で理解してても心では止められなかったのだろう。

愛する者が愛される者より強いことはないのだ
例え大きく歪んでいたとしても愛欲というものに見返りはないのだから

---------------
(話の途中ですが)
「なんでやねん」のコーナーに書いてるんだけど、
【愛とは

「魔女の宅急便」で、初めての仕事を終えて帰宅してくるキキを     そわそわしながら待っているパン屋の親父。 】
と私は思っています。
そわそわしてますよね〜、親父が。あれこそ愛だと思います。
「キキは大丈夫かな〜?心配だな〜?雨降ってるから風邪に気をつけない とな〜」
そんなセリフは一つもありませんが、そのように考えてるのは誰が見ても明白でしょう。この考えの何処に見返りがありますか?私事については恥ずかしいので書きませんが、無理に定義するのであれば
愛とは見返りを求めない余計なお世話をしたくなる欲望
だと基本的には思っております。
ただし、また矛盾してくるんですね〜
これが愛憎となるとまた違ってくるんです。
-------------------


己を汚した男どもを全て始末した愛奴は次に、自分を攫った樊梅生を襲った。 樊梅生隊は大群で愛奴に応戦したが適わない。
岳華の必死の抵抗も説得も空しく、遂に愛奴は貝蒂の楼を潰しにかかった。 側近であった〔人冬〕林一派がこれに立ち向かう。しかし己の目的成就の為に己の全てを投げ捨てて、必死で会得した愛奴の技の前に〔人冬〕林一派は為す術なし。

虫けらのように倒されていく男たち・・・それは、


かつて貝蒂が燕順子やその他の男達を虫けら扱いした姿と幾分にも変わらなかった

最早、この愛奴に愛し愛されることが何よりもの欲であった貝蒂にとって、自らのお城なぞ、立場上の敵か味方かなぞ、どうでも良かった。ただただ我が愛奴を殺さんとする男どもが許せなかった。


愛奴と貝蒂。
2人はまさに蝶のように舞い、蜂のように男たちにトドメを刺した。だが、強豪であった〔人冬〕林は自らの命と引き換えに貝蒂の羽をもぎ、息を引き取った。彼もまた見返りを求めず貝蒂を愛し続けていたのだ。死に際に貝蒂の羽を冥府の土産に出来たことが唯一の救いか。

男どもが死に絶え、2人に静寂が訪れた。

愛奴以外の全てを失った貝蒂が2人の愛を確かめる。

愛奴 「私はあなたなど、もとより愛していない。」

貝蒂が愛奴を愛してしまったのが、地獄の始まりだった

貝蒂にとっての地獄の始まりだったのである
娼婦としての礼儀を教え、恥辱に応え、地位も名誉も与え、自分が持つ技の全てを教えた。自身の何もかもひけらかし、彼女が起こす犯罪を呑み込み、仲間の全てが殺され、自ら築き上げた楼を壊されても、とうとう羽をもがれても、貝蒂は愛奴の愛だけを求め続けた。
それでも。
貝蒂は自分の掴んだ手のもの全てを愛奴に与えても、愛奴は貝蒂に愛を与えなかったのだ。

貝蒂に残された道は一つしかなかった。愛奴を我がものとするには鬼であるほかない。

ここに蝶の死の戯れが始まる。
だが、すでに羽をもがれていた蝶が不利なのは明らかだった。愛奴は遂にもう一方の貝蒂の羽を斬り捨ててしまう。

羽をもがれた貝蒂に残された手段は懇願しかなかった。
貝蒂 「お願い、死ぬ前にもう一度だけ・・・」

別れのくちずけを求める貝蒂。愛奴はそれに応じた。
貝蒂 「ありがとう。一緒に死んでくれて・・・」

相手の命を欲するのならば、自分の命を捧げるしかないのか

「愛奴!」
愛奴を殺人事件の犯罪者として追っていた岳華がいの一番に叫んだ言葉だった。その叫びは犯罪者を捕まえるそれでなく、相手の安否を心配する叫びに他ならなかった。ここにも報われない愛を携えた者が1人。

愛奴の返事は聞こえてこない

終劇



間に余計なコラムが挟まってスマヌ。恥ずかしいので読み流してちょ。なんか、「鐵扇公主」の楽しいお話を書いた後がこれかよ!上記作品とのギャップが凄くなってしまいました。しかし色々な物語の紹介文をこうして書くのは楽しいなぁ・・・ と思ったりする私でした。じゃーね。

じゃなくて、

■その昔、でも違う

思春期の頃に、やっぱエロ本とかエロビデオとか欲したんだけど、なかなか手に入らなくてね。雑誌の立ち読みから例えば「TVガイド」とかから「今月の映画」拾って「香港映画が放映されないか」 よくチェックしましたよ(今も一応やるけど、もうやらないからね。マイナーは。)。それと同時に「エッチな映画もないか」ってのも。テレ東系列はよく放映してたんだよね。深夜にポルノもの。もちろん、エッチ目的でこっそり観るんだけど、放映作品の中にはエロがどうのよりも凄く考えさせられる作品もあったりして、翌朝になってもその事が強く頭に焼き付いてたりする中坊だったりしたわけ。とても当時は「この映画、凄いんだ!」なんて他人に言えなかったけどね。 故・古尾谷雅人さんが出演していた何本かの映画もそうだったし。

