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王晶（バリー･ウォン）にとっては周星馳（チャウ・シンチー）をそれこそ
「これこそ正に金の成る木！」
と思ったのではなかろうか。
王晶の娯楽映画といえば何でもありの闇鍋コメディ形式にしてなぜかどの映画も荒唐無稽ながらそれなりにまとめてしまう手腕の高さ。
そこにつけて周星馳の登場となれば、
「彼を使えば幾らでも金儲けできる！」
と踏むのは当然だろう。何たって周星馳がいなくたって「ハイリスク」や「シティハンター」等を仕上げてしまう王晶だもの、そこに来てリスペクトパクリ大得意の周星馳が合致したとなれば、もう王晶はこの時彼と娯楽映画を作ることが楽しくて楽しくてしょうがなかったんじゃないだろうか。

本作はそんな彼らが「賭聖」から抜け出して、オリジナルのコメディに挑戦した作品で、流石は王晶というか周星馳の何たるかを余すことなく魅せてくれる。

■流れ

"整蠱専家"とは要は詐欺師。
依頼を受けて人を騙くらかして陥れる職業を生業としていたシンチーは李子雄（レイ・チーホン）から依頼を受ける。

その依頼とは、
身分を伏せて社員になっている社の令嬢・關之琳（ロザムンド・クワン）が社員の劉�ｺ華（アンディ・ラウ）と出来てしまったため、フィアンセ候補だった李子雄がその仲を壊してしまおうといったもの。

早速、劉�ｺ華の弟として彼の自宅に潜り込むシンチー（んなあほな）、あほな訳にはここの父ちゃんが呉孟達（ン・マンタ）だったからに他ならなかったりして。
当然怪しむ劉�ｺ華であったが、だんだんと打ち解けていく感じに。
一方で劉�ｺ華を貶める準備は出来ており、遂には問題を起こして会社クビ。

依頼は果たしたものの、良心の呵責もあったのかシンチーは邱淑貞（チンミー・ヤウ）に促されて今度は李子雄に仕返ししようと決意するのだが、ここにトリック大王・程東が現れて事態はますますハチャメチャに。

終劇


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話の筋だけで言えばこんだけであるが、全編に渡って王晶とシンチーがもう
「ギャグを作るのが楽しくて仕方がない」
といった雰囲気に溢れており、始まってから最後まで痛快ギャグの連続にして王晶得意のお色気、アクションも散りばめラストは程東とまるで日本の劇画をギャグにしたような笑える大対決で締めとそこかしこがサービス精神に溢れている映画である。

乗り切れない人もいるだろうが、本作はまさに周星馳の魅力が如何なく発揮された作品で、あらゆる現在の彼の映画の原点的作品ともいえよう。加えて今も第一線でバリバリ活躍中の劉�ｺ華（アンディ・ラウ）が今では信じ・・・いや最近でも「マッスルモンク」なんかガンガン出来る彼なら信じれるのだが、とにかく「そこまでやるか！」のイメージ怖しっぷりが素晴らしい。チンミーとロザムンドもよか。