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■レディ・ドラゴン選11  


鬼馬大侠
The Cavalier



さっさと抱いちまえ!
って、更新一発目から言うのもどうかと思いますが、まぁまぁ。

2009年一発目は何故かこれで。
何の理由もありまへん。
本作は難波にある中国モノをいっぱい売ってるデパートで見つけて入手したのですが、調べてみたら別にYesasiacomで幾らでも売ってましたね。レアだと思って買ってみたのに・・・
それはともかくそのチャイナデパートでも本作のような旧時代の功夫映画はまさに本作一本しか売っておらず、ジャッキーでさえも功夫映画時代のものは置いてありませんでした。これが何を意味するかと言うと、日本に住んでる中国人の方にも旧時代の功夫映画というものは需要が無い・・・(涙 ということで、如何に自分が若干の風呂敷を広げているマーケットが狭い場所なのかという辛い現実を思い知らされます。オンラインという形の無い店では日本でも旧時代の功夫映画を入手することが容易になっては来ましたが、店頭でも気軽に買えるような時代が来ると本当に良いのになぁ・・・せめて大阪に一件ぐらいそういうとこあっても・・・(出来れば京都だけど)、でも東京だって十分厳しいだろうし・・・うーむ。
とにかく、2009年も俺は頑張らねば。


流れ


その可愛さでは台湾功夫映画の女ドラゴンとしてNo.1の龍君兒(ロンジェン・エール)姫。
また、その出演作の多さからどの台湾功夫映画を観てもほぼ彼女が楽しめるような印象も素晴らしいのです。
そんな龍君兒は冒頭から爺ちゃんと山から下りて街へ。
なんでかって言うと、嬉し恥ずかし婿さん探し♪

「ウチの孫娘より強い男が婿殿じゃ!」
爺ちゃんがみっちり仕込んだ功夫で未来の婿殿を待ち受ける龍君兒姫。
ああ・・・こりゃだめだ。俺は婿になれまへん。
しかしもって街では龍君兒萌えで婿になりたい男が続々。
まず1人倒す龍君兒姫。
一気に2人倒す龍君兒姫。
おデブキャラ(でも柔道の達人らしいですね)鄭富雄(チェン・フーシェン)が登場してバトル。でもコイツは鬼嫁がいたりして退場。
矮子王登場。おチビちゃん。
こちらも当然龍君兒に敵うわけも無く敗退。
また1人倒す龍君兒姫。
またまた1人倒す龍君兒姫。
今度は少林寺館長の役でお馴染みの柯佑民も俗世未練で参戦。
・・・ちょっと待てこの展開はいつまで続くのだ。
冒頭から既に龍君兒姫7連戦!

これで物語の前半全部終わるのかと。
柯佑民も倒してやっと主演とされる司馬龍が登場。
司馬龍は強かった!

「あんたこそが婿殿じゃ!」
そうは言われてもたまたま戦闘することになってしまった司馬龍には全くその気がない。その上、司馬龍は反政府メンバーの1人。関係の無い爺さんと女子を巻き込むわけにはいかない。ってわけで逃亡。

この辺で司馬龍は政府からも龍君兒(とその爺さん)からも追われる身に。
龍君兒(とその爺さん)は役人どもと戦ってるところを助けてくれるんですけどね。何せ結婚しろ!とうるさいもんで。
何とか龍君兒(とその爺さん)を振り切った司馬龍は今度は役人に囲まれる。
ほんで、李敏郎とか蔡弘とかと連戦連戦。

その全てに打ち勝って「やれやれ」と食堂で一息ついたら、そこに居た居た龍君兒(とその爺さん)。
龍君兒が石天さん的役割を担うどっかのドラ息子軍団とバトルしてるうちにまたも逃げ出す司馬龍。

本来の目的(?)である、龍飛(ロン・フェイ)将軍のところに乗り込んで巻物を奪って龍飛将軍倒す司馬龍。龍飛出番みじかっ

龍飛に打ち勝って「やれやれ」と船に乗ったら、船頭2人が龍君兒(とその爺さん)。
さすがにここで観念するかと思ったら川に飛び込む司馬龍。

つーか、いい加減にしろよと。
もう観念しろよと。何回この繰り返ししとんねんと。
ゴチャゴチャいいからもう抱いちまえ!と。


苛立ってくる俺をよそに、続く逃走劇。
今度は司馬龍、寺に逃げ込んだ。
ここにやって来る龍君兒(とその爺さん)。

つーか、だからいい加減にしろよと。
もうどちらか観念しろよと。何回この繰り返ししとんねんと。
ゴチャゴチャいいからもう抱いちまえ!と。


苛立ってくる俺をよそに、寺で釈迦如来のフリをしてやり過ごす司馬龍。

またも清朝の役人どもとバトル。
これにまた加勢する龍君兒(とその爺さん)。
もうこの辺は龍君兒に吹っ飛ばされた役人はギャルの入ってる風呂に飛び込んだりと艶笑ギャグまで飛び出す完全なお笑い劇。
この映画、ここまで完全なコメディ功夫。

またまたまたまたまたまた龍君兒(とその爺さん)を振り切って、
反政府メンバーの仲間達、燕南希(ナンシー・イェン)、唐威らと合流する司馬龍。

合流したけど合流の場所がやっと出ました当HP超常連役者の羅烈(ロー・リエ)先生。今回は皇帝役。
ここに壮絶なバトルが始まり唐威は命を落とす。

やっぱり駆けつけた龍君兒(とその爺さん)も加わって、
羅烈 vs 龍君兒(とその爺さん)、司馬龍、燕南希!


終劇





はぁ・・・やれやれ。
上記のパッケージ画像からは考えられないほどにコメディ功夫である。
ただラスト手前だけがまるで突然映画が「雍正與年羹堯」のクライマックスの様に悲壮感に満ち溢れたシーンがあり、それはそれは凄い違和感である。まぁそれもそのはずでお話の基本は雍正帝をまたもや倒すお話・・・郭南宏(ジョセフ・クオ)ってそればっかやってる気がするな。それのコメディ版といったところなのか。

龍君兒迷的にはいきなり最初から7番勝負を展開してくれるし、その後も衣装をちょこちょこと変えて登場してくれるし、功夫シーンもふんだんにあるので文句なしか。やっぱ可愛らしいっす。
アクション全体としてはまぁ十分頑張ってる方かな。一流武術指導家のそれには及ばないけど頑張ってるって感じで。
物語展開はルーチンワーク多すぎって感じで疲れるのでイマイチ。

ちょっと面白いところがラストバトルで、羅烈が笑拳を使うのだ。
4人に追い詰められた羅烈が繰り出す功夫技が実にジャッキー的なのが皮肉っぽくて面白かったりして。

まぁ結構良いほうかな。台湾功夫映画として。


■CAST&STAFF
監督・製作 郭南宏(ジョセフ・クオ)
執行導演・武術指導 黄飛龍
出演 司馬龍
龍君兒(ロンジェン・エール)
燕南希(ナンシー・イェン)
羅烈(ロー・リエ)
唐威
龍飛(ロン・フェイ)
易原
曾超
雷鳴
董力
川原
黄飛龍
柯佑民
洪化郎
李敏郎
林小虎
黄冠雄
洪流
林豐南
江青霞
王菲
矮子王
蔡弘
朱少華
鄭富雄(チェン・フーシェン)
陳祥
游澎生
李登財
蔡中秋
馬世華
張鴻基
林光榮
脚本 韋辛
音楽 黄茂山(ウォン・ムーサン)
製作総指揮 郭潘俐君
制作年度 1978


潘金蓮之前世今生
Reincarnation of Golden Lotus
ジョイ・ウォンのリインカーネーション/輪廻転生



さて、当サイトでお馴染みになって来た王祖賢(ジョイ・ウォン)の伝説シリーズ・・・

王祖賢(ジョイ・ウォン)の伝説は
ジョイ・ウォンの魔界伝説 (畫皮之陰陽法王)」
ジョイ・ウォンの妖女伝説 (千人斬)」
ジョイ・ウォンの幽女伝説(靈狐)」
「ジョイ・ウォンの聖女伝説(聖女的慾望)」
「ジョイ・ウォンの霊界伝説(飛越陰陽界)」
ジョイ・ウォンの時空伝説 (天地玄門)」
「ジョイ・ウォンの紅い愛の伝説(浪漫殺手自由人)」
チャイニーズ・レジェンド 魔界英雄伝説
と毎回これやってますが、そして皆様もそろそろ「伝説はもういいよ」とお思いかもしれませんが(何せ駄作のオンパレード)、気にせず続けます。

残念ながら今回の作品"伝説"の冠は付いておりませんが、内容を見る限りはやっぱりこれも伝説みたいなもんですよね〜いやぁ数々の王祖賢伝説がDVD化されておりませんが(そりゃそうだろな)、本作はなかなかオシャレなパッケージングでDVD化されております。レイアウトがオシャレ。この手のやっつけDVDソフトってのは例えば、