本作はその時代的に考えても、日本でのそういったポルノながらに価値のある作品ってのは一杯あって、そりゃ香港にあったっておかしくないだろうって事なんだけど、
思いっきり群を抜いている作品
というか、やっぱりその辺の日本のポルノと重ねちゃいけなかったな・・・ っていう作品なのよね(じゃ言うなよ)。

■意図か偶然か知らないが

確かに見終わっての第一印象は

張徹映画のキャラを女性にしたのね
ってことであり、愛奴は姜大衛、貝蒂は狄龍に他ならないと感じる(さすがに想像すると気持ち悪いけど)。
ただまず思うのは、内情を知らないからフィーリングになるけれども
決してアンチテーゼではない
と思われる。皮肉には見えない。むしろ、男性と男性の視点なれどいつもこのようなテーマに真っ向から取り組んでいる張徹監督へのエールとでも言おうか、観客に対する説明でもあると思う。説明の為には、女性を使ってこれだけ真っ向からの愛憎劇を作り上げる必要があった。それを作りきった楚原監督の腕前の凄さは言うまでもないだろう。

続いてこれが一番説明しにくいんだけど、映画全体から伝わる作風はあくまで楚原なんだよね。
張徹じゃない。
あんた楚原作品「三少爺的劍」しか観てないじゃないの。
って俺自身も思うんだけど、逆説的に言えば2作しか観ていないのに、作風はどちらも同じだと思えることこそ、作風はあくまで楚原と言える証拠だと思う。 だから猿真似ではない。あくまで楚原の作品。

で、最初の「こんな映画である」に関してだが、振り出しに戻るみたいで悪いけど、タイトル通りなんだなと。つまり「愛奴」。
愛を与えるのも奴隷とするのも紙一重
これはそのような事を伝える映画ではなかったか?

と今は私は位置づけておこう。

■何莉莉と貝蒂

この2人にしてみれば、濡れ場もアクションもこなしながら悲喜こもごもどころか狂気の沙汰から断末魔まで表現しなくちゃいけないってことでその苦労は大変なものだったと思います。
一重にそれは、これが単なる企画もんの「エロ」ではなく素晴らしい脚本だったからこそ熱演打ち込めたんだと考えたい。

アクション的には特に樊梅生部隊に何莉莉が斬り込んでいく辺りから非常に盛り上がります。
これこそ真の「天使行動」!?というか、
ふわっふわっぶしゃっ!ふわっふわっぶしゃっ!
動きはしなやかに女性のまるで優しさを表現してるかのようなのに、その動きがもたらす攻撃は悪魔です。
その辺でも、普通のレディクンフーと違って非常に異質だし、それを異質と認識させたアクションは評価されて良いと思います。


心に残る作品だなぁ・・・ ただし、スケベ目的では購入しないように。
その辺の期待は出来ませんよ。
そして後ほどの調べでわかりましたが、「愛奴新傳」('84)といったリメイク(?)的作品がありました。しかも監督は同じ楚原、ヒロインは余安安!と胡冠珍が演じているようです!余安安がどっち側かわかりませんが(年代から考えると愛奴役ではないかも)、彼女のセクシーもんは必見っす。岳華の役柄は萬梓良が演じているみたい。こちらも同監督なので是非見てみたいところ。
「愛奴新傳」

■CAST&STAFF
監督 楚原
出演 何莉莉(リリー・ホー)
貝蒂
岳華
〔人冬〕林
樊梅生(フォン・メイサン)
萬重山
顧文宗
・森
房勉
李浩
楊澤霖
司馬華龍
何剛
江玲
彭鵬
王清河
陳豪
朱今
武術指導 徐二牛
脚本 邱剛健
音楽 周福良
製作 邵仁牧
制作年度 1972


Charlie's Angels
チャーリーズ・エンジェル



すんまそん。
個人的にはエンジェルス御三人様がその〜どれもタイプでは・・・
どうしてもルーシーだけは受け入れられないというか、いやいや日本人でも好きな人は好きなんでしょうけど、心なしかPART2予告編でも彼女のカットが少なく感じたのは俺だけか?  
なんか「マトリックス」を、も一つバカ映画にしたのがこれのような的外れっぽい感想を言いたくなる。
だってそう感じたんだもん。
いや面白かったですよ。久々に見たビル・マーレーも軽妙な演技と窮地に追い込まれても軽薄な演技を続けるサマが好きだし、アクションも演出もくいくいと楽しかったと思います。お話のどんでんも予想はつけども悪くなかったし(こういうのはこれぐらいシンプルで別に良いと思う)、
功夫なシーンもまぁ・・・そこの評価はと言うかやっぱりここなんか相手役に周比利とかいっそこと元彪なんか使ってほしいんだよねぇ・・・・・・

なので残念なのは御三人様がその〜・・・
ほんで、彼女たちはなんでチャーリーにあんなに忠誠心たっぷりなの?
使い走りじゃん。
それにしても外人さんはスタイルが洗練されてて、セクシーであってもいやらしくはないんだよな。そこが日本人体型になると途端にいやらしくなるのよ。どっちがいいかはそのときの気分次第だけど。

