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■ドラゴン傑作選26  
 


虎胆残仇/空手入白刃
Daggers 8
カンフー仁義〜復讐の刃〜



いつの間にやら唐偉成(ウィルソン・タン)が監督や武術指導を務めた作品を随分と観たなぁ。功夫から現代アクションから香港ノワール的なものまで、あっキョンシーものがあったが

(「霊幻道士6 史上最強のキョンシー登場!! 」)あれは面白くなかったなぁ。あと異色の作品は「養鬼(悪魔の胎児)」ですねぇ作品の良し悪しはともかく雪梨(シドニー)さんのセクシー演技が観られる貴重な映画でした。もう一本彼の作品で妙なものを持ってるけどレビューはまたいつかってことで。

さて本作はそんな唐偉成が格好良い殺し屋に扮した功夫映画である。


流れ


僕大好き演舞オープニングが終わって、
・・・ってのっけからめちゃくちゃ

ドラゴンロード」ぱくり・・・
主演の孟元文はボンボンで張森監督本人扮する厳しい祖父によって詩吟を勉強させられていたのだが、本人は功夫が大好きでそっちをやりたくってしょーがない。
使用人のまた出ました黄一飛(ウォン・ヤッフェイ)大師兄と一緒に爺さんの前ですったもんだ・・・ほんまにまんまやんけ・・・と思っていたらまさかこの作品の方が先ですかぁ!?ジャッキーあんた!!

武術嫌いの祖父、とそこに武術好きで家を飛び出した兄が骸となって帰ってくる。
祖父 「そらみたことか!」
武術なんか学ぶからこうなるんだとばかりに可愛い我が孫には全ての武術修行を禁止して、納屋に閉じ込めてしまうのだった。

・・・なので家出(笑
腹ごなしに入った蕎麦屋で鄭康業らが女絡みで暴れていたので、これを阻止しようとした孟元文であったが、独学にすぎない功夫なのでイマイチ強くない。結局、鄭康業らを蹴散らしたのは蕎麦屋の陳龍。その陳龍の功夫技に魅了された孟元文は早速弟子入り志願。

生地をこねて腕力を鍛えたり、空椅子マージャンで腰の力に馬歩を学ぶというベーシックな修行を頑張ってこなす孟元文。

と思ったら師匠・陳龍は突然現れた謎の殺し屋・唐偉成の短刀によって殺されてしまう。

しーふー!?
というわけで早速他の師匠を探す孟元文。切り替えが早い。
次に見つけた師匠は軽功を使いこなす徐忠信。
早速弟子入りしてアクロバティックな修行をこなす孟元文。

と思ったら師匠・徐忠信は突然現れた謎の殺し屋・唐偉成の短刀によって殺されてしまう。

しーふー!?
というわけで早速他の師匠を探す孟元文。切り替えが早い。
しかも何とこの間に蕎麦屋で絡まれた女の子にいきなりアプローチをかけて一夜を共にする・・・ってほんまに突然やな!

次に見つけた師匠は綿拳(繍華拳)を使いこなす織物屋の李麗麗(リリー・リー)。
早速弟子入りして女っぽい修行に精を出す孟元文。

と思ったら師匠・李麗麗は突然現れた謎の殺し屋・唐偉成の短刀によって殺されてしまう。

しーふー!?
というわけで・・・
と思ったらもう流石に師匠候補がいない・・・
ってなわけで(ほんとは違うが)、家に帰った孟元文。
見ると張森爺さんまでもが短刀によって殺されていた。

女 「あなたはもうお父さんなのよ!」
いきなり話が変わったがさっき一夜を共にした女が既に妊娠!
ちゃんと避妊しとけよ!
孟元文 「よっしゃ!明日から俺は父ちゃんだ!」
新しい人生を踏まえて深く決意する孟元文なのであった・・・

・・・じゃなくて!
その前に仇討ちだ!
李麗麗師匠の遺言、
「空手入白刃って技を覚えてないと唐偉成は倒せまへん」
ってその辺をどうするか全然対策を練ってない気がするが、
とにかくラストバトルだ!


終劇





唐偉成の役柄設定が

ドランク・モンキー/酔拳」の黄正利(ホアン・チョンリー)扮する殺し屋・鉄心のキャラクターを膨らましたものだというのはすぐわかるし、冒頭の詩吟シーンはまるまる「ドラゴンロード」まんま、ってこっちが先か?
ってかジャッキーさんねぇ、この頃多いよ貴方のネタの元ネタみたいな作品がシャカシャカ出てくる。まぁパクりながらもオリジナルより凄い面白いシーンを作ってるだろ!と言われるとそうなんだけどさ。
とは言いつつも功夫映画ってパクりパクられしながら切磋琢磨でクオリティを上げていったんですねぇ、チャイナカルチャーだなぁ。

この作品を傑作選に入れているのは簡単なことで功夫アクションのクオリティが高いからである。
硬軟様々な役柄をこなせる蕎麦屋の師匠陳龍もなかなか飄々とした師匠っぷりが格好良いし、ここで修行するのは腕力と馬歩という功夫の基本からちゃんと入っているし、次は予算の関係か何やってるかもわからない徐忠信師匠になったら軽功の修行、さらに今回一際華麗なアクションを披露してくれた李麗麗師匠の綿拳、仕上げは主人公が偶然編み出した空手入白刃?となかなか退屈させない功夫たっぷり満足のバリエーション豊かな構成はとても良いものがある。
加えて唐偉成がその度師匠と対決、ラストバトルに至るまで功夫アクションの魅力を
「もうおなかいっぱい!」
と存分にも程があるぞと楽しませてくれる。
こりゃあラインさん、良い作品DVD化してくれましたね。

唐偉成作品の中でもオススメの作品です。


■CAST&STAFF
監督・脚本 張森
唐偉成(ウィルソン・タン)
※クレジットは唐偉誠
出演 孟元文
唐偉成(ウィルソン・タン)
※クレジットは唐偉誠
李麗麗(リリー・リー)
陳龍
徐忠信
鄭康業
張森
楊華
陳玉薇
陳會毅(チェン・フォンイー)
劉志豪
黄一飛(ウォン・ヤッフェイ)
武術指導 唐偉成(ウィルソン・タン)
※クレジットは唐偉誠
音楽 陳勳奇(フランキー・チェン)
製作 呉協建
製作総指揮 張美玲(チャン・メイリン)
制作年度 1980


六合千手
Duel of the Seven Tigers



いつの間にやら協利作品祭りが続いておりますが、もちっとやろうかな?
なんてったって私の好きな77年以降の功夫映画が眠っておりますからね。起こさないわけにはいかないわけです。

さてそんな中でも今回の作品、協利功夫映画屈指の傑作と言えるでしょう。シンプルながらワクワクするストーリー展開とキャラクター像が実に楽しい一作です。これはDVD化に値するよなぁ、ラインコミュニケーションズさん是非にお願いします。


流れ


数ある演舞オープニングの中でもこの作品の演舞オープニングの長さは凄いね。もしかして中国武術のドキュメンタリーか?と思っちゃうぐらいに。のっけから音楽・周福良も冴えていてワクワクするBGMを流しております。

六合八法を披露する古龍(クリフ・ロク)・・・そうそうこの人"古龍"って書いちゃったけど"金童"の方が名が通ってるやなぁ。もう名前がやたらある人とか何やかんや他の俳優さんも色んな名前が流布されててわけわからんですわ。この前は唐偉成が"唐偉誠"になってたし。
李冠雄の蔡李佛拳、

そして注目!趙志凌先生本気の洪家拳演舞!かっちょ良いですよ!
大聖劈掛拳、簡単に言うと猿拳(細かく違うらしいです)演舞の陳秀中先生と〔二先〕林U 、
李小龍(ブルース・リー)の武術のベースとなった詠春拳を披露する林文偉、

