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実は大好きな亜洲影帝。あんまり太っちゃダメよ。
※未見は入れてません。
ストーリーを書くのが下手なので、その辺詳しく書いてません。


胡越的故事
The Story of Woo Viet
獣たちの熱い夜 ある帰還兵の記録


冒頭から、難民船にて餓死した赤子を淡々と海に流す母親の姿が強烈な、 許鞍安監督ベトナム三部作の一つ。
(「望郷」と本作とあと一つはなんだっけ?)
んで、個人的には許鞍安作品で一番好き。
「望郷」はすいません、辛かった。

出てくる周潤發はとても若くてまだまだ青年。痩せててかっこよか。
訳あって、周潤發は殺し屋をすることに。それにしても今回の周潤發、若いながらも度胸もあって強いこと強いこと。相棒の羅烈とともに、殺人・誘拐と悪いことやりまくってます。
それは愛する鍾楚紅の為なんだけど、この辺がなんちゅうか許鞍安さんらしく、殺伐というか淡々と描いています。派手な演出やBGMはありません。 そのテイストは凄い好き。

でもって、本作の自分のポイントはここ、羅烈!
羅烈といえば僕にとってやはり最初に思い出されるのが、
「ドラゴン太極拳」の金魔王。金のくせに銀より弱く、オハコがトンファーに隠した仕込みノコギリという、「そりゃーイカサマじゃねーか」で金のくせに中盤で敗北してしまうあの役。まぁ言えばバカキャラ。
他にも彼と言えばやはり

「少林寺三十六房」(悪将軍役)「ガッツ・フィスト魔宮拳」(ラマ僧役)等々・・・ というかとても書ききれない程、功夫映画に出演している功夫スター。
その彼の新境地!お見事!
ここでは見てくれはとことん冷酷で無口な印象だが(実際殺し屋だが)、相棒になった周潤發を無口・不器用ながらも、何かと手助けしながら
「俺に女はいない」
と、確かに
「こんだけ協調性が無さそうだと彼女もできんわなぁ〜」
と思わせつつも、最後には周潤發をかばい、撃たれながら車に引きずられるという無惨な死に様を見せてくれ、
「格好悪い奴の最高に格好いい奴」
という称号を思わず僕から授与したくなる見事な演技でした。

正直、昔の功夫スターが功夫映画時代の終焉と、自身の衰えによって どうしても功夫スターから脱却しなければいけない時期が来るわけで、今では確かな演技力を磨いた人や、弛まぬ努力を惜しまなかった人たちは香港映画界に今でもアクターとして残ってはいるが、それこそごく一部ではなかろうか。ほとんどが転職か裏方にまわっている印象がある。

この映画で新境地を見いだした(と私は思いたいんだけど)彼はその後も、

徐克「ミッドナイトエンジェル暴力の掟」での刑事役や、ジャッキー「奇蹟」の新ボス・ジャッキーを妬む元ボスの腹心など、単なる功夫スターではない役柄に挑戦してらっしゃいます。
個人的には、今まで腐るほどの功夫映画に功夫スターとして出演してて、 その時代が終わろうとも、
「役者を続けたい」
という気持ちを持ち続けて積極的に活動を 続ける羅烈さんの生き方は、香港人の無尽蔵なバイタリティを感じるし、尊敬します。
そして、最近の羅烈。

「金魚のしずく」
無人島の島番をしてる老人(羅烈)と社会からドロップアウトした不良娘との触れ合いをその無人島を舞台に描いた作品で、羅烈の演技力は高く評価されていると聞きます。日本でも規模は小さくとも公開されました。
しかし、 2002/11/02 心臓発作で他界されました。享年64歳。
昔からスターとしては地味であまり注目される事もなかった彼ですが、 ここまで役者職人として働き続けた羅烈さんに拍手し、映画も見に行ったりしましょう。

・・・・で、終わっちゃまずいな。
すっかり作品から離れてしまった。
この作品自体も、そんな羅烈さんの素晴らしい演技も見られる他、周潤發青年の清々しさも堪能できる一本です。
ただし、因果応報というかラストは救いようがありません。僕は肯定してますが。