のように、俺でもレイアウト出来るんじゃないの?ってな感じの安いパッケージが多い中で頑張りました。

しかし、肝心の中身が・・・


流れ


まぁなんちゅうか、まんまです。まんますぎ。
何がまんまって原題の「潘金蓮之前世今生」。
つまりこれそのまま"潘金蓮さんの前世と今生"ですね。
潘金蓮さんってのは有名な明代の長編小説で、四大奇書の1つ「金瓶梅」に出てくる主人公。

潘金蓮、つまりジョイさんは祈祷師に怨みを忘れてお茶を飲む儀式をしないと輪廻転生後の来世でも同じ悲劇に遭うと言われたが、怒りに我を忘れて儀式を拒否。

1966年上海。
その来世であるジョイはバレリーナの卵として頑張っていたが、団長の谷峰(クー・フェン)にレイプされる。そのレイプが周囲にバレそうになった途端、
「こいつは反政府分子だ!」
と逆に言われてジョイは追い出される。悲惨。
さらに反政府分子として町から吊るし上げを喰らい、密かに惚れていた林俊賢にも見放されて、ああ悲惨。

1988年広東。
・・・なぜ突然22年という中途半端な月日が流れるのか疑問(「金瓶梅」に沿っているのかな?)。
だって、これだとジョイさんが年齢的に40歳越えるオバサンになってないとおかしいのだが、バリバリ若くてお美しゅうございます。
まぁ、22年経った今も薄幸美人であることには変わらず。
そんな時、青年実業家として成功した曾志偉(エリック・ツァン)が彼女の前に現れる。彼が武大郎に当たる。
見目麗しきジョイに心を奪われた曾志偉は早速求婚。
全くタイプではなかったのだが、曾志偉の経済力と人の良さ、そして一緒に香港に逃げられるということからジョイは結婚を承諾。

香港で結婚式。
しかし、曾志偉の曾婆ちゃんは
「女狐だって!絶対!」
って感じで反対。
勿論無視して結婚(俺でも間違いなくそうする。相手が相手だもん。)。

今度は嫁姑空気読めな戦いが始まるかと思ったが、
気を使った曾志偉が2人の新居を用意。優しいですな。
やっと色々なものから解放されると心から喜んだジョイであったが、曾志偉の友人であるお付の運転手で来たのは何と上海在住時に惚れていた林俊賢。まぁ林俊賢が「金瓶梅」でいう武松に当たりますね。

前世で恨みを浄化していないため、時々完全に潘金蓮に戻ってしまうジョイさん。
曾志偉は優しい旦那だが、何せ多忙であんまり相手にしてくれず、朦朧としたまま遂には林俊賢を誘惑。
これを林俊賢に断られたジョイは腹いせにたまたま近くに居たデザイナーの
單立文(タン・ラップマン)となし崩しにベッドを共にしてしまう。彼が西門慶に当たる。

ジョイを我が物にしたい(と思われる)單立文は、曾志偉に近づき精力増強剤を提供。
「サービスしてやらなきゃな♪」
と薬を飲んだ曾志偉はそのまま死亡。
これを單立文の仕業と気付いた林俊賢は彼を殺害。

もう訳がわからなくなって車で飛び出したジョイを追いかける林俊賢だったが、パニック状態のジョイに車で轢かれて死亡。いまわのきわに、
「君が好きだった・・・」
絶望のまま、ジョイもそのまま車爆発で死亡。

曾志偉は死んではいなかった。
單立文の精力増強剤は本物で大した意味は無く、単に渡しただけだったのに・・・


終劇





ここまで救いようの無い物語も困ったもんだ。
正に前述どおりで潘金蓮は今生でも同じような人生を送りました・・・ってお話。うーんこれって当初

「金瓶梅」をリメイクしたい例えば羅卓瑤(クララ・ロー)という監督がいて、
「いや、ジョイを主演にするならゴースト混ぜろ」
ってことで前世と今生がリンクするようなオカルトチックな雰囲気を付け足したような印象を受ける。だって、話が余りにこれじゃあ「金瓶梅」まんまで、
「現代に置き換えただけじゃん」
まさに"だけじゃん"なところが不味く、アレンジならではの"何か"が余りにも欠けている作品だと感じる。
曾志偉が一瞬ニヤリと笑って消えるオープニングになかなか惹き込まれるものがあり、そこそこ期待したがトータルとして残念な作品。

ちなみに「金瓶梅」だとジャッキーも出演しているということで有名なショーブラの「金瓶梅」が有名だが・・・当HPでは「武松」が適当か。あれ読んでも大体わかります。

うーんまぁ伝説の中ではそこそこ良いほうかもしれんが・・・


■CAST&STAFF
監督 羅卓瑤(クララ・ロー)
出演 王祖賢(ジョイ・ウォン)
林俊賢
曾志偉(エリック・ツァン)
單立文(タン・ラップマン)
谷峰(クー・フェン)
焦〔女交〕
陳立品
陳思雅
何浩川
周安玲
湯樂
黄威
劉小紅
何錦添
劉宏博
郭模奮
饒顯穗
陳鳳冰
梁月萍
黎玲梅
劉錫賢
羅曉文
羅曉浩
呉青謀
陳翠玲
張鳳〔女尼〕
武術指導 梁小熊
脚本 李碧華
音楽 衛朋
魯世傑
策劃 方令正
製作 泰迪羅賓
製作総指揮 鄒定歐
制作年度 1989


烈火情仇
Godfather's Daughter Mafia Blues



まぁここまで来てしまえばこれも観てしまおうとゲットしたのが本作。
ここまでというのは馮克安(フォン・ハックオン)のことで既に本作でレビュー作が65本目なのだが、

狼の墓場」「午夜蘭華」と続いて監督、動作指導を務めた作品がこれ。
'70年代功夫映画ばかり集めて観てるこの私、実はその功夫映画ブームが終焉を迎えた後の

悪漢探偵」等から始まる'80年代'90年代の現代アクション映画時代の作品郡にはまだまだ掌握しきれてないものが多く、例えば李賽鳳(ムーン・リー)のアクション映画などまだまだ観てないものがたくさんある。
いったいどれが面白くてつまらないのかサッパリわからない。そこで頼りになるのが馮克安のような一流武術指導家を示すキーワード。
後は出演陣を見て判断するしかないのだが、はてさて・・・

またはてさて、か・・・


流れ


鄭浩南(マーク・チェン)と黎強權(ベニー・ライ)は仲良い漁師。
・・・ってベニーさんが準主役ですか!こりゃ珍しい。
仕事終わりでバーに飲みに行ったら早速そこにいたチンピラに絡まれる。
グッと我慢してた二人であったが夜道をさらに襲われ遂にバトル!
マークは主役なので勿論ですが、ベニーさんだってそりゃああれですよ

ポリス・ストーリー2/九龍の眼」でジャッキーを最後の最後まで苦しめたスーパーキッカーぶりを証明していますからそりゃあ本作でも強い。逆にその「ポリス・ストーリー2/九龍の眼」以外ではなかなか彼の功夫スターっぷりというものを見る機会が無いので本作でのアクションは貴重。

貴重だが、その翌朝二人の水揚げ場を潰されて職を失ってしまう。
そこで先程のバーで雇ってもらうことに。
バーのオーナーは萬梓良(アレックス・マン)で黒社会の幹部。
実は先日大ボスが亡くなり、組織は弱体化。
敵対する盧惠光(ロー・ワイコン)組織もいつ何してくるかわからんということで、腕っぷしの強い二人を雇ったのであった。
と言いつつも功夫迷のなるこう、つまり私からしてみればここの組織のメンバーは実に豪華。
側近に狄威(ディック・ウェイ)。
そして何と功夫演舞を披露してくれるのは久々登場の汪禹(ワン・ユー)。
ま、でも見せ場はそれだけなんですが。
そして大老役には馮克安の親父・馮峰(フォン・フン)、すっかり爺さんだ!
さらに萬梓良の娘に大島由加里と来たもんだ!
功夫迷的にかなりの布陣だと思うのですが、現代ではそうはいかなかった。

経営が上手くいってない。
やはり現代では功夫の腕前だけではダメなんですね。
このままじゃダメになる。
苦悩する萬梓良をよそに、盧惠光組織の誘いに乗って裏切ったのはやっぱり狄威。この人も裏切り者ばっかり、もうそればっかり演じてるよなぁ・・・
思えば狄威ってねぇ、

プロジェクトA」で初見した時は子供ながらに「スケールある悪役が出てきたなぁ・・」ってそりゃあ感嘆したものよ。しかしそこからがどの映画を観ても側近側近側近側近・・・・・・彼が一番の大ボスなんて作品はこれっぽっちもなく、側近裏切り側近裏切り・・・そればっか。今回もそう。
たまたま逃げ出すのを見つけた由香里様と鄭浩南がこれをチェイス!
意外とあっさり捕まってしまう狄威。

マフィアの会議で吊るし上げを喰らう狄威。
長老達はゲスト出演の楊群(ヤン・チュン)と梁家仁(リャン・カーリャン)様。
・・・ま、普通ここで死んでもらうのが黒社会の常識と思うのですが。足を撃たれて追放。