喇嘛派の演舞をするのは紅一点・楊〔目分〕〔目分〕(パメラ・ヤン)さん、
槍をキンキンするのは少年時代の七小福メンバー(ジャッキー、サモハンら)の面倒も見た韓英傑(ハン・イェンチェ)先生、
シメは

高飛(コー・フェイ)さんが沖縄空手を披露!・・・って、何か字幕に"剛柔流"って文字がよく潰れて見えませんが、紹介文がそう見えます。剛柔流って結構多いなぁ陳星(チン・セイ)、大島由加里(シンシア・ラスター)、そして僕、えへ。

さてもしかしてこの演舞だけで映画が終わってしまうのではないかというようなロングでしたが、やっと本編始まって舞台は少林寺。
いきなりの陳秀中先生と本作武術指導・陳少鵬が師範の座を賭けて対戦。
一進一退の攻防を見せるが大聖劈掛拳を使いこなす陳秀中先生が一枚上手(モノホンですからねぇ)、敗北した陳少鵬は失意の内に沖縄へ。

時が流れて、香港に沖縄空手をマスターした高飛がやって来る。
高飛 「中国人どもめ!俺に勝てるか!」
早速、試合会場を用意した高飛は中国人を挑発。
陳樓や山怪、そしてお前は無理だろう的なメタボ韓義生が挑戦するがやっぱ無理で次々と倒される。
続いて街の道場を次々とぶっ潰していく高飛。
大聖劈掛拳を教えていた〔二先〕林Uもすんげー悔しかったけど、
「これは勝てん」
ということで道場閉鎖。
と同時に江湖からの要請でこの高飛倒しの旅に出発。

まずやっぱ向かったのは旅芸人ながらベテラン武術家である韓英傑とその娘・パメラのとこ。
渋るかと思ったが案外あっさり高飛倒しに納得した韓英傑。しかし、
江湖で一番の腕前と評判だった金童も、韓国から来た(?劇中の設定は知らんが)〔上下〕薩伐(カサノバ・ウォン)との激闘で敗北を喫しており、若くして隠遁の身。

「もう取り合えず知ってる武術家、集めていくか」
ってことで招聘開始。
まずは酔いどれながら力自慢で洪拳の達人・趙志凌先生をスカウト。いやぁ今回の趙志凌先生はかっちょいいなぁ。
続いてギャンブラーで軽いノリの陳耀林や泥棒なのに詠春拳使いの林文偉、何やかんやと脇からうるさい李冠雄も加え、子供に適当に技を教えて時間を潰していた金童を説得して仲間を揃えた。

仲間描写もさして無くややグダグダに始まった高飛との決戦であったが、
趙志凌、林文偉、陳耀林、金童、李冠雄、パメラに〔二先〕林Uにおまけでその弟子であった蒋金(ジャン・ジン)と、登場するたびに頼もしかった奴らが揃って高飛一人に敗北する。
・・・あの、私的感想になりますが高飛は裸足の空手で、こっちは数人がかりでしかも武器あり!で襲ってるがな!ってことを考えると高飛の方が戦い方はずっとフェアですがな。
大将の韓英傑が流石御大!のアクションを見せてくれはするが、結局は高飛の沖縄空手にやられてしまう。

韓英傑 「一本の矢なら簡単に折れてしまうが、三本では・・・いや三本でも折れてまうかもしれんな・・・四本なら・・・いや四本でもなぁ・・・五本なら・・・いやいや・・・」
・・・そのようなことをいまわのきわに全く言ってませんが、要は力を合わせて後は頑張れや、みたいな。

高飛との戦いで生き残った者達は、その技のええとこを全部金童に伝授。
金童は彼らの技を併せ持って秘技"六合八法"を開発。

開発したので高飛とラストバトルだー!!


終劇





おお、 これぞ!協利功夫映画の集大成!
方々から集めたモノホンの武術家達と協利作品常連の功夫役者達、加えて武術指導家の第一人者韓英傑にテコンドーファイター〔上下〕薩伐(カサノバ・ウォン)まで揃えて、まぁこんだけ武術猛者が集えば当然なのだが、ベテラン武術指導陳少鵬の振り付けも今回は冴えており(この人の立ち回りは堅いことが多いのだが今回は良かった)、 とバリエーション豊か。オープニング演舞の中では特に趙先生本気の洪拳演舞が見物だ。

また「天才カンフー」ではむしろ武術指導兼敵役の唐偉成(ウィルソン・タン)が金童のポテンシャルに合わせてアクションレベルを一つ下げている印象があったのだが今回は金童も奮闘、高飛と迫力のラストバトルを展開してくれる。

まぁこれ功夫映画が好きな人なら物語を多くを語らずとも傑作だということがわかるでしょう。協利功夫映画の中でも必見の作品です。


■CAST&STAFF
監督・脚本 楊權
出演 金童(クリフ・ロク)
※古龍って名前もあるねん
楊〔目分〕〔目分〕(パメラ・ヤン)
高飛(コー・フェイ)
韓英傑(ハン・イェンチェ)
〔二先〕林U
林文偉
趙志凌
李冠雄
陳耀林
陳秀中
〔上下〕薩伐(カサノバ・ウォン)
陳少鵬
蒋金(ジャン・ジン)
陳樓
山怪
韓義生
魚頭雲
張作舟
梁小熊
泰山
祁浩サ
林克明
李發源
孟浪
關仁
武術指導 陳少鵬
脚本 温兆權
呉天池
音楽 周福良
製作 呉協建
制作年度 1979


四兩搏千斤/泥鰍過江
Shaolin Ex Monk



めちゃくちゃ正直に言うと醒龍さんところのブログ(電影フリークス)で話が出ていたので試しに観てみたりして。
監督の張信義と言えばジャッキー

蛇鶴八拳」の脚本を書いた人物で、他にも数々の功夫作品に関わっているのでその手好き輩の間ではよく目にする名前だろう。
本作は特に

スネーキー・モンキー・蛇拳」に非常に影響を受けている作品で(要はパクリ度が高い)、物語の展開もBGMもそのまま使っている箇所が多い。・・・多いのだが。


流れ


功夫映画としては非常に!
龍世家 「ああてめぇ!?ウチの娘とまんまんちゃんあんしやがって!!」
と龍世家にぶっ飛ばされるのは柯受良(ブラッキー・コー)。
何と柯受良は金無し貧乏人のクセして、既に名家・龍世家道場の1人娘・黄杏秀(セシリア・ウォン)を口説き落としている状態で身分違いの恋愛真っ最中、こっそり昨日の夜は夜這いしてうっふんあっはんお楽しみ♪(多分)
これに怒った父の龍世家、そりゃ怒るわな。
功夫映画としては非常に!珍しい冒頭の展開だ。

龍世家 「誰がお前なんかに娘をやるか!もっと強い男がええんじゃ!」
ってなわけで、張紀平師範代らが柯受良をフルボッコ。
・・・貧乏青年が虐められて強くなるのはこの手の映画のお決まりだけど、ここまで虐められる原因のハッキリした作品もそうはないなぁ。

自分の孫(?この辺がよくわからない)が虐められていると聞いて、警察に駆け込む爺ちゃん・徐忠信。
一方で、「もう二度と現れるな!」と龍世家が言っているにも関わらず、黄杏秀との恋仲を諦めようとしない柯受良、
龍世家 「ならば殺してくれるわ!」
      「ちょと待てい!」
といきなりその騒動に割って入ったのは劉忠良(ジョン・リウ)様。
流石はなんちゅうか実に唐突な登場の仕方。

龍世家 「誰やねん、全く誰やねん」
劉忠良 「俺は劉忠良だ」
龍世家 「・・・つーか、物語的に誰やねん」
いきなり全く赤の他人の揉め事に割って入って、しかも張紀平師範代らを蹴散らす劉忠良様。龍世家とも戦うのだが、
     「やめい!」
と徐忠信爺さんが頼んで連れて来た警察長官・岳陽。
劉忠良 「いやいや人を殺すのは違法だから止めただけです。」
と言ってその場を立ち去る劉忠良、この男の目的は?

