■CAST&STAFF |
監督 |
元奎(コリー・ユエン) |
出演 |
金城武 |
元彪(ユン・ピョウ) |
宣萱 |
周嘉玲(キャシー・チャウ) |
元華(ユン・ワー) |
元コ |
元奎(コリー・ユエン) |
武術指導 |
元奎(コリー・ユエン) |
元コ |
脚本 |
元奎(コリー・ユエン) |
技安(劉鎮偉)(ジェフ・ラウ) |
音楽 |
胡偉立 |
黄英華 |
製作 |
方逸華(モナ・フォン) |
制作年度 |
1997 |
神偸燕子李三
The Hero of Swallow
黒影 ブラック・シャドウ
■
というか、関西ローカルは結構香港映画放映してくれるような気がするなぁ、偶然かしら。単なるTV鑑賞からで失礼。
非常に可哀想な映画だと思った。
何が可哀想ってそりゃ主役の元彪(ユン・ピョウ)だ。
先に簡単に流れから行ってみよう。
■流れ
"金をある所から無い所へ運んでるだけさ"
金持ちから盗んだ金を貧しい人々に与え、貧民から尊敬されている義賊燕・元彪。
彼には1つの目標があった。
若かりし頃に売り飛ばされた恋人を取り戻すべく探していたのだ。
というわけで、盗みを働くのは売春宿が中心だったりする。
元彪は、道中から知り合ったコソ泥の朱茵(アテナ・チュウ)、戦争帰りの負傷兵・徐錦江(チョイ・ガムコン)らに協力してもらいながら遂に恋人を見つける。
が、恋人は皇族のお嫁に強制嫁ぎの最中。
元彪は取り戻しに行くが、その前に立ち塞がったのは元彪の兄弟子であった高雄(エディ・コー)だった・・・
終劇(いや、これからだが)
■
徐錦江(チョイ・ガムコン)は良い人なのか!!
ここまでの良い人役である徐錦江は見たこと無い!
いつもは赤ん坊をまさにひねり潰す徐錦江や、
萬梓良(アレックス・マン)の下で人を殺しまくる徐錦江や、
刑務所長となって周潤發(チョウ・ユンファ)をいじめまくる徐錦江や、
挙句の果てに
息子のものは俺のもの!
舒淇(スー・チー)姫を手篭めにする超スケベ親父まで!
と、 悪行の限りを尽くしてた人が今回は
"病気の母ちゃんのために物乞いをする負傷兵"
である。デカい体の割にやたら弱いのがまたポイントだ。
それはいいとして。
"世代交代の哀しさ"
これがここまで露骨に出てしまっている映画はあまりに嘆かわしい。
元彪(ユン・ピョウ)と言えば、主演デビュー作である「モンキー・フィスト/猿拳」で一目瞭然のように、身軽さ天下一品の功夫の達人である。同作での演舞を見ればわかるように演舞のキレも抜群に素晴らしく、これを観れば李連杰(ジェット・リー)でさえも目を丸くすること想像に難くない。
その彼が、
本作でのアクションのほとんどをスタントダブルで吹替えている。
何と映画の主役を張ってる作品でも、他出演者のために自分がスタントダブルをやる、やれるという彼がである。
これは過言かもしれないが屈辱的ではないか。
自分で何でもこなせるアクションスターが時を経てアクションスターの肩書きを捨てないまま、今度はスタントダブルにここまであからさまに見せ場を持っていかれるなんて・・・
ちょろっとなら良いんですよ、だけど本作はもう本当にほとんどが吹替え・・・
元彪は良い人である。
主演の時に他出演者に代わってスタントダブルをやったように、今度はその元彪兄貴のために若い衆がスタントダブルをやった。それだけのことではないか。
本人も周囲もそういうことで大して気にかけなかったのかもしれない。
いや、そんな良い人だからこそ
周囲がもっと1996年の元彪そのものを活かすアクションを構築しようとなぜ努力しなかったのか
私にはどうしても周囲のスタッフが元彪の人柄に甘えて(これでも良い言い方です)、努力を怠ったように見えてならない。
そのスタントダブルが見せる功夫アクションは決して悪くありません。むしろなかなかのものに仕上がっています。
そんな武術指導クルーの腕前が見えるからこそ、もうちょっと何とかできなかったものか、と残念でならないですね。
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■CAST&STAFF |
監督 |
蕭笙(サン・シュウ) |
出演 |
元彪(ユン・ピョウ) |
朱茵(アテナ・チュウ) |
徐錦江(チョイ・ガムコン) |
高宗コ |
高雄(エディ・コー) |
袁茵 |
王伯昭 |
陸建民 |
方征 |
曹増銀 |
邵壮 |
尚印泉 |
隋永青 |
黄河 |
康凱 |
徐志國 |
周仲和 |
剛立民 |
劉蘭 |
候桐江 |
候連生 |
武術指導 |
林満華 |
脚本 |
蕭笙工作室 |
音楽 |
温中甲 |
梁志華 |
策劃 |
黄耀祖 |
宋振山 |
製作 |
胡錦 |
張仲平 |
製作総指揮 |
時潮欽 |
韓三平 |
制作年度 |
1996 |
阿修羅
Saga of the Phoenix
孔雀王/アシュラ伝説
■
当時あれでしたなー
いわゆるメンズノンノ男が大人気で風間トオルなんかもその類かな?