それにしても経営は全くとして上手くいかず。
さらに、盧惠光のおかげで狄威が裏切ったということで怒った由香里嬢、たった一人で盧惠光のアジトに乗り込んで大暴れ!さすが物凄い度胸ですな。
とは言っても敵は盧惠光と監督・馮克安なのですからそりゃあ強い。
由香里嬢ピンチ!というところでマークもやって来て助けるのだが、顔に傷を負わされた盧惠光が今度は怒り爆発。

職を失って一人寂しく釣りをしていた狄威と、経営が上手くいかなくなって一人寂しく釣りをしに来た萬梓良は出会って和解。

2人して盧惠光との取引に向かったらこれが罠で・・・ってだから狄威は一度裏切ってるんだからさぁ、そんなもん罠に決まってるやんか。
再度の狄威の裏切りで部下を皆殺しにされた上に哀れ萬梓良も殺される・・・殺されるのね。
いや、萬梓良と言えば"裏切り者演じさせたら天下一品"ですからね。
これ凄いんですよ、監督の馮克安自体が裏切り者演じさせたら天下一品で、萬梓良も裏切り者演じさせたら天下一品で、狄威も裏切り者演じさせたら天下一品の裏切り者三位一体大集合なのですな。ほんまにもう(苦笑

狄威が裏切ってることを知らない由香里たんは・・・ってさっき裏切ってるんだからそれもおかしいのだが、とにかく不意に襲われて大ピンチ!
これをああよかったマークが助けて狄威を倒し、真相を知ると今度は盧惠光アジトに乗り込んでラストバトルだ!


終劇





ちなみに、ベニーさんも終盤でとても良いアクションを見せてくれています。死ぬけど。

まさに娯楽アクション映画って感じで、ストーリーは余りにもお決まりのものでしかなく、前回の「狼の墓場」のような叙情的なものはありません。
ただ、大島由加里迷としては結構良いです。前半は余りアクションの無い展開なのですが、その分今回主役側の大島由加里たんの笑顔が多く、可愛いの♪ ほんで後半は勿論、馮克安のハードな振付けで立ち回ってくれるのでその辺も満足。ガラスにもガシャガシャ当たってます。
ま、かなり久々の汪禹演舞もあればベニーさんのアクションも見られるし、強敵に扮するは監督自らと盧惠光なのでこちらの力量も申し分なし。

ええと・・・
いやぁ映画って本当にいいもんですね(逃げ)。
■CAST&STAFF
監督・動作指導 馮克安(フォン・ハックオン)
出演 大島由加里(シンシア・ラスター)
鄭浩南(マーク・チェン)
黎強權(ベニー・ライ)
盧惠光(ロー・ワイコン)
萬梓良(アレックス・マン)
狄威(ディック・ウェイ)
馮克安(フォン・ハックオン)
童志
汪禹(ワン・ユー)
麥飛鴻
馮峰(フォン・フン)
楊群(ヤン・チュン)
梁家仁(リャン・カーリャン)
太保(タイ・ポー)
劉俊輝
方野
周江
賈仕峰
李俊傑
陳達廣
朱斗
麥偉章
傅宏達
何東
馮素波
楚爵年
唐培中
李發源
杜偉和
ョ勝光
林富偉
脚本 蕭龍
音楽 陳迪匡
製作・製作総指揮 汪小明
張錫鉅
制作年度 1991


最佳賊拍档
The Outlaw Brothers



上記作品から更に大島由加里主演作品を。
大島由加里様がインタビューで、
ラストバトルの振り付けで煮詰まってしまい、通りがかった成龍(ジャッキー・チェン)がヘルプに入って、ホイホイホイと殺陣を振付けたというエピソードを披露しており、さらにそれと思しき本作品の映像も面白そうなものがあったので鑑賞してみた・・・ってまた動作指導馮克安(フォン・ハックオン)かよっ!
66作目!
今回そっちは全然意識してなかったのに。

思えば、陳勳奇(フランキー・チェン)が音楽を担当した映画は死ぬほど観て来たが、監督作品を観るのがこれが初めて。ただ、ジャッキー作品

プロジェクト・イーグル」は彼が執行導演であり、また宮沢りえ共演のジャッキー作品「巨人」・・・だっけ?これは話が流れてしまったがこちらも監督は陳勳奇だったらしいので腕前の程も計れるというもの。ジャッキー初主演作「廣東小老虎」から付き合いがあり、その後も音楽は勿論、役者としても監督としてもそしてカースタント指導者としてもジャッキー映画に貢献してきた彼である。何だかその辺、応援したくなるところ。
そして、なぜにカースタント指導者まで!?
その答えはこの作品にある。


流れ


陳勳奇と莫少聰(マックス・モク)は、車泥棒コンビ。
今日もスポーツカー盗んだりなんかして。
ただ悪い奴からしか車盗まない・・・感じもする。
しかし、立体駐車場でカーチェイスを繰り広げたので怒ったガードマン達と早速功夫バトル!ちなみにガードマンボスはやっぱり馮克安。毎度お疲れ様です。
そう言えば結局のところ、陳勳奇の功夫アクションというのは元彪(ユン・ピョウ)の

「ユン・ピョウ in ドラ息子カンフー」でしか拝見したことが無いので貴重な感じ。やっぱいい動きしてます。凄い音楽家だなぁ。ちなみに幼少時代から功夫も習っていたそうです。英才教育。

しかし、車泥棒稼業を江島率いる組織に付け込まれて泣く泣く江島依頼の仕事をするはめに。

この江島組織を壊滅させようと前々から狙っていたのは大島由加里刑事と苗僑偉(ミウ・キウワイ)刑事。
早速、乗り込んで(何が証拠なのかなんなのか(笑 
大暴れする由加里刑事!・・・だけ!
苗僑偉は何もしまへん。
そして、見事に江島組織は壊滅。

陳勳奇にしてみれば厄介な江島をやっつけてくれたのでこちらも嬉しい感じ。楽しく今日も盗んだスポーツカーでドライブ・・・美女発見!
ドレス姿は珍しいす
・・・って先の由加里刑事なので、その時から監視してた陳勳奇には由加里様の超珍しい珍しいお色気作戦もバレバレ。
逆にお色気作戦実行中の由加里たんを手玉にとって、何と手際よくベッドインしてしまおうという陳勳奇さんって、ちょっとあんた!from日本の我らが女ドラゴンに手を出すつもりかね!
当然そうはいかないのがアクション映画。
結局、なぜかチンピラが出てきてドレス姿で功夫アクションやりまくる由加里様。やっぱ彼女はこうでないとっ!

結局、サツに連行される陳勳奇だったりして・・・下心出すからよ。
「自由の身にして欲しければ私の仕事を手伝いなさい!」
ってな感じで、今度は由加里依頼の車を狙う陳勳奇。

日本から強そうな白人4人も連れてはるばるやって来た"ボディビル界の百恵ちゃん"こと(当時は本当にそう呼ばれたんですよ)西協美智子様の車を奪って逃走。ここに、
ああこれが

デッドヒート」の原点か!
と納得するに至る中々のカーチェイスシーンが展開!確かに演出そっくり!

当然、西脇美智子さんは悪い組織のお方で、
最後はサモハンやジャッキーご愛用のいつものスタジオで決戦だー!
「ほわちゃぁ!!」


終劇





これは大島由加里迷必見の映画である。
由加里様の功夫アクションは勿論たっぷりと収録してあり、またその質も前述の通り一流武術指導家達が担当なので上々。特にラストバトル、素手でも武器でもヌンチャクでも何でも駆使して戦う様が素晴らしい。それと足技が綺麗ですねぇ。しゅっしゅって感じで。
ジャッキーが殺陣を付けたと言われているのは上記画像すぐ後でのヌンチャクバトルで言われてみればそうかいなの軽快さがある・・・かと。
勿論、陳勳奇もラストバトルで凄く頑張ってますが気を使って一歩引いた感じにしてるのが大人やね。
その引き立てという意味でも陳勳奇は役者として監督として気を使っており、作品を観てもらえばわかるとおり由加里たん十八番のジャージ姿(体育の先生風)からセクシードレス、さらに何とレオタードまで披露してあって他作品と比べてとても華やか。キュートからハードアクションまでちゃんと魅力を引き出そうとしているのがよくわかります。
短い出番ながら西脇さんもなかなかよかったす。
ほんで、繰り返しますが「デッドヒート」のカースタント指導に陳勳奇が選ばれたということが本当によくわかる作品ですね。納得納得。