そのまま劉明・史亭根が経営する宿にレッツゴーな劉忠良。
劉忠良 「俺、ここ泊まるから。早速、女を手配してくれ」
・・・いきなりですか。この映画、やたら女好きが登場しますね(笑
赤曼麗(赤は本当の文字じゃありません)という女ゲット!
劉忠良は俗家和尚と呼ばれる人物を探しているようで、英語題の"Shaolin Ex Monk"ってやつね。

とこの宿へ先ほど助けてくれたお礼を言いに来た柯受良。
しかしここで出くわしたのは張紀平師範代ら。
またもここで虐めに遭ってフルボッコな柯受良。
また張紀平って役者さんはよぉ、もう顔が人を虐めるために生まれてきたみたいな顔してやがるから、ピッタリすぎるのよ、石天(ディーン・セキ)さんみたいな愛嬌の欠片もありゃしない。ありゃしないのですが・・・(後述)

フルボッコされた後に現れる劉忠良、遅いがな。
柯受良 「この前はありがとうございました!強くなって黄杏秀という可愛い彼女ゲットしたいので弟子にしてください!」
劉忠良 「おおその動機が気に入った!」
・・・おお!なんちゅうかもう女のため女ありき女大好きな入門動機!
虐められて強くなりたいとかそんなんじゃなくて女ありき!!


「スネーキー・モンキー・蛇拳」でジャッキーが"猫爪くずし"を開発した時のあの素晴らしいBGMと共に厳しい修行開始!厳しいがしかし!
柯受良 「黄杏秀ゲット!黄杏秀あれやこれや!うしゃしゃしゃしゃ!」
と妄想満載現実完成に向けてやる気は最高潮!


柯受良に功夫を教える一方で劉忠良は捜索続行。
とそこに
いつからそうやって待ってたのだ(笑
こうやって待ち受ける敵の姿が(笑 あはははは(笑
何やっとんじゃ、きみら(笑
遂に劉忠良が探す俗家和尚から逆に刺客が放たれてきたのだ。
ちなみに下で支えているのは我等が台湾デブゴン・荊國忠。
ここでの劉忠良とのバトルは荊國忠はこんなにも動けたのか!?というほどに台湾デブゴンの魅力を余すことなく伝えるアクションだ(超大袈裟)!

台湾デブゴンを蹴散らした劉忠良、しかし自分が捜索していることを既に知られている・・・何処かで情報が漏れている?と周囲を疑う。

かなり上達した柯受良。

黄杏秀 「ほんまかいな!」
といきなり襲い掛かってきた黄杏秀姫。
今回、ここまで全くアクションしなかったのでもうしないのかと思ってました。
この辺のイチャイチャした功夫バトルが

拳精」を髣髴とさせますな。どちらが先に撮られたのか知りませんが。

物語は恋のうっふん功夫修行♪から一転する。
夜半。
いきなり黒覆面の男に襲われたのは黄杏秀の父である龍世家。
ここでの双刀を持った黒覆面と槍術で対抗する龍世家との功夫バトルは素晴らしい!
この作品はもうここで「傑作だ!」と思わせるに十分のバトルである!
抜群のファイトシーンの末に殺されてしまう龍世家。

黄杏秀 「犯人は桑田真澄似のあの男でしょ!!」
確かに現段階では謎の多い劉忠良が一番怪しい。
怒った黄杏秀は宿に殴りこみ!
一方、桑田真澄似の劉忠良は・・・
    うっふーんあっはーん♪
・・・先の赤曼麗さんとお楽しみ真っ最中(笑 ほんまにもう。
劉忠良 「な、何じゃお前ら!!これからだというに!(なにが、ナニが)」

柯受良 「俺の師匠はそなこたしねぇ!」
黄杏秀 「お前ら付き合い短いやんけ!」
警察長官の岳陽が尋問するも、
劉忠良 「だからその日の夜も赤曼麗さんとお楽しみでした!」
で、赤曼麗さんも証言をしたので一応は開放される劉忠良。

警察長官・岳陽さんは正しき心を持った警官であったが、村の平和を考えて劉忠良にここから出て行くように警告。
それでも俗家和尚探しを止めるわけにはいかない。

遂に俗家和尚と思しき黒覆面に待ち伏せされ対決する劉忠良。
両者互角の争いかと思われたが、ほんの少しばかり黒覆面が上手で負傷したらあっさり逃げる劉忠良様(笑 死んだら終わりだもんね。

一方でメキメキと腕を上げた柯受良。
実は彼だけが劉忠良師匠の真の目的を聞かされていた(ほんでもって聞き込みも頼まれていた)。
五年前。
俗家和尚と呼ばれた男は20人なる殺人を犯して金塊を強奪。
この村に潜んでいるということから彼を逮捕せよと国から指示を受けた劉忠良は秘密捜査官だったのだ。

劉忠良 「俺の女が心配だ!様子を見に行ってくれ」
と頼まれた柯受良が宿に向かうとそこに待ち受けていたのは張紀平師範代ら。
しかし今度はいつものあれですね。柯受良はガンガン強くなってますから、逆に張紀平師範代らをフルボッコ。張紀平さんの悲劇はここから始まった。

徐忠信 「つーか、張紀平が龍世家殺しの犯人なんじゃないの?死んだら道場もゲット、黄杏秀たんもゲットでお得じゃん。」
と徐忠信爺さんがポロリ。
柯受良 「なるほど!!」
なるほどじゃねぇ!と私、なるこうは思ったが、
早速、警察長官・岳陽が張紀平を調べると凶器発見!!
いきなり殺人罪で捕まってしまう張紀平。
張紀平 「俺じゃねぇ!俺じゃねぇ!やめてとめて!」
一気にへっぽこ芸風になってしまう張紀平さん。
こうなってしまうとあの大きな瞳でへっぽこな表情なので可哀相になってきます。

劉忠良 「それは違うぞ!」
と柯受良連れて張紀平救出に向かうが、ここに劉忠良が泊まってた宿の主・史亭根が立ち塞がる!
彼が俗家和尚の手下だったので情報がダダ漏れだったのだ。
史亭根を程なく倒して再び留置所へ!

しかし残念ながら張紀平は既に殺されていた。
"捜索をやめないとこの先も多くの人が死ぬことになる"
と脅迫文を残した俗家和尚。
いやいやしかし待て、ここまで来ると消去法ってやつだ。

俗家和尚の正体は・・・って皆さんもうおわかりですね。
劉忠良と柯受良でラストバトルに挑む!!


