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■水になれ水に。ごくごくごく  

上記画像を見てわかるのは彼がいつでもスターであるということだ。
(どんなキャプチャーもほんと画になるのよね)

BRUCE LEE in
G.O.D死亡的遊戯
2003 Special Edition
cover
※画像クリックAmazonで確認できます。


この作品は2000年に発表された「GOD 死亡的遊戯」を今年は
"李小龍30回忌"
ということでリニューアルしなおしたもの。
まぁ要は正直言って、前半のドラマ部分が不評だったので元彪の語りをつけて再編集しなおすことで、多少観やすくしたといった感じか。
確かに今回の方が良い感じだし。もう1つのウリ、
画面がメチャきれい!
ってことで、とにかくあの塔での戦いがこれだけ美しい画面で観れて感動!
(わたしゃ、細かいことはわかりませんよ)

しかし久しぶりにTUTAYAに行って借りたいなと思ったのが本作と「クローサー」ぐらいだったのはどうだろう。DVD入れるのはいいけどビデオも残せよ、ビデオも。


元々の本作の制作きっかけとかは「「GOD 死亡的遊戯」←クリックしてお読み頂くとして、今回は私が盆休みという時間を利用して塔での戦いに改めて迫ってみたいと思ったりなんかする。
まぁコアな李小龍迷にとっては語り尽くされてるだろうけど、その辺の文献及びサイトなどを私自身があまり読んだりサーフィングしたりしていない&当HPでも彼の武術についてはあまり深く語っていないので・・・
というか、思い出した。
いやだから語り尽くされていると思ったからこそ、あんまり書いてなかったってのがあったので。
まぁまぁ皆さんの中で李小龍にあんまり興味の無い人なんかがいましたら、是非一度試しにこれを読んでみて下さい。

それにしても気づいてみれば俺、「死亡遊戯」「死亡遊戯香港版」「GOD 死亡的遊戯」と同じ題材について書くのが4回目なのかぁ・・・


【vsダニー・イノサントス戦】

李小龍ってどんな人?
ってもし聞かれたら、少なくとも三つのことを言わなければならない。
それは「武術家」「映画スター」「哲学者」の三つ
いわゆる文武両道を進めば「映画スター」を除いて二つにはなれる。だがここに「映画スター」それも歴史に残るスターとなれば李小龍しかいない。さらに彼の場合、この三つを解説した上で、本当はもう一つを話さなければならない。
それは「開拓者」であったこと。
パイオニアよりフロンティアと表現した方が彼の場合は正しい気がする。
ただこれについては長すぎる&既知すぎるので次の機会があればにしよう。

このダニー戦では特に彼の「哲学者」たる部分が大いに表現される
彼が創始した「截拳道」のほとんどはメンタルでの哲学であり、人としてどう生きるべきかのノウハウを記した哲学書だと思った。
「水になれ」のくだりが一番有名だが、ここでのダニー戦は李小龍の哲学がまさに実行される瞬間をパッケージした貴重なシーンでもあるのだ。

しなるこっちが早いでしょと
李小龍が持っているのは竹の小枝(?)
対するダニーが持っているのは短い棍棒。
戦う前から
「そっちの棒とこの枝じゃ、あんたの方がこんなに不利だよ」
と解説してみせる。その解説は実に現実的論理的である。
しかし、この解説で「哲学者」な表現が顕著だと言っているわけではない。個人的にはどうだろうこれ。
李小龍がここでわざわざ相手に「これこれこういう訳で有利よ」なんて説明する必要が何処にあろうか。何処にも無いはずだ。だって、有利なら黙ってその有利性を実行すれば勝てそうなものだ。
いや、実はそうではない。李小龍は
わざわざ説明することで心理戦に持ち込んだのだ
相手の心理を探って戦い方を決めたと言っても良い


ダニーの反応は「なにをっ!」とちょっとノッテきただった

この後の李小龍の戦い方をじっくり観察して欲しい
・わざわざダニーを挑発するような表情をしたり
・まるでヌンチャク遊びに興じているかのような楽しそうだったり
・ほちょー!の怪鳥音も実に軽やかだ
・マジの顔したダニーに対して実にリラックスしている

「スパルタンX」でジャッキーがベニー・ユキーデに対して行ったように、ここでの戦い方は基本的には

「クレージー・モンキー・笑拳」・・・は言いすぎだけどもとにかく相手の気持ちをはぐらかす焦らすことに重点が置かれており、見事に心理戦にはめられたダニーが敗北する。はめられると解説後のダニーのリアクションで判断したからこそ李小龍が勝利するのだ。

これを全部総合して李小龍はさすが心理学も学んでいた「哲学者」だと言いたい。
そしてその「哲学」は「水になれ」のくだりもあって、一見幻想的なイメージがあるかもしれないが実に論理的現実的なことに基づいた学である。

【vs池漢戴戦】

上記のダニー戦が心理戦であったことを示すように、ここでの戦いで李小龍は笑いや挑発はあまりしない。
ここでの戦いといえばやはり
「相手の得意技を瞬時に研究し対抗技を瞬時に開発すること」かな。
いや別にこれがリアルタイムで行われた試合じゃないし、そもそも殺陣つけてるのは李小龍本人なんだけどさ。ともかくメッセージとして感じるのは
一見、スキの無い敵にもよく観れば必ず弱点はある
ってところで、池漢戴に何度も投げ飛ばされることで
彼のどこに弱点があるのか
彼のどのタイミングに弱点があるのか
これを見極めて放った技が上記画像である。
注目したいのは李小龍の左足と攻撃箇所である金的で、強引に股を開かせられて金的にパンチ一発はそりゃ誰だって痛い。
ここにも一つ、彼の「截拳道」がある(後述)

ところでここの戦闘前カメラワーク、李小龍よりも先に田俊の顔がアップになるが、本当は池漢戴との因縁でも劇中で作るつもりだったのかな?