改めてスタッフを見直してみると、元成家班筆頭の馮克安はじめ、袁家班からは袁信義(ユアン・シュンイー)だし、脚本の黄炳耀(バリー・ウォン)は

ドラゴンロード」「ファースト・ミッション」等の脚本を書いた人だし、製作には曾志偉(エリック・ツァン)が参画していて結構気合の入った作品だったことがわかる。陳勳奇の監督ぶりは演出テンポもそこそこいいもので、名監督には程遠いが異業種監督としてはまぁまぁといったところか。
■CAST&STAFF
監督 陳勳奇(フランキー・チェン)
出演 陳勳奇(フランキー・チェン)
大島由加里(シンシア・ラスター)
莫少聰(マックス・モク)
苗僑偉(ミウ・キウワイ)
西協美智子
陳淑蘭
馮克安(フォン・ハックオン)
郭耀華
江島
郭秀雲
杰夫
麥鶴頓
ヴィンセント・リン
ケン・ボイル
丁羽
呉康寧
楊仲恩
伊凡威
李俊傑
賈仕峰
陳達廣
鐘榮
林迪安
ケ泰和
月蝉娟
伍國健
姚文基
ョ勝光
肥堅
蘇偉南
動作指導 馮克安(フォン・ハックオン)
袁信義(ユアン・シュンイー)
鄭志豪
成龍(ジャッキー・チェン)
※ノークレジット
脚本・策劃 黄炳耀(バリー・ウォン)
音楽 Roel A. Garcia
製作 陳勳奇(フランキー・チェン)
曾志偉(エリック・ツァン)
製作総指揮 張國忠
制作年度 1990


師妹出馬
The Woman Avenger
カンフー・シスター/麗竜拳



カンフー・シスター/麗竜拳。
1980年代当時、ビデオデッキ普及の黎明期はまさに功夫映画のビデオ化ブームでたくさんの無名クンフー映画が世に現れた。
未だに鑑賞に至ってない作品もあり、大抵は既に一般市場から消え去ってしまっていて現在ではそのソフトを見つけるのは非常に困難である。
本作もそれこそ20年以上前から日本で発売されていたのは知っている。
ただどうだったかなぁ、パッケージを見たことは私は一度も無いような気がしますね。ほんで、今回やっとこさ鑑賞に至りました。
それにしてもアメリカ人とかが羨ましいですねぇ。上記パッケージのような商品が普通に店で売ってるのですから。それこそ

ドラゴン・キングダム」に出てきたような店でね。



流れ


いきなり非常に辛いオープニング。
新婚で馬ドライブしてた新婦の夏光莉。
が、そこに山賊達が現れ旦那は殺され、夏光莉は犯される。

どっかの尼さんに助けられた夏光莉、その尼さんが功夫の達人だったので復讐の為に弟子入り。
物語の凄い早い段階で修行に入る映画も珍しい。

免許皆伝して町に出た夏光莉。
早速、山賊に襲われていた男を助け・・・られなかったのだが、
いまわのきわに自分をレイプした犯人の手がかりを話してくれる。

昼飯。
食べてると隣で弱そうな男が虐められていたので、助けに入ってバトル。
「弟子にしてください!」
閑話休題的に弱い男・史亭根の今度は師匠になる夏光莉さん。
物語の前半だけで弟子と師匠両方やってしまうのもまた珍しい。

どっかの道場借りて練習してた夏光莉と史亭根。
そこに現れた謎の男を見て驚いた。
レイプ犯の山賊が付けていたメダルと同じものをしていたからである。

復讐が始まる。
ここからは倒して次の敵の手がかり聞いての繰り返しだ。
まだまだ弱い弟子・史亭根は無関係なので迷惑はかけまいと一旦去ることを指示。再会を約束して別れる。もうそれだけの史亭根。

待ち伏せをしてメダル男を詰問すると、正体を現した。
やはりこいつはレイプ犯の一人だったのだ。
というわけで、ぶっ殺せ!
徒手空拳の夏光莉相手に双剣で斬りかかる卑怯な相手だったが、アクロバティックにそいつを避け続けて反撃してぶっ倒す。

ほんでもって次の敵は何興南という役者で・・・
なんちゅうかほんまにブサイク。ひでえな。映画に出てる顔じゃねぇよ。
このブサイクもやはり丸腰の女に双剣で斬りかかる。
またまたこの辺のアクロバティック功夫が凄い。
いやぁ物語が進むに連れ、アクションクオリティもグングンアップ!
ぶっ殺す。

次の敵は王圻生。
流石に夏光莉さんも気付いたか、今度はちゃんと武器持って来ました。
王圻生と言えば槍!槍マンとして有名です。
ここのウェポン戦もハイレベルな戦いしてます。
そもそも強姦殺人犯に情は必要ないのだが、王圻生が槍を失くしたら、
「心配しないで。素手で勝負よ。」
と何故か随分とフェアプレーを好む夏光莉さん。
まぁどっちにしろ素手でぶっ殺す。

いよいよラスボス戦かと思ったが、ちょっと待て。
と、横槍を入れて来たのはどっかの女・劉珊。
「あんたの腕前じゃまだ無理よ」
無理なんすか?ようそんなのわかったね?
劉珊はラスボス・彭剛の師匠である余松照の娘で、その辺で彭剛の腕前をよく知っていたのだ。
それにしても・・・彭剛がラスボスて!!

彭剛と言われてわかる人は極少数だろうがそれも当たり前の話で、

ジャッキー「新クレージー・モンキー大笑拳」で相棒としてほんのちょっとだけ登場もあるが、一番有名な役でも「クレージー・モンキー笑拳」での三省剣士の一番下っ端。ジャッキーにビンタされまくる奴・・・やで。
その彭剛がラスボスて!!

ま、第二段階の修行に入る夏光莉。
とにかく何よりも体を軟らかくする事が重要なのです。

修行を終えてラスボス側近の張紀平ぶっ殺して、
いよいよラストファイトだ!


終劇





物語全体としてはかなりそのままな展開で、李作楠(リー・ツォナン)監督らしいヒネリが本作では効いてないのでイマイチなのは正直なところ。中盤で消えた史亭根弟子入りの話も尺が足りないから付け足したような印象を受ける。また主演女優始め、有名俳優皆無と言ってもいい地味なキャストが寂しいってこともある。

しかし凄い。
これ、ラストバトルは個人的レディドラゴン功夫映画史の五本指に数えられる程の出来の良さを披露しており、何しろ冒頭のややもったりな功夫シーンから撮るに連れてスタッフもキャストも慣れて来たのか、功夫クオリティがどんどん上がっていき、
vs 何興南
vs 王圻生
そしてvs 彭剛の3連戦は本当にオススメのバトルである。
というのも女・小候、と言えば言い過ぎかもしれないが夏光莉のアクロバティックな動きが素晴らしく、ラストの
「それでトドメを刺しますか」
的な展開も珍しい。
いやぁ参った。
何に?って、彭剛に。
ラスボスとしても奥の手が余りに珍妙な"飛び込み前転アタック"があって、ちょっと苦笑ものですがラスボスとしての強さは十分発揮出来たと思います。そして何よりも本作の武術指導は彼、彭剛なんですね。
無数にある功夫映画をセレクトする時に武術指導・彭剛、の名前は私にとってセレクトを決定付けるキーワードの1つになりましたね。

いやぁ面白かったねぇカンフー・シスター/麗竜拳。
あの時観なかった無名の功夫映画の中にはまだまだ傑作が眠っているのかも。

■CAST&STAFF
監督 李作楠(リー・ツォナン)
出演 夏光莉
彭剛
王圻生
薛漢(シュエ・ハン)
史亭根
戴綺霞
余松照
茅敬順
劉珊
何興南
張紀平
歐立保
陸一龍
朱嘉慧
薛彰文
武術指導 彭剛
脚本 張建佶
製作 五玉麟
製作総指揮 王峰
制作年度 1980


追龍
Fists of Dragons/Chasing The Dragons


↑タイトルのところが無いのでサモハンと書いてあるところを

んもう、まいっちんぐ。
俺がまいっちんぐ。
・・・まいっちんぐ知らない?
こりゃ見事に変な話アルよ。

もういいや。
とにかくこれ先に話言っちゃおうかな?
先に言わないと疲れそうだから先言っちゃおうっと。
なんちゅうかそのね、
"どう見てもそれほど悪いことしてないように見える小さな組織をわざわざ海外から潜入捜査官2人派遣して来てぶっ潰すお話"
スケールちっさ!

いやスケールちっさ!
ってのはさて起きたくなるわけよ。
そんなこたこの作品で些細なことよ。
もうなんじゃこりゃって感じの作品で、もうなんじゃこりゃ!


流れ?


どっかの空港。
どっかよそから遥々やって来たのは何故か男装している嘉凌(ジュディ・リー)と劉藍溪。
迎えに来ていた田野(ティエン・イェー)さんとお互いにバラを割符にして身元を確かめ合うと車でどっか行きましょう。

早速、チンピラをボコボコにするジュディ様。
何でって?知りません。
これ、北京語音声字幕無しなのでようわかりません。
つーか、とにかく場面変わったらボコボコ殴る蹴るなんだもん。
とにかくジュディ様は強いと、そういうわけです。

こちらはプールサイドにビキニギャルはべらして楽しそうな羅烈(ロー・リエ)さん。
・・・羅烈さん、ほんま頑張って連続してウチのHPに出演しますね(笑

痴漢はいけません。
チンピラ2人が痴漢していたので、これをジュディと一緒にやって来た劉藍溪さんが色仕掛けで誘うと、劉藍溪を巡ってチンピラ2人が仲間割れ。ケンカしてるところを痴漢被害者の女が村人大勢連れて仕返しに。

強盗もいけません。
チンピラ2人が強盗していたので、これをジュディ様がボコボコに。

さぁスーパー銭湯です。
お風呂はいけません。
これに劉藍溪さんが蛇を大量に放って、客やらビキニギャルが逃げまくり。

賭博なんかもってのほかです。
押し入ったジュディさん、早速バトル開始!
てんやわんやしてる時に、テープレコーダーに仕掛けたパトカーサイレンの音を劉藍溪さんが流して客やらビキニギャルやら逃げまくり。

この映画、
一体何してる映画ですか?