■CAST&STAFF
監督 許鞍安(アン・ホイ)
出演 周潤發(チョウ・ユンファ)
鍾楚紅(チェリー・チェン)
羅烈(ロー・リエ) 
繆騫人(コラ・ミャオ)
金彪(カム・ピョウ)
湯錦棠
林應發
張鴻昌
鍾俊英
武術指導 程小東(チン・シウトン)
製作・音楽 泰迪羅賓(テディ・ロビン)
脚本 張堅庭(アルフレッド・チャン)
邱剛健
美術指導 區丁平(トニー・オウ)
制作年度 1981


巡城馬
A Postman Fights Back
Postman Strikes Back
ポストマン・ファイツ・バック


周潤發が功夫してる!
しかも袁家班が殺陣!
という噂を聞きつけて入手した作品がこれ。
入手自体は随分前からしてたんだけど。

この作品、結果から言って
1つ間違えば傑作になったはずなのに
2つ以上間違って駄作に成り果てた

そんな印象でしたね。
その辺の詳細は後述で。
于仁泰さんダメよもうちょっと頑張ってくんないと、あなたの映画「龍在江湖」は良かったけど他はなぁ・・・

「キラーウルフ/白髪魔女伝」も私はあまり・・・

「巡城馬」とはまぁ郵便配達のこと。

簡単にお話を言えば、
郵便配達人である馬大哥(梁家仁)が領事館からたくさんの荷物をあるところに届けろ!ボディガードもつけるからって感じで、
「こりゃーただごとじゃねーな」
とばかりに仲間の樊梅生、袁日初、護衛(?)の周潤發、足を引っ張るだけじゃんって気がする鍾楚紅を引き連れて「お届けの旅」に・・・
そこには数々の苦難が待ち受けていた・・・
乗り越えた先にあった旅の全貌とは?

梁家仁
とにかく彼そのものはバッチリ格好良い!
これまででNo.1と言える寡黙で渋くて強いぜ兄貴で、まるでそれが

「不思議な島のフローネ」のフローネのお父さん!
ヒゲもあわせ持ってね。
とても年賀状届けに来た郵便屋の兄ちゃんをよく見たら俺の友人のバイトだった・・・
なんて日常の郵便屋と同じ職業やってるとは思えない格好良さぶりのポストマンです。

周潤發
彼は領事館から派遣された腕自慢男(?)
季節柄の長〜いマフラーが似合います。
彼女に編んでもらったんだろうなぁ・・・
俺、この「彼女にマフラーを編んでもらう」ってイベント、経験したこと無いんだわ。友人のマフラーby彼女を見たときは正直羨ましかったなぁ・・・くそぉ〜
序盤から梁家仁の前でゴロツキとケンカ功夫見せて挑発するなど、ちょっとらしくない行動パターンは新鮮です。

テンションの低い巡城馬一行
で、依頼されて「お届けの旅」へ。
・・・・・・・・・でもなんかさ、出演者が
嫌そーーーーーーーーーーーーーに歩いてるのはどういうこと?
いや、確かに以来が不明瞭な上に危険が伴うってことで「気が進まない」のはわかるんだけど。なんかそれよりも実際マジで「行きたくない」って雰囲気が感じるす。

さぶそ〜
テンションが低かったホントの訳はこれか?
雪山も越えなきゃいけないってことで、全員が全員寒そう〜
この辺で逆にリアリティが漂えばしめたもんなんだが(「八甲田山」みたいに)、単に芝居テンションの低下を招いてるだけのような気がして残念だな。

頑張ってますが!
うーん・・・
後述するけどやっぱダメなとこ一杯あるんだよなぁ、これ。
ここは周潤發を強襲する二人羽織で襲い掛かる敵!功夫対決!
いやこれそのものは面白いんですよ。

可憐やねぇ・・・
しかし役柄自体は何のためにそこにいるのかその意義さえも大して無い鍾楚紅。唯一の救いは彼女のほとんどスッピンお顔がとってもお美しいこと
彼女の顛末も余りにも凄惨。