【vsカリーム・アブドゥル・ジャバール戦】


さぁさぁ!ささぁさぁ!
これぞ李小龍が哲学者であり素晴らしい武術家であったことを示す戦い!
そしてもう古典ではあるが、
「水になれ」
が非常によく表現されたとんでもなく素晴らしいファイトなのだ。

「水になれ」
心を空にしなさい。水のように、形態や形をなくしなさい。
水をカップに入れると、カップになる。水をボトルに入れると、ボトルになる。 水をティーポットに入れると、ティーポットになる。水は流れることができ、衝突することもできる。その力で岩をも砕くことができる。水になりなさい。わが友よ。

いきなり座ってるカリームにポカーン!
と蹴り飛ばされるシーンからこの戦闘は始まる。
蹴り飛ばされてコロコロ転がっている李小龍のサマはまさに子供と大人
ねずみと猫である。
その前に戦った田俊はなす術もなくあしらわれて敗れ去った。
同じく背の低い李小龍にしても、ハイキックでも鳩尾に届くのがやっとのような超不利すぎる状況だ。

しかし、どんな強大な牙城もちょっとした工夫一つでもろくも崩れさせられる。
柔軟に形をかえる水はやがては巨大な岩を削って倒してしまう

そんな戦い方が実に現実的に行われていくのだ。

届くところ、足からね
急所に攻撃が届かないのなら、まず届くところから攻めていけばいいのだ。
一気に巨大なものを包括的に倒そうとするから途方も無いことに感じる
しかし「小さなことからコツコツ」で確実に攻めていけばやがてはそれが大勝利につながるのだ。
徹底的に足を攻める李小龍
得意の金的!
巨人なだけに大ぶりのモーションに大きなスキが出来ると認識した李小龍はすかさず金的!痛そう!
イテテテテテ!!
足踏み!
金的やサブミッション、ボクシングスタイルのパンチ・・・
基本的に「截拳道」は武術的に「なんでもあり」なんだと思う。
彼の哲学そして武術とは
色んな分野から美味しいところだけを持ってきて自分なりの味をつけて完成させたまさに総合哲学・総合格闘技なのだ。
さらに実用性を重視しているだけあって、そこには格闘技界のようなルールはない。

足を攻めれば誰だって
そう誰だって東京タワーだってやがては膝をつく。
その時こそ改めて急所を攻めれると言うわけだ。
サブミッション
こうして書き準えると実に現実的で論理的でそして残忍である。
グロッキーになったカリームを今度は首締めで落としにかかるのだから。
まさにルールの無い死亡遊戯だ。


今度はこの戦闘の中でも、一応これでも武術をまさにかじってたりなんかした私が非常に好きな一瞬のシーンを取り上げたい。

一回目
まずはこの画像。
カリームが放つ右足刀を李小龍がさばく。
二回目
同じくカリームが放つ右足刀を李小龍がさばく。
ここで李小龍がさばく位置(間合い)が微妙に変わることに注目したい。
そして対峙
二回目の攻撃をさばいてのこの間合いは実は非常に重要な間合いに変わっていることがわかるだろうか。ジリジリとすり足で李小龍が気づかれないように間合いを取っている様子を実際の映像で観察してほしい。
三度目の足刀をよんで・・・
この間合いはすかさずカリームの足刀を右手で押さえカウンター攻撃に移るための間合いだったのである。
ボディにカウンター!
まんまと李小龍の術中にハマるカリーム。

この当時でこの描写は凄すぎるの一言か。
余りにも奥深くて李小龍がいつまでもいつまでも愛されている一端がわずかに垣間見えたりはしないだろうか(ちょっと言いすぎたか)。

この"知らんフリしてカウンターへの間合いを計る"ってのは、

思い出すと例えば「スパルタンX」。
ジャッキーがベニー・ユキーデを挑発してデカい鼻をニュッ!
これを二回やる。その度、ストレートの準備をするがすぐ引っ込めるジャッキーの顔に届かない。そして三回目。
知らないフリしてユキーデがわずかに間合いを移動させている。
三回目のジャッキー挑発顔面に見事カウンタージャブが炸裂!
ちょっとケースが違うけど、もしかしたらこれはこの「vsカリーム戦」を意識していたのかもしれない。

後は倉田保昭兄貴が「ぼくらの七日間戦争」でもやってたりする。

飛び蹴り!
届かないならジャンプしろ!
その倉田さんが記していた著書で印象的だったのは
"飛び蹴りは実際バランスを崩すし無防備になるのでやらない"
この言葉。全くだ。
じゃー何で李小龍はやっているのか?
映画だから。
そりゃそーなんだが、ここでは既にカリームはかなりグロッキー、しかも苦手な日光が差しまくっていて視力も危うい・・・ってことで、飛び蹴りをかましたのだ。最初からいきなり挑んだわけでなく、これも論理的である。

???
しかし、
どうしても拭いきれない謎が一つ。
これは結局どうやって逃れたの?そのまま逆立ちかかと落とし?

---------------------------------
もう一つ「映画スター」ということ。
これは全編を観てもらえば明らかだろう。
どのシーンでも常に李小龍は映え、画になり、単純に格好良い。
全ての表情、動き、仕草に強烈なオーラを感じてこれを認めない人は誰一人していないと断言できる。



今となってはこの作品、永遠に全てが明らかになることはないだろう。
そりゃそうだもう撮れないのだから。まるまる一本の脚本も存在しないのであれば、ストーリーの全容も伺え知れない。

だからこそ逆に
"この映画は永遠に楽しめるものではないだろうか"

カリームはなぜ日光が苦手?そして目が変なの?
私はこの映画の冒頭が雪山で始まる予定だったらしいことにヒントがあると思う。別に雪男だったと言うつもりはないが、
ほら、スキーヤーはみんなゴーグルつけるでしょ?
雪の照り返しがキツイから。その辺でずっと雪山に住んでた巨人ハキムは日光が苦手に・・・・・・なぁ〜んて色々想像して楽しめる。

"お前は戦い続けなければいけない"
ラストに誰が言ってるかさえ不明だが、塔の外から聞こえてくるセリフは実に印象的だ。このフィルムがこの辺で切れているとすれば、
なんて切なくてなんて聖的でもうこの世の不思議(運命)さえも感じる。

李小龍よ、永遠なれ。


■余談

つーか文武両道ってなに?
未だにここを悟りきれないというか合点がいかないというか頭の中で整理しきれない。というわけで、改めて書いてみようかしら。

いやつまりね。
人が生きるのに必要なのは"文"だけであり、
"武"は別に余計だろというか正反対だろというか、"文"と一緒に表現するとこから変だと思うのよ。もちろん"武"だけの人が一番まずいですよ。
そりゃいざ"武"を学んじまったら"文"も身につけてもらわないと困る。
でも文武両道ってのは
私は人殺す技知ってますよ、でも徳も知ってますから安全ですよ
ってことを表現しているのであって、それならばわざわざ"武"のマイナスなイメージと一緒にすることないというか、武術家達のなんだか
"強いけど俺は優しいから徳もあるからえっへん"
というような"おごり"にさえも感じてしまうのは俺だけだろうか。