中でも絶大な人気を誇っていたのが今回主役を務める阿部寛で、街を歩けば似ても似つかぬ偽阿部寛に当たる。といった時代がありました。
本作はそんな阿部寛が前作から降りてしまった三上博史の後釜という形で初主演した映画で、倉田保昭氏の下でみっちりとトレーニングを積んで臨んだ本人にとって意欲作である。
前作「孔雀王」は予想以上の大ヒットを飛ばしたのも覚えてるなぁ、結構巷では大好き人間が出没したこともあったんですよ。
さてそんな期待を受けて製作した・・・はずの本作であったが・・・・?
■流れ
前作でこの世を魔界にしてしまう、そのカギになる葉蘊儀(グロリア・イップ)が助け出されるわけですが、依然n彼女は危険だということで、寺に幽閉気味。
「外出たい」
という彼女の強い希望と可愛さに負けた勝新太郎師匠は彼女の外出を許可する。いぶかしむ隣の名取裕子さんであったが、どっちみち彼女は下界では七日間しか生きられないのだ。
下界へ。
心配な阿部寛と元彪(ユン・ピョウ)は彼女のボディガード。
さらに彼女は第一の親友である戯鬼(ちっこい怪物)も連れて行く・・・と思ったが、ここに彼女が外に出たことをいち早く察知した女バケモノが刺客を送る。
刺客が作ったアリ地獄に戯鬼が呑み込まれてしまったので助けに行く元彪。
アリ地獄の先は魔界の入り口で、哀れ元彪、女バケモノと対決するも氷漬けにされてしまうのであった。「ドラゴン危機一発」のオマージュである(違う違う)。
「元彪がどこいったの?」
戯鬼は帰ってきたものの、元彪が心配な・・・・・・
と思ったら何かみんな彼のことを忘れて下界でよろしくやってる気がするのですが、気のせいですか?
知り合った記者の李麗珍(ロレッタ・リー)の家に住まわせてもらい、やっぱりルックス抜群の阿部ちゃんということもあってここに国境を越えたロマンスが生まれる雰囲気ありだ。みんな元彪のこと忘れてないか?
楽しい毎日はそこそこ続いたものの、そもそも七日間以上下界にいると死んでしまう葉蘊儀の体は弱っていく一方。
であるならばと女バケモノは戯鬼を利用して彼女から精気パワーを吸い出す画策をする。
ああ、唯一無二の親友だったはずの戯鬼も所詮は鬼だったというのか、というか元彪のことは遠い過去の思い出か。
と思ったら洗脳が解けた戯鬼がいまわのきわに(死にませんが)、元彪がいる場所を告げる。というかそもそもアリ地獄に落ちたんだからそこにいるだろって気もするが。
ともかく今度はその場所で女バケモノと対戦だ!
終劇
■
ビデオには香港公開バージョンと日本公開バージョンと2つあって、近所のレンタル屋には香港公開バージョンしかなかったのでそれを観た。
なので香港公開バージョンでの評価しか出せないのだが、まぁシンプルに言えば"そこそこ"というところか。前作を超えている、或いは肩を並べているとは到底言えない出来だったと私は思った。
日本公開時に勝新太郎のパンツ麻薬事件でムチャクチャになったことでパンフレットには彼について何一つ記載が無いことや、三上博史の降板劇から出てきた様々な噂話と真実、パンフレットには藍乃才(ラム・ナイ・チョイ)が単独で監督クレジットされているのに何故か本編では劉仕裕という人と共同監督クレジットされていて、どこからどこまでが誰の演出かわからなくなっている点など、本作にはなにやらきな臭いものがまとわりついてしまったことは甚だ残念だが、前作大ヒットのお金は何処に行ってしまったのだろう?と思えるキャスト陣の豪華さのレベルダウンや前作に比べて極端に減っているロケ撮影やセットなど予算がえらくダウンしているのが見て取れる。そのぶん単純にスケールダウンしているのは明らか。
アクション面についても
"より功夫離れしたアクションを"
と良いように解釈することも出来るが、前作の迫力あるアクションシーンに及んでいないのも確か。せっかく頑張って撮影に臨んだ阿部ちゃんのアクションももうちょっと気の効いた殺陣師がセンス良く殺陣付けてくれたらなと思う部分は多い。三上博史と違ってせっかく彼本人が演じているのだから。
個人的には及第点ちょっと下かなぁ?