■CAST&STAFF
監督 マックG
出演 キャメロン・ディアス
ドリュー・バリモア
ルーシー・リュー
ビル・マーレー
サム・ロックウェル
ティム・カリー
ケリー・リンチ
クリスピン・グローバー
ジョン・フォーサイス
マット・ルブランク
LL・クール・J
武術指導 袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
脚本 ライアン・ロウ
ジョン・オーガスト
音楽 エドワード・シェアマー
製作 レナード・ゴールドバーグ
ドリュー・バリモア
ナンシー・ジュボネン
製作総指揮 ベティ・トーマス
ジェノ・トッピング
ジョゼフ・M・カラシオロ
制作年度 2000

夕陽天使
So Close
クローサー



倉田チェックマンとしても、舒淇&趙薇ファンとしても何れ観ておくべき作品だったので、さっそく観賞。

※最近作だし、肝となるネタバレは避けていますが、画像もあるので未見の方は読む前に鑑賞しましょう。楽しみが奪われても一切当HPは関知しませんのであしからず。

盆休みだしのんびりと何にも考えずにとりあえず素直〜に楽しみたい気分。
んでもって、これ監督が元奎(ユン・ケイ)なんだよね。
改めて元奎作品を挙げてみると・・・
龍の忍者
検事Mr.ハー/俺が法律だ

レディ・ハード 香港大捜査線
「98分署/香港レディ・コップス」

「レジェンド・ オブ・フラッシュ・ファイター 格闘飛龍」

暗黒街 若き英雄伝説

「拳神」

「トランスポーター」(共同監督)
とこんなとこか。うむむ・・・・・・オススメは「龍の忍者」ぐらいかな。
どうもいつも全体的な作りが雑な気がするのよね。
ちゃんと新規なこと始めようって気概はわかるんだけど消化しきれないというか、大雑把というか。せめて一番本領発揮であるアクション部分だけは絶対手を抜かない、ここだけは評価してるのだが。
ただ、注目したいのはここ
「レディ・ハード 香港大捜査線」
「98分署/香港レディ・コップス」

前者はタイトル通り、楊紫瓊(ミシェール・ヨー)とシンシア・ロスロックといったレディ2人がジャッキーも目を丸くするよなアクションを繰り広げる活劇、後者も同じく高麗虹(ジョイス・コウ)とアグネス・アウレリオ、女性2人の死闘が見所のアクション映画だ。
つまり、本作にいたる布石は十分にあったし、
恐らく元奎本人は"自信満々"だったのではないかな。


軽くお話と感想

オープニングからハリウッドマークにびっくりした。合作なのね。
そのままデジタルチックなタイトルロールに
「思いっきりハリウッドだなぁ・・・・」
と感心しつつも、続くスタイリッシュなカメラアングルはまさにハリウッドからの技術を惜しげもなく(恥ずかしげもなく)使いまくった感じで、従来の香港臭さを感じさせない。早くも私にはこんな感想が。

これホントに元奎監督か?
ちょっと「龍の忍者」見直してみようか?
ホントにもう元奎も色気づいて・・・


とか言ってる間に、
大企業のイントラネット(?)がウイルス感染に冒され大パニック!
どうしましょどうしましょ!?・・・・・・・・・・

大画面
・・・システム回復

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うそくさ。香港くさ。

軽く1,2分だったか元奎さん。
早くも香港味な演出を感じさせちゃいましたね
長く香港映画を観てきてる私が感じないと思いでか!
やはりこれは和洋折衷いやいや中洋折衷な味を楽しむ映画なんだと認識。
チャーハンにハンバーグならまま合ってはいるが、
出てくる料理によっては台無しにしちゃうぞ。どれどれ・・・

トリニティ・・・じゃなくて舒淇姫
うぬぬ、早くも姫の美しさとDVDの鮮明さに見とれ気分な私。しかし、DVDってワイドテレビ専用か?ウチの普通のTVじゃ画面がそのままTVサイズ。PCで観たらちゃんとワイドなのに・・・・・・(涙)
一時期は不謹慎な話かもしれないが姫のお宝VCDとかDVDとか購入したなぁ・・・だって一杯あるんだもん。さすがにここでのレビューはしにくいけど。

CGバリバリだー!
とかエッチな思い出も束の間、姫が暴れ出したー!落ち着けー!!
キャッツアイもびっくりだー!
誰か止めろー!!めちゃくちゃだー!!酒乱だー(違う違う)!!
飛ぶな飛ぶな早まるなー!!
はぁはぁはぁ・・・
・・・・・・こんなエンジェルがあと2人もいるの?
既に
「チャーリーズ・エンジェル」3人分の働きだった気がするのは気のせいか?
そしてこの合ってないスローリーなラブソングはなんだ!?