"武"ってのは人を殺すための技であり
"文"ってのは人を理解するための徳


なんかその辺の事実をごっちゃにされてる気がしてならないのだけど・・・

人が生きるために"武"は必要ないはずだ・・・・・いや
結局これが一番難しい
人は争って生きるもの
だったらその争いをより自分に有利に展開するために"武"は必要なはずだ。きれいごとどうこうではなく歴史を見ても争いが絶えること無いのは明らかだ。それが守備側であっても攻撃側であってもどっちが正義でも争いは争いだろう。

ただ・・・・・・
個人的な思いに偏るが、私は武に全く縁が無い上に、過去に辛い思い出があっても日々明るく楽しく健やかに頑張って生きている人を知っている。
その人は他人を思いやり、他人と一緒に悲しみ泣くことも笑うことも出来る。
文武両道でなくとも、文だけで人はこんなにも素晴らしく人になれるのだ。
人が人であるためにやはり"武"は全く関係ないはずだ。

そう思うとやはり"武"は必要無いのか・・・
でも争いは耐えない・・・でも・・・・・・ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる

■おまけ

あれっ?
元華の演舞メイキング。
殺陣付けてるのよく見たら黎強權(左)じゃん!

そしてダニーさんのメイキングを見てみましょう。
気合を吹替えるダニーさん、面白すぎ!
(バカにしてるわけじゃないすよ)


■CAST&STAFF
監督・脚本・編集・武術指導 李小龍(ブルース・リー)
出演 李小龍(ブルース・リー)
(デビッド・リー)
ダニー・イノサントス
池漢戴(チ・ハンタイ)
カリーム・アブドゥル・ジャバール
田俊(ジェームス・ティエン)
陳元(チェン・ユアン)
元彪(ユン・ピョウ)
元華(ユン・ワー)
黎強權(ベニー・ライ)
ストーリーテラー・ナレーション 元彪(ユン・ピョウ)
音楽 ジョン・バリー
吉川清之
企画 加藤東司
製作 松下順一
米山伸
竹田直樹
制作年度 2003

A Fistful of Yen
ドラゴン・イカレの鉄拳


これは「ケンタッキー・フライド・ムービー」('77・米)という短編22本を収録したオムニバス形式のコメディ映画の中にあるショートストーリーの一つ。

下記のキャストスタッフ表は映画を通しての表示。

全編通して、一応全部観たんだけど面白いことは面白いが含蓄にあたる部分が俺のようなハリウッドオンチには厳しくようわからん。ぶっ飛んだ映画で良い感じなだけに妙味を楽しめなかったのが、残念なところ。詳しい人ほど他の短編でも爆笑できるんだろうと思う。

「A Fistful of Yen」と邦題を見れば「ドラゴン怒りの鉄拳」パロディっぽい題名だが、実際はそりゃハリウッド映画「燃えよドラゴン」のパロディで、本作はその「燃えよドラゴン」から3,4年経った後に製作された映画なのだが、それだけ年数を経た後でもこのパロディをやっているということは、それだけアメリカでも李小龍熱が熱かった、李小龍ネタが通じた、ということなのだろう。

この短編は、ほとんど「燃えよドラゴン」とストーリーは同じで、
ブルース・リーならぬズロース・リーが暴れまくってくれる一本。
「燃えよドラゴン」に出てくる印象的なシーンは全て再現されており、興味深い。
劇中に出てくる犬への対処法が実際では蛇にやったそれであり、じゃー李小龍が蛇を出したシーンではどうなるのかと思ったら、おもちゃロボットが登場したりとその辺で知ってれば知ってるほど面白いことは請け合い。
それ以外の映画に対してもパロディや風刺がたくさんあるのだが、この辺は公式サイトの受け売りになっちゃうのでそのサイトを読んでほしい。

で、私が観たのはTV放映の吹替版でベテラン声優陣はじめ久しぶりにコメディを頑張っている声優さんたちのセリフが聞けたのが一番嬉しかったりする。ズロース・リーの声をあてている人がブルース・リーではなく、ジャッキー・チェンでお馴染みの石丸博也さんで、本作に登場するメイ・リン役にあたるギャルが、
「ところで、ジャッキー・・・・・・いやいやルーさん。」
と、わざと間違えてるとこなんか面白い。
その後も石丸節全開で、あまりの全開さに李小龍らしさはほとんど失われて笑拳ジャッキーみたいに感じてしまったのだが。

アクション的に言えば、1977年ハリウッド製作のしかもショートストーリーの一つでここまでやれば十分だろうというぐらい、当時の他と比べてグレードは高く、ズロース・リーが単なる中国人を連れてきたのではないというのが伺える。

まぁ個人的には一度観れば十分のレベルではあるが、
全体も含め、機会があったら観てほしいパロディ映画である。

■CAST&STAFF
監督 ジョン・ランディス
出演 ジョージ・レーゼンビー
ドナルト・サザーランド
スティーブン・ビショップ
デヴィッド・ザッカー
ジェリー・ザッカー
ジム・エイブラハムズ
ズロース・リー(イバン・キム)
ボン・ソー・ハン
脚本 デヴィッド・ザッカー
ジェリー・ザッカー
ジム・エイブラハムズ
製作 ロバート・K・ワイス
制作年度 1977

天皇巨星
Exit the Dragon,Enter the Tiger

ブルース・リーを探せ!



探せったら探せ!
探せっちゅうか死んだ!

オープニングはとても格好良いのだが、それだけだ。
後は観るに値しない。

■超に流れ

李小龍(何宗道)は、タイガー(何宗道、二役)の友人であり、もちろんスーパースター。
李小龍逝去。

裏に組織の陰謀が隠されているのではないかと疑問に思ったタイガーは捜査を開始、遂には組織が李小龍の死に関係していることを突き止めるが、友人や恋人に犠牲を出す。

タイガーは組織に対して最後の対決を挑むのだった。

終劇




まぁ「新死亡遊戯/七人のカンフー」と同じく、日本劇場公開時に観に行かれた方に対して同情の念を禁じえない所存でございます。

組織悪役面々には張翼(チャン・イー)、龍飛(ロン・フェイ)、山茅(サン・マオ)、金剛(カム・コン)と裏不死身の四天王が勢ぞろいなのだが、如何せん功夫シーンにあまり迫力が感じられなかったかな。現代劇でこの当時でシャープな功夫シーンがクリエイトできたのはそれこそ、李小龍ただ1人だったのではないだろうか。

■CAST&STAFF
監督 李作楠(リー・ツォナン)
出演 何宗道(ホ・チェンタオ)
張翼(チャン・イー)
龍飛(ロン・フェイ)
山茅(サン・マオ)
金剛(カム・コン)
葛小寶
鄭富雄(チェン・フーシェン)
安平
馬場
齊後強
魯直
王菲
林仲
陳森林
李發源
武術指導 龍飛(ロン・フェイ)
山茅(サン・マオ)
脚本 張信義
音楽 周福良
制作年度 1976