終劇





・・・傑作だ!
確かにジャッキーコメディ功夫バリバリの亜流でパクリ頻度も高い作品だが、無理に難癖付けるなら黄杏秀姫のアクションが少ないといったぐらいで、お決まりの平凡青年修行ストーリーにヒロインとの純愛絡めた(純愛か?)あくまで当時の功夫映画としてはであるが新鮮味もたらした展開と共に"劉忠良刑事の事件日誌"と言った具合にサスペンス風味が(バレバレだが)大筋を進める単純ながらも面白い物語、ダラダラした冗長が一切無い飽きの来ない編集テンポ、徐忠信と柯受良、2人の武術指導家が頑張った一流の功夫アクションとほとんど隙の無い実に完成度の高い功夫映画だ。

コメディ功夫幕開け時代の作品は数多く観て来ているが、ジャッキー、洪金寶(サモ・ハン・キンポー)、袁和平(ユアン・ウーピン)、彼らを除けばちょっとここまで細部に渡って完成度の高い作品をお目にすることはそうそうない。
妙にダラダラ長いシーンが続いたり、突然の陰惨なシーンに閉口したり、不必要な残酷描写があったりと大抵は一箇所二箇所とダメシーンってのが存在するものなのだが、本作は一切無いと言ってもいい。これは本当に珍しい。おまけで言えばヒロインも黄杏秀たんなので可愛い(笑

思い返せば張信義が脚本書いた「蛇鶴八拳」もサスペンスなストーリーだったし、「南拳北腿活閻王」(脚本)もそうだった。本作はこれらの作品を書いてきたノウハウとジャッキーコメディ功夫の規範を混ぜ合わせて作った彼の集大成であり傑作なのだな。

・・・何か逆にとても良かったので他に書くことが無いな。
これまた現実味が無いかもしれないが、
国内ソフト化を切に望む一作です!
と言っておこう。

あっちなみに私が見たバージョンはタイトルが違うのですが読めませんでした。
※読めないタイトルは醒龍様が教えてくれました!(「泥鰍過江」)

■CAST&STAFF
監督 張信義
出演 劉忠良(ジョン・リウ)
黄杏秀(セシリア・ウォン)
柯受良(ブラッキー・コー)
徐忠信
龍世家(ジャック・ロン)
岳陽
劉明
王國輝
張紀平
荊國忠
赤曼麗
何剛
史亭根
謝仲謀
陳金海
楊烈
張宗貴
茅敬順
林光榮
林光進
蔡中秋
武術指導 徐忠信(アラン・ツィ)
柯受良(ブラッキー・コー)
脚本 張信義
宋頂和
総策劃 藍天虹
制作年度 1978


鶴拳/広東十虎之王隠林
Fists, Kicks, and the Evils



そもそも一口に功夫映画と言っても色々なスタイルのアクションがある。
李小龍(ブルース・リー)のリアル志向な一撃必殺ファイトや、劉家良(リュー・チャーリャン)のこれぞ中国武術といったトラディショナルなファイト、成龍(ジャッキー・チェン)の京劇をベースにしたアクロバティックなファイト、
そして梁小龍(ブルース・リャン)、彼自身が手掛けて来たアクションもまたそれは他と一線を画するもので、自身がマスターした詠春拳からのスピード感と空手・テコンドー等から自慢の足技をベースにボクシングスタイルの足捌きや脅威のジャンプ力を活かしたファイトスタイルは彼独特のものであり、仮にそのファイトスタイルをジャッキーがやれと言われればジャッキーだから彼なりに素晴らしいものを構築するであろうが、本家・梁小龍に及ばない足技・跳躍力をカバーするために結局はそのもののスタイルは真似られないだろう。

じゃあ、逆に梁小龍はジャッキーのファイトスタイルを真似られるのであろうか?
それを検証できる作品が本作なのである。


流れ


いやぁ!
なんでこんなに"将軍令"は格好良いのだろう。名曲ですね。
梁小龍が鶴拳演舞する胸ワクワクなオープニング演舞。

・・・っていきなり劉鶴年道場!?や、やばい!?
こ、これはやばい!
もういちいち言うのも面倒臭くなってきた。
だからリンク先読んで!→(「血雙」)
ああ、もう高飛(コー・フェイ)・楊斯(ヤン・スエ)やって来た!!
つぶされるぅ!つぶされるぅ!
いつものように道場つぶされるぅ!
それにしても楊斯の太極拳ベースな柔らかい功夫ファイトいいね。
こんな筋肉ムキムキなのにパワープレーな剛の拳ではなくて柔の拳の使い手であるってところが彼の真の持ち味やね。実は結構好きなんですよ、楊斯さん。
はい、道場潰されました。
後ろにいた高飛が出てくるまでもありませんでした。
劉鶴年さんは何個道場潰されたら気が済むんでしょうね。

道場を追い出された手負いの劉鶴年を助けた梁小龍が、鶴拳の使い手にして医者である父の谷峰(クー・フェン)の元へ彼を運んで看病するも、鶴拳使いを目の敵にしていた楊斯が現れて早速今度は楊斯 vs 谷峰!
の末に谷峰は殺される。

はぁ。
久しぶりにオーソドックスな流れの映画やなぁ。

仇討ちの為に、劉鶴年師匠の下で鶴拳修行する梁小龍。
・・・いやいや、さっき楊斯に負けてた劉鶴年師匠の修行じゃあなぁ・・・

是が非でも鶴拳使いは皆殺し志向の高飛・楊斯は梁小龍のいない隙に劉鶴年師匠とその息子を撲殺。
父も師匠も失った梁小龍は敵に殴り込みをかけるが、そりゃ劉鶴年師匠の下で鶴拳修行だから楊斯に負けて返り討ち。

なので今度は父・谷峰の師匠であった老師・江正の元で再び鶴拳修行。
いやぁなんでこんなに"将軍令"は格好良いのだろう。名曲ですね。
梁小龍が鶴拳修行する胸ワクワクな中盤。
もうこのBGMがかかっていれば何でもいいような気もしてくるが、さらに梁小龍アクションですから良いに決まってますわね。

ほんで、こっからの老師・江正との練習バトルはとてもレベルが高くて面白いんだけど長すぎ!いやレベル高いんですよいいですよ。だけど長すぎ!

一通り鶴拳をマスターした梁小龍は
高飛・楊斯に戦いを挑んでいくのだが・・・


終劇





じゃあ、逆に梁小龍はジャッキーのファイトスタイルを真似られるのであろうか?
答え、真似られる。
それを証明できる作品が本作なのである。

ジャッキーが自身のファイトスタイルを構築し、これが香港映画界に一大潮流を巻き起こしたのであるが、既に自身のファイトスタイルを確立していた梁小龍がこのジャッキーファイトスタイルに挑むに当たって大きな覚悟があったのではないかと推測される。
ここまで鶴拳鶴拳と鶴拳ゴリ押しで来る作品は相当珍しいのであるが、これも

「蛇拳」「酔拳」パターンを踏襲していることがわかる。梁小龍は明らかにジャッキーアクションを目指したのだ。
結果、梁小龍は自身の抜群のアクションセンスを証明したことになる。
本作のストーリーは凡庸で善側が次々殺されていく展開は功夫コメディにはとても成り切れていないが、一方で以前からそれが、ジャッキーライクなファイトスタイルが持ち味であったかのような梁小龍の動きは実に素晴らしく、得意の足技が控え目のアクションであるにも関わらず、彼のアクションポテンシャルの高さがますます証明されるばかりの作品になっている。
ラストバトルの高飛とのアクションはジャッキーライクでありながら、「必殺ドラゴン鉄の爪」で魅せた闘魂と闘魂がガッツリぶつかる迫力もオーバーラップさせており、「ああ梁小龍、彼は非凡だ」と思わせるに十分の見せ場に仕上がっている。

そして、梁小龍。

カンフーハッスル」への出演によって香港映画界に復活を果たし、近年は次々とまた映画出演をこなしている。
古き良き本作のような功夫映画を最大限リスペクトした「打擂台」に今年も出演し、功夫アクションを披露している彼にささやかながらエールを贈りたい。


■CAST&STAFF
監督 杜魯波
出演 梁小龍(ブルース・リャン)
高飛(コー・フェイ)
楊斯(ヤン・スエ)
江正
黄薇薇
谷峰(クー・フェン)
劉鶴年
劉尼
陳樓
劉元
林克明
祁浩サ
※クレジットは祈其
魚頭雲
武術指導 梁小龍(ブルース・リャン)
祁浩サ
林克明
脚本 童路
音楽 周福良
製作 徐健秋
製作総指揮 熊秉中
制作年度 1979