涼しい顔してあんた・・・
つーか早くも語るのは何だが、こうなんて言ったらいいかなぁ・・・
大陸の大きな香り
っていうのかなぁ・・・
日本の女優さんって綺麗な人も演技うまい人も一杯いるんだけど
「スケール感」がデカい人ってホントいないんだよなぁ。その辺、何が原因だろうって恐らくそれは日本が小さな単一島国だからじゃないかって気がするのよね。
大きな世界大陸育ちの舒淇とか趙薇とか、演技下手と言われてた王祖賢(ジョイ・ウォン)なんか、何が違うっていうと大作に出ても見劣りさせない(むしろちゃんと肥大化させてくる)「スケール感」ってのをちゃんと持っているのよね。

右足で肩に引っ掛ける開脚
スタイリッシュなエンジェルサイド(舒淇&趙薇)に比べて、香港味な演出に乗って登場するのがもう1人のエンジェル莫文蔚。余りにも舒淇&趙薇が美しいあるので(個人的)流石に厳しいものがあるが、一番ソレを理解してたのは製作サイドでちゃんと彼女のキャラクターに合った好感度高い役柄なのが素敵。

趙薇
こうなんちゅうかね。
大きな瞳を何かを覗き込む時とかにくりっ♪くりっ♪ 
とさせてるのが、メチャクチャ可愛い
の。
もう1つ彼女の魅力だなって思うところは、
清純すぎないとこ
どうしても中国の女優さんって「清潔すぎる」っていうのかな。可愛いお人形さんみたいになっちゃうことが多いイメージがあるんだけど(この中国に対するイメージ自体が今では古いんだろうけど)、これって結局我々一般市民からしてみれば「別の世界の人」って印象が強すぎて感情移入を妨げてしまうのよね。綺麗過ぎて格好良すぎてつまんない、みたいなね。
趙薇は「超大物女優になるスケール感」と「親近感あるおねえたま」、もしかしたら隣にいるかもしれない(でも絶対いるわけない)この左右対称な魅力を持ち合わせている。遠く手の届かないプリンセスでありながら、近くのコンビニで漫画雑誌立ち読みしてるギャルでもあるのだ



かつて
ここまで舒淇姫が美しく華麗であったことがあろうかと言うようなマッチ。
脚線美が素晴らしすぎ。趙薇もながーーいおみ足をお持ちの割にはアクション時にはイマイチヒューチャーされてなかったのが残念なところ。
このシーンはとにかく観て堪能して頂きたい。

CG合成でもアイデアは素晴らしいす
イチイチCGだCGだと言う自分自身にもちょい嫌気がさしてくるんだけど、ファーストインプレッションも大事にしたい(そう感じたんだからそう書く)私としては「CGだなCGだな」って、イチイチその手のシーンが出てくるたびに思ってしまうことはどうにかならないものか(ならへんならへん)。
だって、このシーンにしても先の舒淇姫屋上ジャンプにしても、生だったらもの凄いド迫力だよ。それが「CG」の一言で結局評価出来るのはアイデアそのもののみになっちゃうんだよね。

vs
遂にエンジェル達と倉田大兄貴の対決!!
日本刀持った倉田さんは私的に「倭寇掃討作戦 忍者外伝」以来か。

少林寺vs忍者」でも劉家輝と刀対決してる倉田さんに勝てるべか!?

柔軟回転キック炸裂!!
「痛いやんけ!!おんどれー!!」
ホント眼光強すぎ。
素晴らしい勝負です。
容赦なく鋭い倉田飛び蹴りも炸裂!!


終劇




大筋とかは実際に観てくださいませ。
ところで脚本の劉鎮偉がまた「技安」ってペンネーム使ってるけどどうしてなんだろう?

難を一つだけ挙げればやはり全体的な編集に至る部分がちょと雑かな。この辺は元奎らしいなって感じ。もっとカットしてスリムにしたほうがスピード感があって良いと思う。
つまり、テンポが一定に保たれてないっていうかな。

良いアクション映画
見所 見所 見所 泣かせ 笑かせ 見所 大見所 大団円

悪いアクション映画
間延び       見所   見所     泣か見所(ごちゃごちゃ)

元奎作品
見所見所   見所  笑かせ 泣かせ見所     見所 大見所

テンポが不定律なの。それが今回もすこ〜しだけあったかな。

でもそれ以外は何の文句も無かったかな。
間違いなく元奎作品の大傑作です。
女性三人の見せ方も非常に上手かったし、アクションそのものの演出もさすがに素晴らしい。ドラマ的にもお三人様の頑張りもあって感動できるだろうと思います。素直にね。
女優さんファイトものとしては昨今で隋一の出来上がりでしょう。
超評価している方の気持ちもわかります。

全く「ドラゴン太極拳」の黒白勝機の白(元奎)でしか活躍を知らない友人のケバリくん(偽名)には想像もつかないことだろう。

後はネタバレしても良い時期になってきたらもう一度その辺も含めてレビューしたいかなって思います。


映画と無関係だが香港の高層ビル街ってさぁ・・・
大地震が来たらどうするの?