伏撃
Fist of Bruce Lee




わかんねー!もうさっぱりわかんねぇ!!
当初、この作品のレビューを予定しておりましたが、いやまぁやりますが、さっぱりわかんねぇ!!
話が何がなにやらさっぱりわからんのですよ。
なんとなくサラッ流すとこんな感じよ。

捜査官の何宗道(ホ・チェンタオ)は何らかの依頼を魏平澳(ウェイ・ピンアウ)から請け負ってどっかからやって来る。
と思ったら魏平澳は偽依頼主で早速襲われる何宗道、これを得意の詠春拳で追っ払うと何宗道は独自に捜査を進めていく。
目まぐるしく動く怪しきマフィア組織の数々、いったい幾つかよくわからん(三つぐらいかな)。
何度もピンチに陥りながらその度にどっかから助けられてはマフィアの用心棒どもを血祭りに上げていく何宗道。
義手の上にその義手に鎖がついてて振り回す羅烈(ロー・リエ)とバトルして、彼を敵マフィアとの相討ちに追い込むと用心棒のフリをしていた潜入捜査官の協力も得て、悪い奴らを一網打尽にするのであった。

終劇

なんかそんな感じ。
あれですよね。例えば「神拳大戰快鎗手」のように展開が滅茶苦茶でもそれがバカバカ展開であれば、その都度ツッコミ入れて楽しめるってもんですが、本作はそういった違った角度から鑑賞してのバカ笑いすら難しい、その上に話も不明瞭ってことで如何ともしがたいのです。

本作の一番面白いところは勿論これ
ピック・アップ・ザ・ピースズ
なぜこのインスト?
しかも妙に合ってる(笑
このオープニングだけは笑えましたね。とにかくBGMがたまりません。


アクション面でもまぁそこそこに頑張ってはいるのですが・・・・

■CAST&STAFF
監督 何宗道(ホ・チェンタオ)
出演 何宗道(ホ・チェンタオ)
羅烈(ロー・リエ)
陳慧樓(チェン・ウェイロー)
魏平澳(ウェイ・ピンアウ)
李強
制作年度 1979


李小龍與我
Bruce Lee & I
実録ブルース・リーの死



最初に断わっておくとクレジットが色潰れって感じであんまり読めなかったんですよー残念。

みんなどこまで触手を伸ばすのか。
それは香港映画迷としてどこのエリアまで映画を漁っていくのか。
私自身は少なくとも「香港電影百科」にあった全ての映画に関しては手を出しておきたいと思うんですね。
んで、本作はその一本。
日本では1976年9月4日に封切られ、話題作の1つとして盛り上がった・・・わけはないだろうがとにかく公開はされた。数少ないショーブラ日本劇場公開作の1つである・・・
って、ショーブラ!?
言わずもがなの皆様には申し訳ないが、他の方のためにもここは一つ復唱しておきたい。
李小龍(ブルース・リー)が他界したのは1973年7月20日。勿論ご存知の通り、愛人・丁珮(ベティ・ティンペイ)の自宅にて、である。
そして李小龍はゴールデンハーベスト所属。
なのに丁珮(ベティ・ティンペイ)の半生を綴るこの作品は彼女が自ら起こしたプロダクションとショーブラとの合作である。

ハッキリ言って、楽しい脚色を付け加えた丁珮の半生を描く映画なので、丁珮迷にはたまらない。丁珮迷以外には全くどうでもいい・・・というわけではないポイントがあるのが個人的には興味深いところである。そのポイントはどこにあるのか。

流れ

オープニングの李小龍を偲ぶとても悲壮かつ壮大なイメージの主題歌がなかなか良い感じ。彼で金儲けしているくせに図々しいことこの上ないのだが。

実はこのオープニングに歌以外に大した意味が無いところが参ったなこりゃ。登場した丁珮は早速偽ブルース・リーを演じる李修賢(ダニー・リー)を自宅に招く。
あっはーん うっふーん♪
あっはーん うっふーん♪
あっはーん うっふーん♪
あっはーん うっふーん♪
あっはーん うっふーん♪
必要以上に長い丁珮とダニーのエッチに参ったなこりゃ。
こりゃ確かにV級片だわ。おっぱいは代役ですけどね。
李小龍死亡!
・・・・・・なんちゅうかほんとにこれじゃ、
セックスしすぎて脳の血管切れて死んだ
ってことそのもの
じゃないすか!?
それ演じているのはその丁珮本人ですよ!?冒涜も何もその本人ですよ!?どうなってんのこれ?

一連の哀しい彼の死の後に。

「あれよ、あの女の家でリーは死んだのよ」
街の人が指差して丁珮を見る。
耐え切れなくなった丁珮は自棄酒でもしようかとバーへ。
マスター南宮勳(ナン・ゴンクン)のバーで1人静かに飲む丁珮。
と、そこに
「俺達のリーを殺したのはあの女だ!!」
と乱入してくる若者たち!
今にも丁珮に襲いかからんとする若者たちを追い出したのはマスターだった。ちなみに若者たちは銭月笙(チェン・ユーサン)や袁祥仁(ユアン・チョンヤン)だったりする。
「何があったんですかい?」
そうマスターが・・・・・・全く聞いてないのだが、
「私はね・・・」
と勝手に思い出話をはじめる丁珮。
さて「いつみても波瀾万丈」、今日のゲストは丁珮さんです!

私は女優になりたいピチピチギャル。
オーディション受けて良い感じだったのに、プロデューサーの金帝が私を眠らせて犯して写真撮って脅してきてまいっちんぐ(軽く言う内容じゃないけど)。
そんなわけで香港に逃避したんだけど、そこにも刺客が。
これを助けてくれたのがご存知ブルース・リー(偽)ってわけ。
アッという間に敵をなぎ倒して涼しい顔をしてみせる彼に私の心はまいっちんぐ。

その後の彼は「ドラゴン危機一発」やら「ドラゴン怒りの鉄拳」やらでどんどん大スターに。
再会を果たして私はすぐ恋に落ちてあっはーん。
いやーん彼ったら、スクリーンの中だけでなく私生活でも私を守って
「ほちょちゃちゃちゃちゃ!」
と敵をなぎ倒してくれるの!
でも彼には家族が・・・・・・

一旦別れた二人。
すっかり女優は諦めたのか、賭博の元締め(?)の愛人になっている丁珮。思えばプロデューサーに泣き寝入りさせられたあの日から彼女の運命は定められていたのだ(ほんまかいな)。

数々の偽李小龍が黄色のトラックスーツを着てきたが、今回のダニーが一番格好良い気がするなぁ、まぁそれがどうしたと言われてもまいっちんぐ。
再々会を果たした二人は
あっはーん うっふーん♪
あっはーん うっふーん♪
あっはーん うっふーん♪
あっはーん うっふーん♪
あっはーん うっふーん♪
必要以上に長い丁珮とダニーのエッチに参ったなこりゃ。
こりゃ確かにV級片だわ。おっぱいは代役ですけどね。
李小龍死亡!