シーンがブツ切れで入ってる感じで脈略無く続くので、わけわかりまへん。

どうやら多分どーも羅烈さんのシマを荒らしてるって感じですか。
こうして文章に興すとまだしも映像だともっとさっぱりわかりまへん。
そして、ここまで妙にコメディ調のBGMで楽しい感じなのもわかりまへん。

わかりまへんが羅烈さんが遂に動き出します。
今度は何故か動物園で劉藍溪さんと羅烈一同がバトル!
そりゃあ動物園だから様々な動物がいますね。
カバとかライオンとか象とかサイとかキリンとか・・・・・・
な、なぜここで動物ばかり写している映画アルか!?
これ、動物映画に変わりましたアルか!?

アイヤー!!ダイヤー!!モキー!!ブヒー!!
画質は汚いですが
それにしてもホットパンツがセクシーです。
劉藍溪さんは初めて見る女優さんですが、長身でスラリとしたおみ足の脚線美にプロポーション抜群の上に功夫なさってますのでヨカです。タイプです。
羅烈のチンピラを蹴散らす劉藍溪さん。
しかし、羅烈に負けて捕まってしまいます。
これを遠くから眺めているジュディ様・・・助けないのですか?

助けません。
というのも捕まるのは予定のウチで
劉藍溪 「私は腕が立つわよ。そして脚もキレイよ。」
と用心棒として雇ってもらい、潜入して盗聴器仕掛けてってわけですね。
この辺でこの映画の内容がそこそこわかってきたのですが、
要はチャーリーズ・エンジェル系なんですね。
美女が男どものケツをぶっ飛ばすと。
それにしては展開が滅茶苦茶ガサツな映画です。

盗聴器を仕掛けた結果、
羅烈夫婦の熱烈な夜の生活を聞くことが出来ました♪
そんなん聴いてる場合か!

さぁそして夜のセクシーダンスです!
ものすごいい加減な書き方してますが、そもそもいい加減な映画をそのまま書いてるので勘弁してください。
仮面舞踏会的パーティでセクシーギャルが踊ってます。
そんなパーティの裏で金庫破りを仮面を来た奴ら達が行い・・・ません?
何かこの辺がよくわかりません。

夜明けです。
・・・・皆さん、こう思っていませんか?
「ちゃんと書けよ!お前!」
ちゃちゃ、ちゃんと書いてますよぉ!わかる範囲でちゃんと書いてますよぉ!
夜明けということでゴレンジャー出撃!!
オレンジレンジャーキック!!
なんで話が戦隊モノに変わったかって?
知りません!わしゃもう知りません!行けぇゴレンジャー!!
今回は怪人は出てこないぞ!
というわけでゴレンジャー同志でバトルロイヤル!
赤レンジャー!
青レンジャー!
オレンジレンジャー!
黄レンジャー!
薄い青レンジャー!
凄く薄い緑レンジャー!
・・・よ、よく見たらゴレンジャーやなくてロクレンジャーやんけ!
ロクレンジャーバトルロイヤル!なかなかのファイトだ!
その内、赤レンジャーと青レンジャーは逃げ出した!
もうむちゃくちゃやこれ!なんやこれ!?この映画なんやこれ!?

やっぱこの映画、
一体何してる映画ですか?


雲薇
雲英
雲〔女亭〕
雲娃
功夫4姉妹登場!
・・・ぐむむ!なんなんだこの映画!
と、とにかく羅烈さんは新たにそのような用心棒を雇ったようです。

ラストバトルだ!!
なんかグダグダワヤクチャのうちに始まってるようです。
しかしもって、先の功夫4姉妹は強いのです。流石に苦戦を強いられる劉藍溪さん。頑張れ脚線美!
ジュディさんも羅烈相手に頑張ります!
全編に渡って男装しているのが謎ですが、その謎は後の当HPジュディ様主演作品レビューで明らかになる・・・かもしれません(お楽しみに)。

しかし羅烈がチェーン振り回すのがまずかった。
敗北!ジュディ様!
羅烈 「このアマめ!」
危機一髪のその時、これを救ったのは冒頭に出てきた田野さんでした。
田野さん刑事だったようでパトカーウーウー♪

スローモーションでまるで駆け落ちの恋人のように、歩み寄るジュディ&田野。その愛は永遠に。
そんな描写は今の今まで微塵もありませんでしたが、撮影の裏でよろしくやっていたようです。

羅烈 「捕まってもうた〜」
と情けない顔しきりの羅烈さん。


終劇





・・・あーあ。
もう・・・あーあ。
いやぁ映画って不思議ですねぇ、実に不思議ですねぇ。
だって、この映画ムチャクチャで脚本から唐突な展開から編集からカメラ割りから全部甘いですが甘すぎますが、正直サモハン祭りで紹介した「五福星撞鬼」「運財五福星」「福星闖江湖」この三つより本作の方がおもしろ・・・
映画って不思議ですねぇ・・・
ムチャクチャやればいいのか。
いやそんなことは無いとも思うんですけどねぇ・・・

ふ〜う。はぁ〜あ。
も、イチイチ本作の謎に改めて迫るのも面倒くさい気持ちもあるが、やっておこう。
とにかくわかるのはウチのレギュラー羅烈さんが、監督・武術指導・策劃・出演と八面六臂のワンマン活躍で相当気合を入れて本作を作ったのがわかる・・・わかるけど!出来た映画はなんじゃこりゃっ!

続・少林虎鶴拳 邪教逆襲」なんていう羅烈の立派な監督作は私の大好きな功夫映画の傑作だというのに、この差はどうしたもんかね!?
しかも映画のラストの顔を飾るのは自分の情けなや・・・な顔ですよ!
こ、これが作りたかったんですか?
また、データベースやポートレートでは監督が唐迪となっているが、実際のオープニングロールでは羅烈と夏渓?(ちゃんと読めません)という人になっていたり、
雲薇
雲英
雲〔女亭〕
雲娃
ってオープニングロールでは4人いるのにポートレートでは雲娃がいなかったりとその辺でまだ謎の多い映画ではあります。
ほんで、孟海(マン・ホイ)・錢月笙(チェン・ユーサン)共にしっかりとオープニングロールの最初の方に名前が出てくるんですが・・・見つかりませんでした。どこかに出てるのかなぁ?

肝心の洪金寶(サモ・ハン・キンポー)が武術指導したと思われるシーンですが・・・そのロクレンジャーのシーンなんじゃないの?
一番そこのアクションシーンの出来が良いし。
百戰保山河」と違って今回かなり投げやりな推察でお送りしました。
高飛(コー・フェイ)も本当に武術指導として参加してるのかなぁ?って感じですが。

ええと・・・まぁその・・・
オススメしません(笑
笑って許せる人はいいですが、高価では絶対手を出すなと。
ただ劉藍溪がスタイルのいい方でタイプです(またそれです)。
出演作が少ないようで残念。

■CAST&STAFF
監督 夏渓?
羅烈(ロー・リエ)
出演 嘉凌(ジュディ・リー)
羅烈(ロー・リエ)
田野(ティエン・イェー)
劉藍溪
張莽
張允文
雲薇
雲英
雲〔女亭〕
雲娃
孟海(マン・ホイ)
錢月笙(チェン・ユーサン)
岑潛波
何維雄
王若平
曾明昌
陳森林
姜宜君
王太郎
莊威
李發源
陳碧鳳
韓明煥
周明清
王耀
武術指導 羅烈(ロー・リエ)
洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
高飛(コー・フェイ)
游天龍
脚本・製作総指揮 唐迪
音楽 王居仁(エディ・ワン)
策劃 羅烈(ロー・リエ)
製作 劉生
制作年度 1977


偸~家族
The Big Deal


この作品は人によっては全く観る価値が無いかもしれないが、
私のような人間には必見のアクションコメディである。

まぁ前々から興味のあった作品で何しろ李賽鳳(ムーン・リー)と大島由加里(シンシア・ラスター)の共演と言えば「天使行動」を筆頭に「覇海紅英」等 でも数々の血みどろバトルを繰り返してきた永遠のライバル同士。
王羽(ジミー・ウォング)と龍飛(ロン・フェイ)や劉家輝(リュー・チャーフィ)と王龍威みたいな関係である。
その二人が今回は肩の力を抜いて楽しいアクションコメディに挑戦なのでいつもお互い痛々しいばかりの死闘を展開しているが今回は気楽に観れそうだとはてもさてさてあーこりゃこりゃ。