五虎將
The Savage Five



前回レビューの「策馬入林」から

「七人の侍」を連想して「七人の侍」から本作を連想してレビューに至ったわけであるがこちらは「七人の侍」というより

「ダイハード」である。

久しぶりの張徹(チャン・ツェー)作品レビューになるのだが、いつも思うのだけれど、張徹作品はレビューが書きにくい。
その理由は簡単でどれもよく出来ているからである。

これこれこんな話ですよ面白いですよ、みんな観てね!だけで話を終わらせないようにしたいが、よく出来ている張徹作品はかえって書くこと見つからなくてそういう文章で終わっちゃうんだよなぁ。
今回も文句ほとんど無しの傑作に仕上がっており、凡百の功夫映画との格の違いを見せつけています。


流れ


とある村。
ニワトリ泥棒して追っかけられてるのは姜大衛(デビッド・チャン)。
村人に囲まれて捕まったがすぐに逃げ出すの巻。
村人も「いつものことさ」と苦笑顔。憎めない奴らしい。

ってもう早いな。
すぐに盗賊たち王青(ワン・チン)・江島らがやって来る。
そして町を占拠。
宿を根城にした盗賊たちは宿で病床にふけっていた旅人・王鍾(ワン・チュン)を追い出そうと殴る蹴るしたら反抗したので、これを殺そうとするが村長の嘆願によって、殺しは止めたものの町の木に吊るされてしまう。
盗賊たちは奪ってきた金庫の鍵を開けたいということで、鍛冶屋の李修賢(ダニー・リー)を連れて来るが、
「道具が無い」
ということで、町から李修賢は飛び出して行く。

この村で唯一功夫道場を開いている武芸者であった狄龍(ティ・ロン)と、血気盛んな若者・陳觀泰(チェン・カンタイ)は正義感にかられて吊るされた王鍾を助けに。
バトルの末に王鍾は助け出したものの、今度は自分達が捕まってしまう。

つーか、反抗する奴多すぎ。
とかなり怒った盗賊たちは当然、狄龍・陳觀泰も殺してしまうつもりであったが、またここも村長が嘆願して何とかこれを救う。しかし、
盗賊には女が必要だ。ということで、村の為に犠牲になる宿屋の女主人。
村の危機を女1人、体を犠牲にして救ったのだ。
やるせない情けない気持ちが村民達を支配する。

翌朝。
道具を取りに行くと言っていた李修賢は帰って来ない。
帰って来るまで村人を1人ずつ殺していくと言っていた盗賊たちは遂に処刑開始。
もういよいよ後が無いということで、各個撃破で盗賊たちをやっつけていく狄龍、陳觀泰、王鍾であったが、すっかり早った陳觀泰はそのまま盗賊たちに猪突猛進するが、江島のナイフによって倒れてしまう。
これを見た村民達も遂に怒りが頂点に達して武装蜂起、村民vs盗賊の戦いは村民側有利に傾き、遂には江島・王青を捕らえるのであるが、そこに帰って来たのは李修賢。

「警察を連れてきたぞ!」
という李修賢であったが、李修賢が連れてきたのは何と江島・王青のボスである韋弘(フランキー・ウェイ)ら。騙されていたのだ。
しかも韋弘は銃を持っていたので一気に形勢逆転。村人はチリジリに。

一旦、村を逃げ出した狄龍、李修賢、王鍾、姜大衛。
銃を持った相手にどうやって立ち向かえば良いのか。
ここで役立ったのは実は大泥棒で身を隠していた姜大衛、夜に盗賊のアジトに忍び込むと銃弾を調達。
銃弾から火薬を抜き出して爆弾を作り、これで対抗する手段を取る。

翌朝の決戦。
金庫を開けると言ってアジトに向かった李修賢は金庫を開けると、そのまま爆弾点火!江島他多数の盗賊を巻き添えにして爆死する。
これを合図に最後の戦いに挑む狄龍、王鍾、姜大衛であったが、事件はやはり持って実に張徹作品らしい結末を見るのであった・・・


終劇




カッチリ
この作品の印象はほんまカッチリ。
導入部からテンポ良く物語は進んで冗長を感じさせず、五人の主役勢の描き分けもバランスも見事。張徹作品永遠のテーマである熱き男たちの英雄箪としての主張まで申し分無く、張徹作品入門編としてもうってつけの作品である。
強いて残念な点を言うならば、五人の主役のうち狄龍だけが武芸者であるという設定であったことと、功夫そのものがメインテーマの作品ではないということもあって、拳闘アクションはもたついている印象があるかな。
とは言え、物語そのものが面白いので気になるほどでも無いのだが。

・・・って、うわやっぱ文章がそんな感じで終った。
それにしても王鍾と王青、兄弟ながらそして兄弟ながら似ているのだが、顔のほんのちょっとしたニュアンスの違いで善役悪役といつも振り分けられているのが何とも数奇な運命だよな。後にはこの王兄弟、周潤發(チョウ・ユンファ)と組んで仕事をしてたりしてます。


■CAST&STAFF
監督 張徹(チャン・ツェー)
出演 姜大衛(デビッド・チャン)
狄龍(ティ・ロン)
陳觀泰(チェン・カンタイ)
李修賢(ダニー・リー)
王鍾(ワン・チュン)
韋弘(フランキー・ウェイ)
王冰冰
王青(ワン・チン)
※クレジットは王清
江島
盧迪
王光裕
利榕傑
艾飛
李壽祺
李鵬飛
沈勞
王清河
蘆葦
徐少強(ツイ・シャオチャン)
陸劍明
葉天行
林輝煌
袁曼姿
葛荻華
王贊先
黄樹棠
任世官(ニン・シークァン)
陳狄克
劉俊輝
徐發
董財寶
黄哈(ウォン・ハー)
周潤堅
黄梅
ケコ祥
戚毅雄
羅強
丁東
齊琳
華倫
伍元勳
何寶星
陳少佳
武術指導 唐佳(タン・チァ)
劉家良(リュー・チャーリャン)
脚本 倪匡(イ・クオン)
張徹(チャン・ツェー)
音楽 陳勳奇(フランキー・チェン)
※クレジットは陳永U
製作 邵仁枚(ランミー・ショウ)
制作年度 1974


葉問
Ip Man



どっかにHPを移動せなあかんのですが、何処にしようか迷っていて何にも決まってません。
ああ、しかしあれですよブログやってる皆さん。
読みごたえある文献がいっぱいあるだろうに、何処に何があるかさっぱりわからんよ!
年月別アーカイブって言われたって、それ一つ一つ見ていくのは面倒よ。この辺、どうにかならんのかなぁ。
ウチみたいなHPと呼ばれるものは旧式なんでしょうけど、やっぱ今まで書いたものも読んで欲しいし(欲しくないものもあるが)、索引は外したくないので次も旧式HPで行きたいですね。

リンク修正が面倒だーっ!
そりゃ金と暇があったらゆっくりリニューアルHP作りたいけど今の形式で何ページも作っちゃったからこれ全部直そうと思ったら一週間やそこらじゃ無理だべさ。はわわ

どっちにしてもこれから強制的に作業しなくちゃならんわけで、その期間はレビューも止めなあかんし、また色々よろしくお願いします。
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葉問(イップ・マン)である。
本作は李小龍(ブルース・リー)の師匠として有名な葉問師父に甄子丹(ドニー・イェン)が扮して・・・

いやちょっと待て。
そのパターンで大ヒットということは他にも楽しそうな作品いっぱい作れるじゃんかー!