「・・・・というわけだったのよ。」
はい。
本日のゲストは丁珮さんでした。
ありがとうございました。

と思ったら、最後に冒頭で絡んできた若者たちが待ち伏せて襲い掛かってきた!!
これを助けたのがマスターの南宮勳(ナン・ゴンクン)!
「どおりゃああああ!!!」
・・・あんたが一番強いじゃねーか!!

終劇




丁珮のセクシーショットを拝見したい方には迷わずオススメだ。しつこいほど濃厚なベッドシーンあるし、風呂あり、シャワーありと大サービス。俺個人的には

「Mr.BOO!!ギャンブル大将」での日焼け痕クッキリの彼女が一番好きだ。今回は無いので不満。性癖というのも個々様々色々ありまして私は日焼け痕ってそそられてしまうのですが(なぜかはさっぱりわかりませんが)、全然ダメな人も当然いるわけで。

この映画の魅力はそれだけか?
いやそうではない。
何とこの作品、武術指導は唐佳(タン・チァ)そして袁和平(ユアン・ウーピン)なのである!
劇中に登場するカラミの名前をもう一度挙げてみよう。
元奎(コーリー・ユン)
徐蝦
周潤堅
銭月笙(チェン・ユーサン)
袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
袁信義(ユアン・シュンイー)
王將(ワン・チェン)
そうなのだ、この映画は袁ファミリー大集合映画なのだ。
つまりは、披露される功夫アクションはもうハッキリ言ってブルース・リーでも何でもなく、めちゃくちゃ袁家班の色が濃いというかそのままで、袁ファミリーが披露する功夫映画としても十分に観ることが出来るのだ。それにあの李修賢が挑戦しているって画がなかなか興味深いではないか。

■CAST&STAFF
監督 羅馬(ロー・マ)
出演 丁珮(ベティ・ティンペイ)
李修賢(ダニー・リー)
王沙
黄新(ウォン・サン)
李鵬飛
南宮勳(ナン・ゴンクン)
金帝
顧冠忠
元奎(コーリー・ユン)
徐蝦
周潤堅
銭月笙(チェン・ユーサン)
袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
袁信義(ユアン・シュンイー)
王將(ワン・チェン)
武術指導 唐佳(タン・チァ)
袁和平(ユアン・ウーピン)
クレジット名は袁大眼
制作年度 1975


李三脚威震地獄門
The Dragon Lives Again/Deadly Hands of Kung Fu


あたしゃ夏が嫌いです。
1年が1月2月3月3月3月3月3月3月3月3月11月12月という風に進んでくれればいいのになぁと思うほどに嫌いです。
地球温暖化。
はぁ・・・俺ってばもっと温暖化したら確実に死ぬなぁまず精神的に。
プールは好きなんですけど年齢的に1人で行くのもねぇ・・・
そんな暑い暑い夏の日に頭がおかしくなってしまい、おかしくなったまま撮った映画がこれと言っても信じてしまうような作品がこれだ!

狂ってる!
こんなもんに脚本が2人がかりとはどういうことかねきみぃ!

この企画を通した映画会社(呉協建だからこれ協利電影なの?)も狂ってるし、撮った監督も狂ってるし、出た俳優たちも狂ってる!
しかも助監督が曾志偉(エリック・ツァン)っておいーーーー!!

まぁあの・・・・
噂は十分有名になっている作品ですが、
驚愕の物語を解説しましょう。



流れ

今まで見た赤バック演舞の中でも屈指のインパクトを持つオープニングが始まる。

「燃えよドラゴン」と「007」のサントラをバックに登場するは梁小龍(ブルース・リャン)。早速、ジェームス・ボンドと対決するようなふりして握手。ほぉ、コネリーからレーゼンビー、そしてロジャー・ムーアの間にこんなジェームス・ボンドがいたのね・・・って、いるかバカっ!
さぁ次に出てくるは「仮面ライダー」の世界からやって来ましたショッカー軍団!
もうまさに見たまんま完全にショッカー軍団!
日本だけでは飽き足らず香港まで魔の手を伸ばしていたのね軍団は。・・・って、伸ばすかアホっ!
さぁまだまだこんなの序の口おちょぼ口。

今度は「ゴッドファーザー」の世界からマーロン・ブランドかアル・パチーノか、とにかくコルレオーネ一家がやって来ました。彼の名は申一龍。いやぁファミリーも流石にアジアマーケットが魅力的だったかここまで手を伸ばして来ましたか。・・・って、来るかボケっ!
ひょこひょこひょこと歩いてくるのは我らがJAPANの英雄、座頭市!

いやぁこれは参りましたな「新座頭市/破れ!梁小龍」って感じですか。・・・って、感じかバカっ!
さぁ今度はウェスタン辺りからクリント・イーストウッドかチャールズ・ブロンソンってところでしょうか。流石は・・・もうええわ!とにかくバカっ!!
さぁ今度は・・・つーかもうええっちゅうにっ!!
叫びを無視してドラキュラとゾンビみたいな人がやって来ました。
何の根拠も無くその怪物の前でパッと消えてみせる梁小龍・・・って、あんたの方がオカルトな動きしてどうするんじゃっ!
おまけに今度はその梁小龍が「グリーンホーネット」のカトーになりましたよ!
そして最後は閻魔大王と対決!!


なんでこんな企画通してるんだ!!