流れ


徹頭徹尾これ思いっきりコメディです。

車保羅と誰かが砂浜で取引。
岑潛波がまた手下です。
岑潛波って20年以上下っ端役演じてますね。
ここまでいくと完全に福本さんですね。

この取引現場を
ムーン・由加里たんの泥棒コンビ・侠聖が襲撃。
見事な功夫ファイトでブツ持ってっちゃいます。
侠聖、まぁキャッツ・アイみたいなものですね。

「侠聖を捕まえなあかんな〜」
ということで会議する警察ですが、
この映画とにかく全部コメディ演出なんです。
ここでも全くのやる気のないバカ警官の寸劇だらけ。
とにかく、空港で凶悪犯と間違えられてボコボコにされる不幸な刑事・黄光亮と、上司の胡楓(ウー・ファン)なんかモノともしない男勝りの胡慧中(シベール・フー)刑事がコンビを組まされて侠聖の捜査。

一方、侠聖は師匠の袁祥仁(ユアン・チョンヤン)と今日も泥棒修行。
今回はバズーカ砲を防げるチョッキを試行するため、バズーカ撃たれたりして、逃げまくるムーン・由加里たんが可愛いですな。

いつもの通り、元華(ユン・ワー)さんは悪役で。

ほんで・・・
もう、書くのがバカバカしいよ、これ。
とにかく警察描写が狂ってます。
こんな弾けてバカやってる胡慧中なんて初めて見ます。

「あたしたち、仲良しコンビよ♪」
そう今回、ムーンと由加里たんは仲良し姉妹・・・

「な、わけねーだろっ!!」
あっ、やっぱメチャメチャ仲悪いです。
袁祥仁が毛利元就の"三本の矢"で、
「仲良くしろよ、おまいら」
と諭しますが三本の矢は結構あっさり折れたりなんかして(笑

ところで上記2点の画像ですが、比べてみて不思議なところがあるのがわかるかな?
よく見たらわかりますよ。わかった方は掲示板まで。
何故そうなったかは本編をご覧になって下さい。

次は美術館の絵を盗もう!
ということで正にキャッツ・アイなお仕事。
しかし絵は盗んだものの、刑事・胡慧中に見つかってバトル!
絵が割れました。
袁祥仁にそりゃ怒られたけど平気な二人。
ちょい悪キャッツ・アイですな。ちょいって泥棒ですからちょいじゃないけど。

お菓子食べながら町をウロついてるメガネムーンたんが可愛いっす。
これを見つけた黄光亮が「侠聖みっけ!」と尾行しますが、例によってとても運が悪いので、全然関係ない人に殴られたりなんかして気絶。
気絶した黄光亮を助けたのが袁祥仁で、袁祥仁の家で盗まれた絵を見て、
「どっかで見たなぁ」

なので、暴漢を捕まえるために胡慧中が何と自分のブラジャー脱いで、それをパチンコにしてオレンジを暴漢にぶつけようとしたりなんかして・・・
もう文章も唐突ですが、本当にこんな感じで唐突な映画なんです。

さぁ、袁祥仁と元華が再会だ!
感激の再会!と思ったらやっぱバトルが始まった!
元は2人とも兄弟弟子の関係で師兄と師弟って感じですな・・・
って、そりゃ現実と同じですがな!
元々2人は唐佳(タン・チァ)武術指導クルーのメンバーでそこでのポジションは勿論、唐佳と共に多くの作品で武術指導の名を残した袁祥仁が先輩でしょう。
・・・後輩の方が強かった!

やっぱ因縁のあった2人ですな。
警察はやっとのことで侠聖ムーンたんをひっ捕らえますが、元華がニンジャを放ってムーンたんを警察から強奪!

最後は遊園地で警察から元華からその手下のソフィ・クロフォードから何から含めて全員でラストバトルだ!


終劇





監督の王振仰はむしろ今まで血みどろアクション作品を手掛けて来た人で、これあれですね、今までハードアクションばかり撮って来てちょっと疲れたという連中が
「たまには楽しいの撮ろうか?」
ってな具合に気分転換にコメディ撮ったっていう印象ですな。

それだけにはコメディが本職とは到底思えない出来映えでさらにそれを質より量でカバーしようとした作品なので監督のセンスの無さを嫌と言うほど味わえる作品であることも事実ではあるのだが、同時に
新しいことが出来る!
とばかりに嬉々として撮影に挑むスタッフキャストの意気込みがこちらに伝わって来る作品であることも事実。

胡慧中のバカ演技でここまでやっちゃってる映画も他に無いんじゃないかしら。
ちょっと今までの映画とは違うアンニュイな表情が多いのが珍しい大島由加里たんも貴重だし、私は別にメガネフェチではないのだが、とにかくメガネムーンはめたくた可愛いのだ!

こんなにオバカオバカな作品ではあるがアクション面は武術指導・袁祥仁ということで全くユルくないというのが良い所なんだな。
逆にムーンたんが蹴りを放ってポールに当たって「痛い!痛い!」等というコメディタッチな演出で戦うサマが非常に珍しいので面白いし、全体のレベルは勿論高いので安心。ラストバトルもムーン、大島、胡慧中、袁祥仁と4人がかりで戦っても怯まない元華とのアクションが面白いし、遊園地の乗り物を駆使して見せるコメディアクションがなかなか楽しい。

徹頭徹尾低レベルなコメディを見せ付けられる作品と言えば確かにそうで、醒めてしまえば全く笑えない作品でもあるのだが、私のような功夫迷には血みどろ女ドラゴンのプリティな姿や表情、そしてアクションだけ見ていても楽しい作品であるし、「天使行動」から始まったムーン&大島ヒストリーの中でも番外編の一作として非常に興味深い作品である。


■CAST&STAFF
監督 王振仰
出演 李賽鳳(ムーン・リー)
大島由加里(シンシア・ラスター)
胡慧中(シベール・フー)
袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
元華(ユン・ワー)
黄光亮
ソフィ・クロフォード
胡楓(ウー・ファン)
周弘
黄一山
盧大偉
蘇菲亞
岑潛波
黄光輝
車保羅
杜少明
李顯明
陳樓
莊域飛
麥鶴頓
李浩群
潘雁英
動作指導 袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
脚本 李浩群
音楽 ケ少林
製作・製作総指揮 蕭景佳
制作年度 1992



驚心動魄
Astonishing


スプラッター表現が苦手な自分ですが、怖い話や心霊写真の類なんかは逆に好きでやってるとついつい見てしまいます。流石にこの歳になってくると完成された怪談というのは逆に怖さを感じなくて、なんか未完成の怪談の方が逆に怖かったりして。オチがある怪談というのはやはりフィクションが強調されてしまうんですよ。
それよりも例えば・・・例えばというかこれは私が去年体験した実話なのですが、関西某所の山の上にある城跡を観光したのですがその後ですね、城門前の駐車場で母と2人、止めてた車に乗って帰り道をあれこれ話してる時(下り道が二つある山道なのでどっちに行くか)に、後ろを白い自動車が通り過ぎて行ったんですよ。
ちゃんとバックミラーにもサイドミラーにも映りましたし、当然母も確認しました。んで、その車がどっちの下り道を行くのかな?
と車を目で追いましたが・・・いない・・・??
いないんです。
確かに後ろを通り過ぎたはずの車がどこにもいないんです。
出口は1つ。その後に分かれ道。なので、出口を通らないはずはないんです。駐車場は一目で見渡せる狭いもんで出口は他になんか絶対ありません。
でも、いないんです白い車が。
これ、もし僕しか確認して無かったら
「疲れてるのかな?幻覚かな?」
ということで母を心配させるものアレですし黙っておきますが、母もその一部始終を確認しているので2人で、
「白い車は?白い車は?」
って感じでしたね。
駐車場には他2台ぐらい車は止まってましたが該当する車は無く、通り過ぎたあの白い車が何だったのかさっぱりわかりません。

まぁ色んなところをドライブすれば、色んなことがあります。
その白い車は光の関係で何かが車に見えたのかもしれませんし・・・他に間違う理由が思い当たりませんが、タネを明かせば
「なんだ」
ってことなんでしょう。でもオチがわからない以上、オカルトめいた想像も自ずとしてしまうわけで、オチが無いというのはその後の想像力の助長を豊かにするので、まぁ怖いというわけです。

さて。
余談が長くなりましたが、本作は鍾麗〔糸是〕(クリスティ・チョン)主演のホラーサスペンス映画です。
日本でも一時期、ホラー映画が流行りましたね。
本作はその一端を垣間見た香港人が作った作品なんでしょう。しかし・・・


流れ


孤児院育ちのクリスティは見事に医者の方中信(アレックス・フォン)と結婚して玉の輿。セレブハッピーな生活を送ってます。
が、夫のパーティが行われた夜、夫婦を乗せた車は交通事故に遭い、

10日後。
(劇中でほんとにすぐ10日後になります)
「あれ?私どうしたかな?」
って感じで自宅のベッドで目を覚ましたクリスティ。
家にも誰もいないなぁ。
ちょっと旦那にネクタイのプレゼントでも。
と思ったら財布に入ってたクレジットカードが何故か旦那の同僚の女のものに。
「はぁ?なんで?」

ほんで、旦那に紹介してもらった働き場所の養護施設に行くのですが、
「つーか、お嬢さん誰?」
って感じで誰もクリスティを知人と認識しません。
院長の洪金寶(サモ・ハン・キンポー)も、
「つーか、お嬢さん誰?アクションできる?五福星出る?」
って感じで認識しません。

わけわからん。
家に帰ったら旦那はその同僚の女と住んでました。
「なにしとんねん!!」
当然、クリスティは怒りましたが、どーも全員が全員、クリスティを同僚の女、同僚の女をクリスティと認識しているようです。

誰も自分を認識しない。
どうしよう?
というわけでクリスティは自分が育った孤児院に行くのですが既に閉鎖。
どうしたらよかと?
と完全に途方に暮れてしまったクリスティ・・・
ああ、僕が早く彼女を助けてあげたい・・・ああこれは映画だった。
救いの手を差し伸べてくれたのは孤児院時代の女友達でした。
彼女だけがクリスティを認識。

2人で喫茶店で話し、少しずつ自分を取り戻していくことで
その10日間の間に何があったのか無かったのか、記憶の断片が洗い出されて来ました。
そこで思い出したものは驚愕の出来事でした・・・・?