例えば毎度お馴染み袁小田(ユアン・シャオティエン)師匠物語とか黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)といえばこの人である關徳興(クワン・ダッヒン)師匠物語、その相手役を務めた石堅(シー・キェン)師匠物語、武術指導の先駆け第一人者の韓英傑(ハン・イェンチェ)先生物語、劉家良(リュー・チャーリャン)師匠のさらに師匠にして父である劉湛先生物語、ちなみに于占元先生物語は洪金寶(サモ・ハン・キンポー)が「七小福/夢に生きた子供達」でやりましたね。
てか幾らでも作れるぞ。

個人的には「大酔侠」の立ち回りを手掛けたり、大勢のスターに武術指南したり、サモハンら七小福の面倒見たり、李小龍やジャッキーとも共演・武術指導している韓英傑先生物語はめっちゃくちゃ観たいですな!


詠春拳。
日本での一般知名度は太極拳や酔拳に比べて恐らく低いが、詠春拳をメインに据えた功夫映画は非常に多く、列挙すればキリがないがやっぱいくつか挙げたいな。
ジャッキーは詠春拳をメインにした作品を撮ってはいないが詠春拳ベースと思われる立ち回りは数多く披露しており、

レッド・ブロンクス」では木人相手に演舞を披露。

張徹作品では勿論「洪家拳対詠春拳」があるが、詠春拳の達人である狄龍(ティ・ロン)が王龍威相手に繰り出す怒涛の詠春拳ラッシュが素晴らしい「少林寺列伝」も推したい。
袁和平(ユアン・ウーピン)なら創始者その人を主人公とした楊紫瓊(ミシェール・ヨー)主演「詠春拳」があるが、こちらはワイヤーアクション多様で詠春拳からはちとアクションが離れている気がして残念。そういえばこれにもドニーが出ていたなぁ・・・
同じく詠春その人を主人公とした「詠春與少林」、まだレビューはしてないんだけど詠春扮する黄杏秀(セシリア・ウォン)さんの演舞が実にキュート、とても可愛いのでオススメ(これもちゃんと発売してほしいなぁ。綺麗な画面で観たいなぁ)

んで詠春拳が好きな人と言えばやっぱりこの人、サモハンですね。

燃えよデブゴン/友情拳」「ユン・ピョウ in ドラ息子カンフー」。
今思えばテコンドーファイターの〔上下〕薩伐(カサノバ・ウォン)さんが何故手技主体の詠春拳作品の主演だったんだろう?ってのもありますが、甄子丹(ドニー・イェン)だって十八番は足技だよなと思ったりなんかして。それにしても「燃えよデブゴン/友情拳」は結局日本ではTV放映のみで、ソフト化されてないのが残念だな。発売してちょ。
「ユン・ピョウ in ドラ息子カンフー」はストーリーこそ誰が観ても「なんじゃこりゃ」って言ってしまいそうだが、功夫アクションに関してはもう完全に゛アート゛の域に達しており、そのテンポ、スピード、正確性は時にジャッキー功夫アクションも凌駕している。中でも林正英(ラム・チェンイン)が披露した詠春拳アクションの体の動きの線が何と美しいことか。紛れもなく当時のサモハングループは一流の"功夫アート集団"であったのだ。

その「ユン・ピョウ in ドラ息子カンフー」から27年後の2008年。
強烈なデ・ジャブが私を襲った。
それが本作である。

ほらみろ!
ドニーはやってくれた!
やってくれたじゃないか!
と言いたくなる作品が・・・いや今言ったのだが細かいことあれ、
ちゃんとやってくれました!
ほらみろ!というのは技の豊富さに付け加えて、古き良き功夫映画のエッセンスと周星馳的ド派手演出さえも編み込んで来た

かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート」を観て、
"今、新しい功夫スタイルを期待するならドニー・イェン、この男だ。"
と書いたんですね。
この男ならやってくれそうだと。
そして、本作でやってくれたと。そういうことなんです。

傑作です!

傑作ですが、やってることは「ドラゴン怒りの鉄拳」みたいなもんです。
いやまずアクション部分は後述するとして、ドラマ部分も随分と面白かったんですよ。正直。
いつもの悪役日本人が出てきてどうのこうのってまぁ、その辺で新しい見るべきものは何も無かったって言えば、確かに何も無かったのですが、何でしょうね役者が良かったというか、監督の演出力が良かったというか、各々しっかりキャラクターが立ってるのが良かったですね。つまり脚本はともかく構成とお芝居は良かったってことか。
池内博之くんの隣にいたあれは渋谷天馬さんで良いのかな?
意地悪日本人とか・・・うーん、ムカムカとくる演出はありますけどね。
ハッキリ言いたいんだけど、
中国人もこんな意地悪中国人が出てくる他国映画観たら嫌でしょ?
李小龍がナショナリズムを刺激する映画に固執していたのがリベンジだけだとしたら、それは余りにも悲しいことじゃない。復讐は復讐を呼ぶだけなんじゃないの?
ってのがありますが、 任達華(サイモン・ヤム)が面白いです。
私にとって任達華と言えば

フル・コンタクト」なので樊少皇(ルイス・ファン)に殴られてる時も、油断したところを袖からナイフ出して指叩き斬るんじゃないかって危険な匂いが消えません(笑 この人、弱い雰囲気無いんだもん。てのは冗談としても、円熟味ばっちし良いおっさんになりましたね〜

んで良いおっさんと言えばその殴ってた樊少皇。
昔は目がクリクリのボーヤだったのに、すっかりおっさんでこのやろ(笑
次々と各流派のボスをぶっ倒していく彼のアクションも素晴らしく良かったですよ!
前半最大の見せ場はドニーvs樊少皇になりますが、もうドニー様の無敵っぷりたらありゃしない。強すぎったらありゃしない。

ただ俺やっぱ平和主義者なんだよな〜
っていうか、のんびりしてる時が好き。
お昼寝大好きぐうぐう。
なのでこの映画も前半は凄く好きなんです。

ところが、後半はもう怒りの鉄拳ッ!
って感じですね。
ここにもあそこにも日本人の魔の手が伸びて来るからやな感じ。
というわけで池内博之ボッコボコ!ぼこぼこぼこぼこぼっこぼこ!
・・・いやだから、ドニー様強すぎですって!
その人、ラスボスじゃないんですか!?
違うんですか!?・・・やっぱラスボスじゃないすか!
な、なんかロールプレイングゲームでボス前にレベル上げ頑張りすぎて、いともあっけなく倒したようなそんな印象ですがな。

いやいやいや。
それにしてもドニー様、今回のお芝居とても良かったです。
威張らない怒鳴らない優しく落ち着き気品あるお姿、見事でした。
ほんと、男はかくもこうありたいもんですな。
私もやろう思ったら出来ますよ。頑張ってますよ実社会で。
強さは一切備わってませんが。

ほらみろ!
ドニーはやってくれた!
やってくれたじゃないか!・・・い、いやサモハンか?
というわけでアクション面なのですが、
過度にワイヤーを使って非現実的なアクションになってると言うほどでもない、もみくちゃぐちゃぐちゃのリアルファイトな演出にもなりそうでなっていない、かと言って旧式功夫映画スタイルまんまには戻らない、それでいて詠春拳そのものの持ち味をもうこれ以上無いほど引き出すドニー抜群のセンスとスピードとポテンシャル、ここでもないそこでもないあそこでもないと現代における全ての功夫アクション演出の中で見つけ出した超ギリギリの奇蹟の基準線が本作で示されているのです。
どれをやり過ぎてもダメです。
ワイヤー使いすぎたら武侠ファンタジーです。
リアルファイトしすぎたら功夫映画になりません。
旧式功夫映画になったらそれは旧式です。
そのどれでもない新しい功夫映画の基準線、それが本作なのです。