跳ね除けても跳ね除けても続く苦難。負傷していく仲間たち。
余りに理不尽に思った梁家仁は荷物の中身が何なのか?
確かめようとしたが・・・


遂に牙をむき出した真の敵!
巡城馬一行は1人、また1人と地獄に落とされていく・・・

いやね。
まぁこっからの話としては非常に後味の悪い展開になっていくんだけど、
問題はそれだけのことじゃなくてさ、
それまでの展開で
"映画の空気(イメージ)が全然統一されてない"
のよね。自分達で良い空気作ってるのに、自分達でその度にブチ壊してる
具体的に言うと、
BGMもしぶーい音楽流して、梁家仁も渋い演技を繰り広げて格好良く、
画全体も落ち着いた色使いが良くて、そこまでのハードボイルドな空気作りがせっかくバッチリなのに、
二人羽織のアホな攻撃繰り出す敵とか、
何故かアイスホッケーの滑降して氷上で襲ってくる奴らとか、
とんねるずの"モジ夫くん"みたいな格好して襲ってくる高雄忍者とか、
突然アホアホな展開がそこまでに作った良い空気をぶち壊しにしてるのよ。

香港映画にごった煮はつきものじゃん

そう思うことが多いんだけど、これは違うの。
なぜならその手の香港娯楽作品だと
"とりあえず楽しいこと一杯詰め込んでみました!"
って感じで、ハナから映画そのものが意図的に醸し出す空気なんか無いのよ。ごった煮になって、はじめて映画の色が出てるの。
まぁ食べ物で言えば寄せ鍋だね。
本作の場合は食べ物で言えば、
"かも南蛮にタバスコかかってる"
みたいな感じかな。
せっかく美味しくなるはずの料理をタバスコかけて台無しにしてる。
この辺が凄い残念なのよね。
この辺で統一感を保ってスリリングさを演出できたら評価は一転したと思うんだけど・・・(俺はもの凄く難しいことを要求してるのかな)

それに「お届けの旅」といった冒険ものでもあるのだから、その辺のスリリングさも盛り上げが足りないよな。あまり盛り上げてないのは映画の空気を統一するため、だと思うんだけど他でその空気は崩れているわけで。
敵への怒りそのものが樊梅生の復讐によって先に描かれてしまうので、梁家仁のクライマックス対決がイマイチ盛り上がらないのも残念なところ。

周潤發さん、腰が引けてるよ〜
周潤發功夫を責めるつもりは無いどころか、今回は可哀想だったね。
梁家仁vs高雄
だって、隣に梁家仁だもん
梁家仁にあんなキレの良い功夫やられたらどうやったって周潤發は敵わないでしょ。
功夫部分については周潤發と袁家班で
どうやって周潤發を強く見せるか?
この辺にだいぶ苦労しているのが覗えます。
袁家班にしてみれば袁小田父ちゃんならまだやりやすかったかも。
ただ周潤發は「グリーン・デスティニー」でしっかり功夫リベンジしてくるんですよね。

周潤發迷には「功夫が珍しいから」って理由でしか薦められないのが正直なところ。周潤發は相変わらず格好良い&若いだけで魅力もあって、俺は好きだからある程度その辺で満足できるけども、万人には薦められない。
■CAST&STAFF
監督 于仁泰(ロニー・ユー)
出演 梁家仁(リャン・カーリャン)
周潤發(チョウ・ユンファ)
鍾楚紅(チェリー・チェン)
樊梅生(フォン・メイサン)
袁日初(サイモン・ユアンJr.)
高雄(エディ・コー)
菊貞淑(ガク・チッサウ)
楊威(ヤン・ウェイ)
江正(チァン・チェン)
武術指導 袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
袁順義(ユアン・シュンイー)
脚本 于仁泰(ロニー・ユー)
陳翹英
古兆華
音楽 ケ少林
策劃 袁和平(ユアン・ウーピン)
製作 鄒文懷(レイモンド・チョウ)
制作年度 1982