終劇





今までたくさんのホラー映画を・・・観てない私ですが、
これほどまで怖くないホラー映画知りません

なんだこれぇ?
もう逆に驚くほど全く怖くないぞ?

「リング」の監督に見せたら逆びっくりって感じでまっっったく怖くないす。

人が怖いと思う対象はほとんどにおいて、
"有り得ないこと"
と思います。
もし今、空に太陽が1000個あったらもうメッチャクチャ怖いでしょう。
もし夜になって空に月が1000個浮いてたらハチャメチャ怖いでしょう。
そしてもし、本作のクリスティがあなた自身であったならそりゃとても怖いでしょう。
誰も自分を自分と認識してくれないのだから。

しかしそれは主観の話であって、客観的にしかも映画というフィクションを観てる立場になれば話は全然別です。
だって、「今から鷹爪拳の悪い奴と勝負だ!」
と師匠の爺さんに言われて、あなたがもし対決しなくちゃならんとなったら、そりゃあ怖いですよ。命懸けだもん。
でもそれを映画として観てる客に怖いもへったくれも無いでしょ。
頑張れよって感じで、なんかそういう感じ。

怖いもんを怖いと思わせるには、
"有り得ないけど有り得そうだ"
と思わせる説得力が必要になるわけで、本作にはその説得力が全く無い。
そこが一番のまずさ。
例えばホラーサスペンスとしてそこそこ佳作の「蜘蛛に抱かれた女」は、傑作には程遠いが良い線いってる映画で、本作と比べて"ま、絶対に無いとは言い切れんな。言い切れるけど言い切れんな。"ぐらいの設定が上手い。対して本作はもう余りにも、余りにも"いや、それはないです"とハッキリ言い切ってしまえる説得力の無さがあるので、何が起きても"はいはい。だからそんなの無いって"と気持ち萎え萎え。

現実と非現実の狭間を突けるかどうかが鍵になってくる。非現実に説得力や現実味を持たせないと怪談として成り立たないのだ。
「マトリックス」の設定の斬新さは目を見張るが、よくよく考えてみればかなり無理がある。あれだとネオだけでなくほとんどの人間がおかしいなと世界(マトリックス)を疑うだろう。
だが劇中にはそんなことを気にさせないパワーがある。劇の面白さが設定の強引さを掻き消してくれる。しかし、この作品には設定の強引さを掻き消してくれるようなパワーは無かった、そんなとこだろう。

予想通り、いやもうちょっと怖さを楽しめるかと思ったが、僕のいつも通りのクリスティは可愛いなぁの感想で終わってしまうなぁ。
あ、サモハン祭りの一環で紹介してるのでこれは言っておかないと。
院長役で出演のサモハンは出番が非常に少ないので、何の感想も無い感じ。可もなく不可もなく。

■CAST&STAFF
監督 邱禮濤(ハーマン・ヤウ)
出演 鍾麗〔糸是〕(クリスティ・チョン)
方中信(アレックス・フォン)
李彩樺
侯莎莎
蘇永康
洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
朱永棠
黎耀祥
呉業光
呉家樂
張學潤
林偉
洪天明(ティミー・ハン)
Ba叔
區文詩
柯偉剛
方力申
李霖恩
袁潔儀
動作指導 李志傑
脚本 邱禮濤(ハーマン・ヤウ)
勵啓傑
音楽 麥振鴻
策劃 勵啓傑
製作 蔡力
製作総指揮 Ba叔
黄柏高
制作年度 2004


皇家女將
She Shoots Straight
98分署 香港レディ・コップス


はぁやれやれ。
やっぱあれですね、あれですよあれ。
あれと言ったらあれですね〜わっはっは。
復帰はしたものの復旧作業で疲れちゃって更新意欲を取り戻すのに時間がかかりました。
生活のリズムってものがありますからね、こう映画見てポロポロと感想箇条書き的にメモしておいて、次の日それをまとめてその次の日それをネットにアップして映画見て・・・の繰り返しってリズムを作り直すってのは結構テンション持っていくのが大変なんすよ。やっとそれを取り戻せてきますた。とは言っても、何か・・・僕なんか今となってはこれやってなかったら自分は一体何なんだろうって存在になっちゃいますから、頑張ろうっと。

ギリギリと歯軋り。
王晶(バリー・ウォン)が
「ひぃ!くやしい!」
となっちゃうの巻。


流れ


いきなり高麗虹(ジョイス・コウ)は梁家輝(レオン・カーフェイ)と結婚しました!
職場結婚でお互い警官。
同僚の呉君如(サンドラ・ン)は素直に祝ってましたが三角関係にあった劉嘉玲(カリーナ・ラウ)はこれが気に入らないのなんの。
そして上司の劉志榮もミス香港のジョイスたんを狙ってたので、これが気に入らないのなんの。
劉志榮って奴ですよ。

ポリス・ストーリー/香港国際警察」で嫌味な弁護士やってたあいつっすよ。今回も嫌な役っすよ。
だって、腹いせに早速ジョイス様に仕事指令。
ハネムーンに行かせてやれよ!ワクワクドキドキ新婚初夜させたれよ!

ハネムーンには行けなくて、ファッションショーでの要人護衛仕事。
我がジョイス様が要人に成り済まして、正体を現したギャングどもとバトル!
おおっとこっちで見られましたかぁ!のカリーナ様のアクション!こっちも流石に決まってますぞ。そしてバイクでギャングを追い詰めるジョイス様が実に格好良いでありんす!

見事に犯人を挙げてお手柄のジョイス様!
「いやいやちょっと待たんかい。わしも頑張ったやんけ。」
といちゃもん付けたのはカリーナ様。
ま、確かに犯人を最初に見つけたのはカリーナさんなので一理はある。
カリーナさん、手柄も彼氏も獲られたので憤慨この上なし。

ってなことやってるうちにベトナムから越境して元華(ユン・ワー)、アグネス・アウレリオらのすげー悪い奴ら来港。
早速、取引相手のマフィアをぶち殺す。

「これはいかん」
ということで、ハネムーンに行きたいジョイス様にまた行って来い指令の劉志榮。ほんと嫌な奴。
ほんで早速元華達とバトルの結果、元華の部下が死に、元華軍団は復讐を心に誓う。

早速元華が張った罠に引っかかったカリーナさん。
すんでのところで駆け付けたジョイス様とレオン様であったが、逆にレオン様が罠にかかってしまって死亡・・・ああ、レオン様・・・なんちゅうしょぼい役。

ですから復讐が復讐を呼んで、復讐だ!


終劇





クローサー」や「DOA/デッド・オア・アライブ」等、女ドラゴンものを撮らせたら定評のあるような気がする元奎(ユン・ケイ)監督の女ドラゴン第一弾がこれで、流石に第一弾だけあってまだまだ未完成。
湿っぽいシーンが多すぎて長いんだよね。そういうのはそういうドラマで見るからいいですと、僕なんかは思っちゃう。テンポもイマイチ。

ただアクションシーンになると抜群に面白くなる映画であることは確かで、カリーナ様のアクションがたっぷり見られるのも今となってはとても貴重だし、何しろジョイス様ですよね!武術指導は元奎、孟海(マン・ホイ)、元コとなっていますがラストバトルのvs アグネス・アウレリオ戦は洪金寶(サモ・ハン・キンポー)が付けたんじゃないの?ってぐらいに女同士のリアルヒッティングが凄まじく、その迫力バトルの様相はさながら「ペディキャブ・ドライバー」のサモハンvs周比利(ビリー・チョウ)のラストバトル、あれの女版といった感じ。ミス香港にここまで要求するか!そしてそれに応えるか!って感じで本当に凄いです。

・・・うん。
・・・他、言うことないけど。

・・・ああそうだった!
王晶が歯軋りってのはあれですよ、あれですよあれ。
あれと言ったらあれですね〜わっはっは。
つまり、ジョイス様はアクション女優になる前に「俾鬼捉」「セブンスカース」「爛賭英雄」と3本の映画に出演しており、この3本は王晶の息のかかった作品なんですね。ところがその後はサモハンサモハンとサモハンにジョイス様を獲られちゃって、
王晶 「あのデブめ〜!・・・俺もデブだが俺が最初に目つけたジョイスたんを奪いおって〜!」
って感じで歯軋りってわけです。

皆様も僕もアプローチは早い目にするべきですね?