■CAST&STAFF
監督 元奎(ユン・ケイ)
出演 舒淇(スー・チー)
趙薇(ヴィッキー・チャオ)
莫文蔚(カレン・モク)
宋承憲
倉田保昭
衛志豪(マイケル・ワイ)
温兆倫
林國武(ベン・ラム)
石修(シェク・ソー)
林其欣(ラム・キーヤン)
何超儀(ジョセフィン・ホー)
林尚武
方平(フォン・ピン)
鮑起静
劉以達
金興賢
動作指導 元奎(ユン・ケイ)
國建勇
脚本 技安(劉鎮偉)(ジェフ・ラウ)
音楽 高徳華(サム・カオ)
陳飛牛(ケンジョー・タン)
策劃 余偉森
製作 崔寶珠
制作年度 2002


武林客棧
Chivalrous Inn


なんちゅうかほんちゅうか知り合いに中華料理屋の娘が以前はいたので、よく食べに行っていたが付き合いが無くなってめっきり中華食べてないなぁ〜あのササミ?鶏肉が好きなんだよね。後味すっきりとタピオカとウーロン茶も胃腸を気遣っていてヨカヨカ。陳健一さんの料理を一度食べてみたいよなぁ。横浜の中華街でたまにはフルコース頼みに行きたいなぁ・・・

・・・じゃなくて、
なんちゅうかほんちゅうか知り合いに中華料理の
じゃなくて
元々これはドラゴン傑作選に入れるつもりだったのだが、こっちにしたわけで。理由はと言いますとそれはこれから語っていくとして、傑作選に入れようとしていたってことは駄作ではなかったってことで。

反清もの 台湾映画 黄家達

この三つのキーワードを晒せばピーン!と来る人もいるだろう、なかなか面白い展開の作品だったのよね。それと当HPで本格的には初登場の嘉凌(ジュディ・リー)さん出演ということもあったし。
んじゃ、さっそく

お話(字幕無しなので推測たっぷりです)

森中の川にある小さくて長い吊り橋。
その真ん中にぽつんとたっている老剣士。
どっかのおっさん剣士が老剣士と一瞬の斬りあい。
待っていた老剣士が勝つ。

その後、森中で清の武官である龍飛が登場。
道士さんみたいな人を飛びクナイで一瞬で倒してしまう。

街中(いつもの街中セットですね。なんだっけあの中国電影文化城?)
籠で清の偉い人を運んでいた清軍だったが、中の偉い人が死んでいた!
籠の中から出てきたのは黄家達(カーター・ウォン、以後カーター)。
今回、反清派のカーターは偉い人殺してさらにザコ兵どもを蹴散らすと足早に立ち去る。そして、

タイトルの武林客棧へ。

「武林客棧」とは?
チェックインする前にそれこそ武芸の腕前チェックがあり、
その腕前によって泊まれる部屋の豪華さが決まるという面白い方式の旅館・・・らしい。そう言えば、「カンフーキッド」劇中で「黒店(強かったらタダ食いできる店)」の話が出てくるが、あるのかな?
実際に「黒店」(1972)監督 葉榮祖(イップ・ウィン・チョウ) 出演 施思(シー・ズー) 谷峯 って傑作もある。

部屋の豪華さは4段階に分かれているらしい。
余裕でチェックに通過したカーターは見事一等の客間へ。
続いて突然現れた謎の拳士・王冠雄も腕前を見せて一等客間へ。
・・・ってか、もう少し厳しくしても良いんでないかい?
(2人とも余裕で一等だぞ)

さっそく夜になって反清のカーターを追って清の一派がやってくるもカーターが返り討ち。
しかし、武林客棧では殺人禁止らしいと咎められる。わりと優しいのね。

その後、客間を抜け出した王冠雄が嘉凌と密会。
何の密会かは不明。

翌朝、森行く(森ばっか歩いてる)カーターには次々と清の罠が。
ついに捕まってしまうカーター。
危機一髪でカンザシが投げ込まれる。
「誰だ?」
格好良く助けて登場したのは龍君兒たんだ。萬花毒霧という役名。
しかしこいつまた女に助けてもらってる&龍君兒に色目使ってるよ。
カーターの色目っていやらしいんだよな〜

その後、龍君兒たんの屋敷に匿われるカーター。
ここは女ばっかりの武芸者を揃えた館。
ある意味ハーレムでウハウハだったに違いない。ちきしょ。
その上、龍君兒&カーターでカップル誕生気味。

だんだん物語が開けてくる(わかってきたわかってきた)。
武林客棧の宿主が張翼。
「清をどうするか会議」でもやろうかってことで少林派、武當派など4派に武林客棧に集まってもらうが、
翌朝、各門派の長は死んでいる。ちなみに少林派の長はいつもの柯佑民。もはや専売特許。
張翼は責任を取って自害しようとするが、部下が阻止。
「あなたには清を倒す大義があるはずです!」
涙を流して訴える部下が張紀平や劉立祖といった台湾悪役常連なのが面白い。
遠巻きに様子を探っているのが王冠雄というわけだ。

長殺害の容疑をかけられた王冠雄は逃亡し、
嘉凌のとこへ駆け込む。

清では武林客棧の襲撃を画策。
武林客棧を東西南北四方から攻めかかり、襲撃にあった武林客棧はいよいよ半壊する。

一方、やはりこちらも反清派であった王冠雄は嘉凌とその父である魯平と3人で4派長殺害事件の捜査開始。
この反清派3人に次々と清軍の刺客が襲い掛かるが、何度も退治。
清を倒すことに燃えていた宿主の張翼も一時期加わり、清の犬どもを問答無用に叩き潰す。
それにしてもお世辞抜きで嘉凌さんのシャープな動きが素晴らしい。
他がちょっとしょぼいということもあるが(武術指導のせいだが)、嘉凌さんはとってもいい感じだ。で、止まったポートレートで見るより綺麗な方ですね。
そして彼らは父の魯平を残して龍君兒の館へ。
さらに一方で、からくも逃げおおせた4派の生き残りも同じく龍君兒の館へ。

「この館は簡単に見つけられるものではないわ。」

そんなセリフ吐いたら、見つけられると言ってるのと一緒じゃんか。
ゲームで「開かずの扉」とか「封印された魔王」とか、復活しなかったことがあるか?