等待黎明
Hong Kong 1941
風の輝く朝に



斜に構えないで素直な気持ちで見ると泣ける作品。
どうもこの映画、香港では当たっていないようでそこが不思議。

ただひたすらに優しい周潤發がやはり素敵。
通行証のために日本軍の犬となって、仲間に軽蔑されながらも、その仲間の犠牲になる周潤發はかっこよすぎ。
周潤發 「通行証のためだ。」
仲間   「・・・おうそうか!?おまえってヤツは・・・」
のくだりが一番好きなシーン。

でもって、本作の自分のポイントはここ、萬梓良!(またかよ)
不思議だなぁなんでやろなぁ。
「愛と復讐の挽歌」(下記参照)でこれでもかっ!
ってぐらい憎々しい悪役さんだった彼が (「男たちの挽歌」の李子雄なんか比にならん)本作ではその周潤發とフレンド!
肩なんか組んじゃったりなんかする。ケンの取れた屈託の無い笑顔がまたいいこと・・・これがなぜか微笑ましい・・・・
いやーだからね、これと「愛と復讐の挽歌」を観れば、「萬梓良の演技力はバツグンだ!」ってなるはず。
・・・でも最近活躍を聞かないような・・・・どうしちゃったの?

葉童自体にはあんまり興味がない=ラブストーリー部分については別に
なのだが、この辺は特に女性は凄い感心を示す評価が多いって聞くなぁ。 ラストは素直に泣くのがよろし。

余談:当時NHKBSで放映された際に、司会の長田綾奈さん(映画監督になると言って留学したけどその後どうしたのかな)が
「風の輝く朝にって邦題はどうかねぇ?合ってるかねぇ?」
なんて批判をしたところ、邦題をつけたのはその時ゲストで来てた宇田川さん(有名な映画評論家)やった。宇田川さんが優しげな人で助かったけど。普通怒るぞ。

■CAST&STAFF
監督 梁普智(レオン・ポーチ)
出演 周潤發(チョウ・ユンファ)
葉童(イップ・トン)
萬梓良(アレックス・マン) 
谷峯
韓義生
秦沛(ポール・チュン)
石堅(シー・キェン)
于倩
翁世傑
牛馬(ウー・マ)
脚本 陳冠中(チェン・カンチャン)
音楽 林敏怡(バイオレット・ラム)
製作 (クラウディ・チャン)
製作総指揮 岑建勲(ジョン・シャム)
制作年度 1984


奇縁
Witch From Nepal
サイキックSFX 魔界戦士



朱寶意とのベッドシーンと、狄威がバラバラになりながら飛んでく(まぁこれはビデオについてる予告編でも散々観たが)2つのシーン以外、もううつろにしか覚えてないので、そんだけ駄作だったで済ませてもいいが、まぁ次観る機会があれば改めてレビューするってことで・・・しないか。

■CAST&STAFF
監督 程小東(チン・シュウトン)
出演 周潤發(チョウ・ユンファ)
朱寶意(エミリー・チュウ)
狄威(ディック・ウェイ) 
呉杭生
藍潔瑛
動作指導 程小東(チン・シュウトン)
郭振鋒(フィリップ・コク)
劉志豪
徐忠信
脚本 徐正康
音楽 林敏怡(バイオレット・ラム)
周錦祥
制作年度 1986


夢中人
Dream Lovers
夢中人



ま、こっちも上記の「奇縁」と同じような感想なんやけど。
一見、なんだかファンタジックにSFチックに描かれてはいるけど、
要は「単なる三角関係じゃん」で済ませたくなるよな恋愛ドロドロ映画。