ととと、忘れてた。
そのサモハンは良い上司役で出演してまして結構出番もあります。終盤ちょっとだけアクションも披露。
■CAST&STAFF
監督 元奎(ユン・ケイ)
出演 高麗虹(ジョイス・コウ)
アグネス・アウレリオ
劉嘉玲(カリーナ・ラウ)
梁家輝(レオン・カーフェイ)
元華(ユン・ワー)
ケ碧雲
呉君如(サンドラ・ン)
李麗蕊
梁韻蕊
尹發(ワン・ファ)
洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
葉榮祖(イップ・ウィンチョウ)
元奎(ユン・ケイ)
鍾發(チュン・ファット)
蕭コ虎
劉志榮
米高丁嘉
杰夫
陳コ光
米奇
羅蘭
關明玉
陳元
林迪安
曹榮
朱斗
林啓榮
徐蝦
張榮祥
周金江
黄智強
江苗定
徐松鶴
賈仕峰
關國忠
伍國健
劉玉基
李俊傑
夏國榮
麥鶴頓
陳碩
梁家榮
占占士
阿虎
動作指導 元奎(ユン・ケイ)
孟海(マン・ホイ)
元コ
脚本 黄炳耀(バリー・ウォン)
阮繼志
音楽 盧冠廷(ローウェル・ロー)
周錦祥
策劃 余耀良
黎大〔火韋〕
嚴峻
製作 洪金寶(サモ・ハン・キンポー)
陳佩華
製作総指揮 何冠昌(レナード・ホー)
制作年度 1990


城市女獵人
Madam City Hunter


さてさて。
すっかりエロ親父と成り果てたなるこうがお送りする今回の作品、
「城市女獵人」。
ま、一目瞭然だとは思うが「城市獵人」がジャッキー「シティハンター」の原題でつまり今回は女シティハンターってのを恐らく原作者・北条司に断りなく勝手に作った作品ってことになる・・・それは興味大ありだ。しかも主演が古風美人の楊麗青(シンシア・カーン)様ってことになれば、めちゃくちゃ興味大ありだ!そして共演に我が心の女ドラゴンアイドル・惠英紅(ベティ・ウェイ)様!ってことになれば、死ぬほど興味大ありだッ!

ほんで昔は時の事情や趣味もありまして、漫画もいっぱい持ってました。高校生の時は漫画をたくさん読んだなぁ・・・
あの、この前初めてネットカフェデビューをしましてね。
ネットカフェっつーか、漫画喫茶っつーか、なんですが、以前は新宿に住んでまして職場も新宿でしたから、その新宿で時間を潰す必要が無かったんですよ。だって、時間を潰すなら家で潰すから。なので漫画喫茶なんか行く機会が無かったんす。ネットも家にあるし。
今は実家戻りで逆に一人になかなかなれないので、たまーにネットカフェ行って一人を満喫、漫画でも読もうかしら?と本棚に立つも、
「・・・・・・どれが面白いのかさっぱりわからん」

「あずまんが大王」を買ったことと、以前は新幹線乗るときに買ってた「美味しんぼ」、これを除けば漫画なんて10数年も買ってないわけですよ。
だから全然わからん。
なので逆にめちゃめちゃわかってる「ジョジョの奇妙な冒険」とか「北斗の拳」とか読んでました。「電影少女」というか、桂正和さんの描く女の子は最高ですね。エロすぎ上手すぎ。
んで、「シティハンター」これは、実は全巻持ってます。
さてはて、本作はどのぐらい原作を反映しているのか?


流れ


いきなりギャング団と警察の銃撃戦!
ギャングも銃火器たっぷり持ってて苦戦する警察。
「私が行くわ!」
と裏から単身乗り込んだのは、

女刑事・楊麗青(シンシア・カーン)様。
キリッとして美人やなぁ。ハイビジョンテレビのCMとかそのままやりそうだ。
お美しいのは勿論、単身突入してギャング団をフルボッコ!というかバンバン殺して全滅!一人解決!かっちょええ!
動作指導は袁家班だけあってアクションハイレベル!

ここからがあんまりもうわからんのだが、
とにかく邱建國(チュー・チェンクォ)率いる悪い組織がいて、こやつらの悪事をチンピラカップルが目撃。
この組織を捜査していた私立探偵・黄秋生(アンソニー・ウォン)と、現場にたまたま居合わせて組織とバトルする羽目になったシンシア様が(ここのバトルも良いです)、組織が狙っている富豪・胡楓(ウー・ファン)を護衛したり、組織潰しを逆に狙ったりするわけだ。

組織は冷酷で邱建國は目撃者のチンピラ達を全員銃殺。
後は胡楓を護るのみとなってしまう。
まずは胡楓に接近するため、一緒にお酒を呑んだシンシア様だが、どーもお酒が苦手だったようで酔い潰れ。これを介抱してくれたのは若き日の黄秋生で、
「私に何をしたの!それともナニをしたの!?」
と、翌朝目を覚ましたシンシア様がパジャマ姿でアンソニーをボコボコ殴るところが可愛いす。可愛いんかい。

しかしここから大変なことが始まった!
胡楓邸を訪れたシンシアと黄秋生。
ベベベ、ベティ様!?
べべべ!ベティ様!?
ななな!なにを!?
なぜか突然始まったベティ様のストリップショー!!
し、信じられん!パンツ一丁かよ!
さささ、さらに

べべべ!ベティ様が!?メメメ!メイドコス!!
しかもこれキャプチャーしてませんが胸の谷間バッチリのメイドコス!

・・・確かに後年は熟女ヌード写真集も出してらっしゃいまして、セクシー的にも非常に頑張っていたお方でもあるのですが、女ドラゴンでありながらここまでやる人もちょっと珍しいですね。
すっかりエロ親父と成り果てたなるこうがお送りする今回の作品、
「城市女獵人」。
いやぁ最高の映画でした。

・・・じゃなくて!
ベティ様は胡楓の情婦に扮して遺産?とにかくその辺の金を狙っていたのでした。

ところで、ここまで「シティハンター」とは全く関係無い話ですな。
だってもしかして私立探偵・黄秋生、これが冴羽僚だというのか?
そしてその妹の陳淑蘭、これが槇村香だとでもいうのか?
まぁ二人のキャラ設定はそれに近いものもあるんですけどね。

素晴らしい脚線美!
ベティ様が登場してから、
「負けてられないわ!主役は私よ!」
と俄然張り切りだすシンシア様。
王祖賢(ジョイ・ウォン)もびっくりの脚線美、しかし見惚れるとそこから強烈な後ろ回し蹴りが炸裂するという美しさも強さも兼ね備えた最高の脚線美!
何か真面目に言いますが、こっから後はシンシア様とベティ様の美の競争がひしひしと感じられるんですね。私はどっちも好きなので嬉しいばかり。
すっかりエロ親父と成り果てた(以下略)

さてラストは勿論、南拳王・邱建國との対決だ!
勿論、ベティ様のファイトもあるよ!


終劇





というわけで、原作はほとんど関係なかったがシンシア様とベティ様が女の火花をバチバチと散らして美の競争バトルを交え、さらに袁家班アクションがハイレベルなので、お色気もアクションもばっちり楽しめるなかなかの作品でした。

それにしても当HPで何度か言及してますが、楊麗青(シンシア・カーン)という女優さんは本当に可哀想だなぁと思いますね。全てのタイミングが悪かった、というか美しさもアクションも誰にも負けていないのに、女クンフードラゴンの地位は当然先輩の惠英紅(ベティ・ウェイ)様が頂きましたし、プリティなのに命懸けギャルアクションの旗手は李賽鳳(ムーン・リー)様が唯一無二の存在として君臨、ご自身は今や世界で活躍する楊紫瓊(ミシェール・ヨー)の後釜としての後追いデビューですので、今挙げた女ドラゴン達の誰にも劣る部分が無いどころか優れているところも多いシンシア様には最早活躍の場が少なく、そりゃあB級アクション映画の主演はいっぱいいっぱいこなした楊麗青様ですが、他と比べると一回も天下を獲ってない・・・後年は

フィスト・オブ・フューリー 〜復活!ドラゴン怒りの鉄拳〜」なんて下らない映画の下らない役なんかしか仕事も無いのか、もっともっとビッグになって良かった女優さんだったのになぁ・・・
せめて当HPで頑張って彼女の作品を紹介するか。

すっかりエロ親父と成り果てた(以下略)
■CAST&STAFF
監督 江約誠
出演 楊麗青(シンシア・カーン)
黄秋生(アンソニー・ウォン)
黄光亮
陳淑蘭
惠英紅(ベティ・ウェイ)
胡楓(ウー・ファン)
邱建國(チュー・チェンクォ)
ケ泰和
侯煥玲
動作指導 袁祥仁(ユアン・チョンヤン)
袁家班
脚本 藝海編劇組
音楽 雷沛然
製作 袁和平(ユアン・ウーピン)
製作総指揮 陳千松
制作年度 1993
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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城市女獵人
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