予想通り、気づいたときは屋敷周辺の森中を冒頭に出てからずっと出てこなかった龍飛率いる清軍が取り囲んでいた。
こんなにあっさりと気づかれたのはなぜ?
不審に思う龍君兒をよそに反清派と清の最後の戦いが始まった。
そこかしこで繰り広げられるバトルバトル。以外にも大量にエキストラを使い、そこそこのスペクタクルである。

そして戦いの中、
龍君兒の前に姿を現したのはなんと清軍を率いたカーターだった!
ピーンと来た方の予想通り、カーターは清の犬だったのだ!

前半は思い切り主役だったくせに!!

ということなんです。
なので最初はカーター主演でドラゴン傑作選へ・・・と思っていたが一転。
後半から主演は完全に嘉凌、龍君兒、王冠雄になっちゃったのでやっぱりこっちにしたのよ。

カーターへの裏切られた恋心を胸に哀しく戦う龍君兒、龍君兒が率いた女武芸団も清の襲撃にはしっかりと備えていたらしく、また嘉凌、王冠雄、4派の生き残りの活躍もあって、戦いの流れは徐々に反清派に傾いた。
戦闘舞台は冒頭の吊り橋へ。
龍君兒、嘉凌、王冠雄に追い詰められたカーター。それでもカーターはなかなか強い。意を決した龍君兒はカーターを道連れに川に落下。
自分の命を犠牲にしてでもカーターを許せなかった復讐心が燃え尽きる。

襲撃するはずが逆に追い詰められた龍飛は、36計逃げ出した!

変な洞窟を抜けて、反清派を巻いた龍飛。
「やれやれ・・・」と顔を上げたが、そこに待ち受けていたのは
嘉凌の父・魯平であった!

今、最後の戦いがそして、全ての謎が明かされる!!
(そんな大袈裟な)

--------------------
こっからは最後のネタバレです

「よくここがわかったな!?」
龍飛の疑問をよそに魯平との戦いが始まる。
戦いのさなか、魯平の攻撃が龍飛の顔をかすめると驚くことが起こった!

龍飛の顔がポロッ!
龍飛ではなくて龍飛マスクを誰かが付けていたのだ!
マスクを付けていたのはなんと宿主の張翼であった!!

・・つーか、張翼だから何かあってもおかしくないとは、ピーンと来た人含めて俺も思っていたが、龍飛に化けていたとは思わなんだ。
それじゃ龍飛の立場が無いやん。

そこに都合よく、嘉凌、王冠雄が登場して大白状大会が始まった。

清の武官・龍飛など最初から存在していなかったのだ。
武林客棧を営んでいた張翼は実は清に仕える身。
なんとかして反清を全滅させたいと考えた計画が今回の事件だった。
龍飛に化けて、反清一人殺すことを起爆剤に、
手駒であったカーターが清の偉い人間を殺したように見せかけることで、
反清派を扇動し、
武林客棧に4派を招き、長を殺害したのも張翼、その後、王冠雄に罪をなすって難を逃れ、そ知らぬフリと演技で真相を知っている清の犬を問答無用にぶち殺していたのだ。(ただこの行動こそ魯平が不審を抱くきっかけ)

カーターは張翼の手駒。
わざとカーターがやられて龍君兒のとこに匿われることも全て予定通り、その後隙を見て抜け出したカーターが張翼に龍君兒の館の場所を知らせたのだ。
最後に龍飛にまた化けて龍君兒一行を叩くことできれいに反清撲滅・・・
のはずが、嘉凌、王冠雄、魯平の活躍によって失敗したという訳である。

改めて対峙した張翼vs嘉凌、王冠雄、魯平

清か反清か?
最後の意地をかけて壮絶なバトルが始まった!


終劇



結局、最初の老剣士が吊り橋で闘うシーンの意味はわかんなかったけど、話は単純な清vs反清と思いきや(いや、思わなかったけども)二転三転し、その展開もむちゃくちゃといやぁ、むちゃくちゃだが筋は通っており納得。
想像よりよっぽど話が面白かったので非常に楽しめた。

またダブルヒロインである龍君兒、嘉凌ともにも少し色気づいたシーンがあってもよかったけど(エッチとかそういうことじゃなくて女っ気が)、2人とも元がよろしくてOKか。

アクション面で言えば'79年で台湾製作で並はこんなもんだろってとこでもあるが、ラストの張翼vs嘉凌、王冠雄、魯平は自ら盛り上げて書いたように、迫力たっぷりのとっても力強いシーンになっている。
個々で言えば前述したように嘉凌さんのとこだけ殺陣師も力が入ったのか、本人も素質もあってでしょうけどなかなか良い感じである。

安価で偶然入手したこの作品。
たまにこういう掘り出し物があるからやっぱり止められないですね。


■CAST&STAFF
監督 林大超
出演 嘉凌(ジュディ・リー)
龍君兒(ロン・ジェンエール)
王冠雄
黄家達(カーター・ウォン)
張翼(チャン・イー)
龍飛(ロン・フェイ)
魯平
原森
柯佑民
張紀平
岳峰
翁小虎
劉立祖
曾超
劉清發
劉珊
胡威
李俊儀
王凡
劉彦孝
胡鐘
葉茂
張宗貴
陳金柱
邱少鴻
洪化郎
梁楓
南穆真
施威
制作年度 1979


小心間諜
To Spy with Love

噂のテディ・ロビン 美女美女スパイにご用心!