周潤發には彼女がおったけど、そこに林青霞姫が現れて、
「ああ・・・この人とは前世からずーっと恋人やったぁ・・・これは結ばれなぁ・・・・・」
この辺の前世とかがファンタジックなんやけどね。別に魅力は感じなかったな。
で、要は周潤發が浮気しちゃって、そしたら恋人が全裸になって手首切って、
「どうしてアタシじゃだめなの〜!?!?!?」
って迫ってくるんだけど、僕からすると
・そのパフォーマンスにすでにダメ出し
・むしろ凹んでいるのか?と言いたくなるよな貧乳がちょっと・・・
・誰がどう見ても明らかに林青霞姫の方が美しいです!
と、その場で即答してあげたくなった不謹慎な気分。
周潤發ファン以外はチェックの必要無しっぽい。
■CAST&STAFF
監督 區丁平(トニー・オウ)
出演 周潤發(チョウ・ユンファ)
林青霞(ブリジット・リン)
楊雪儀
關山(クァン・サン)
黄曼梨
林聰
程守一
金燕玲(エレイン・ジン) 
脚本 邱剛健
文雋(マンフレッド・ウォン)
邱戴安平
音楽 羅永暉
撮影 黄仲標
美術 張叔平
原作 (チュイ・カンチェン)
製作 梁李少霞
制作年度 1986


原振侠與衛斯理
The Seventh Curse


最初から疑問をぶちまけると これはいわゆる

「ドラゴン特攻隊」のようなパターンで撮られたものか否か?
だって、出演者はなかなかの顔ぶれだし、(倉田保昭も全く倉田保昭である必要が無い地味〜な役柄でちょっとだけ出演)
周潤發は冒頭とラストにしか出てこなくて、実質的な主役は錢小豪というよくある黒××パターンなんだもん。実際どうなのかわからないので、もちろん断言しませんが。

断言しない理由のもう一つに、
「監督さんとかはマジで作ってるっぽい」
ってところがある。
腹が裂けてウジ虫が湧いてきたり、赤子を岩で潰したりとか、超グロテスクなシーンも飛び出し、
「きゃーっ!!この監督嫌いーっ!!」
ってのが私の最初の感想ではあるが、この「原振侠與衛斯理」タイトルの「衛斯理」はどうも「ウェズリー」=「衛斯理」という当て字らしく、原作が昔からあるもので、まぁイギリスの「シャーロック・ホームズ」とか、日本の「金田一耕助」とか、ああいった感じの原作もんみたいなんだな、これが。
他にこの原作が映画になってるものはたくさんあったりする。

本作の見所は錢小豪と狄威のアクションだったり、気持ち悪いSFXだったりするもんで、周潤發の魅力がここまで活かされてない映画も珍しい。その周潤發は周潤發で、功夫では歯が立たないバケモンに向かって、
ロケット・ランチャーボーン!!!
「お前がそれ持って最初から来いや!!」
なんちゅうか周潤發ファンよりも錢小豪ファンの方はまぁどうぞ。
■CAST&STAFF
監督 藍乃才(ラム・ナイチョイ)
出演 周潤發(チョウ・ユンファ)
錢小豪(チン・シュウホウ)
張曼玉(マギー・チャン)
狄威(ディック・ウェイ)
胡慧中(シベール・フー)
催秀麗
徐錦江(チョイ・ガムコン)
利智(ニナ・リー)
楚原(チュー・ヤン)
徐淑媛
王龍威
汪禹(ワン・ユー)
惠英紅(ベティ・ウェイ)
黄麗英
呉寧
爾冬陞(イー・トンシン)
王晶(バリー・ウォン)
高麗虹(ジョイス・コウ)
倉田保昭
武術指導 元彬
脚本 王晶(バリー・ウォン)
阮繼志
原作 倪匡(イ・クオン)
製作 王晶(バリー・ウォン)
蔡瀾(チャイ・ラン)
製作総指揮 何冠昌(レナード・ホー)
制作年度 1986


英雄本色
A Better Tomorrow


だからね・・・・
これがなんちゅうかレビュー書き難いんすよね。
思うことありすぎてまとめられなくて。
と考えをそのままテキストにしてみる中間テスト。
昔、小学校の作文の時間に先生が、
「何書いたらいいかわからんかったら、今思ってることそのまま書け」
ってのがあって、まぁ俺は得意のパクリ戦法とか使って逃れてるけどある生徒は、
「うーん、ええとーーー・・・・・えーとーー・・・うーん・・・・書くことないなぁ・・・・えーとー・・・・・」 これを延々続けて作文を終わらせたヤツもいたな。
と関係ない事を言って、さもレビューをしてる気になってみる期末テスト。