散々つっこんで本編へ。

「ドラゴン怒りの鉄拳」で鉄砲隊に身を投じた李小龍(ブルース・リー)扮する陳真。
彼は今地獄の入り口で眠っていた。
おまけに人間そのものが変化し、彼は梁小龍扮する李真煩に。
閻魔大王の前で目を覚ました李真煩、ひとしきり地獄に行く手続きを済ませると地獄のチャイナタウンを目指す。

食堂。
いちいち地獄に食堂があるのか?とかタウンってどういうことだ?とか考えてる暇など微塵も無い強烈な物語は続く。
食堂で飯食ってると早速この地獄のチャイナタウンを牛耳っているゴッドファーザー・コルレオーネ・申一龍の・・・もうツッコミ入れたらキリがないな。
はぁあ。ため息出るわほんまに。
その子分たち、つまりはショッカーとか007とかブロンソンとか座頭市とかと食堂バトル開始!!
しかしもってスタミナ配分を間違えたか地獄には地獄のルールがあるのか、要はなんで李真煩がグロッキーになったかあんまりわからんのだが何故かバトルに敗北。
これを助けたのが袁小田(ユアン・シャオティエン)の爺さんとその娘。
というかここ地獄なのでは?地獄の罰とかどうした?
とかそんなもんは無いらしい。結構楽しそうな地獄。
その楽しさに一役も二役も買っているのがポパイと・・・なんだこれ?ロビンフッドか?ちなみにポパイに扮しているのは曾志偉、ロビンは韓國材(ハン・クォツァイ)でございます。はぁあ。

さぁ袁小田爺さんの下で酔拳の修行を・・・ってそれじゃ李小龍じゃなくてジャッキーになってしまうがな。ジャッキーになるわけにはいかんのじゃー!
というわけで、めでたく地獄に精武門道場を開く・・・・・・ほんとに信じられない展開です。地獄でも開業できるそうです。死んでも人生まだまだありそうだね!
これを快く思うはずの無いコルレオーネ一家。
第一の刺客として座頭市が送られる。

いつものあの開けた工事現場で(「帰って来たドラゴン」など呉思遠プロの作品によく出てくるとこ。「蛇拳」もそう。)vs座頭市!!
何のために仕込み刀にしているのか、居合にしているのか、そんなことは全く無視の素晴らしいようなファイトが続く。李小龍の映画タイトルをあしらった技を次々と繰り出す李真煩に対して犬の小便殺法などのキテレツ技で対抗する座頭市であったが遂には李真煩のヌンチャクに敗北を認め、どこへなと去っていくのであった。

おっぱい!

おお、李小龍に仮面ライダー、座頭市、007・・・面倒だなまぁその辺色々あってその辺が無いときはとにかくおっぱい!・・・男の夢が実に一杯詰まった作品ではないか。と日記には書いておこう・・・って、書くかバカっ!
この作品、夢の英雄対決の間は閻魔大王の下にいる2人の美女の全裸おっぱいがメインなのだ。まぁ確かにどうせ下らないドラマが続くんだったら全裸おっぱいがぽよぽよしてた方が良いような気もするし(女性から見てそういうのに代え得るものってないよねぇ)、ひと時も暇を与えず観客の目を楽しませようとするその姿勢は賛美に値する・・・って、するかバカっ!

さぁひとしきりおっぱいを楽しんだ後はドラキュラと対決だ!
よよよ、弱い〜〜〜〜〜〜
コナミの「悪魔城ドラキュラ」はファミコン時代から今なおも新作が出るゲームであるのにも関わらずここでのドラキュラの弱さと言ったら「ドラゴンvs七人の吸血鬼」とどっこいか!?
つーわけで弱いドラキュラはショッカーと連携攻撃!
体を押さえつけられた李真煩!
さぁいよいよ血を吸うぞ!とドラキュラが近づいたそのとき!

見たか!これぞ李三脚!!

李三脚とは手足を押さえられ絶体絶命の時に出てくる第3の足!真ん中の足!つまりモーニング息子。!!
ちんぽで顔面蹴られたドラキュラは一撃死!
しかし死と言っても既にここは地獄なのだが・・・

おっぱい!
さらに今度は外タレおっぱい!
外タレと言ってしまうと日本だと香港映画はみんな外タレなのだが、ここでは白人女性を指しておこう。ちなみに彼女の名前は恐らくジェニーだ、だからどうしたこの野郎。
まぁ強い李真煩を敵とはせずに仲間に引き込もうではないかということで、色仕掛け。
しかしもってすぐそばで007とかが見ていたのでバレバレじゃんか!
色仕掛けが通用しなかったということで怒り心頭の申一龍一家は道場をぶっ潰す!これで彼らとの対決が決定的に。

対決を有利に運びたい申一龍一家。
先のジェニーを大スケベ閻魔大王に差し出して、まんまと仲間にしてしまう。
まぁつまりは本当におっぱいおっぱいなシーンが多いわけです。
地獄で閻魔大王を敵に回したらウォーズマンでも敵いません(「キン肉マン」参照のこと)

その後も007、荒野のガンマンをぶっ潰していよいよ申一龍対決!
凄いぞ!ここだけはまじだ!

なんてったって香港映画きっての使い手・梁小龍と「成龍拳」でジャッキーをキックでボコボコボコボコボッコボコにした韓国テコンドファイター・申一龍である。
このクライマックスアクションだけは「必殺ドラゴン鉄の爪」を彷彿とさせるところもある見ごたえあるシーンだ。
そしてたぶん(ようわからんのよ)申一龍を倒すとラストは閻魔大王!
流石に大王だけあって・・・いや閻魔ならもっと圧倒的に強くても良いような気もするが今更そんなこと言ってもな。
さらには閻魔大王の子分はなぜかしらミイラ軍団!!
もうほんとあれですな、出せるもんみんな出しましたな。
どうせ中身はショッカーやってた奴らだろうけど。
そしてショッカーやってたからわかんないけどこの中にも後に有名になる功夫職人がいたりするんでしょうねぇ。

さらにはこのスケベ閻魔大王の圧政に対して町民達が一揆!
先のポパイとロビンも戦闘参加!
ほうれん草食って強くなるのは当然のことか。

とうとう観念した閻魔大王(観念しちゃいかんだろ)。
地獄には平和が訪れ(訪れちゃいかんだろ、地獄だろ)
悪い奴らを倒した李真煩はその功績をもって何と現世に甦り!
(甦っちゃいかんだろっ!)

町民達との別れを惜しんで天空(だけど地上)へ飛んでいく李真煩でありました・・・・


終劇





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ええとですな。
最初に思いついたのはこれですな。
今まで作品が面白くなくてもツッコミまくって面白い映画と錯覚させるような書き方をしたことは何回もありますが、今回は展開そのままです!
特に何も誇張しちゃいません!今書いたとおりの映像がスクリーンに出てきます!