超ハッキリスケベ心さらすと

↑パッケージの利智(ニナ・リー)レオタード姿に惹かれて買いました

約300円だったので。

感想は中の下の下

じゃあんまりなのであれですが、
とにかく まぁつまんかったと言えばつまんなかったが、面白かったと言えば全く面白くないわけでもないわけでうだうだ。
つまり泰迪羅賓(テディ・ロビン)が好きか嫌いかでこの映画の評価かなりの部分が決まると思うのだが、俺はあんまり好きじゃないからな俳優としては。かといって物語が大きな破綻を見せたわけでもなく、それなりにバカらしくまとまっていてもうちょっとスパイスが効いてたら十分面白いものになってただろうってとこで、うむ。



泰迪羅賓は女性4人組のロックグループをまとめているマネージャー。
そんな彼のちっこい胸元に1人の女が飛び込んできた。女は
「あなたのアレ、凄いわね」
とわけわからん言葉を発すると息絶えた。

・・・確かに、ちっこい人の方が逆にアレが凄いなんて話は聞いたことがある。アレは人それぞれで、人によってはバタリアンみたいなアレを持っている人もいて、奥さんが気の毒になるような感想のアレもある。
と思えば、シナモンのように可愛いアレもあったりするから注目だ(なにが)。

と、アホな話は忘れてもらいまして。
びっくりした泰迪羅賓が慌てて死んだ女性のことをバンドメンバー伝えたものの、女の死体は消失。
警察で利智捜査官に事情を聞かれたものの、
死体があったことと、「アレが凄いわね」しか話せず困った困った。

死体も見つからずバンドメンバーにも変人扱いされながら、コンテストツアーに旅立つ泰迪羅賓とその一行。しかし、 数々の諜報機関が彼を、そして死んだ女が残したモノを狙っていた。

遂に国の保安局も動きだし、保安局長の胡慧中(シベール・フー)が泰迪羅賓に全てのワケと護衛を申し出た。死んだ女が残したモノとは第二次世界大戦後に日本軍が隠した財宝の在処を示す、ネガだという。

「つーか、そんなもんしらん」
とその後も呑気な泰迪羅賓。
ハッキリ言ってほとんどの策略をすべて何となく切り抜けているような気がする。偶然、泰迪羅賓を守ってくれたいつかの利智捜査官に彼は恋をしてしまう。利智捜査官もまんざらでもない感じで春が来そうなメリークリスマス。
しかし、そこへ保安局長の胡慧中から緊急の電話が。

「彼女に気をつけて!彼女はスパイよ!」

再び胡慧中の下に話を聞きに行った泰迪羅賓は驚くべきことを聞かされる。 「彼女は日本のスパイの北海道1号よ!」

北海道1号ってなんじゃそりゃ!!

泰迪羅賓&利智の恋の行方は?
そしてネガは?
謎のメッセージ「アレが凄いわね」とは?

終劇



こういう書き方すると、サスペンスな映画かと思うがこれだけ緊張感を際立たせるシチュエーションを作っておいて限りなくホームコメディだったりする。 そのコメディ部分はそれなりに面白いんだけど、映画のテンポが遅く感じられダラダラした印象を受ける。別に各シーンの時間の割り当てのバランスなど、そんなに問題ないはずなので、リズムは悪くないがテンポが遅いというか内容に合っていないということなのだろう。

話そのものは敵か味方かみたいな展開がずっと続いてそれなりに悪くない。ただなんか嫌なのは、とにかく泰迪羅賓から
命を狙われてるような状況なのに、まるで緊迫感が感じられない
ってとこなのよね。

人が必死になってドジやるからこそ面白いわけでコメディなわけで。
例えば許冠文(マイケル・ホイ)作品を見れば一目瞭然だが、
劇中の彼は
スリと闘うために
スクープを掴むために
強盗を掴めるために
金を儲けるために
家族を助けるために
くっついたボンドを拭き取るために
いつもいつも必死なのだ。
必死な姿が滑稽でいて共感できるから腹抱えて笑えるのだ
ところが、劇中の泰迪羅賓は呑気なもんでその辺の必死になって笑いを取ろうとする姿勢がちょっと低いんじゃないかって気がしましたね。
功夫が出来ないなら、その辺で頑張ってもらわないと。

んで、注目の利智ですが、
「よく考えてみりゃ、パッケージにあったからといって劇中にあるとは限らない」
クラッシュ・エンジェルズ
↑劇中で上の惠英紅(ベティ・ウェイ)はレオタードなんか着ない。
こんな残念な例があったりもする。
でも、本作では抜群にその辺も披露してくれます利智様。
パッケージ負けはしてませんでした。