ともかく、この作品は一言で言って、
「クサイセリフも全部受け止めて素直に楽しみましょう!」
なんだかんだ呉字森が監督になってから
「実は本当に撮りたかったもの」が10数年掛けてやっと撮れたって印象を持ってます。その後の大活躍はいわずもがな。

「まるで日本時代劇のよな絶妙の間!」
「香港ならではのド派手銃弾アクション!」
「張徹直伝の男の熱い友情ドラマ!」
これらが見事に合わさって面白くないはずがありません。面白い!

「まるで日本時代劇のよな絶妙の間!」
これが顕著にわかるシーンはそうだな〜・・・・
狄龍兄貴の仇を取りに行く周潤發さんスローモーション。これもそうなんですが、もっと後半の狄龍と周潤發がお寺で李子雄一味を待ち受ける時に一瞬固まる周潤發のストップモーション。
これがすこぶる格好いいですが、これは「木枯らし紋次郎」でよく使われた演出方法です。
ど〜こかで〜♪だ〜れかが〜♪

「香港ならではのド派手銃弾アクション!」
これはオハコですな。

「プロジェクトA」を観た時点で、俺の中ではアクション映画は香港! その後「ランボー」とか観ても、
「ドラマは面白いんだけど、アクションはつまらん」
とかハリウッド製アクションについていっつもそんな感想しか出なかったんだもん。ただし、
「アクションは面白いんだけど、ドラマはつまらん」
とたくさんの香港映画に対して思いましたけど。

「張徹直伝の男の熱い友情ドラマ!」
あくまでfakeさんのHPを閲覧しての事で恐縮ですが、男の友情ドラマは欠かせないですねぇ呉字森。むかーっしから。

んで、私自身とこの作品を見せてみた友人の感想も同様だったのですが、 「ハゲたおっちゃんの方が印象に残ったよ」
うむ。
間違いなく本作は周潤發の出世作・代表作で、マークという役柄は明らかに当たり役だし、リンチされて怒りに燃えて、たった一人敵地に向かうとこなんざ、「格好いい!」って思わずいい年して真似して歩いてみたくなる暑中見舞いではございます。
今思い出したけど、香港から脱出するシーンで、
周潤發 「一緒に行かないのか・・・??」
狄龍 「・・・先に行ってくれ・・・後から行くよ」←死、覚悟中。
周潤發 「・・・・・・・・・・・・・待ってるぜ・・・・・・・・・・」
この時の周潤發の表情がもの凄く好きだとかもあります。(このシーン「少林門」とちょっと似てるよね)
それにこれを観て一気に周潤發のファンになった方も大勢いるのは事実なんですが、それでも!
「トータルで狄龍のおっちゃんの方が素敵」
なんだなぁ、私としては。
ちなみに張國榮は好きも嫌いもありませんが。

実の弟にクソミソに言われながらもタクの運ちゃんで頑張ってく彼の姿がしぶーい。ほんでもって、弟の妻に
「もう香港から出てって」
「逃げちゃダメ」(どっちやねん)
とか言われてまた苦悩する姿がしぶーい。やっぱりどう考えても全体的な大筋というのはこの兄弟の関係なんだよな〜 うむ。

改めてこの映画ほんとしぶーい。
曾江のおっちゃんが殴られて顔を腫らしながらも
「暴力を振るうヤツは臆病者だ!」 と叫びやがるシーンもしぶーい。
刑事役の呉字森が出所後のティロンに対して
「カタギになるのは容易じゃないぞ、元気でな・・・・・・」
と手を振るシーンもしぶーい。