しかしもってこれってどうやってレビューを締めればいいのだ。
色んな見方は出来る。
李小龍迷からしてみればあの李三脚をこんなアホな形でやられて憤慨を通り越して呆然とするといったところか。俺もそう。ブルース・リャンという名前でありながらも李小龍とは違った路線から成功を導いた梁小龍が何故今更になって李小龍の真似事などをするのか?といった疑問も湧いてくる。
あらゆるスーパーヒーロー達を一同に終結してみたらどうだろうってのはゲームや映画で「エイリアンvsプレデター」「ロボコップvsターミネーター」なんてのがあるように誰でも持ってみる夢で、その夢を著作権完全無視で徹底的に作ってみたというイリーガルな冒険は香港映画ならではの作品として貴重とも言える。日本が同じことやったら即訴えられて金払わされて上映中止でもう大変だ。やりたくてもイリーガルだから出来ない夢をお構い無しにやったというのはもう褒めて良いのか絶対悪いのか全くねぇ・・・

まぁ「新死亡遊戯/七人のカンフー」をデジタルリマスターするぐらいだったら本作を是非リマスターしてもらいたいものなのだが、それこそ難しい話だよな。キテレツ映画を求めている人なら文句なしにオススメ。大槻ケンヂの知り合いだったら是が非でも彼に教えたいのだが。オーケンさんここ読んでくれないかな。

■CAST&STAFF
監督 羅棋
出演 梁小龍(ブルース・リャン)
唐菁
申一龍
ジェニー
アレクサンダー・グランド
張力(チャン・リー)
賽祝娟
顧鳴
〔上下〕樺
方野
劉慧茹
劉一帆
傅麗
袁小田(ユアン・シャオティエン)
韓國材(ハン・クォツァイ)
曾志偉(エリック・ツァン)
周吉
西瓜〔包リ〕
黄家雄
山怪
何柏光
武術指導 梁小龍(ブルース・リャン)
梁少松
脚本 基石
梁〔王韋〕
音楽 陳勳奇(フランキー・チェン)
製作 呉協僑
製作総指揮 呉協建
制作年度 1977


死亡魔塔
Enter The Game Of Death


残念ながら(笑
呂小龍(ブルース・リ)作品の登場です。ウチでは2作目。
もうあれですね。
何かもう観てる途中から
「こんなのレビューしてやるんだ有難いと思え」とか
「いやこんなのにこっちも必死で解読する必要も無いか」とか
こっちの脱力感がむしろウリ。
まぁ彼の作品で気になるのは「龍拳精武指」(ノラ・ミャオさんとか出てるからね)ぐらいでそれも凄く観たいと言うほどではない。後は別にめぐり合ったらめぐり合ったで観てやらんでもないという感じ。その中で本作はたぶんマシな方なのだろう。何となくそんな気がする。


流れ(本気で説明しまへん)

説明しまへんことはしまへんが
展開は大体ほんまにこのままです。

何かを企む白人と日本人。
とにかく何かを企んでいる。

早速呂小龍登場。
森の中で修行する彼を早速楊斯(ヤン・スエ)たちが襲う!
場面変わって(なぜ変わるーっ!?)
こちらはリング上で次々と対戦相手をぶちのめしていく楊斯。
最後の相手はやっぱり呂小龍だーっ!

勝利を祝って迎賓館に迎えられる呂小龍。
だがこれが罠で(何の?)待ち伏せていた敵とバトル!
森で黒人とバトル!

そんなこんなでヒロイン(と思しき人)は日本人に襲われて殺されてしまう。

あのね、私大して割愛してませんよ。
ほんまにこのような展開です。
物語に起きる事件の必然性が全くわかりません。

とりあえず怒りに燃えて死亡魔塔に乗り込む呂小龍。
そう、リアルに怒りに燃えているのは観客だとも知らずに。

さて1Fは李海生(リー・ハイサン)の登場だ!
指弾技を使いこなした後は双刀で襲い掛かる李海生!
しかし、呂小龍のニセジークンドーの前ではあの李海生でさえも勝ち目は無い。悶絶。

さて2Fは蛇使いの親父だ。
蛇拳では適わないと見た親父は蛇を食い千切って蛇の血を飛ばす攻撃!
こ、攻撃なのか!?それが!?
しかし、呂小龍のニセジークンドーの前では蛇使いの親父など敵ではない。悶絶。

さて3Fはヌンチャク使いの爺だ。
しかし、呂小龍のニセジークンドーの前では(以下ほぼ同文)

さて4Fは昼寝をしていた爺2人だ。
爺2人で昼寝をしている絵がかなり気持ち悪い。
しかし、呂小龍のニセジークンドーの前では(以下ほぼ同文)

さて5Fは小太りな親父だ。
小太りである以外特に特徴がないと言った代物。
しかし、呂小龍のニセジークンドーの前では(以下ほぼ同文)

最上階まで上ってみたらいるはずのボスとか楊斯がいねぇ!
こっそりと彼らはどこからか塔を脱出。

このボスは日本人と合流するのだが日本人と楊斯が裏切ってボスは勝手に死亡。
駆けつけた呂小龍、再三にわたる楊斯とのバトルをやっと制すとヒロインと思しき人を殺した日本人をも追い詰めてぶち殺す!

これでやっと終わりかと思ったらまだある!
いい加減にしろよと。
この日本人と結託してた白人黒人連中たちとバトル!
ここで出てくる偽ハキムな長身の黒人!

偽ハキムがいるなら塔で使えよっ!

しかも死ぬほど弱くてあっさり倒される偽ハキム!
さぁやっと最強と何処かの誰かに目される黒人と対戦!
しかし、呂小龍のニセジークンドーの前では(以下ほぼ同文)

まだある!

本当にリアルに正真正銘、最後のボスと決闘!
しかし、呂小龍のニセジークンドーの前では(以下ほぼ同文)


終劇





呂小龍の映画と考えてみれば功夫アクションは結構良かったのではないか。
これが本作唯一の救いどころになりそうな気もしないでもないようなところである。あくまで呂小龍映画レベルで功夫は良いのだろうということ。

と真面目に語って・・・はいないか。
とにかくこの映画、はなから残念もクソもへったくれも無いが、無理して言うなら唯一つ。
せめて塔の住人アイデアはもっと頑張れ
ここでどんな敵が登場するか、それぐらいはもっと工夫しろよなぁ・・・
1Fの李海生だけOKだが、後は爺とか親父とか爺とか親父とか。
せめて
李海生→女→忍者→黒人→ボロヤン
こうするだけでもコントラストが出るでしょーが。

ただ考えてみれば最初から最後まで戦いっぱなし。
アクションに次ぐアクション。功夫功夫のつるべ打ち!
ということで、功夫映画依存症の方は是非ご覧頂きたい一作・・・
のわけねーだろっ!!
塔の最後で終わっとけっ!!