「ユン・ピョウ in ドラ息子カンフー」から27年、27年ですよ!
いやまさかサモハンが新たに"功夫アート集団"の頭領だった、そして今も現役である!ということを示してくれるとは!もう嬉しい限り!
もうなんでしょう?なんて言ったらいい?
こうあのね、例えばモーツァルトが27年経ってから新作発表!とか
そんな感じ!
だって、現代アクションのフリーファイトに於いても勿論たくさんの名バトルを演出しているサモハンですがそれはフリーファイトいわゆるマーシャルアーツだし、ワイヤー武侠片ブームでの演出になれば一流であるのは間違いないが頭一つ抜けてるわけでもない、他にもそれをオハコとする武術指導家が結構いたってことも事実だし。
公私含めて綿密なディスカッションを重ねたんじゃないかしら?サモハンとドニーは。
だってやっぱり

SPL/狼よ静かに死ね」って映画は結果としてこの映画の伏線になってると思うし(監督一緒だし)、あの時のサモハンバトル、呉京(ウー・ジン)バトル、絶対参考になってると思うんですね。例えばvs呉京バトルで見せた抜群のスピード感は本作にも繋がりますし、あれをもう少しトラディショナルな功夫寄りに演出してみせたっていうのかな。そんな感じがします。

いやいや前回「ベスト・キッド」でジャッキーを褒めたばかりですが、
どうしてどうしてサモハンも頑張りまくってますよ!
勿論ドニーも!・・・って、最近ドニーさん頑張りすぎてないですか?
もうなんか話題の主演作ってのがありすぎてどれがどれやら新しいやら古いやら・・・

あの〜
これ取り敢えず日本で発売してください。細かいことはおいといて。
これがスルーなのは余りにも勿体無いです。
ドニー様の奥様役・熊黛林(リン・ホン)さんも可愛いです。

■CAST&STAFF
監督 葉偉信(ウィルソン・イップ)
  甄子丹(ドニー・イェン)
熊黛林(リン・ホン)
任達華(サイモン・ヤム)
池内博之
林家棟(ラム・カートン)
樊少皇(ルイス・ファン)
行宇(シン・ユー)
黄又南(ウォン・ヤウナム)
杜宇航(デニス・トー)
李奇龍
陳之輝
渋谷天馬
李澤
鄭家星
週仲
張博
茅文俊
陸凱
梁小熊(トニー・リャン)
劉明哲
鐘漢豪
陳可達
王小芳
盛棋榮
韓夢欣
楊旭峰
蔡榮軍
汪惠良
胥傳監
丁一嵐
谷音
陸梅芳
施瑞俊
王爭
劉俊
高垣
卞崢
徐銘宇
范雨林
陳兆君
金剛
釋コ強
郭勇
陳國會
魏玉海
呂棟
動作指導 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
梁小熊(トニー・リャン)
脚本 黄子桓(エドモンド・ウォン)
陳大利
音楽 川井憲次
製作 黄百鳴(レイモンド・ウォン)
製作総指揮 黄百鳴(レイモンド・ウォン)
張寶全
洗國林
制作年度 2008


葉問2/宗師傳奇
Ip Man2



早速葉問2、である。

前作ではまるで
"全ての功夫映画はここを目指しなさい。"
と指針するような新しい功夫映画の基準線を提示、洪金寶(サモ・ハン・キンポー)、甄子丹(ドニー・イェン)ここにあり!とばかりに
今現在の功夫映画最強のクリエイト集団が自分たちであることを示した近年に於いて功夫映画の傑作であったが続編の今回はどうか。

前作も含めて一つ言い忘れていたのだが、本シリーズがヒットした要因の一つとして主人公独特のキャラクターというのがあるのではないか。
思い返してみれば本作の葉問先生、李連杰(ジェット・リー)がワンチャイシリーズで演じた厳格で怖いという黄飛鴻師匠という感じでもなければ、酔いどれ師匠のように砕けているわけでもないし、身なりはとても綺麗、優しく無敵の強さを誇りながらも弟子から申し訳なさそうに月謝を徴収する小市民的可愛らしさも持ち合わせており、この無敵で上品で優しくて小市民、という何ともどの階層からも好かれそうな主人公像がウケたのだろう。事実、私自身もドニーが演じた役柄を思い返してみれば、悪役もこなしていた時代を含めて結構強烈なキャラクターを演じていた、印象に残る役柄は結構ある人だなと思いつつも、一番好きなキャラクターは断然今回の葉問役になった。
いつものナルシズムがほのかに見え隠れするあたりが逆に気持ち良く(なんせ無敵の余裕感)、謙虚な姿勢でいる状態が常にカタルシス爆発前に感じられ、静かな演技をすればするほどその後の展開を予測してワクワクするのだ。

さてもそのワクワク感は続編の本作でも益々盛んで、黄暁明(ホァン・シャオミン)が挑発してきたらワクワク、サモハンの手下たちが今にも襲いかかりそうでワクワク、そうこうしているうちにサモハン登場!

さぁお待ちかね!
中盤の見せ場には功夫映画ファン必見の羅莽(ロー・マン)戦、そして馮克安(フォン・ハックオン)戦、さらに「SPL/狼よ静かに死ね」からの再対決サモハン戦だ!

前作で示した功夫映画の新しい基準線な功夫アクションは勿論本作でも健在で、このサモハン戦に至るまでだけでも観る価値の映画である。それにしても羅莽も馮克安もサモハンもまだまだ良く動きますねぇ・・・凄いよなぁ。

それにしてもサモハンだなぁ・・・
って思った作品だった。
というのも、本作でドニーはまた素晴らしい演技を披露しているのだが、前作で武術指導のみの裏方をやっててウズウズ感極まっていたのではなかろうか。
今回はバンバンサモハン登場でダーレン・シャラヴィとの決闘も尺長くこなして大活躍!
個人的には命やばそうなサモハンの為にタオル投げようとするドニーを制止した時の表情、いやサモハン大兄貴素晴らしかったです。ドニーに負けない実に熱の篭った芝居を打ってくれました。

まぁ、ラストバトルが対ボクシングになっちゃってるのが功夫好きとしてはちょい不満か。逆に言えば前作で池内君をボコボコボコボコボッコボコにしちゃってるので今回はちょっと苦戦させとかんといかんからなぁ。

いやぁ観たいですねぇ!
何がってそりゃ「葉問3」。
だって、今度は李小龍(ブルース・リー)少年と共にドラマが展開するわけですよ!
ドニーは続編は無いとしてますし、まぁその通り無いんでしょうし、だいたい李小龍が登場するということはどういうことか?と考えた時にもうそれは葉問師匠じゃなくて李小龍物語になっちゃうんですよね。まぁそう言えば李小龍が青年になるまでの幼少時代にスポットを当てた伝記映画は無い・・・?と思うのでやっぱやってほしいか!やってほしいな!