でねでね、さらに言うと狄龍。
元々この人のデビューがデビッド・チャンとコンビで売れまくった、超人気アイドルスターそして二人して亜州影帝だったわけで、その狄龍が何十年という時を経て、今度は自分の人気大復活!
とともに周潤發という、 次世代、亜州影帝を生み出したという・・・
なんともこれは凄いではないですか。

ほらみろ、どうまとめていいかようわからんなってきた。ともかく、香港ノワールという新たな香港映画を提示した記念すべき作品なんで必見。
■CAST&STAFF
監督・脚本 呉字森(ジョン・ウー)
出演 周潤發(チョウ・ユンファ)
狄龍(ティ・ロン)
張國榮(レスリー・チェン)
朱寶意(エミリー・チュウ)
李子雄(レイ・チーホン)
成奎安(シン・フイオン)
曾江(ケネス・ツァン)
田豊(ティエン・ファン)
呉字森(ジョン・ウー)
石燕子
王侠
良鳴
徐克(ツイ・ハーク)
動作設計 程小東(チン・シュウトン)
音楽 顧嘉輝(ジョセフ・クオ)
撮影 (ウォン・ウィン・ハン)
製作 徐克(ツイ・ハーク)
製作総指揮 (ウォン・カーマン)
制作年度 1986


龍虎風雲
City on Fire
友は風の彼方に



うーん・・・この作品は・・・うむむ好きだ。
好きなモノの事書く方が、嫌いなモノ書くより難しいなんだか。
だってツッコミどころが無いんだもん。

いきなり余談から入れば、これ母上と実家で一緒に観たのが最初なんだけど、
おかん 「これ特攻隊のチョビヒゲやろ?」
といきなり容姿の全く違う孫越(特攻隊では長髪にメキシコ人みたいなサンチョ。本作では短髪にスーツ。)を指差し言い当てたことで、
「俺を除けばウチのおかんは京都一の香港映画通・・・・?」
と俺までもが唖然としたものだ。さらに言えば、
「午前中に少林寺木人拳を鑑賞し、午後に入ると2回目の少林寺木人拳を鑑賞する」
という関西きっての木人拳マニアでもある。
最近は全てのジャッキー作品を古い順に鑑賞することを希望中らしい。

えーと、そんな孫越叔父さんキャラも本作の大きな魅力の一つのこの作品、 実際の見所は潜入刑事周潤發&強盗団李修賢ダニーの友情物語にある。 刑事なのか?仲間なのか? 仲間なのか?刑事なのか?
敵からも味方からもそういう目で見られ味方は孫越叔父さんだけという悲惨さ。
最後の最後まで可哀想な周潤發が可哀想なままなのが、また可哀想で。 すいません余談だけになってしまった。とにかくお薦め作であります。
■CAST&STAFF
監督・製作・原案 林嶺東(リンゴ・ラム)
出演 周潤發(チョウ・ユンファ)
李修賢(ダニー・リー)
孫越(スン・ユエ)
呉家麗(ン・ガーライ)
徐錦江(チョイ・ガムコン)
瑪利亞(マリア・コルデロ)
劉江
陳志輝
方野
張耀揚(ロイ・チョン)
脚本 周國志(トミー・シャム)
音楽 泰迪羅賓(テディ・ロビン)
撮影 劉偉強(アンドリュー・ラウ)
制作年度 1987


英雄好漢
Tragic Hero
愛と復讐の挽歌



私の癖で倒置法的に感想から言うと、
「下記の野望編の方が好き」
なんです私は。総評は逆の方が多いですね。

昔からなんですが、
「必要以上に血が流れてると感じるシーン」
「子供とか女性が殺されるシーン」
ってのに非常に嫌悪感があるんです私は。
なぜか分析しきれてませんけど。
んでこれも、血のための血というか暴力のための暴力といか、もちっと簡素に言うと、
「復讐に燃えた周潤發をただ見せたいだけの暴力」
にしか映らないんですよね。私には。
ただ妻や子供や友人や部下を惨殺しまくって、
周潤發が復讐すればそれでOK!
という短絡的発想しか映ってないです。