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■CAST&STAFF |
監督 |
藍乃才(ラム・ナイ・チョイ) |
劉仕裕 |
出演 |
葉蘊儀(グロリア・イップ) |
阿部寛 |
元彪(ユン・ピョウ) |
李麗珍(ロレッタ・リー) |
勝新太郎 |
名取裕子 |
橘ゆかり |
早瀬恵子 |
荒井乃梨子 |
倪雪 |
劉錫賢 |
武術指導 |
元彬 |
脚本 |
陳秀玲 |
黄翠羊 |
梁耀明 |
音楽 |
陳斐烈 |
製作 |
蔡瀾(チャイ・ラン) |
製作総指揮 |
鄒文懐(レイモンド・チョウ) |
何冠昌(レナード・ホー) |
制作年度 |
1990 |
馬戲小子
Circus Kids
幻影拳 ザ・マジック・カンフー
■
バブルは崩壊した。
ショーブラザーズが映画製作を止めてしまい、劉家輝(リュー・チャーフィ)を始めとする多くのショーブラスターが他プロダクションへ流れていかざるを得なかったように、こうしてみるとゴールデンハーベストでも同じことが起きている。
ジャッキーだけは最後の最後までゴールデンハーベストと付き合ったみたいだが、本作の主演である元彪(ユン・ピョウ)やサモハンなどは他プロダクションへ流れざるを得なかったみたいだ。
本作もそんな他プロへ流れた後の元彪作品で、限りある予算と人材の制限の中で何とか頑張ろうともがいているのがよくわかる作品である。
■流れ(簡単に)
サーカス団は大賑わい。
んだけど、満州事変が起きて一団は解散。
何とか劇団復帰を目指したい午馬(ウー・マ)団長であったが、復帰どころか職にありつくこともままならず。
その職に何とかありついたのであるが、何とそこは裏で阿片を作る麻薬工場。
そうとは知らずに働いていた劇団の元彪や林威(デビッド・ラム)であったが、ケンカ好きの元彪は揉め事を起こしてしまって首に。
林威は阿片の臨床実験体にされてしまい、遂には死亡して怒り爆発の元彪らが麻薬組織に乗りこむ・・・
終劇
■
なんか・・・やっぱこれだけやな。
ハッキリ言ってビックリするほど物語面での面白みは無い。
不必要な血が出ない演出にしていたのはよかったが。
残念ながらこの辺の小プロが放っている作品で物語的に面白かった作品は皆無に近い。
しかしながら、一応ではあるが元彪vs甄子丹(ドニー・イェン)はあるし、前半では替わり身の目だった元彪ではあるが、ラストに向けてそして盧惠光(ロー・ワイコン)とのラストアクションはなかなかのものを残している。特に盧惠光は明らかに「酔拳2」を意識したアクションが見ものだ。ドニーに関してはそのドニーの圧倒的な武技の前に立ち塞がれるだけの相手が見つからなかった感が少し残念で消化不良かな。
ちなみに「プロジェクトA2/史上最大の標的」でジャッキーを苛めた悪徳警官を演じた林威が随分温和な顔になっているのが何だか微笑ましい。こんな優しい顔した俳優さんだったっけ?って感じで。
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■CAST&STAFF |
監督 |
午馬(ウー・マ) |
出演 |
元彪(ユン・ピョウ) |
甄子丹(ドニー・イェン) |
午馬(ウー・マ) |
林威(デビッド・ラム) |
盧惠光(ロー・ワイコン) |
温碧霞(アイリーン・ワン) |
李莉莉 |
龍比意 |
元武 |
備魯金 |
金十二 |
武術指導 |
元武 |
班潤生 |
陳志文 |
脚本 |
李敏才 |
音楽 |
盧冠廷(ローウェル・ロー) |
策劃 |
梁程 |
製作 |
林江 |
製作総指揮 |
陳顯旋 |
制作年度 |
1994 |
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