しかしね。
どの国でもそうなのか。
そうなのだろうという感じなんだけど、
結局この「葉問」「葉問2」という作品は何だったのか?
って考えると、これは結局「ドラゴン怒りの鉄拳」であり「ドラゴンへの道」であり、そしてワンチャイシリーズなんですよ、現代の。
どれも敵が基本は外国。
時代の節目節目に必ずナショナリズムを刺激する映画が大ヒットしているわけですね。
良い悪いもなく中国とはそういう国で、ドニーがラストに何と言ったか、本当は何よりも一番大事なことを言ったような気がしますが、悲しいことにとって付けた様な最後の台詞は文字通りとって付けているのです。本当に、本当に製作者達がそう思っているのでしょうか?否、と私は思います。

「葉問」シリーズは現代功夫映画の傑作となりましたが、私たち日本人としては実に複雑な思慮飛び交う作品なのですね。

■CAST&STAFF
監督 葉偉信(ウィルソン・イップ)
  甄子丹(ドニー・イェン)
熊黛林(リン・ホン)
洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
馮克安(フォン・ハックオン)
羅莽(ロー・マン)
樊少皇(ルイス・ファン)
謝麗萍
黄暁明(ホァン・シャオミン)
任達華(サイモン・ヤム)
杜宇航 (デニス・トー)
蒋岱言
釋小龍(シク・シウロン)
鄭則仕(ケント・チェン)
ダーレン・シャラヴィ
鄭家星
李澤
敖嘉年
林克明
チャーリー・メイヤー
布偉傑
陸梅芳
動作指導 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
脚本 黄子桓(エドモンド・ウォン)
音楽 川井憲次
製作 黄百鳴(レイモンド・ウォン)
製作総指揮 鄭強輝
宗樹浩
高軍
制作年度 2010

絶招六式
Marvelous Stunts of Kung Fu



独立プロの功夫映画は選択が難しい。
スターがいようといまいと、その出来というものは観てみないとわからない、というのが本当で、それでも武術指導の名前とか監督とかで判断して観ることになるのだが、各役者によってアクションポテンシャルに差があるので同じ武術指導家による作品でもその功夫シーンの出来栄えは作品によって随分とマチマチ、ちなみに台湾功夫映画の方が香港製と比べてその落差が激しい気もする。突然、出来の良い功夫シーンを構築している作品も存在するし、こちらの選択眼(面白そうか、そうでないか)というものも随分と高いものを要求されるのだ。要求されるというか当たらないんだけど。
ほらショーブラザーズの映画で武術指導は唐佳で・・・となるとある程度の功夫シーンのクオリティってのは予測つくわけだけど、独立プロになると武術指導家の名前だけではあんまり参考にならんってわけ。

そんな中、これもとりあえず選択してみた功夫映画の一つである。


流れ



よくわからんがとにかく対決する
小汚いなぁ
小黄龍と
またあんたですか
龍飛(ロン・フェイ)&張紀平。

龍飛&張紀平コンビがニワトリ拳を使うってのもかなりどうかと思いますが、
(なんで二人で拳法かぶるんだよ、ここ考えろよと思いますが)
小柄でよく動く小黄龍
二人がかりでも小黄龍が上手。
しかし流石はやり方汚い龍飛様ですから、地面に穴掘って部下の馬場と王若平を待機させていきなり出てきて殺すという実に卑怯な手を炸裂。

場面変わって何となく町をフラリの
王冠雄さん
なんか結構このHPでもよく登場する様になりましたが、完全主演作ってのはこれが初めてだったかなぁ?忘れたが。
実に偉そうな占い師
占い師の凌雲さんに診てもらってお金払って・・・してるうちに、
夏玲玲(シャー・リンリン)たん
横から割って入った夏玲玲がスリ。

知らずに食堂で飯食ったので金が払えない王冠雄は
健気に働いて返しておりました(笑
何ともいえない微妙な表情が笑えます。さらに
こけたりなんかして
実は画像に映ってる夏玲玲たんがこかしました。
金スッテさらにこかしてと小悪い女どす。
もう結局バトル
実はとても腕が立つ王冠雄。
弁償しろと殴りかかられても強いので逆に給仕がボコボコに・・・って、
これだと店からすれば王冠雄だけが一方的に悪いのですが・・・
結局、
「獨行大票客」で
キタナカッコイイ
な感じの王羽(ジミー・ウォング)さんを紹介しましたがこちらは
ブサカワイイ
愛嬌があって何となく"ブサカワイイ"夏玲玲たんがお金は払ってくれました・・・って、俺の金じゃねーか!ってことに気づいて夏玲玲たんを追いかける王冠雄。
・・・隠れられてしまいましたが、ここに借金のカタに売られそうになる別の女登場。何だか可哀想なので文無しの王冠雄は形見の翡翠を借金取りに渡すことに。これを一部始終見ていた夏玲玲と凌雲は彼に正義を見ます。

この町では魏平澳(ウェイ・ピンアウ)と夏侯俊が二大金持ち。
しかしそれぞれのところに強盗(龍飛&張紀平)が押し入り、売上金とか盗られたり。
馬場さん出番多し
文無しの王冠雄は取りあえず魏平澳のところに仕事を貰いに。
功夫が強いということで魏平澳に功夫を教えるのですが、
このシーンは笑えます
全く功夫の素養が無い魏平澳さんが面白いス。
さらに後ろでクスクス見てる馬場さんも面白いス。

いつの間にか強い功夫使いとして名が売れてきた王冠雄であるが、
龍飛&張紀平から挑戦状を叩きつけられ
ボコボコにされてしまいます
そもそも挑戦状って言いながら1vs2の対決を迫るのはかなり卑怯なんですけどね。
悔しいので
どの映画出てもこの顔してる
やっぱそうなるよね
実は達人にして冒頭の小黄龍の息子(弟子?)であった、凌雲から功夫修行を受けることに。

尺も足りなくなってきたのでサクッと拳法伝授で
でお前らなんやねん
小黄龍が使ってた技と同じ技を使うことに驚く龍飛&張紀平を
だから1vs2は卑怯だっての
ラストバトルでぶっ倒せ!
そして
ブサカワイイ
夏玲玲たんゲットだ!!
いやほんまにラストを見ればわかります。
それの為に戦ってましたっけ?


終劇





角度によっては美人です
ヒロインを務めた夏玲玲は「猫拳カンフー無宿」でも道場のオテンバ娘で登場、主演の王道と成り行きで結婚することになり、新婚初夜を迎えると言った可愛らしい役柄を演じているのでそちらも夏玲玲ファンは要チェックだ!(笑

というわけで、面白かったッス。

突然こんなところに小品ながら面白い作品が転がってるところが良いのよね。
凌雲さんが純粋な功夫映画に出てくるのは珍しいのですが、功夫シーンは1シーンだけ。それがスキッとした良い立ち回りを見せているのでもっと見たかったなとそこは残念なのですが、全体的にジャッキーコメディ功夫には立ち回りスピードでやや及ばないものの質の高い功夫シーンが構築されていて好感。当然、たっぷり功夫シーンは用意されていますし、陰惨なシーンも無く美人とは言えないけど妙な可愛さがある夏玲玲たんが間を埋めてくれるので非常に楽しんで観る事が出来ました。
魏平澳の後ろで細かい芝居してる馬場さんも流石はエキストラ、斬られ役、殴られ役で食い繋いで来たキャリアが光ってます(笑

これで、龍飛出演作レビューは何本・・・・いや知らん!
今、数えたってまた増える!
これで、馬場さん出演作レビューは何本・・・それも知らん!
今、数えたってまた増える!

役者別リンクってねぇ、ウチもジャッキーとかは作ってますが細かくいっぱい作るとキリが無いんすよ。何回か試しに作ったことはあるんですが、更新の度に何人チェックしなきゃいけないんだ?ってことになるんです。


■CAST&STAFF
監督 金聖恩
出演 王冠雄
凌雲
夏玲玲(シャー・リンリン)
龍飛(ロン・フェイ)
張紀平
魏平澳(ウェイ・ピンアウ)
馬場
王若平
小黄龍
K鷹
陳淑芳
歐立保
夏侯俊
李坤忠
洪建榮
武術指導 陳世偉
脚本 呂繼尚
音楽 黄茂山(ウォン・ムーサン)
製作 葉振峰
製作総指揮 張仁道
制作年度 1979
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

六合千手
四兩搏千斤
鶴拳
五虎將
葉問
葉問2
絶招六式
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