それは昔の功夫映画で、
「とりあえず中国人惨殺しまくった日本軍とか倒しておけばOK」
と何ら変わりがないと思います。非常に不愉快です。
もっとすんごいストレートに感じたまま言うと、
「なにも王小鳳の脳天ぶち抜くことはないでしょうに・・・・」て思ったし、
「劉嘉玲を爆死で焼死体にすることはないでしょうに・・・・」て思ったし、
「ついでに関係ない子供まで焼死体にすることはないでしょうに・・・・」て思った。

誉めるなら萬梓良と成奎安。
萬梓良の悪役っぷりは憎々しさ100倍。非常にムカツク悪役です。それは素晴らしい演技。成奎安は何だか超珍しく、毎回のように今まで周潤發とかに銃殺されてたのに、今回だけは「周潤發の敵じゃなくて頼れる味方」なので。
■CAST&STAFF
監督 黄泰來(テイラー・ウォン)
出演 周潤發(チョウ・ユンファ)
萬梓良(アレックス・マン)
劉徳華(アンディ・ラウ)
劉嘉玲(カリーナ・ラウ)
王小鳳(ポーリン・ウォン)
成奎安(シン・フイオン)
柯俊雄(オー・ジョンホン)
李修賢(ダニー・リー)
楊羣
徐錦江(チョイ・ガムコン)
黄智強
于倩
武術指導 梁小熊
脚本 蕭若元(スティーブン・シュウ)
文雋(マンフレッド・ウォン)
音楽 陳永良
撮影 古國華(ジョニー・クウ)
林亞杜
製作 (ジョニー・マック)
制作年度 1987
 


江湖情
Rich And Famous
愛と復讐の挽歌 野望編



で、こっちの野望編は地味なとこがむしろ好き。
ほとんど同じスタッフ・キャストなんすけどね。
うーん、これはまた何故好きかと言うのが難しいなー、うむむ・・・・・・ ・

全体の雰囲気が好き
・周潤發貫禄たっぷり
・譚詠麟好演
困った時は箇条書き。これ皆さんも覚えておくといいかも。

譚詠麟はいいすよね〜今回。
別に新境地ではないんだけど(なぜならやっぱり弱々しい役だから)、最後は萬梓良に反撃したりなんかして、これなんか「ドラえもん6巻」の最後のお話みたいだけど。
またおかんが出てきて恐縮やけど、ジャッキー

「サンダーアーム/龍兄虎弟」観た後におかんが、
「ジャッキーは龍でわかるけど、あいつ(譚詠麟)のどこが虎じゃ!猫やろ!ねずみやろ!」
と、譚詠麟をボロクソに言ってたのが懐かしい。俺も激しく同意していたな。 と関係無い話でその場を取り繕ってみたりするブリリアント。

しかし動作設計に梁小龍とあるが、その辺の特色みたいなもんはよくわかんなかった。あるかな。
銃撃戦を期待してる方は肩すかしを喰らいます。
■CAST&STAFF
監督 黄泰來(テイラー・ウォン)
出演 周潤發(チョウ・ユンファ)
萬梓良(アレックス・マン)
劉徳華(アンディ・ラウ)
劉嘉玲(カリーナ・ラウ)
譚詠麟(アラン・タム)
王小鳳(ポーリン・ウォン)
成奎安(シン・フイオン)
柯俊雄(オー・ジョンホン)
李修賢(ダニー・リー)
黄智強
樊梅生(フォン・メイサン)
動作設計 梁小龍(ブルース・リャン)
脚本 蕭若元(スティーブン・シュウ)
文雋(マンフレッド・ウォン)
音楽 陳永良
撮影 古國華(ジョニー・クウ)
林亞杜
製作 (ジョニー・マック)
( ヒョン・ワセン)
制作年度 1987

 
 

ポストマン・ファイツ・バック
風の輝く朝に
サイキックSFX 魔界戦士
夢中人
男たちの挽歌
セブンス・カース 七番目の呪い
友は風の彼方に
愛と復讐の挽歌
愛と復讐の挽歌 野望編
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