ラストも利智(ニナ・リー)と胡慧中(シベール・フー)が頑張ってアクションしますのでこちらのカテゴリーにしました。
■CAST&STAFF
監督 麥大傑(マック・タイキット)
出演 泰迪羅賓(テディ・ロビン)
胡慧中(シベール・フー)
利智(ニナ・リー)
葛民輝
林海峰
陳奕詩
蘇珊
麥潔文
瑪利亞
施介強
陳輝虹
葉子〔木眉〕
馬小虎
成奎安(シン・フイオン)
太保(タイ・ポー)
陳佩珊
動作指導 元コ
朱繼生
脚本 司徒卓漢(シー・トゥ・チャ・ホン)
杜國威
鄭忠泰
製作 泰迪羅賓(テディ・ロビン)
制作年度 1990


新天龍八部之天山童姥
The Maidens of Heavenly Mountains
シスター・オブ・ドラゴン 天女武闘伝



始まってしばらくは
原作読まないとダメだこりゃ状態が続いたんだけど、
終わってみれば、そんなに話も難しくはなかったわけで要は

最強の拳法を持つ天山派
大総帥
鞏俐(コン・リー) 長女(天山老姆)
林青霞(ブリジット・リン) 双子姉妹で二役

この天山派の鞏俐が妹の林青霞(うち1人)にただならぬ感情というか、恋しちゃってるわけで。そんなことはいかん!と怒った大総帥が彼女らを離ればなれに。混乱する天山派の争いを利用して、

星宿派
徐少強(ツイ・シャオチャン)
張敏(チョン・マン)
その他

彼らが天山を乗っ取り、拳法界の頂点を掴もうとする。
もちろん他の流派や少林寺も絡んできます。
ということだ。

他の色々な妙味を味わえないのは原作を読んでいない辛さであるが、まぁ映画そのものはムチャクチャしながらも、水準はある程度保っていた作品だったではなかろうか。

とにかく3人が

美人やなぁ。
それが一番のウリ。

鞏俐
でも鞏俐さんが林青霞のお姉ちゃんというのはムリがないか?あるぞ
薄化粧の時はほんとに少女のような可愛らしさを見せる鞏俐さんに大人の女の魅力大爆発の林青霞が妹ってのはバランスが取れないなぁ。まぁともかく鞏俐さんが防御の構えとかしてる時って何だか可愛いのよね。弱々しくて。画面に向かって、
「そんなことしなくても俺が守ってあげるよ」
と1人想って寂しいクリスマスが今年(2003)も終わっていくのでした。

林青霞
なんちゅうか、はぁーあ・・・・・・
さてさて! この作品の当時いったい何歳なんだ彼女は?
ってことで調べてみたら42歳ですか。
鞏俐は29歳じゃねーか!!
ジャッキー&アニタ・ムイより酷いぞ!ナチュラルにやりやがって!
とはいっても、劇中でも美容茶が登場したように、
ホントにそんなの飲んでるのではないか?
と思われるぐらい美貌を保たれてらっしゃって凄いことです。

ポリス・ストーリー/香港国際警察」出演からおよそ10年経過しているのですが、相も変わらずお美しいですね。
本作は二役ということで、善悪2人の彼女が登場するわけですが、
悪林青霞の方がタイプだなぁ・・・画面に向かって、
「そんなことしなくても俺が守ってあげるよ」
と1人想って寂しい(以下同文)

張敏
彼女は武侠片の方が映えますな!
カジュアルな服より武侠の衣装の方がずっとこさ綺麗です。
今回は天山派と星宿派の戦いの中で悪役なのかおちゃらけなのかで右往左往している姿が可愛いす。いわゆる中和剤の役目ですね。
「そんなことし(以下同文)

アクション

アニメですな、これは。
ここまで来ると「ドラゴンボール」とかが真似したのか、
「ドラゴンボール」とかから真似したのかもようわかりませんな。

劇中でははっきりとワイヤーが見えているシーンもあり、低予算で頑張って作ったんだろうなってもうかがえるんだけど、一度こういったワイヤーアクションのシーンで、一切ワイヤー消さないで 見たいなって気もする。DVD特典とかで付けてもらえんかの。
「なるほどなるほど!」
と結構面白い気がするんだけど。



まぁ他にはそんなに取り上げたい面白い要素も無かったんだけど、
1つだけ。
「悪がいるから坊主もいるんだろ?」
って、張敏がボロッとこぼしたセリフが凄い印象的だった。

後は原作ファンか主演女優3人誰かのファンじゃないと辛いかな。

■CAST&STAFF
監督 錢永強(アンディ・チン)
出演 林青霞(ブリジット・リン)
鞏俐(コン・リー)
張敏(チョン・マン)
林文龍
徐少強(ツイ・シャオチャン)
賈天怡
廖啓智
白千石
動作指導 潘健君
脚本 張炭(チャン・タン)
原作 金庸(カム・ヨン)
製作 向華勝(ジミー・ヒョン)
製作総指揮 向華強(チャールズ・ヒョン)
向華勝(ジミー・ヒョン)
制作年度 1994

 
 

 
inserted by FC2 system