■CAST&STAFF
監督 林國翔
出演 呂小龍(ブルース・リ)
楊斯(ヤン・スエ)
李海生(リー・ハイサン)
制作年度 1981


鷹拳
Mission For The Dragon


何誌強(ゴッドフリー・ホー)作品・・・恐らく。
とりあえずくっつけ作品ではないみたい。
そういえば当HP初登場となる巨龍(ドラゴン・リー)主演作である。


流れ(というほど書けませんけど)

蛇拳使いが民家を襲う。
この民家では恐らく宝物を持っており、そいつを捜してた・・・たぶん。
逃げてきた民家の男2人。
ホッとするも束の間、覆面男が今度は襲ってくる。
ここも逃げ出した男1人は洞窟に逃げ込んだのだが、哀れ覆面男に見つかり殺されてしまう。

巨龍(ドラゴン・リー)登場。滝で修行。
ムキムキ筋肉とテコンドーなキックが良い感じだ。
彼は父が行方不明になっていることを師匠から聞かされ、同門の弟子達とともに捜索を開始する。

蛇拳使いとのいざこざもあったし、彼が民家襲いなのは事実なのだがこいつも覆面男とは関係ないと言う。街の名士である黄家達(カーター・ウォン)とも相談するが埒が明かない。
恐らくそのカーターからヒントを貰った巨龍はヒロインと共に洞窟を捜索。
この間に蛇拳使いは巨龍以外の弟子を捕らえ尋問に。
洞窟には父の死体が!
戻ってきた巨龍は謎の刺客に襲われるがこれを逆に捕まえ、蛇拳使いのところへ。
刺客と引き換えに弟子を返すよう要求する巨龍であったがやっぱりここで蛇拳使いとバトル!
これを制したのはカーターだった。

「蛇拳使いが殺したんじゃないのか?」
いぶかしむ巨龍であったが次の事件が起きる。
弟子達が何者かに殺されてしまったのだ。
とうとう黒幕が正体を現す。
父を殺した覆面男の正体はカーターの手下。
カーターは宝物(なんだかわからんけど)を手にするために色々策を巡らしていたのだ。次は用済みになった蛇拳使いを始末。

開き直って巨龍の前に現れるとここに
巨龍vsカーター
というかなりマニアックな戦いが始まった!

・・っていうか、カーターさん。
いつもの如く、いつもの如し。


終劇





ふうむ・・・・・・
別に特に言うことも無いのですが、このような作品です。
まぁ何誌強と考えればマシなほうかも。
功夫はいっぱいありますが大したこたねーな。

※中国語原題はfake様よりお教え頂きました。
ありがとうございました。

■CAST&STAFF
監督 何誌強(ゴッドフリー・ホー)
出演 巨龍(ドラゴン・リー)
黄家達(カーター・ウォン)
武術指導 テディ・タン
制作年度 1979


龍覇天下
Rapid Fire
ラピッド・ファイヤー


個人的に李國豪(ブランドン・リー)ほど惜しまれるアクションスターはいない。
甘いマスクと父親譲りのキレあるアクション、大きなガタイのスケールと時折見せるシャイな部分。
父親の遺影を吹っ切った時に見せた・・・ちょうど「クロウ/飛翔伝説」撮影当初の何とも言えない清清しい笑顔・・・
今、もし彼が生きていたらどれほどのビッグなアクションスターになっていただろう?と考えると残念でならない。
結局、彼が主演した作品は「燃えよ!カンフー」のリメイクを除けば

「クロウ/飛翔伝説」
「リトルトウキョー殺人課」
「バトルドラゴン」
「ファイアー・ドラゴン」
そして本作のたった5作。
撮影途中で亡くなってしまった「クロウ/飛翔伝説」も含めて余りにも父・李小龍(ブルース・リー)と符合する部分が多いが、こんな符号全くいらない符号、長くに渡って活躍して欲しかったとほんとうに残念でならない。

本作は数少ない彼主演の一作である。


流れ(簡単に)


美大生の李國豪(ブランドン・リー)は、偶然マフィアの殺人事件の目撃者となってしまい、正当防衛でその場で暴れたということもあって、FBIに拘束される。
ところが、FBIにもマフィアの犬がおり、安全の為に軟禁されたホテルで今度はそのFBIにも襲われ、これを殺してしまう。
マフィア、FBI、どちらにも狙われる存在になったブランドンであったが、ずっとマフィアを追っていたパワーズ・ブース刑事の助けもあって、今度はマフィアに逆に戦いを挑む・・・


終劇





なんというかいわゆるトラブル巻き込まれ型の物凄く王道なB級アクション映画である。ソツがない。
B級映画としての面白さは申し分ないが、それ以上に何一つ無いといったような映画。
ただ、アクション面は武術指導もブランドン本人が関わっているということで、考えてみれば本作が一番ブランドンのマーシャルアーツアクションが拝める作品となっているかもしれない。そこかしこに父・李小龍ではなく、成龍(ジャッキー・チェン)のアクションが見え隠れしているところが興味深く、

ちなみに「ポリス・ストーリー/香港国際警察」でのバイクアクションも再現してます。
当然だが李小龍を彷彿とさせるマスクにジャッキー型+父親型(詠春拳ばっちり!)の両者合わさったブランドンのアクション・・・最高ではないか!
たったこれだけと言っては失礼だが、それだけの内容の本作にブランドンが出て大暴れすることでそれだけの魅力を発揮することが出来る・・・その後に生きて大作に出演したらどうだったろうと考えると何度も「惜しい・・・」と嘆くしかない。

■CAST&STAFF
監督 ドワイト・H・リトル
出演 李國豪(ブランドン・リー)
パワーズ・ブース
レイモンド・J・バリー
ニック・マンキューゾ
ケイト・ホッジ
チー・マ
トニー・ロンゴ
マイケル・ポール・チャン
アル・レオン
ベイジル・ウォレス
ダスティン・ヌエン
ブリジッタ・ステンバーグ
リチャード・シフ
フランソワ・チャウ
武術指導 李國豪(ブランドン・リー)
ジェフ・イマダ
脚本 アラン・マッケルロイ
原案 シンディー・シリル
アラン・マッケルロイ
音楽 クリストファー・ヤング
製作 ロバート・ローレンス
製作総指揮 ジェラルド・オルソン
ジョン・ファサーノ
制作年度 1992
 
 
 
 
 
 

 
ドラゴン・イカレの鉄拳
ブルース・リーを探せ!
伏撃
実録ブルース・リーの死
李三脚威震地獄門
死亡魔塔
鷹拳
ラピッド・ファイヤー
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